27 / 77
第2章
1話
しおりを挟む
鼻水をかんであげると、ようやくルルムは落ち着きを取り戻す。
「ありがとう・・・ございますぅ・・・」
「俺も寂しいから。ルルムの気持ちはわかるよ」
「はい・・・。ですが・・・」
ここでルルムは大きな胸を張って、宙に羽ばたきながらサムズアップする。
「マスターを独り占めできるので・・・これはこれでグーですぅ!!」
とんでもなく切り替えの早いサキュバスだった。
「それでマスター! これからどーしましょう?」
「ひとまず帰れる準備だけはやっておこうって思う」
「がーーん!! やっぱりマスターもルルムの前からいなくなってしまうんですかぁぁ……ぐすん・・・」
「大丈夫。ルルムのことを見捨てたまま帰ったりはしないから」
「うぅっ~~!! さすがマスターですぅぅ~~! ありがとうございますぅぅ~~!!」
ルルムにべったりと抱きつかれながらゲントはひそかに思う。
(たぶんルルムは過去の記憶を思い出せないんだ)
自分がどうしてあんな場所にいたのか。
また、なぜ魔剣の姿だったのか。
この問題を解決してあげない限り、もとの世界へ帰ることはできないとゲントは考えていた。
「マスターがルルムを救ってくれたように、今度はルルムが恩返しする番ですねっ♪」
勢いよく宙で一回転すると、ルルムは「精一杯お手伝いさせていただきます~!」とぺこりとお辞儀した。
「うん。よろしくね」
こうして。
2人のこれからの方針が決まるのだった。
***
はじめての町を見てまわり、ゲントはルルムとともに感動していた。
「すごい活気ですねぇ! ルルム楽しくなってきちゃいましたっ~♪」
(そうそう。こういうのが異世界だよ)
アニメやラノベで見ていた町がそのまま目の前にあるから感慨もひとしおだ。
(女神さまの話だと、異世界へ最初に転移した人が体験談として持ち帰って流行らせたって話だけど・・・再現度高すぎだよな)
思わず笑ってしまうほど、ザ・異世界の光景がそこに広がっている。
自分が今、その世界の中にいるというのはなんとも不思議な気分だ、とゲントは思った。
ちょうど仕事がはじまる時間なのか、町は徐々に人が集まってきて賑わいをみせる。
また、少し歩いてみてわかったことがあった。
どうやらここは、テラスタル領という領地の中にある町らしい。
丁寧にも近隣の地図まで看板には記されていた。
「なるほどぉ~! ロザリアは王都と6つの領から成り立ってるんですね~☆」
「そうみたいだね」
==================================
【火の国ロザリア】
人口・・・850万人
広さ・・・東西80k、南北70k
○王都
ロザリア城が鎮座する一国の中心地。
○ディンルー領
ロザリアで一番広大な領地を占有する。
[ダンジョン]
『レギヤド竜炎城』など
○テラスタル領
温暖な気候で農作物が豊かに育つ。
[領都]
エコーズ
[ダンジョン]
『フルゥーヴ伝承洞』など
○ハッサム領
寒冷な高山地帯にある積層型の町が多い。
[ダンジョン]
『グランストン断罪場』など
○オレキア領
国内取引の中継領として栄える。
[領都]
コンロイ
[ダンジョン]
『幻影飛魔天』など
○エンペルト領
商業によって急速に発展してきた。
[領都]
ロゲス
[町]
パダピリなど
[ダンジョン]
『淵森の廃砦』など
○サーフゴー領
教会本部などの実務施設が集まっている。
[ダンジョン]
『クラニオ噴山』など
==================================
その看板を見て、ゲントはフェルンから聞いた話を思い出す。
(たしかそれぞれの領には、独自の法律があるんだったよな)
また、各領によって発動禁止となっている新約魔導書も異なるという話だ。
なお魔法を人に対して直接使用することはどの領でも法律によって禁じられており、違反者は領主によって裁かれることになる。
(まあ、俺はそもそも魔法が使えないから。関係ないわけだけど)
ただ、注意するに越したことはないとゲントは思う。
領主の裁量ひとつで裁かれてしまうなんてことも、ぜんぜんあり得るからだ。
ここは異世界フィフネル。
もといた日本とは、法律もまったく違うということを改めてゲントは認識する。
が、ルルムはまるで気にしていない様子で。
「なんかこーゆう地図見るだけでわくわくしますっ♪」
嬉しそうにしっぽをふりふりと振っている。
たしかにその気持ちはゲントにも理解できた。
今だとスマホなんかですぐにゲームの攻略情報なんかがわかるが、昔は違ったよなとゲントは思う。
どこにどんな町があるのか。
これからどんな世界が広がっているのか。
わからないからこそ面白かったのだ。
「えーっと・・・。ここはエコーズって町なのか」
テラスタル領にはいくつか町があるらしいのだが、運のいいことにここはどうやら領都だったようだ。
町の中心には大きな川が流れており、東には広大な牧草地が広がっている。
