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第二章 初学院編
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それから、俺の血を少々採取して呼びかけてはみたものの何も現れることはなかった。少しピリッときたからいい方法だと思ったけど、また検証のし直しのようだ。
その後、キルからお茶会の出席を求められた。もちろん断るわけはなく、了承した。キルが楽しく女子と話す光景はうれしくもあり、複雑だ。
お茶会はその翌週に開かれたが、特に変わったことはなかった。普通にお茶会に参加しただけだった。強いて言えば、俺がやけに話題の中心となっていた気もするけど、キルは王族だからあまり話題にすることはできないのではないかという結論にいたった。あとは、ローウェルが発したキルとマーガレット様の関係についての発言が気になりすぎて二人が話している姿を見ると、そういう風にしか見えなくなってしまった。これからもこういうことがちらついてしまうのかと思うと、正直辛いものがある………。
このお茶会以降は、夏休み初週と同じように訓練の日々が流れた。基礎訓練のおかげで体力や魔力の扱いは様になってきたと思う。体力に関しては、元々は下の下だったものが下の上くらいにはなったと思う。体調を崩すこともなく、普通の体になってきたと実感することができた。
そして今は夏休み最後の週のある日、俺たちは王城の騎士の訓練場に来ていた。来たものはいいものの、ジールとローウェルはそれぞれ別の用事があるようで他の場所に行ってしまった。何やら小声で、「騎士の訓練なんて暑苦しいものは見たくはない」的なニュアンスのことを言っていたけどスルーしておいた。俺は騎士というかっこいい人たちを合法的に見ることができるということで、喜んで見学をさせてもらうことにした。
「アース、今日は来てくれてありがとう。見るだけではつまらないと思うが、ゆっくりしていってくれ。」
「ありがとう、騎士の訓練はあまり見ることがないから新鮮だよ。今日も頑張ってね。キースも頑張ってね!」
「………ああ、俺はいつも通り訓練するだけだ。」
うん、いつも通りの愛想のなさが逆に心地いいまである。キースみたいな人にたまに優しくされると、そのギャップでコロッと行ってしまうタイプだろうな。俺もいつもは愛想のないキースに心配されたりすると、結構まずい時がある。まあ妄想はこれくらいにして、俺は用意された席で見学する体勢に入った。すると、一人の人物が近づいてきた。
「よう、マクウェルの弟! そんなところで座っているから、脆弱なままなんじゃないか? 外周させてやるぞ!」
この悪気のない失礼な人は、騎士団長のダン・ツーベルク様だ。初日に俺をこき使ったという風評被害が流れたものの、特に気にしている様子はなかった。なんというか、メンタルがすごい人だ。まさに騎士団長だ、というメンタルだと実感させられた。
「こんにちは、騎士団長様。私もそうしたいところですが、私が騎士の訓練に参加する方が殿下たちに心配をさせてしまいますので、これがベストなのです。」
「殿下は結構過保護だよな。俺なら脆弱な部下をもったら、死なない程度に鍛え上げるが?」
脳筋か? まあ騎士ならそういうこともあるのかもしれないが………。騎士を志望する人の身体と俺の身体を同列に扱わないでほしい。キースは不愛想だけど脳筋というわけではないので、二人は本当は似ていないのかもしれない。
「………前回、キースと騎士団長様は似ていると発言しましたが、撤回いたしますね。」
「どういう意味だ?」
「………騎士団長様、騎士団員の皆様がお呼びですよ。そろそろ訓練開始の時間ではないですか?」
「お、そうだな。今日もたくさん体を動かすとするか!」
騎士団長はそういうと、とんでもない速さで行ってしまった。顔はスポーツマン的な感じでかっこいいのに、中身が少々あれみたいだ。ダン様から、あの紳士の鏡のようなアルフォンスさんが生まれたのかと思うと人間って不思議だなと思う。
――
あー、顔面偏差値の高い男性の皆さんが訓練している姿は目の保養だな………。もちろん女性騎士の皆さんもかっこいいけれど、やはり自然と男性を目で追ってしまう。
いけない、いけない! キルのことが好きなのにこれではまるで、気が多い奴みたいになってしまうではないか。キルとキースの方に目を移すと、夏休み前よりも動きにキレが出ているのが目に見えてわかった。騎士の強さに関しては素人だからよくわからないけど、二人とも同世代の中では頭一つ分以上は抜き出ていると思う。ということは、黄金の世代と呼ばれるアルベルト殿下や兄上たちはいったいどれほどすごいのだろうか?
カーン カーン カーン
うん? これは木剣同士がぶつかり合う音だよね? 初学院の授業では木剣だから、よく聞く音だ。だけどここは本物の騎士ばかりでキルたちも、金属の剣を使っている。じゃあいったい誰が木剣を使っているのだろうか? 音はここの裏から聞こえているようだ。少し体を動かしたいと思っていたところだし、歩くついでに行ってみようかな。キルに一応声を………。今は集中しているみたいだし、距離もすぐ裏だから問題ないかな。俺はゆっくりと立ち上がって、裏の方へと歩いた。
ゆっくりと裏手の方を覗き込むと、そこには俺よりも年下くらいの少年と、二人の男性が木剣をもって訓練しているのが見えた。少年は、ピンクの髪に黄金の目を持っていた。うん、将来はかなりかっこよくなりそうだ。裏手で訓練しているということは、まだ騎士たちの訓練に混ざれる年齢ではないということだろうか? 動き的にはまだ訓練を始めたばかりという感じに見える。ここで訓練しているということは、騎士関係の誰かのお子さんで一緒にここで訓練しているのかな。あっちで訓練しないのは、まだ始めたばかりだから騎士たちの訓練の邪魔になってしまうと判断されたのかもしれないな。邪魔しちゃ悪いし、そろそろ戻ろうかな。
そう思って俺は、回れ右をしたけど運悪く木の枝を踏んづけてしまった。うーん、よくある展開だな………。
ポキッ!
軽快な音とともに、三人の訓練が止まった。そして、俺へと注目が集まった。うーん、これは邪魔をしてしまったみたいだ。
その後、キルからお茶会の出席を求められた。もちろん断るわけはなく、了承した。キルが楽しく女子と話す光景はうれしくもあり、複雑だ。
お茶会はその翌週に開かれたが、特に変わったことはなかった。普通にお茶会に参加しただけだった。強いて言えば、俺がやけに話題の中心となっていた気もするけど、キルは王族だからあまり話題にすることはできないのではないかという結論にいたった。あとは、ローウェルが発したキルとマーガレット様の関係についての発言が気になりすぎて二人が話している姿を見ると、そういう風にしか見えなくなってしまった。これからもこういうことがちらついてしまうのかと思うと、正直辛いものがある………。
このお茶会以降は、夏休み初週と同じように訓練の日々が流れた。基礎訓練のおかげで体力や魔力の扱いは様になってきたと思う。体力に関しては、元々は下の下だったものが下の上くらいにはなったと思う。体調を崩すこともなく、普通の体になってきたと実感することができた。
そして今は夏休み最後の週のある日、俺たちは王城の騎士の訓練場に来ていた。来たものはいいものの、ジールとローウェルはそれぞれ別の用事があるようで他の場所に行ってしまった。何やら小声で、「騎士の訓練なんて暑苦しいものは見たくはない」的なニュアンスのことを言っていたけどスルーしておいた。俺は騎士というかっこいい人たちを合法的に見ることができるということで、喜んで見学をさせてもらうことにした。
「アース、今日は来てくれてありがとう。見るだけではつまらないと思うが、ゆっくりしていってくれ。」
「ありがとう、騎士の訓練はあまり見ることがないから新鮮だよ。今日も頑張ってね。キースも頑張ってね!」
「………ああ、俺はいつも通り訓練するだけだ。」
うん、いつも通りの愛想のなさが逆に心地いいまである。キースみたいな人にたまに優しくされると、そのギャップでコロッと行ってしまうタイプだろうな。俺もいつもは愛想のないキースに心配されたりすると、結構まずい時がある。まあ妄想はこれくらいにして、俺は用意された席で見学する体勢に入った。すると、一人の人物が近づいてきた。
「よう、マクウェルの弟! そんなところで座っているから、脆弱なままなんじゃないか? 外周させてやるぞ!」
この悪気のない失礼な人は、騎士団長のダン・ツーベルク様だ。初日に俺をこき使ったという風評被害が流れたものの、特に気にしている様子はなかった。なんというか、メンタルがすごい人だ。まさに騎士団長だ、というメンタルだと実感させられた。
「こんにちは、騎士団長様。私もそうしたいところですが、私が騎士の訓練に参加する方が殿下たちに心配をさせてしまいますので、これがベストなのです。」
「殿下は結構過保護だよな。俺なら脆弱な部下をもったら、死なない程度に鍛え上げるが?」
脳筋か? まあ騎士ならそういうこともあるのかもしれないが………。騎士を志望する人の身体と俺の身体を同列に扱わないでほしい。キースは不愛想だけど脳筋というわけではないので、二人は本当は似ていないのかもしれない。
「………前回、キースと騎士団長様は似ていると発言しましたが、撤回いたしますね。」
「どういう意味だ?」
「………騎士団長様、騎士団員の皆様がお呼びですよ。そろそろ訓練開始の時間ではないですか?」
「お、そうだな。今日もたくさん体を動かすとするか!」
騎士団長はそういうと、とんでもない速さで行ってしまった。顔はスポーツマン的な感じでかっこいいのに、中身が少々あれみたいだ。ダン様から、あの紳士の鏡のようなアルフォンスさんが生まれたのかと思うと人間って不思議だなと思う。
――
あー、顔面偏差値の高い男性の皆さんが訓練している姿は目の保養だな………。もちろん女性騎士の皆さんもかっこいいけれど、やはり自然と男性を目で追ってしまう。
いけない、いけない! キルのことが好きなのにこれではまるで、気が多い奴みたいになってしまうではないか。キルとキースの方に目を移すと、夏休み前よりも動きにキレが出ているのが目に見えてわかった。騎士の強さに関しては素人だからよくわからないけど、二人とも同世代の中では頭一つ分以上は抜き出ていると思う。ということは、黄金の世代と呼ばれるアルベルト殿下や兄上たちはいったいどれほどすごいのだろうか?
カーン カーン カーン
うん? これは木剣同士がぶつかり合う音だよね? 初学院の授業では木剣だから、よく聞く音だ。だけどここは本物の騎士ばかりでキルたちも、金属の剣を使っている。じゃあいったい誰が木剣を使っているのだろうか? 音はここの裏から聞こえているようだ。少し体を動かしたいと思っていたところだし、歩くついでに行ってみようかな。キルに一応声を………。今は集中しているみたいだし、距離もすぐ裏だから問題ないかな。俺はゆっくりと立ち上がって、裏の方へと歩いた。
ゆっくりと裏手の方を覗き込むと、そこには俺よりも年下くらいの少年と、二人の男性が木剣をもって訓練しているのが見えた。少年は、ピンクの髪に黄金の目を持っていた。うん、将来はかなりかっこよくなりそうだ。裏手で訓練しているということは、まだ騎士たちの訓練に混ざれる年齢ではないということだろうか? 動き的にはまだ訓練を始めたばかりという感じに見える。ここで訓練しているということは、騎士関係の誰かのお子さんで一緒にここで訓練しているのかな。あっちで訓練しないのは、まだ始めたばかりだから騎士たちの訓練の邪魔になってしまうと判断されたのかもしれないな。邪魔しちゃ悪いし、そろそろ戻ろうかな。
そう思って俺は、回れ右をしたけど運悪く木の枝を踏んづけてしまった。うーん、よくある展開だな………。
ポキッ!
軽快な音とともに、三人の訓練が止まった。そして、俺へと注目が集まった。うーん、これは邪魔をしてしまったみたいだ。
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