僕の調教監禁生活。

まぐろ

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逃亡思考3

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「はぁ、はぁ…もう…ここまできたら…」

森を見つけて、木の影に隠れる。服は雪でびしょびしょになってしまった。ぬいぐるみもそうだ。
濡れて冷たくなったぬいぐるみを抱きしめて震えた。冬ってこんなに寒かったっけ。
そもそも、僕はここがどこなのか知らない。だからあの優しいお兄さんもお母さんも探しようがない。

「はぁ……くまちゃん…僕…もういらない子なのかな…」

いらない子…口に出すと改めてしっくり来てしまう。僕はもう死ぬしかないのかもしれない。だって大好きなお母さんはもう僕のことなんてどうでもいいんだろうし、お兄さんは僕を犯すことしか考えていない。

「詰んだ…って…いうのかな。」

どこに向かっても救いがない。ゲームの話で友達がそんなことを言っていた。もう残る手段は…手元の包丁。しっかり研いであるのか、ものすごく切れ味がいい。
──でも、死ぬってどうやるんだろう?
ドラマやアニメでは、身体を刺していた気がする。でも、すごく痛い筈だ。

「なんか…眠い…な…」

身体が相当冷えているのが自分でも分かる。そういえば、寒すぎると死んじゃうんだっけ。このまま寝たら死ぬなら…もうそれでいいや。

「はぁ…ここにいた。悠佳くん、死にそうじゃん。」

「……おにぃ…さん…」

隠れていた…その筈なのに、お兄さんは来てしまった。僕は咄嗟に包丁を突きつける。もう死ぬ覚悟はできたんだ。邪魔はさせない。

「どっかいけ、!僕のこと穴としか見てないくせに…!」

「その包丁…そんなもの持って、危ないよ。ほらこっちにおいで…」

お兄さんが手を伸ばす。僕は本気だ。伸ばされた手を切りつける。力加減がわからなくて、包丁はお兄さんの手をかすって終わった。

「いった…あぁ…もう、怒るよ?」

「もう僕はいらないの!!幸せになんかなれないの!!終わりにさせてよ!」

僕がもう一度、お兄さんを切りつけようとした瞬間、腕を掴まれて包丁を奪われた。お兄さんの動きは早い。

「幸せになれなくても、どうせ死ぬなら俺に飼い殺させて。」

お兄さんに抱きつかれて、何かが口元に押し当てられる。気持ち悪くて視界がぐにゃりと歪む。

「や……だ……」

身体に力が入らなくなり、僕はそのまま意識を手放した。
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