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第三章 ウェルカムキャンプ編
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それから、食事を終えて俺たちは教室に戻った。
先程の騒動をほとんどの生徒が目撃していたようで、俺の肩に乗っている阿修羅丸に驚く人は少なかった。
その代わりに、阿修羅丸は大変人気が出たようで、触らせてほしいと多くの人に言われた。阿修羅丸もチヤホヤされるのはまんざらでもないようで、堂々と四つ足で立ち、自慢の毛並みを触らせていた。中には、俺の肩にのせた状態でスケッチさせてほしいという人もいた。阿修羅丸だけ描けばいいのではないかと思ったけど、人の肩に乗ったバージョンを描きたいのだと納得した。
放課後は、メジャーな部めぐりをキルと行った。結果は、あまりしっくりくる部がなく、次回に持ち越しとなった。キルいわく、焦ってどの部にするか決める必要はなく、夏休み前までに決めればいいらしい。意外に悠長な期間設定だったため、ゆっくり探すことにしたい。
その夜。
俺は予定どおりにキルたちと、王城へと帰還した。荷ほどきをしなければなと、やる気満々で部屋に入ると、きっちりと部屋は準備されていた。流石、王城クオリティーである。
夕食を食べた後。各自の部屋に戻って各々の時間を過ごすことになった。
さてと、何をしようかな。
部屋を抜け出して王城探検とかどうだろうか? 側近として、王城の内部を知っておくのは大切なことだ。
こっそりと扉を開けると、何かにぶつかった。
「いって!」
「え?」
見ると、額をおさえたキルがいた。
俺が扉を開けるのと同時に、キルはノックしようとしていたようだ。
「ごめん、キル! おでこ大丈夫? すぐに回復魔法をかけるよ。」
「いいや、俺の方こそ悪かった。俺は大丈夫だから、少し入ってもいいか? 渡したいものもあるし………久しぶりにゆっくり話したい。」
「ど、どうぞ!」
いきなりすぎてものすごく緊張するな。
だけど、ちょっと照れているところがグッとくるな………。
さてと、改めて他人の目がない場所での2人きりは久しぶりだ。とりあえず、お茶の準備をしよう。
すると、懐かしい重さが肩に感じられた。少し左を向くと、そこには見慣れた赤い髪があった。俺は、その赤い髪を指に絡めながら撫でた。
「キル。3年経っても埋まらまない、頭一つ分の背の高さを自慢しているの?」
「………ああ、そうだな。アース、まだ言っていなかったな。」
キルはそこで言葉を区切ると、俺の胸の前に右腕を回した。
「おかえり、アース。戻ってきてくれて、ありがとう。今朝は、素直に言えなくてすまなかった。」
今朝のこと気にしていたのか、キルは………。大丈夫、俺はわかっているよ。
久しぶりに至近距離で嗅ぐ、キルの匂いを感じながら俺はキルの腕を握った。
「ただいま、キル。俺の方こそ、変わらずに受け入れてくれてありがとう。」
「ああ。………じゃあ、改めてこれを。」
キルはそこで言葉を区切ると、いったん俺から離れた。
キルの方を振り返ると、キルは自身の袖をまくって見慣れた腕時計を外そうとしていた。
「キル、その腕時計………身につけていてくれたの?」
「ああ。その………なくしたくないと思ってな。」
キルは照れたような、そして優し気な笑顔でそう言った。
側近として、俺のことを必要としてくれていることが何よりもうれしい。
「俺は、アースに俺の側にいてほしい。もう一度、俺の側近になってくれるか?」
俺はその場で跪いた。
今朝から、キルの側近のようにふるまってきたけど、まだ側近の証をいただいていなかった。改めて気を引き締める意味でも、俺は覚悟を決めるように頭を下げた。
「謹んでお引き受けいたします。………そうだ、キル。この指輪、キルに返すよ。この指輪は、キルが持っていた方が良いと思うからさ。」
「アースがそういうなら受け取るな。………なんだか、アクセサリーの交換みたいになったな。」
「そうだね。あるべき場所に戻ったという感じだね。」
それにしても、この2つのアクセサリーはどちらもキルに由来するものだ。俺からキルに、何か形のあるものをプレゼントしたことはないな………。側近としては普通なのだろうか?
