50 / 147
スローライフから逃げられると思うな編
第50話 遺跡の奥のでっかい花
しおりを挟む
すっかりきれいになった広場に馬車を停める。
『ポルポル、馬車の護衛を任せますぞ』
『ピピー!』
砲口から白い湯気をぶしゅーっと吐いて、ポルポルはやる気満々であります。
なので、俺とラムザーとポタルとフランクリンの四人で探索を進めていく。
「地面は煉瓦だなこれ」
「レンガ? なあにそれ」
『土を焼いて固めたやつですな。確かに、石とは違う感覚ですな』
『文化のスメルを感じまーす』
「壁もなんか赤いだろ。長持ちするように工夫した煉瓦で作られた遺跡なのかもしれないな。だけど全然人の気配がない。魔人候の城の方がよっぽど賑やかだったよなあ」
『あれは現在進行系で使われている場所でしたからなー。ここはもう、使われなくなって長いのではないですかな? この煉瓦は草木が生えぬようですから、こうして下草に覆われたりしてはおりませんが』
「暗くなってきたよー」
「おう、そうだな。ここにたいまつがある」
以前作っておいたたいまつだ。
これを取り出すと、勝手に火が付いた。
しかも取り出している限り、永遠に消えない火だ。そういうアイテムなんだな。
「明るくなった」
『オー、ファイアを見ていると溶けそうな心持ちでーす』
「雪だるまだもんなあ」
ぺちゃくちゃと喋りながら、遺跡をずんずん奥に進んでいくのだ。
さて、この遺跡だが、パッと見で俺はデジャブを感じた。
何かに似てるんだよな。
なんだろうなあ、なんだろうなあと考えていて、ハッと思い出した。
「アーケードで覆われた商店街だこれ」
遺跡は、城という感じではなく、どちらかというと町のように見えたのである。
しかも天井で覆われているが、材質は分からないがその天井から、陽の光が透けて見える。
あちこち天井が破られていて、そこから光が差し込んでいる場所もあった。
左右がお店の並びだとすると、何かあるかもしれない。
「よし、家探しを開始する」
『退廃帝のところでやったやつですな! いいですなー』
「みんなのアイテムボックスがいっぱいになったら、馬車に戻るぞ! どうせ急ぐことでもない。スローライフというくらいだからな。スローで行こう……」
『HAHAHA、超高速で退廃帝を下したモンスターガイが何か言ってますねー』
「タマルって色々自分基準だものねー」
そうかも知れない。
だが、人は人ではないか。
俺にとってはこのRTAみたいな道行がスローなのだ。
さーて、入ってみましたここは……花屋ですな。
入ってすぐに、でっかいラフレシアみたいなのがいる。
『もが~』
いつもの叫び声とともに、たくさん花粉を飛ばしてきましたよ!
これやばいやつでしょ。
「いけ、紙吹雪マシーン!!」
アイテムボックスから取り出した紙吹雪マシーンが、素晴らしい勢いで紙吹雪を吐き出す!
相手をびっくりさせるくらいしか効果がわからなかったこいつが、今唸りをあげる!
紙吹雪の勢いが花粉を凌駕した。
花粉が全部ラフレシアに戻っていく。
ラフレシアがちょっとびっくりしたようで、身を捩った。
既に俺は接近しているぞ。
手にしたたいまつを振り回し、余計な花粉は燃やしてやるのだ。
『もが~!?』
「ははははは! 怖かろう、苦しかろう! では大人しくするがよい。俺がゲットして売ったり博物館に寄付するから」
『も、もがー!』
おお、ラフレシアから蔓みたいなのが伸びてきて俺に襲いかかる!
「ぐはははは! 少しばかり遅かったな!」
たいまつを地面に設置し、既に俺の手には虫取り網がある。
ピョインッと無情な音が響き渡った。
ラフレシアはアイコンになっている。
『タマル様、何か邪悪な哄笑が響き渡りましたが、面白いものでもゲットされましたかな?』
「ああ、珍しい生き物をゲットした。怪物だったかもしれない」
ラムザーが俺を邪悪呼ばわりするのはもう気にならないな!
