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第2章 境界線の向こう側
知性を与えられた猫たちは何を見る? 第29話
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チンという音とともにエレベーターから警備員が降りてくるのが私達にも聞こえた。
遠くで、コンコンというノックの音の後にガチャリとドアが開く音が聞こえた。一部屋ずつ確認しているようだ。
茶丸は、警備員達がエレベーター近くの部屋の中に入っていく瞬間、
「今だ!」
と、私たちが止める間もなく、廊下に飛び出して行った。
警備員が部屋の中の様子を確認している隙に、茶丸はその隣の部屋に忍び込んだ。茶丸が部屋に入ってから間もなく、その部屋のドアを叩く音に続き、ドアが開いた。
警備員は中を覗き込み、
「異常なし、か」
そう言って、ドアを閉めようとした。と、そのとき、中で茶丸がガタッと音を立てた。
その音に警備員は「誰だ!」と声を上げ、中を見回す。沈黙。
警備員が中に入る。
「おかしいな、確かに音がしたんだが・・・」
そう言う警備員の後ろで茶丸はソロリソロリと移動し、また別のところでガタンと音を立てる。
「誰かいるのか!」
警備員の声がそう言い、ゆっくりとした足取りで茶丸に近づいていく。
「そろそろ大丈夫かな?」
茶丸はそう言って、段ボールの陰からピューッと飛び出し、警備員の足元をすり抜けてドアの外に駆けて行った。
その頃、セイくんは、
「あと少しだ・・・、よし、完了。」
USBを端末から取り外し、気づかれないようにドアの外へと進んだ。
廊下の向こうから茶丸もやってくる。
「さあ、帰るわよ。コタロー、ここを出るのに人に見られない経路を確認して。」
「了解。」
私たちは後ろで警備員の騒ぐ声を聞きながら、センターを後にした。
帰宅後、私達は、USBデバイスにダウロードコピーして入手したデータを確認した。
「これは・・・エネルギーの消費パターン・・・?」
セイくんが隣でじっと画面を覗き込んだ。
「パターン化されてるね。昼間は普通に上昇、夜間は緩やかに下がる。どれも自然な流れだよ」
私は頷きながらも言った。
「でも、これ見て」
「おや?」
セイくんの左右の青と緑の目の色が鋭く光った。
「夜間なのに、急激な上昇・・・。普通、消費が跳ね上がるのは工場の稼働やイベント開催の時だけだと思うけど、深夜の3時にこんなに高い数値・・変だな」
私はさらに読み進めた。
「この異常値の後、消費が元のラインに戻っている。でもその間に消費された分のエネルギーはどこに行ったのか・・・。その先にある施設の消費記録とも一致していない。」
「つまり?」
「送電ラインの途中で何かがエネルギーを吸い上げているってこと?」
先日の発電所での事件を思い出した。
「あと、これは何だろう?」
セイくんがファイルの中に記されている文字を指さして言う。
「T-SN-032・・・何かしら?」
さっぱり見当のつかない文字列である。
「これについても調べる必要があるわね。ただ、今はこれについては全く検討もつかないわ。何か別の情報が必要よ。とりあえず今は、ネクサーク社について調べましょう。ロボットに埋め込まれたAIは全てネクサーク社で製造されている。きっとそこに何かあるはずよ。」
遠くで、コンコンというノックの音の後にガチャリとドアが開く音が聞こえた。一部屋ずつ確認しているようだ。
茶丸は、警備員達がエレベーター近くの部屋の中に入っていく瞬間、
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と、私たちが止める間もなく、廊下に飛び出して行った。
警備員が部屋の中の様子を確認している隙に、茶丸はその隣の部屋に忍び込んだ。茶丸が部屋に入ってから間もなく、その部屋のドアを叩く音に続き、ドアが開いた。
警備員は中を覗き込み、
「異常なし、か」
そう言って、ドアを閉めようとした。と、そのとき、中で茶丸がガタッと音を立てた。
その音に警備員は「誰だ!」と声を上げ、中を見回す。沈黙。
警備員が中に入る。
「おかしいな、確かに音がしたんだが・・・」
そう言う警備員の後ろで茶丸はソロリソロリと移動し、また別のところでガタンと音を立てる。
「誰かいるのか!」
警備員の声がそう言い、ゆっくりとした足取りで茶丸に近づいていく。
「そろそろ大丈夫かな?」
茶丸はそう言って、段ボールの陰からピューッと飛び出し、警備員の足元をすり抜けてドアの外に駆けて行った。
その頃、セイくんは、
「あと少しだ・・・、よし、完了。」
USBを端末から取り外し、気づかれないようにドアの外へと進んだ。
廊下の向こうから茶丸もやってくる。
「さあ、帰るわよ。コタロー、ここを出るのに人に見られない経路を確認して。」
「了解。」
私たちは後ろで警備員の騒ぐ声を聞きながら、センターを後にした。
帰宅後、私達は、USBデバイスにダウロードコピーして入手したデータを確認した。
「これは・・・エネルギーの消費パターン・・・?」
セイくんが隣でじっと画面を覗き込んだ。
「パターン化されてるね。昼間は普通に上昇、夜間は緩やかに下がる。どれも自然な流れだよ」
私は頷きながらも言った。
「でも、これ見て」
「おや?」
セイくんの左右の青と緑の目の色が鋭く光った。
「夜間なのに、急激な上昇・・・。普通、消費が跳ね上がるのは工場の稼働やイベント開催の時だけだと思うけど、深夜の3時にこんなに高い数値・・変だな」
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「この異常値の後、消費が元のラインに戻っている。でもその間に消費された分のエネルギーはどこに行ったのか・・・。その先にある施設の消費記録とも一致していない。」
「つまり?」
「送電ラインの途中で何かがエネルギーを吸い上げているってこと?」
先日の発電所での事件を思い出した。
「あと、これは何だろう?」
セイくんがファイルの中に記されている文字を指さして言う。
「T-SN-032・・・何かしら?」
さっぱり見当のつかない文字列である。
「これについても調べる必要があるわね。ただ、今はこれについては全く検討もつかないわ。何か別の情報が必要よ。とりあえず今は、ネクサーク社について調べましょう。ロボットに埋め込まれたAIは全てネクサーク社で製造されている。きっとそこに何かあるはずよ。」
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