他の側近のみんなも特段何かを渡したという話は聞いたことないしな………。でも、色々ともらっているし、機会があれば何かプレゼントしたい。
「立ち話もなんだし、そろそろ座るか。なにか、軽食を用意するか?」
「それもいいけど………。とりあえず、キル。上を脱いで、そこに座って? 側近のみんなに聞いたよ、キルがオーバーワーク気味だということをね。」
俺が笑顔でそう言うと、キルは痛いところを突かれたという顔をして少し後ろに下がった。
俺の負傷が原因だということはもちろんわかっているが、なによりもまずキルの身体のケアを優先したい。
先程の騒動をほとんどの生徒が目撃していたようで、俺の肩に乗っている阿修羅丸に驚く人は少なかった。
その代わりに、阿修羅丸は大変人気が出たようで、触らせてほしいと多くの人に言われた。阿修羅丸もチヤホヤされるのはまんざらでもないようで、堂々と四つ足で立ち、自慢の毛並みを触らせていた。中には、俺の肩にのせた状態でスケッチさせてほしいという人もいた。阿修羅丸だけ描けばいいのではないかと思ったけど、人の肩に乗ったバージョンを描きたいのだと納得した。
放課後は、メジャーな部めぐりをキルと行った。結果は、あまりしっくりくる部がなく、次回に持ち越しとなった。キルいわく、焦ってどの部にするか決める必要はなく、夏休み前までに決めればいいらしい。意外に悠長な期間設定だったため、ゆっくり探すことにしたい。
その夜。
俺は予定どおりにキルたちと、王城へと帰還した。荷ほどきをしなければなと、やる気満々で部屋に入ると、きっちりと部屋は準備されていた。流石、王城クオリティーである。
夕食を食べた後。各自の部屋に戻って各々の時間を過ごすことになった。
さてと、何をしようかな。
部屋を抜け出して王城探検とかどうだろうか? 側近として、王城の内部を知っておくのは大切なことだ。
こっそりと扉を開けると、何かにぶつかった。
「いって!」
「え?」
見ると、額をおさえたキルがいた。
俺が扉を開けるのと同時に、キルはノックしようとしていたようだ。
「ごめん、キル! おでこ大丈夫? すぐに回復魔法をかけるよ。」
「いいや、俺の方こそ悪かった。俺は大丈夫だから、少し入ってもいいか? 渡したいものもあるし………久しぶりにゆっくり話したい。」
「ど、どうぞ!」
いきなりすぎてものすごく緊張するな。
だけど、ちょっと照れているところがグッとくるな………。
さてと、改めて他人の目がない場所での2人きりは久しぶりだ。とりあえず、お茶の準備をしよう。
すると、懐かしい重さが肩に感じられた。少し左を向くと、そこには見慣れた赤い髪があった。俺は、その赤い髪を指に絡めながら撫でた。
「キル。3年経っても埋まらまない、頭一つ分の背の高さを自慢しているの?」
「………ああ、そうだな。アース、まだ言っていなかったな。」
キルはそこで言葉を区切ると、俺の胸の前に右腕を回した。
「おかえり、アース。戻ってきてくれて、ありがとう。今朝は、素直に言えなくてすまなかった。」
今朝のこと気にしていたのか、キルは………。大丈夫、俺はわかっているよ。
久しぶりに至近距離で嗅ぐ、キルの匂いを感じながら俺はキルの腕を握った。
「ただいま、キル。俺の方こそ、変わらずに受け入れてくれてありがとう。」
「ああ。………じゃあ、改めてこれを。」
キルはそこで言葉を区切ると、いったん俺から離れた。
キルの方を振り返ると、キルは自身の袖をまくって見慣れた腕時計を外そうとしていた。
「キル、その腕時計………身につけていてくれたの?」
「ああ。その………なくしたくないと思ってな。」
キルは照れたような、そして優し気な笑顔でそう言った。
側近として、俺のことを必要としてくれていることが何よりもうれしい。
「俺は、アースに俺の側にいてほしい。もう一度、俺の側近になってくれるか?」
俺はその場で跪いた。
今朝から、キルの側近のようにふるまってきたけど、まだ側近の証をいただいていなかった。改めて気を引き締める意味でも、俺は覚悟を決めるように頭を下げた。
「謹んでお引き受けいたします。………そうだ、キル。この指輪、キルに返すよ。この指輪は、キルが持っていた方が良いと思うからさ。」
「アースがそういうなら受け取るな。………なんだか、アクセサリーの交換みたいになったな。」
「そうだね。あるべき場所に戻ったという感じだね。」
それにしても、この2つのアクセサリーはどちらもキルに由来するものだ。俺からキルに、何か形のあるものをプレゼントしたことはないな………。側近としては普通なのだろうか?
他の側近のみんなも特段何かを渡したという話は聞いたことないしな………。でも、色々ともらっているし、機会があれば何かプレゼントしたい。
「立ち話もなんだし、そろそろ座るか。なにか、軽食を用意するか?」
「それもいいけど………。とりあえず、キル。上を脱いで、そこに座って? 側近のみんなに聞いたよ、キルがオーバーワーク気味だということをね。」
俺が笑顔でそう言うと、キルは痛いところを突かれたという顔をして少し後ろに下がった。
俺の負傷が原因だということはもちろんわかっているが、なによりもまずキルの身体のケアを優先したい。
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