南には山々が連なり、自然豊かな土地で、エコーズの人々は生活を送っているようだった。
(ずいぶんと気持ちのいい町だな)
精肉店、鮮魚店、青果店、理髪店、大食堂、宿屋、道具屋、ポーション店。
基本的な店はひととおり揃っているようである。
酒場なんかはまだ午前中だというのにすでに営業している。
大柄の若い男たちがエール片手に楽しそうに談笑しながら呑んでいた。
魔法学院や図書館もエコーズには存在し、そのほかにも教会なんてものもあった。
フェルンに聞いた話によれば、この異世界の宗教は現在ふたつの宗派に分かれているようだ。
グラディウスを唯一神として崇めるグラディウス正教が主流で、その派生としてクロノを英雄神として崇めるクロノ聖公会が生まれたらしい。
2種類の教会が町にそれぞれ存在するのはそんな経緯があってのことなのだろう。
(けど、武器屋、防具屋、鍛冶屋とか・・・。ゲームだと定番の店は見当たらないな)
どうやら剣などの武器は、旧時代の道具というのが人々の認識らしい。
それだけ魔法が今の時代では身近なのだろうとゲントは思った。
「ありがとう・・・ございますぅ・・・」
「俺も寂しいから。ルルムの気持ちはわかるよ」
「はい・・・。ですが・・・」
ここでルルムは大きな胸を張って、宙に羽ばたきながらサムズアップする。
「マスターを独り占めできるので・・・これはこれでグーですぅ!!」
とんでもなく切り替えの早いサキュバスだった。
「それでマスター! これからどーしましょう?」
「ひとまず帰れる準備だけはやっておこうって思う」
「がーーん!! やっぱりマスターもルルムの前からいなくなってしまうんですかぁぁ……ぐすん・・・」
「大丈夫。ルルムのことを見捨てたまま帰ったりはしないから」
「うぅっ~~!! さすがマスターですぅぅ~~! ありがとうございますぅぅ~~!!」
ルルムにべったりと抱きつかれながらゲントはひそかに思う。
(たぶんルルムは過去の記憶を思い出せないんだ)
自分がどうしてあんな場所にいたのか。
また、なぜ魔剣の姿だったのか。
この問題を解決してあげない限り、もとの世界へ帰ることはできないとゲントは考えていた。
「マスターがルルムを救ってくれたように、今度はルルムが恩返しする番ですねっ♪」
勢いよく宙で一回転すると、ルルムは「精一杯お手伝いさせていただきます~!」とぺこりとお辞儀した。
「うん。よろしくね」
こうして。
2人のこれからの方針が決まるのだった。
***
はじめての町を見てまわり、ゲントはルルムとともに感動していた。
「すごい活気ですねぇ! ルルム楽しくなってきちゃいましたっ~♪」
(そうそう。こういうのが異世界だよ)
アニメやラノベで見ていた町がそのまま目の前にあるから感慨もひとしおだ。
(女神さまの話だと、異世界へ最初に転移した人が体験談として持ち帰って流行らせたって話だけど・・・再現度高すぎだよな)
思わず笑ってしまうほど、ザ・異世界の光景がそこに広がっている。
自分が今、その世界の中にいるというのはなんとも不思議な気分だ、とゲントは思った。
ちょうど仕事がはじまる時間なのか、町は徐々に人が集まってきて賑わいをみせる。
また、少し歩いてみてわかったことがあった。
どうやらここは、テラスタル領という領地の中にある町らしい。
丁寧にも近隣の地図まで看板には記されていた。
「なるほどぉ~! ロザリアは王都と6つの領から成り立ってるんですね~☆」
「そうみたいだね」
==================================
【火の国ロザリア】
人口・・・850万人
広さ・・・東西80k、南北70k
○王都
ロザリア城が鎮座する一国の中心地。
○ディンルー領
ロザリアで一番広大な領地を占有する。
[ダンジョン]
『レギヤド竜炎城』など
○テラスタル領
温暖な気候で農作物が豊かに育つ。
[領都]
エコーズ
[ダンジョン]
『フルゥーヴ伝承洞』など
○ハッサム領
寒冷な高山地帯にある積層型の町が多い。
[ダンジョン]
『グランストン断罪場』など
○オレキア領
国内取引の中継領として栄える。
[領都]
コンロイ
[ダンジョン]
『幻影飛魔天』など
○エンペルト領
商業によって急速に発展してきた。
[領都]
ロゲス
[町]
パダピリなど
[ダンジョン]
『淵森の廃砦』など
○サーフゴー領
教会本部などの実務施設が集まっている。
[ダンジョン]
『クラニオ噴山』など
==================================
その看板を見て、ゲントはフェルンから聞いた話を思い出す。
(たしかそれぞれの領には、独自の法律があるんだったよな)
また、各領によって発動禁止となっている新約魔導書も異なるという話だ。
なお魔法を人に対して直接使用することはどの領でも法律によって禁じられており、違反者は領主によって裁かれることになる。
(まあ、俺はそもそも魔法が使えないから。関係ないわけだけど)
ただ、注意するに越したことはないとゲントは思う。
