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従者Side ②
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第二王子に仕えるようになってから三か月が過ぎた。
平和な日々にいつしか俺は『後継者』という特殊な立ち位置である事も忘れて今日ものほほんと仕事をする。
今日はお給料日…夜はちょっぴり贅沢しようかな…
そんな事を考えながら王子の昼食を他の従者と並んで見ていると、食事を口にしていた王子が突然苦しがり始める。
その姿に皆慌て悲鳴や必死に王子の名前を呼ぶ声が部屋の中に響き渡る。
目の前でのたうち回りみるみる顔色が悪くなる王子を目の前に俺は何も出来ずに固まってしまう。
一体…何が起こって…いるんだ…
すると、呆然と立ちすくむ俺の頭上がキラキラと煌めきだして…
【リセット】
女性の声が頭上でしたあと、その言葉を最後に俺の体は眩い光に包み込まれた……
✳︎
眩い光が落ち着き恐る恐る目を開けると…
俺は王子が食事をとっていた部屋にいた。
あれ…王子は……?
王子が倒れあんなに騒がしかったのに皆普段と変わらず落ち着いていて…一人状況が分からない俺はキョロキョロと周りを見てしまう。
すると、元気そうな王子が部屋へと入ってきて…椅子に座り…食事が運ばれてきて…それを食べて…
そして…また王子が苦しそうにのたうち回る…
訳が分からない俺はその光景をまた呆然と見てしまう。
すると皆の悲鳴が響き渡る頃…眩い光と共に女性の声とあのセリフが再び聞こえてくる。
【リセット】
目を開ければまた同じ場面…。
『主人を死なせる・闇堕ち・不幸にしたらやり直しだからな』
呆然と立ち尽くしていると、ふと頭の中に忘れていた父さんの言葉を思い出す…。
つまり…これは…やり直しってことなのか!?
俺だけ王子が死ぬ前に戻ってるってこと!?
何それ!どう言う事ーー!?
頭の中はパニックになり一人で混乱していると、いつの間にか王子が部屋に入ってきていて椅子に座り食事を……
「ぬぁっ!お、王子!その食事を食べてはいけません!!」
「……え?」
大声をあげる俺に驚いた王子は口に運ぼうとした手を止める。
皆の視線が俺に集中し、兵士に関しては俺を危険人物だと思ったのか腰に下げていた剣に手をかけている。
誰がこんな事を…そう思い一緒に並んでいた従者達の方へと視線を向けると目が合った一人がビクッと体を震わせて一気に顔が青ざめる。
「おい…お前……」
俺が声をかけるとその従者はその場から逃げるように走り去る。
「あ!おい!ちょっと待てって!!」
俺がそう叫ぶと近くにいた兵士が逃げ出した従者の後を追う。
周りは何が起こったんだと騒然とし、椅子に座り呆然としている王子の元へと俺は駆け寄る。
「王子…大丈夫ですか?」
「あぁ…でもどうして……」
「えっと…あのぉ…あの従者がなんだか怪しい動きをしていまして…食事を食べるのが危なそうだな~と思いまして…あの…その~…」
その食事を食ったら苦しがりのたうち回って死んだとこを2回も見ました!!…って、言えれば簡単なのだが、そんな事言ったら俺まで怪しまれそうなのでしどろもどろしながら理由を説明する。
王子は俺の話を聞きながら食事をじっと見つめる。
「つまり…この食事に毒が盛られているかもしれないということか…」
そうそう!
さすが王子!大正解!!
王子とそんなやりとりをしていると、さっきの逃げ出した従者が捕まえられ引きずられながらこちらにやってくる。
「貴様…私の食事に毒を盛ったのか?」
「そ、そんなまさか!」
「そうか…ならば食ってみろ…」
王子は毒入りの食事をフォークで刺すと従者の口へ当てる。
「さぁ…どうした。早く食え」
「んんんっ!!」
必死に拒む従者の姿は、毒が盛られていますと言っているようなものだった。
「こいつを連れていけ。誰の命令か拷問にかけ聞き出せ」
拷問…ヒィ……
幼い王子から飛び出した恐ろしい言葉に俺が震えていると王子が近づいてくる。
「私を助けてくれてありがとう。お前がいなければ私は呆気なく死んでいたな」
はい…
もう俺の前では2回死んでます…。とは言えないので真面目な顔をして頷いておく。
「王子を守り幸せにするのが私の役目ですから…」
「そうか…。これからも私の事を守ってくれるか…?」
「はい」
「幸せに…してくれるのか?」
「はい」
そう答えると、王子は可愛らしく笑った。
平和な日々にいつしか俺は『後継者』という特殊な立ち位置である事も忘れて今日ものほほんと仕事をする。
今日はお給料日…夜はちょっぴり贅沢しようかな…
そんな事を考えながら王子の昼食を他の従者と並んで見ていると、食事を口にしていた王子が突然苦しがり始める。
その姿に皆慌て悲鳴や必死に王子の名前を呼ぶ声が部屋の中に響き渡る。
目の前でのたうち回りみるみる顔色が悪くなる王子を目の前に俺は何も出来ずに固まってしまう。
一体…何が起こって…いるんだ…
すると、呆然と立ちすくむ俺の頭上がキラキラと煌めきだして…
【リセット】
女性の声が頭上でしたあと、その言葉を最後に俺の体は眩い光に包み込まれた……
✳︎
眩い光が落ち着き恐る恐る目を開けると…
俺は王子が食事をとっていた部屋にいた。
あれ…王子は……?
王子が倒れあんなに騒がしかったのに皆普段と変わらず落ち着いていて…一人状況が分からない俺はキョロキョロと周りを見てしまう。
すると、元気そうな王子が部屋へと入ってきて…椅子に座り…食事が運ばれてきて…それを食べて…
そして…また王子が苦しそうにのたうち回る…
訳が分からない俺はその光景をまた呆然と見てしまう。
すると皆の悲鳴が響き渡る頃…眩い光と共に女性の声とあのセリフが再び聞こえてくる。
【リセット】
目を開ければまた同じ場面…。
『主人を死なせる・闇堕ち・不幸にしたらやり直しだからな』
呆然と立ち尽くしていると、ふと頭の中に忘れていた父さんの言葉を思い出す…。
つまり…これは…やり直しってことなのか!?
俺だけ王子が死ぬ前に戻ってるってこと!?
何それ!どう言う事ーー!?
頭の中はパニックになり一人で混乱していると、いつの間にか王子が部屋に入ってきていて椅子に座り食事を……
「ぬぁっ!お、王子!その食事を食べてはいけません!!」
「……え?」
大声をあげる俺に驚いた王子は口に運ぼうとした手を止める。
皆の視線が俺に集中し、兵士に関しては俺を危険人物だと思ったのか腰に下げていた剣に手をかけている。
誰がこんな事を…そう思い一緒に並んでいた従者達の方へと視線を向けると目が合った一人がビクッと体を震わせて一気に顔が青ざめる。
「おい…お前……」
俺が声をかけるとその従者はその場から逃げるように走り去る。
「あ!おい!ちょっと待てって!!」
俺がそう叫ぶと近くにいた兵士が逃げ出した従者の後を追う。
周りは何が起こったんだと騒然とし、椅子に座り呆然としている王子の元へと俺は駆け寄る。
「王子…大丈夫ですか?」
「あぁ…でもどうして……」
「えっと…あのぉ…あの従者がなんだか怪しい動きをしていまして…食事を食べるのが危なそうだな~と思いまして…あの…その~…」
その食事を食ったら苦しがりのたうち回って死んだとこを2回も見ました!!…って、言えれば簡単なのだが、そんな事言ったら俺まで怪しまれそうなのでしどろもどろしながら理由を説明する。
王子は俺の話を聞きながら食事をじっと見つめる。
「つまり…この食事に毒が盛られているかもしれないということか…」
そうそう!
さすが王子!大正解!!
王子とそんなやりとりをしていると、さっきの逃げ出した従者が捕まえられ引きずられながらこちらにやってくる。
「貴様…私の食事に毒を盛ったのか?」
「そ、そんなまさか!」
「そうか…ならば食ってみろ…」
王子は毒入りの食事をフォークで刺すと従者の口へ当てる。
「さぁ…どうした。早く食え」
「んんんっ!!」
必死に拒む従者の姿は、毒が盛られていますと言っているようなものだった。
「こいつを連れていけ。誰の命令か拷問にかけ聞き出せ」
拷問…ヒィ……
幼い王子から飛び出した恐ろしい言葉に俺が震えていると王子が近づいてくる。
「私を助けてくれてありがとう。お前がいなければ私は呆気なく死んでいたな」
はい…
もう俺の前では2回死んでます…。とは言えないので真面目な顔をして頷いておく。
「王子を守り幸せにするのが私の役目ですから…」
「そうか…。これからも私の事を守ってくれるか…?」
「はい」
「幸せに…してくれるのか?」
「はい」
そう答えると、王子は可愛らしく笑った。
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