47 / 77
第2章
21話 レモンSIDE
しおりを挟む
――幻影飛魔天 第7層――
そのあと。
レモンはうしろからゲントを監視するようにしてダンジョンを進んでいた。
今のところこれといって不審な行動は取っていない。
「あの・・・レモンさん?」
「なに?」
振り返ってきたゲントに素早く銃口を向ける。
「いや。ちょっと歩きづらいなぁと思いまして」
「気にしないで」
「と言われましても・・・」
ただそれ以上、ゲントがなにか言ってくることはなかった。
言っても無駄だとわかったのだろう。
ふたたび前を向いて歩きはじめる。
もう1時間近くこんな感じで、ただひたすらにダンジョンの通路を歩いていた。
(やっぱり嘘なんだよ)
ここまでの間、ゲントが剣を抜くような素振りは一度もなかったからだ。
が、ここでレモンはハッとする。
(でも・・・ちょっと待って。なんかおかしくない?)
1時間もダンジョンを歩いていて、一度もモンスターと遭遇しないなんてことが果たしてあるのだろうか。
もうすでに第7層まで下りて来てしまっている。
確率的にあり得ない、とレモンは思う。
それに気づいた瞬間、背筋が一気にゾッとするのを感じる。
まさかと思いながら、レモンはおそるおそるゲントにそれを問い質していた。
「たしかにそうですね。今のところ、モンスターはぜんぶ倒しちゃってます」
「ハ・・・?」
「あ、そうでした。第5層より下は透明なモンスターしか出現しないみたいなので。レモンさんには視えてなかったですよね。あの・・・なにかマズかったでしょうか?」
「いやいや! どーやって倒してたの!? 剣は一度も抜いてないじゃん!」
「いえ。ふつうに使ってましたけど」
さも当然のことのように、さらっとゲントは口にする。
「あ、でもそうか。青銅の剣を使うのを忘れてたな。いつもの癖で・・・」
なにやら自己完結するような、そんなひとり言をゲントは呟く。
(いったいなんなの・・・)
どこか焦りにも似た感情を抱きながら、レモンが悶々としていると。
ぴたり!とゲントが突然その場で立ち止まる。
「ちょっと、いきなり止まらないでよー!」
「ごめんなさい。けど・・・少し厄介なところに踏み込んでしまったみたいでして。すみません、話に夢中でつい」
謝罪しながらゲントは、ここでようやく腰にぶら下げた青銅の剣を引き抜いた。
2人は今、あるフロアに足を踏み入れていた。
レモンの目にはだだっ広い空間がぽつんとそこにあるだけだが。
「・・・」
ゲントの表情はこれまで見たことのないくらい真剣だった。
剣を構えながら、空っぽの空間をゆっくりと見まわしてこう口にする。
「レモンさん。今回はちょっと手伝っていただくかもしれないです」
「手伝うってなにを?」
「どうやらモンスターハウスみたいです。ここ」
「モンスターハウス・・・?」
「あれ? やっぱりこっちの世界だとこの表現は伝わらないんですね。ごめんなさい。なんでもないです」
またもなにか自分の中で完結するようにゲントは頷く。
とにかくレモンとしても、ここらあたりが見限るタイミングだった。
(はぁ、なんかもう疲れちゃったよ。やっぱ帰ろ・・・)
自分でもすごく混乱しているのがレモンにはわかった。
このままこの中年男と行動をともにしていても神経がすり減るだけだ。
そう思い、今度こそ踵を返そうとするレモンであったが。
「レモンさん! 危ない!」
「えっ・・・」
またもそんなかけ声が飛んできたかと思えば。
(!?)
ビュゥゥ!!