『新しいレシピが生まれた!』
▶DIYレシピ
※つる草のロープ
素材:蔓
※マンイーターの芳香剤
素材:マンイーターの花弁
※マンイーターの虫取り網
素材:虫取り網+マンイーターの花弁
「うわーっ、マンイーターじゃん! 人食い植物じゃんあれ!」
こっちが一方的に攻撃していた気分だったが、どうやら本来なら俺が獲物だったようだ。
危ない危ない。
ちなみにマンイーターの他には、植物の種子を幾つか手に入れた。
よく分からん名前の植物だ。
気になるのは、食べられるのか食べられないのか……。
一応もらっていくとしよう。
「みんなの戦果はどうだー?」
「みんな壊れちゃってるー。だめだよー」
ポタルがガッカリしながら出てきた。
『我はこれですな。不思議と錆びても朽ちてもいない武器ですぞ』
ラムザーが持ってきたのは、ギラギラ輝く金属製の……ハサミ?
持ち手が恐ろしく長い。
これは、高枝切鋏だな!?
どうやらこの遺跡、高度な文明の跡らしいな。
ギラギラ輝く色合い、たいまつに近づけてみると、金色っぽいことが分かる。
もしやこれは……。
『新しいレシピが生まれた!』
▶DIYレシピ
※オリハルコンの高枝切鋏
素材:オリハルコン
「オリハルコンでこんなもん作ってるのか!!」
いや、トイレにしようとしていた俺が言えた義理ではないか。
世界中にオリハルコンレシピが眠っているかもしれないな。
これは探し甲斐があるというものだ。
『バット、浮遊ストーンはありませんでしたねー』
「ほんとだ。だけどここ、入り口近くで割りとオープンなところだからな。あるとしたら、あっちだろ」
俺が指差すのは、遺跡の奥にある暗い入り口。
商店街アーケードの先にあるあれは……。
ビルの中にある専門店街……!
異世界感薄いなあ!
『ウグワーッ! オリハルコンレシピを発見しました! 200ptゲット!』
▶DIYレシピ
つる草のロープ
マンイーターの芳香剤
マンイーターの虫取り網
オリハルコンの高枝切鋏
UGWポイント
5700pt
『ポルポル、馬車の護衛を任せますぞ』
『ピピー!』
砲口から白い湯気をぶしゅーっと吐いて、ポルポルはやる気満々であります。
なので、俺とラムザーとポタルとフランクリンの四人で探索を進めていく。
「地面は煉瓦だなこれ」
「レンガ? なあにそれ」
『土を焼いて固めたやつですな。確かに、石とは違う感覚ですな』
『文化のスメルを感じまーす』
「壁もなんか赤いだろ。長持ちするように工夫した煉瓦で作られた遺跡なのかもしれないな。だけど全然人の気配がない。魔人候の城の方がよっぽど賑やかだったよなあ」
『あれは現在進行系で使われている場所でしたからなー。ここはもう、使われなくなって長いのではないですかな? この煉瓦は草木が生えぬようですから、こうして下草に覆われたりしてはおりませんが』
「暗くなってきたよー」
「おう、そうだな。ここにたいまつがある」
以前作っておいたたいまつだ。
これを取り出すと、勝手に火が付いた。
しかも取り出している限り、永遠に消えない火だ。そういうアイテムなんだな。
「明るくなった」
『オー、ファイアを見ていると溶けそうな心持ちでーす』
「雪だるまだもんなあ」
ぺちゃくちゃと喋りながら、遺跡をずんずん奥に進んでいくのだ。
さて、この遺跡だが、パッと見で俺はデジャブを感じた。
何かに似てるんだよな。
なんだろうなあ、なんだろうなあと考えていて、ハッと思い出した。
「アーケードで覆われた商店街だこれ」
遺跡は、城という感じではなく、どちらかというと町のように見えたのである。
しかも天井で覆われているが、材質は分からないがその天井から、陽の光が透けて見える。
あちこち天井が破られていて、そこから光が差し込んでいる場所もあった。
左右がお店の並びだとすると、何かあるかもしれない。
「よし、家探しを開始する」
『退廃帝のところでやったやつですな! いいですなー』
「みんなのアイテムボックスがいっぱいになったら、馬車に戻るぞ! どうせ急ぐことでもない。スローライフというくらいだからな。スローで行こう……」
『HAHAHA、超高速で退廃帝を下したモンスターガイが何か言ってますねー』
「タマルって色々自分基準だものねー」
そうかも知れない。
だが、人は人ではないか。
俺にとってはこのRTAみたいな道行がスローなのだ。
さーて、入ってみましたここは……花屋ですな。
入ってすぐに、でっかいラフレシアみたいなのがいる。
『もが~』
いつもの叫び声とともに、たくさん花粉を飛ばしてきましたよ!
これやばいやつでしょ。
「いけ、紙吹雪マシーン!!」
アイテムボックスから取り出した紙吹雪マシーンが、素晴らしい勢いで紙吹雪を吐き出す!
相手をびっくりさせるくらいしか効果がわからなかったこいつが、今唸りをあげる!
紙吹雪の勢いが花粉を凌駕した。
花粉が全部ラフレシアに戻っていく。
ラフレシアがちょっとびっくりしたようで、身を捩った。
既に俺は接近しているぞ。
手にしたたいまつを振り回し、余計な花粉は燃やしてやるのだ。
『もが~!?』
「ははははは! 怖かろう、苦しかろう! では大人しくするがよい。俺がゲットして売ったり博物館に寄付するから」
『も、もがー!』
おお、ラフレシアから蔓みたいなのが伸びてきて俺に襲いかかる!
「ぐはははは! 少しばかり遅かったな!」
たいまつを地面に設置し、既に俺の手には虫取り網がある。
ピョインッと無情な音が響き渡った。
ラフレシアはアイコンになっている。
『タマル様、何か邪悪な哄笑が響き渡りましたが、面白いものでもゲットされましたかな?』
「ああ、珍しい生き物をゲットした。怪物だったかもしれない」
ラムザーが俺を邪悪呼ばわりするのはもう気にならないな!
『新しいレシピが生まれた!』
▶DIYレシピ
※つる草のロープ
素材:蔓
※マンイーターの芳香剤
素材:マンイーターの花弁
※マンイーターの虫取り網
素材:虫取り網+マンイーターの花弁
「うわーっ、マンイーターじゃん! 人食い植物じゃんあれ!」
こっちが一方的に攻撃していた気分だったが、どうやら本来なら俺が獲物だったようだ。
危ない危ない。
ちなみにマンイーターの他には、植物の種子を幾つか手に入れた。
よく分からん名前の植物だ。
気になるのは、食べられるのか食べられないのか……。
一応もらっていくとしよう。
「みんなの戦果はどうだー?」
「みんな壊れちゃってるー。だめだよー」
ポタルがガッカリしながら出てきた。
『我はこれですな。不思議と錆びても朽ちてもいない武器ですぞ』
ラムザーが持ってきたのは、ギラギラ輝く金属製の……ハサミ?
持ち手が恐ろしく長い。
これは、高枝切鋏だな!?
どうやらこの遺跡、高度な文明の跡らしいな。
ギラギラ輝く色合い、たいまつに近づけてみると、金色っぽいことが分かる。
もしやこれは……。
『新しいレシピが生まれた!』
▶DIYレシピ
※オリハルコンの高枝切鋏
素材:オリハルコン
「オリハルコンでこんなもん作ってるのか!!」
いや、トイレにしようとしていた俺が言えた義理ではないか。
世界中にオリハルコンレシピが眠っているかもしれないな。
これは探し甲斐があるというものだ。
『バット、浮遊ストーンはありませんでしたねー』
「ほんとだ。だけどここ、入り口近くで割りとオープンなところだからな。あるとしたら、あっちだろ」
俺が指差すのは、遺跡の奥にある暗い入り口。
商店街アーケードの先にあるあれは……。
ビルの中にある専門店街……!
異世界感薄いなあ!
『ウグワーッ! オリハルコンレシピを発見しました! 200ptゲット!』
▶DIYレシピ
つる草のロープ
マンイーターの芳香剤
マンイーターの虫取り網
オリハルコンの高枝切鋏
UGWポイント
5700pt
0
あなたにおすすめの小説
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ゆう
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
最強賢者の最強メイド~主人もメイドもこの世界に敵がいないようです~
津ヶ谷
ファンタジー
綾瀬樹、都内の私立高校に通う高校二年生だった。
ある日、樹は交通事故で命を落としてしまう。
目覚めた樹の前に現れたのは神を名乗る人物だった。
その神により、チートな力を与えられた樹は異世界へと転生することになる。
その世界での樹の功績は認められ、ほんの数ヶ月で最強賢者として名前が広がりつつあった。
そこで、褒美として、王都に拠点となる屋敷をもらい、執事とメイドを派遣してもらうことになるのだが、このメイドも実は元世界最強だったのだ。
これは、世界最強賢者の樹と世界最強メイドのアリアの異世界英雄譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる