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第十四話 6

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 翌日、午後出勤だという彼らと下のリビングのテーブルを囲みパソコンに向かう。

「正宗、見せてくれよ」
「何て書いてあるんだよ」

 潤と駿が正宗のブレスレットのプレートを見つけしつこく聞く。

「お前ら暇ならもっと仕事回すが?」

 私は無視を決め込み作業を進め

「終わった。手伝うことある?」
「「これっ」」
「綸、やらなくていいぞ」
「じゃあちょっと電話してくる」
「誰に?」
「リッキー」
「…ここでしろ」

 低く言われ座り直した私は、リッキーに電話を掛ける。

‘綸ちゃん’
「うん、お仕事中?」
‘移動中、大丈夫だよ’
「久しぶりだね、元気?」
‘元気、すこぶる元気!’
「うふふ…あのねリッキー、来週お誕生日でしょ?近々そっちに行ってもいい?一美さんに電話した方がいいかな?」
‘当日おいでって言いたいけど、綸ちゃん正宗の婚約者として正式に発表されたからな…’

 彼の話では、当日国府でお祝いするらしいが、今の私が行くと組の行事に高須の婚約者を迎えることになり大層なことになる。

‘そんなこと綸ちゃん望んでないだろ?俺も望まないよ。前日のお昼に田嶋さんのところで会おう。ここは準備でバタバタするし’
「わかった。忙しいのにごめんね」
‘いや、もう俺から連絡するところだったよ。家の方には何もない時に来いよ。こっちから迎えもやれるし、いつでもな’
「ありがとう。じゃあ5日裏口で、だね。あははっ」


「裏口でって何だか怪しい響きだね」

 駿がニヤニヤして言うから

「駿、お仕事捗ってる?」

 と聞いてやる。するとさらに面白がって駿は続けた。

「話逸らして怪しいなあ」
「正宗…駿、暇みたいよ」
「だな、仕事回す。で、綸は5日田嶋さんところか?」
「うん、当日組のお祝いに私が行くと大層だからって前日になった。樋川さんの凛ちゃんに何か…出産祝いって何あげればいいのかな?」
「それこそ国府の姐さんに聞けばいい」
「そうだね、ちょっと電話してくる」

 今度は引き留められず上で電話を掛ける。いろいろ教えてもらい、5日朝から百貨店へ行きその後国府の繁華街へ向かうことにした。
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