僕の調教監禁生活。

まぐろ

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逃亡思考2

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「悠佳くん…起きてる……?」

「………」

お兄さんが布団の上から僕の背中を撫でる。今までにないくらい優しい声だ。僕の機嫌を取ろうとしているんだろうけど、もうお兄さんなんて知らない。

「あのさ…今から買い物行ってくるけど、何か食べたいものある…?」

お兄さんの声は不安が滲んでいた。僕は相変わらず無視を続ける。
お兄さんが買い物に行くなら、逃げることは多分可能。逃げられなくても、家の構造を知ることはできる。

「………寒いから…肉まんとか…おでん買ってくるね…」

そう言ってお兄さんは出ていった。多分、お兄さんが出かけるまで15分くらいある。そのうちに僕は服を整えて、ぬいぐるみを抱きしめる。

大体15分後。地下室の扉はすぐに開いた。短い階段があって、リビングと繋がっている。
こんな形でお兄さんの家を知るなんて…
キッチンから念の為包丁を取っておく。

「さようなら。お兄さん…ちょっとだけだけど好きだったよ…」

玄関を見つけて、外に出た。天気が悪く、雪が降っていて寒い。靴がどこにあるか分からないから裸足で走る。
外の明るさに感動して、思わず笑顔になった。
お兄さんが帰ってくるまで時間があるはず。だからその間に遠くまで走れば…僕は自由だ。
自由になったら…お母さんを探そう。ちゃんとお別れして、それから…

「ん…ぐす…これから…僕…1人、ずっと…?」

ぬいぐるみを抱きしめる力を強めた。これからずっと1人。いや、最初から1人だったのかもしれない。
次々と嫌な考えが浮かんでは消え、僕は泣きながら走った。幸い人はいなかった。

「ああ…そうだ…」

小学生の頃、公園で相談に乗ってくれたお兄さんがいた。初対面だったけど、僕のことを心配してくれていた。あの人ならまたいい案をくれるかもしれない。
僕は淡い希望を頼りに、どこにいるかも分からないお兄さんを探すことにした。

そのお兄さんが、まさか自分を誘拐した人だとも知らずに。
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