領主の裁量ひとつで裁かれてしまうなんてことも、ぜんぜんあり得るからだ。
ここは異世界フィフネル。
もといた日本とは、法律もまったく違うということを改めてゲントは認識する。
が、ルルムはまるで気にしていない様子で。
「なんかこーゆう地図見るだけでわくわくしますっ♪」
嬉しそうにしっぽをふりふりと振っている。
たしかにその気持ちはゲントにも理解できた。
今だとスマホなんかですぐにゲームの攻略情報なんかがわかるが、昔は違ったよなとゲントは思う。
どこにどんな町があるのか。
これからどんな世界が広がっているのか。
わからないからこそ面白かったのだ。
「えーっと・・・。ここはエコーズって町なのか」
テラスタル領にはいくつか町があるらしいのだが、運のいいことにここはどうやら領都だったようだ。
町の中心には大きな川が流れており、東には広大な牧草地が広がっている。
南には山々が連なり、自然豊かな土地で、エコーズの人々は生活を送っているようだった。
(ずいぶんと気持ちのいい町だな)
精肉店、鮮魚店、青果店、理髪店、大食堂、宿屋、道具屋、ポーション店。
基本的な店はひととおり揃っているようである。
酒場なんかはまだ午前中だというのにすでに営業している。
大柄の若い男たちがエール片手に楽しそうに談笑しながら呑んでいた。
魔法学院や図書館もエコーズには存在し、そのほかにも教会なんてものもあった。
フェルンに聞いた話によれば、この異世界の宗教は現在ふたつの宗派に分かれているようだ。
グラディウスを唯一神として崇めるグラディウス正教が主流で、その派生としてクロノを英雄神として崇めるクロノ聖公会が生まれたらしい。
2種類の教会が町にそれぞれ存在するのはそんな経緯があってのことなのだろう。
(けど、武器屋、防具屋、鍛冶屋とか・・・。ゲームだと定番の店は見当たらないな)
どうやら剣などの武器は、旧時代の道具というのが人々の認識らしい。
それだけ魔法が今の時代では身近なのだろうとゲントは思った。
17
お気に入りに追加
1,323
あなたにおすすめの小説
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~
WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
1~8巻好評発売中です!
※2022年7月12日に本編は完結しました。
◇ ◇ ◇
ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。
ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。
晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。
しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。
胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。
そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──
ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?
前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!

固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~
うみ
ファンタジー
恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。
いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。
モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。
そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。
モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。
その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。
稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。
『箱を開けるモ』
「餌は待てと言ってるだろうに」
とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。
果たして、阿宮は見知らぬ世界でどう生きていくのか————。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる