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スローライフよ永遠に!編
第122話 オアシス増産日記
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さて、今日も今日とてオアシスを作る。
まずは砂漠まで出向いていって……。
『もがーっ!』
『新しい怪物が出ましたぞー! タマル様出番ですぞ!』
「よっしゃー!」
バタバタ走っていって、俺はサバクエリマキトカゲみたいな巨大な怪物を、一発ゲットである。
生き物図鑑がちょっと埋まる。
砂漠は新しい生き物が次々出てきているから、ゲットが楽しいな。
どうやらキナッコーが他の星々から集めて、品種改良をした奴ららしい。
そしてゲットする度に図鑑のページが増えて記録されるのだ。
一通り周囲の生き物をゲットしたら、柵を立てる。
そして川を引いてきて、花畑の道を作って、苗を植える。
昨日トウテツがやって来たので、また花の種と木の苗をポイントが許す限り買ってきたのだ。
トウテツはホクホク顔であった。
『まるで砂漠を一つ緑化しようとする勢いで植物を買ってくれるんだ~。うれしいな~』
「砂漠一つを緑化しようとしているんだゾ」
衛星軌道上から見ると、砂漠の南方1/4がオアシスと花畑の道によって包囲される状態になっているようだ。
タマル村の方から渡ってきた動物たちが、当たり前みたいな顔をしてオアシスで暮らし始めている。
砂漠の上に作り上げた俺の世界が、新しい生態系を獲得しつつあるのだ。
「ツピピ」
「なんか小鳥たちが今週のみかじめ料です、みたいな感じで俺に木の実を持ってくるのだが?」
「誰がオアシスを作ったか分かってるんだねー。タマル頼られてるじゃない」
ポタルがニコニコしながら、俺の肩をペチペチする。
『それにしても、ここってもともとは海だったんでしょ? それがキナッコーによって砂漠になって、タマルがそれをオアシスで上書きしてんのね。もう神様じゃない、それって』
「飯を食ってないキャロルはちょいちょい鋭いことを言うな」
『さっきめちゃくちゃ食べたからしばらくは頭冴えてるわよ』
どうりで後ろ髪から果実が3つも成っているわけだ。
オアシスによる侵略に対し、キナッコーも手をこまねいているわけではない。
次々に配下を送り込み、だんだんそれが強くなってきている。
そして俺の図鑑ももりもり埋まっていく。
さらに、得たポイントで種や苗や柵をたくさん買っている。
「ヤツが配下を送り込むほど、オアシスを広げる原資となるのだ……」
『皮肉なもんですな! ところでタマル様、3つ先のオアシス予定地まで柵で確保しておきましたぞ。川が結ぶオアシスとオアシスの間の道にも、我らが植えたのではない植物が芽吹き始めています』
「圧倒的ではないか我らのスローライフは」
『スローライフというかカルチベーションですねー!』
「開拓っていう意味だろ」
『イエース、ザッツライ!』
イエーっと発しつつフランクリンとハイタッチだ。
『キナッコーがちょっかいを出してこなくなれば、我らも開拓に必要な資材が、買いたくとも買えませんからなあ』
「さらっとダジャレを混ぜた?」
『ハハハ』
「うーん! 私がタマルといい関係になったはずなのに、ラムザーやフランクリンとめちゃくちゃ仲良しなのは変わんないのね……! 何も変わってない気分」
『そういう男でしょタマルは』
キャッキャしながらオアシスを増やしていく日々である。
そうこうしていたら、ついにキナッコーも本気になったようだ。
「つぴぴ、ちぺぺ」
『ピピ? ピポー!』
小鳥から何か報告を受けたポルポルが、ドローンに乗ってやって来た。
「どうしたどうした」
『ピピッポ』
「あー、なんか小鳥が住んでるところに、キナッコー配下の魔人侯みたいなのが攻めてきたんだろ。柵が壊されることは無いと思うが、大回りして入り口から入ってくるくらいのことはしそうだもんな。じゃあ」
『飛空艇ですな?』
『カタカタ!』
骨次郎が手を振っている。
彼の背後で、馬車の中から、高速で飛空艇が展開されていくではないか。
うーむ、俺の意図を読み取って最速で行動する!
『骨次郎は、タマル様の手足みたいな存在ですなあ』
「おう、頼れる骨だ」
かくして、俺たちは飛空艇に乗り込み飛び立つ。
砂漠を飛空艇で行くと、大変に暑くてやってられない感じだが、オアシスの上は俺の領域なのでまともな気温になっているのだ。
なので、俺が作り上げた花畑のラインの上を正確に飛んでいけばいい。
骨次郎の操舵は完璧なので、飛空艇の上は常に適温に保たれていると言えよう。
『オー! インベーダーイズゼア!!』
「いたかいたか!」
俺たちが頭上にやって来たので、地上で暴れようとしていたそいつは慌てて振り返った。
『な、なんじゃーっ!?』
砂色のフードを纏った、直立する巨大なトカゲという見た目の魔人侯だ。
額から捻くれた角が何本も生えている。
「近くに動物がいるな。それに花も木もたくさん植えているから、ここで底引き網を使うことはできまい」
『どうしますかな?』
「地上でやりあってやるしかあるまい! この間手に入れたレシピを使うぞ」
トンカントンカンと作り上げるそれは、パラシュートである!
俺はこれを背負うと、ぴょーんと外に躍り出た。
即座に展開するパラシュート。
ラムザーとフランクリンもパラシュートを装備して降下していく。
飛空艇からは、ポタルとキャロルが飛び道具を用意しているところだ。
むっ!
向こうから空を飛ぶ何かがやって来るぞ。
エイのでかいのが、砂を巻き上げながら飛んでくるのだ。
『ぐははは! 空は任せろー!』
なんかエイが叫んでる。
あれももしかすると、キナッコーの手下の魔人侯かもしれない。
「任せてタマル! こっちも色々、生活を豊かにするグッズを買い込んでるんだよ!」
「分かった、任せた!」
空はポタルとキャロルと骨次郎とポルポルに任せる。
さあ、地上と空で、砂漠の軍勢を相手取り、スローライフを見せつけてやるのだ。
まずは砂漠まで出向いていって……。
『もがーっ!』
『新しい怪物が出ましたぞー! タマル様出番ですぞ!』
「よっしゃー!」
バタバタ走っていって、俺はサバクエリマキトカゲみたいな巨大な怪物を、一発ゲットである。
生き物図鑑がちょっと埋まる。
砂漠は新しい生き物が次々出てきているから、ゲットが楽しいな。
どうやらキナッコーが他の星々から集めて、品種改良をした奴ららしい。
そしてゲットする度に図鑑のページが増えて記録されるのだ。
一通り周囲の生き物をゲットしたら、柵を立てる。
そして川を引いてきて、花畑の道を作って、苗を植える。
昨日トウテツがやって来たので、また花の種と木の苗をポイントが許す限り買ってきたのだ。
トウテツはホクホク顔であった。
『まるで砂漠を一つ緑化しようとする勢いで植物を買ってくれるんだ~。うれしいな~』
「砂漠一つを緑化しようとしているんだゾ」
衛星軌道上から見ると、砂漠の南方1/4がオアシスと花畑の道によって包囲される状態になっているようだ。
タマル村の方から渡ってきた動物たちが、当たり前みたいな顔をしてオアシスで暮らし始めている。
砂漠の上に作り上げた俺の世界が、新しい生態系を獲得しつつあるのだ。
「ツピピ」
「なんか小鳥たちが今週のみかじめ料です、みたいな感じで俺に木の実を持ってくるのだが?」
「誰がオアシスを作ったか分かってるんだねー。タマル頼られてるじゃない」
ポタルがニコニコしながら、俺の肩をペチペチする。
『それにしても、ここってもともとは海だったんでしょ? それがキナッコーによって砂漠になって、タマルがそれをオアシスで上書きしてんのね。もう神様じゃない、それって』
「飯を食ってないキャロルはちょいちょい鋭いことを言うな」
『さっきめちゃくちゃ食べたからしばらくは頭冴えてるわよ』
どうりで後ろ髪から果実が3つも成っているわけだ。
オアシスによる侵略に対し、キナッコーも手をこまねいているわけではない。
次々に配下を送り込み、だんだんそれが強くなってきている。
そして俺の図鑑ももりもり埋まっていく。
さらに、得たポイントで種や苗や柵をたくさん買っている。
「ヤツが配下を送り込むほど、オアシスを広げる原資となるのだ……」
『皮肉なもんですな! ところでタマル様、3つ先のオアシス予定地まで柵で確保しておきましたぞ。川が結ぶオアシスとオアシスの間の道にも、我らが植えたのではない植物が芽吹き始めています』
「圧倒的ではないか我らのスローライフは」
『スローライフというかカルチベーションですねー!』
「開拓っていう意味だろ」
『イエース、ザッツライ!』
イエーっと発しつつフランクリンとハイタッチだ。
『キナッコーがちょっかいを出してこなくなれば、我らも開拓に必要な資材が、買いたくとも買えませんからなあ』
「さらっとダジャレを混ぜた?」
『ハハハ』
「うーん! 私がタマルといい関係になったはずなのに、ラムザーやフランクリンとめちゃくちゃ仲良しなのは変わんないのね……! 何も変わってない気分」
『そういう男でしょタマルは』
キャッキャしながらオアシスを増やしていく日々である。
そうこうしていたら、ついにキナッコーも本気になったようだ。
「つぴぴ、ちぺぺ」
『ピピ? ピポー!』
小鳥から何か報告を受けたポルポルが、ドローンに乗ってやって来た。
「どうしたどうした」
『ピピッポ』
「あー、なんか小鳥が住んでるところに、キナッコー配下の魔人侯みたいなのが攻めてきたんだろ。柵が壊されることは無いと思うが、大回りして入り口から入ってくるくらいのことはしそうだもんな。じゃあ」
『飛空艇ですな?』
『カタカタ!』
骨次郎が手を振っている。
彼の背後で、馬車の中から、高速で飛空艇が展開されていくではないか。
うーむ、俺の意図を読み取って最速で行動する!
『骨次郎は、タマル様の手足みたいな存在ですなあ』
「おう、頼れる骨だ」
かくして、俺たちは飛空艇に乗り込み飛び立つ。
砂漠を飛空艇で行くと、大変に暑くてやってられない感じだが、オアシスの上は俺の領域なのでまともな気温になっているのだ。
なので、俺が作り上げた花畑のラインの上を正確に飛んでいけばいい。
骨次郎の操舵は完璧なので、飛空艇の上は常に適温に保たれていると言えよう。
『オー! インベーダーイズゼア!!』
「いたかいたか!」
俺たちが頭上にやって来たので、地上で暴れようとしていたそいつは慌てて振り返った。
『な、なんじゃーっ!?』
砂色のフードを纏った、直立する巨大なトカゲという見た目の魔人侯だ。
額から捻くれた角が何本も生えている。
「近くに動物がいるな。それに花も木もたくさん植えているから、ここで底引き網を使うことはできまい」
『どうしますかな?』
「地上でやりあってやるしかあるまい! この間手に入れたレシピを使うぞ」
トンカントンカンと作り上げるそれは、パラシュートである!
俺はこれを背負うと、ぴょーんと外に躍り出た。
即座に展開するパラシュート。
ラムザーとフランクリンもパラシュートを装備して降下していく。
飛空艇からは、ポタルとキャロルが飛び道具を用意しているところだ。
むっ!
向こうから空を飛ぶ何かがやって来るぞ。
エイのでかいのが、砂を巻き上げながら飛んでくるのだ。
『ぐははは! 空は任せろー!』
なんかエイが叫んでる。
あれももしかすると、キナッコーの手下の魔人侯かもしれない。
「任せてタマル! こっちも色々、生活を豊かにするグッズを買い込んでるんだよ!」
「分かった、任せた!」
空はポタルとキャロルと骨次郎とポルポルに任せる。
さあ、地上と空で、砂漠の軍勢を相手取り、スローライフを見せつけてやるのだ。
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