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第二章 初学院編
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「誰だ!!」
男性二人の警戒度が一気に上がったのを感じた。
うーんこの感じ、キルに初めて会った時のことを思い出すな………。ここは素直に自己紹介から………と思った矢先、少年が二人の男性を手で制した。
「もしかしてその銀色の髪は………「白銀の狼」様でいらっしゃいますか?」
おっと、その呼び名を聞くのは夏休み前以来だな………。その呼び方は何というか、厨二心をくすぐられるような気持ちになるので、できれば知らないうちに忘れ去られてくれるといいな。
「えーと、一部ではそう呼ばれているらしいですね。改めまして、アース・ジーマルと申します。訓練のお邪魔をしてしまい、申し訳ございませんでした。」
「いえ、構いませんよ。僕の方こそ、初学院で噂のジーマル様にお会いできて光栄です。あ、僕は初学院の一年生です。」
やはり年下だったらしい。初学院では他学年とはあまり会うことはなく、会うことがあるとすれば食堂くらいだ。アルベルト殿下や兄上たちとも、会おうとしなければ会うことはめったにないのだ。
「俺はただの学生ですよ。では、俺はもう行きますね。訓練を邪魔しては悪いですから。それでは、頑張ってください!」
長くあの場を離れてしまえば、キルとキースに心配をかけてしまうかもしれない。そうなる前に、元の場所に戻ろう。
俺がお辞儀をしてその場から去ろうとすると、少年が俺を引き留めた。何か俺と話したいことがあるのだろうか? まあ、自身が初学院で少し有名であるという自覚はあるけど………。
「あの………ジーマル様は、キルヴェスター殿下の側近でいらっしゃいますよね? よろしければ、側近になった経緯と言いますか、決め手をお聞かせ願いますか?」
うん? 初めてされる質問だな。こういう質問をするということは、この少年は誰かの側近になりたいのだろうか? まあ、それくらいなら答えるけど………。
経緯に関しては、色々あったよな………。渡された腕時計が側近の証付きで、そのまま側近になったわけだからあまり参考にはならないと思う。決め手は………下心がないと言えばうそになるけど、それだけではもちろんない。キルの力になりたいと思ったし、キルに必要とされることがうれしかったから側近になろうと決めた。
「いいですよ。俺が殿下の側近になろうと思った理由は、殿下の力になりたいと思ったからです。あとは、殿下に必要とされることがうれしかったからです。………ありきたりな理由で、あまり参考にならないかもしれませんね。」
「いえ、そんなことはありませんよ! 必要とされるのはうれしいですよね。だけど………王族の方に側近にならないかと誘われたら、断れないという一面もありますよね?」
うーん、まあ確かに王族に言われたら断れる貴族はほとんどいないと思うけど………。この少年は、側近になりたくないのかもしれないな。あまり、無責任なことはいえないけど………。
「ないとはいえませんね。それだけ王族の方は強い力を持っていいますからね。………ただ俺自身は、側近側にも主を選ぶ権利はあると思うのです。私が知っているのはアルベルト殿下とキルヴェスター殿下の側近の方々だけですが、全員が実力があり努力を怠らない方たちです。側近として求められる者には、それ相応の何かを持っていると思います。だからこそ、それに見合うだけの主を選ぶ権利はあると思います。………無責任なことはいえないですが、もしかするとあなた自身が側近について色々悩んでいるのかもしれません。ですが、この国の殿下方、第三王子殿下のことはよく存じ上げませんが、他のお二人はとても素晴らしい方たちですよ。」
俺がそういうと、少年は少しフリーズした後に何かを考えこんでしまった。選ぶ権利があるとはいっても、実際はそうはいかない場面の方が多いような気がする。アルベルト殿下とキルなら、断られたからと言って罰することはないとは思うけど、どちらかというと少数派なような気もする。
「側近側にも選ぶ権利がある、ですか………。その発想はなかったです。主側も欲しい側近を手に入れるために、努力をしなければいけませんね。ジーマル様は、思った通り面白い方ですね。」
「え、えーと、お力になれたのなら光栄です。」
俺は面白い人だと思われていたようだ。まさか変なイメージが独り歩きして、問題児のようなイメージが俺についているわけではないよな?
「よろしければ、機会がありましたら魔法についてもアドバイスをいただけますか? ジーマル様の魔法のお話も聞いてみたいです。実は僕、魔導士志望でして騎士の訓練は教養として取り組んでいるのですよ。」
あーそういうことだったのか。騎士の訓練が初心者向けだったのは、魔導士志望だったからか。納得はしたけど、俺にアドバイスは適任ではないと思うけど………。なぜなら、俺が訓練を始めたのは今年の四月からだから、一年生とあまり変わりはないと思う。
「私でよろしければいいですけど………。今年から訓練を始めた俺は、一年生とあまり変わりはないと思いますよ?」
「僕はジーマル様とお話ができれば充分ですよ。」
「えーと、わかりました。俺でよければ、お話ししましょう。あ、ジーマルって呼びにくいですよね? よろしければ、アースと呼んでください。」
俺がそういうと、待ってましたと言わんばかりに少年の雰囲気が明るくなったのを感じた。もしかして、この少年は俺のファンだったりするのだろうか?
「はい、アース様! 僕のことは………ウェルと呼んでください!」
「ウェル君ですね、わかりました。」
すると、騎士たちの訓練の音が徐々に止み始めた。そろそろ休憩時間だから、キルたちが俺のいないことに気づいてしまう。戻らないと、心配をかけてしまうな………。
「ウェル君、そろそろ戻りますね。休憩時間になったみたいだから、俺がいないと心配をかけてしまいますから。」
「わかりました。またお会いできることを楽しみにしています!」
一瞬彼が大きな尻尾を振っているように見えるけど、きっと気のせいだろう。
俺はウェル君に手を振って、元の場所へと急いで戻った。
男性二人の警戒度が一気に上がったのを感じた。
うーんこの感じ、キルに初めて会った時のことを思い出すな………。ここは素直に自己紹介から………と思った矢先、少年が二人の男性を手で制した。
「もしかしてその銀色の髪は………「白銀の狼」様でいらっしゃいますか?」
おっと、その呼び名を聞くのは夏休み前以来だな………。その呼び方は何というか、厨二心をくすぐられるような気持ちになるので、できれば知らないうちに忘れ去られてくれるといいな。
「えーと、一部ではそう呼ばれているらしいですね。改めまして、アース・ジーマルと申します。訓練のお邪魔をしてしまい、申し訳ございませんでした。」
「いえ、構いませんよ。僕の方こそ、初学院で噂のジーマル様にお会いできて光栄です。あ、僕は初学院の一年生です。」
やはり年下だったらしい。初学院では他学年とはあまり会うことはなく、会うことがあるとすれば食堂くらいだ。アルベルト殿下や兄上たちとも、会おうとしなければ会うことはめったにないのだ。
「俺はただの学生ですよ。では、俺はもう行きますね。訓練を邪魔しては悪いですから。それでは、頑張ってください!」
長くあの場を離れてしまえば、キルとキースに心配をかけてしまうかもしれない。そうなる前に、元の場所に戻ろう。
俺がお辞儀をしてその場から去ろうとすると、少年が俺を引き留めた。何か俺と話したいことがあるのだろうか? まあ、自身が初学院で少し有名であるという自覚はあるけど………。
「あの………ジーマル様は、キルヴェスター殿下の側近でいらっしゃいますよね? よろしければ、側近になった経緯と言いますか、決め手をお聞かせ願いますか?」
うん? 初めてされる質問だな。こういう質問をするということは、この少年は誰かの側近になりたいのだろうか? まあ、それくらいなら答えるけど………。
経緯に関しては、色々あったよな………。渡された腕時計が側近の証付きで、そのまま側近になったわけだからあまり参考にはならないと思う。決め手は………下心がないと言えばうそになるけど、それだけではもちろんない。キルの力になりたいと思ったし、キルに必要とされることがうれしかったから側近になろうと決めた。
「いいですよ。俺が殿下の側近になろうと思った理由は、殿下の力になりたいと思ったからです。あとは、殿下に必要とされることがうれしかったからです。………ありきたりな理由で、あまり参考にならないかもしれませんね。」
「いえ、そんなことはありませんよ! 必要とされるのはうれしいですよね。だけど………王族の方に側近にならないかと誘われたら、断れないという一面もありますよね?」
うーん、まあ確かに王族に言われたら断れる貴族はほとんどいないと思うけど………。この少年は、側近になりたくないのかもしれないな。あまり、無責任なことはいえないけど………。
「ないとはいえませんね。それだけ王族の方は強い力を持っていいますからね。………ただ俺自身は、側近側にも主を選ぶ権利はあると思うのです。私が知っているのはアルベルト殿下とキルヴェスター殿下の側近の方々だけですが、全員が実力があり努力を怠らない方たちです。側近として求められる者には、それ相応の何かを持っていると思います。だからこそ、それに見合うだけの主を選ぶ権利はあると思います。………無責任なことはいえないですが、もしかするとあなた自身が側近について色々悩んでいるのかもしれません。ですが、この国の殿下方、第三王子殿下のことはよく存じ上げませんが、他のお二人はとても素晴らしい方たちですよ。」
俺がそういうと、少年は少しフリーズした後に何かを考えこんでしまった。選ぶ権利があるとはいっても、実際はそうはいかない場面の方が多いような気がする。アルベルト殿下とキルなら、断られたからと言って罰することはないとは思うけど、どちらかというと少数派なような気もする。
「側近側にも選ぶ権利がある、ですか………。その発想はなかったです。主側も欲しい側近を手に入れるために、努力をしなければいけませんね。ジーマル様は、思った通り面白い方ですね。」
「え、えーと、お力になれたのなら光栄です。」
俺は面白い人だと思われていたようだ。まさか変なイメージが独り歩きして、問題児のようなイメージが俺についているわけではないよな?
「よろしければ、機会がありましたら魔法についてもアドバイスをいただけますか? ジーマル様の魔法のお話も聞いてみたいです。実は僕、魔導士志望でして騎士の訓練は教養として取り組んでいるのですよ。」
あーそういうことだったのか。騎士の訓練が初心者向けだったのは、魔導士志望だったからか。納得はしたけど、俺にアドバイスは適任ではないと思うけど………。なぜなら、俺が訓練を始めたのは今年の四月からだから、一年生とあまり変わりはないと思う。
「私でよろしければいいですけど………。今年から訓練を始めた俺は、一年生とあまり変わりはないと思いますよ?」
「僕はジーマル様とお話ができれば充分ですよ。」
「えーと、わかりました。俺でよければ、お話ししましょう。あ、ジーマルって呼びにくいですよね? よろしければ、アースと呼んでください。」
俺がそういうと、待ってましたと言わんばかりに少年の雰囲気が明るくなったのを感じた。もしかして、この少年は俺のファンだったりするのだろうか?
「はい、アース様! 僕のことは………ウェルと呼んでください!」
「ウェル君ですね、わかりました。」
すると、騎士たちの訓練の音が徐々に止み始めた。そろそろ休憩時間だから、キルたちが俺のいないことに気づいてしまう。戻らないと、心配をかけてしまうな………。
「ウェル君、そろそろ戻りますね。休憩時間になったみたいだから、俺がいないと心配をかけてしまいますから。」
「わかりました。またお会いできることを楽しみにしています!」
一瞬彼が大きな尻尾を振っているように見えるけど、きっと気のせいだろう。
俺はウェル君に手を振って、元の場所へと急いで戻った。
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