先ほどと同じようにレモンはゲントに抱きかかえられ、一瞬のうちにフロアの端へと移動させられる。
すぐその場に下ろされると、魔弾銃を構えるようにとゲントに指示された。
「たぶん、自分だけだと捌き切れないと思うので」
「まさか・・・モンスターがこのフロアにいるの?」
「はい。それもかなりの数です。400体、450体・・・いや、それ以上いるかもしれません」
「そんなに!?」
レモンの視界には、なにもない空間がそこにぽつんと広がっているだけ。
こんな中にそんな多くのモンスターがひしめき合っているなど到底想像もできない。
しかし、次の刹那。
「レモンさん、右斜め上に2発撃ち込んでください!」
「!」
その言葉にレモンの体は反射的に反応する。
ずぎゅーーん!!
照準を合わせる間もなく、ぽっかりと空いた空間に魔弾を撃ち込んでいた。
(・・・っ)
予想外の行動をとった自分にレモンは驚く。
ひょっとすると、心のどこかで彼の言葉を信じていたのかもしれない。
そして。
レモンはその選択が間違いではなかったことに気づく。
ぼとん!
(え、うそ・・・)
その場に姿を現したモンスターの亡骸を見て、レモンは思わず目を疑った。
「お見事です。今度は左斜め方向に3発連射でお願いします!」
「・・・う、うん、わかった!」
魔弾銃をすぐさま構え直すと、レモンは指示された方角へ魔弾を撃ち込んでいく。
すると。
ぼとん! ぼとん!
今回もモンスターの亡骸が折り重なるようにしてその場に姿を現した。
(そんな・・・。ホントに透明なモンスターの姿が視えてるってこと!?)
ゲントの方へ視線を飛ばせば、彼はなにもない空間で、目にも留まらぬ速さの殺陣を繰り返していた。
きっとモンスターと戦っているに違いない。
それを見てようやくレモンはゲントのことを信用する。
「レモンさんっ! 俺の後方に魔弾を2発お願いします!」
「りょーかいっ!」
ライフルをふたたび構え、指示された方向へレモンは魔弾を放つのだった。
そのあと。
レモンはうしろからゲントを監視するようにしてダンジョンを進んでいた。
今のところこれといって不審な行動は取っていない。
「あの・・・レモンさん?」
「なに?」
振り返ってきたゲントに素早く銃口を向ける。
「いや。ちょっと歩きづらいなぁと思いまして」
「気にしないで」
「と言われましても・・・」
ただそれ以上、ゲントがなにか言ってくることはなかった。
言っても無駄だとわかったのだろう。
ふたたび前を向いて歩きはじめる。
もう1時間近くこんな感じで、ただひたすらにダンジョンの通路を歩いていた。
(やっぱり嘘なんだよ)
ここまでの間、ゲントが剣を抜くような素振りは一度もなかったからだ。
が、ここでレモンはハッとする。
(でも・・・ちょっと待って。なんかおかしくない?)
1時間もダンジョンを歩いていて、一度もモンスターと遭遇しないなんてことが果たしてあるのだろうか。
もうすでに第7層まで下りて来てしまっている。
確率的にあり得ない、とレモンは思う。
それに気づいた瞬間、背筋が一気にゾッとするのを感じる。
まさかと思いながら、レモンはおそるおそるゲントにそれを問い質していた。
「たしかにそうですね。今のところ、モンスターはぜんぶ倒しちゃってます」
「ハ・・・?」
「あ、そうでした。第5層より下は透明なモンスターしか出現しないみたいなので。レモンさんには視えてなかったですよね。あの・・・なにかマズかったでしょうか?」
「いやいや! どーやって倒してたの!? 剣は一度も抜いてないじゃん!」
「いえ。ふつうに使ってましたけど」
さも当然のことのように、さらっとゲントは口にする。
「あ、でもそうか。青銅の剣を使うのを忘れてたな。いつもの癖で・・・」
なにやら自己完結するような、そんなひとり言をゲントは呟く。
(いったいなんなの・・・)
どこか焦りにも似た感情を抱きながら、レモンが悶々としていると。
ぴたり!とゲントが突然その場で立ち止まる。
「ちょっと、いきなり止まらないでよー!」
「ごめんなさい。けど・・・少し厄介なところに踏み込んでしまったみたいでして。すみません、話に夢中でつい」
謝罪しながらゲントは、ここでようやく腰にぶら下げた青銅の剣を引き抜いた。
2人は今、あるフロアに足を踏み入れていた。
レモンの目にはだだっ広い空間がぽつんとそこにあるだけだが。
「・・・」
ゲントの表情はこれまで見たことのないくらい真剣だった。
剣を構えながら、空っぽの空間をゆっくりと見まわしてこう口にする。
「レモンさん。今回はちょっと手伝っていただくかもしれないです」
「手伝うってなにを?」
「どうやらモンスターハウスみたいです。ここ」
「モンスターハウス・・・?」
「あれ? やっぱりこっちの世界だとこの表現は伝わらないんですね。ごめんなさい。なんでもないです」
またもなにか自分の中で完結するようにゲントは頷く。
とにかくレモンとしても、ここらあたりが見限るタイミングだった。
(はぁ、なんかもう疲れちゃったよ。やっぱ帰ろ・・・)
自分でもすごく混乱しているのがレモンにはわかった。
このままこの中年男と行動をともにしていても神経がすり減るだけだ。
そう思い、今度こそ踵を返そうとするレモンであったが。
「レモンさん! 危ない!」
「えっ・・・」
またもそんなかけ声が飛んできたかと思えば。
(!?)
ビュゥゥ!!
先ほどと同じようにレモンはゲントに抱きかかえられ、一瞬のうちにフロアの端へと移動させられる。
すぐその場に下ろされると、魔弾銃を構えるようにとゲントに指示された。
「たぶん、自分だけだと捌き切れないと思うので」
「まさか・・・モンスターがこのフロアにいるの?」
「はい。それもかなりの数です。400体、450体・・・いや、それ以上いるかもしれません」
「そんなに!?」
レモンの視界には、なにもない空間がそこにぽつんと広がっているだけ。
こんな中にそんな多くのモンスターがひしめき合っているなど到底想像もできない。
しかし、次の刹那。
「レモンさん、右斜め上に2発撃ち込んでください!」
「!」
その言葉にレモンの体は反射的に反応する。
ずぎゅーーん!!
照準を合わせる間もなく、ぽっかりと空いた空間に魔弾を撃ち込んでいた。
(・・・っ)
予想外の行動をとった自分にレモンは驚く。
ひょっとすると、心のどこかで彼の言葉を信じていたのかもしれない。
そして。
レモンはその選択が間違いではなかったことに気づく。
ぼとん!
(え、うそ・・・)
その場に姿を現したモンスターの亡骸を見て、レモンは思わず目を疑った。
「お見事です。今度は左斜め方向に3発連射でお願いします!」
「・・・う、うん、わかった!」
魔弾銃をすぐさま構え直すと、レモンは指示された方角へ魔弾を撃ち込んでいく。
すると。
ぼとん! ぼとん!
今回もモンスターの亡骸が折り重なるようにしてその場に姿を現した。
(そんな・・・。ホントに透明なモンスターの姿が視えてるってこと!?)
ゲントの方へ視線を飛ばせば、彼はなにもない空間で、目にも留まらぬ速さの殺陣を繰り返していた。
きっとモンスターと戦っているに違いない。
それを見てようやくレモンはゲントのことを信用する。
「レモンさんっ! 俺の後方に魔弾を2発お願いします!」
「りょーかいっ!」
ライフルをふたたび構え、指示された方向へレモンは魔弾を放つのだった。
14
お気に入りに追加
1,323
あなたにおすすめの小説
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~
WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
1~8巻好評発売中です!
※2022年7月12日に本編は完結しました。
◇ ◇ ◇
ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。
ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。
晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。
しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。
胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。
そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──
ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?
前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!

固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~
うみ
ファンタジー
恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。
いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。
モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。
そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。
モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。
その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。
稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。
『箱を開けるモ』
「餌は待てと言ってるだろうに」
とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。
果たして、阿宮は見知らぬ世界でどう生きていくのか————。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる