74 / 107
第74話 マールイ王国再生計画
しおりを挟む
「この仕事が終わったら……と言ったが、俺にいい考えがある」
「オーギュスト、君は悪そうな笑みを浮かべているぞ」
イングリドに突っ込まれた。
知っている。
俺の思いつきは、効率的かつ、全ての目標を同時に達成するためのものだからだ。そしてそれには、マールイ王国にとっての強烈な痛みを伴う。
ガルフスは俺と陛下が仲良くお喋りしている姿にショックを受け、人事不省に陥ってリタイアした。
今頃、城下にある屋敷で寝込んでいることだろう。
ここ最近の不摂生も祟ったようだ。
これで邪魔者は消えた。
「陛下。マールイ王国を立ち直らせるのと、俺の抱えている仕事を同時進行でやっていきます。そのためには、王国には大きな負担をかけることになりますが、よろしいですか?」
「ああ。全てそなたが回してくれていた王国だ。それをそなたではない者たちがボロボロにした。今さら少しくらい傷んでも構わぬよ」
今日も家庭菜園をするキュータイ三世は、鷹揚に答えた。
俺が城にいる、ということが嬉しそうでもある。
以前のように、芸を見せろとせがまれることはなくなった。
今度は、俺がしてきた旅の話を食事の度にせがまれる。
これでは、早晩ネタが尽きてしまいそうだ。
「それで、オーギュスト。国を傷めるが再生できるという手段とは何かね?」
「はい。キングバイ王国への賠償金として、領土を売り払いましょう。他の貴族のものはできませんが、王国が所有する領地を可能な限りキングバイ王国へ差し出します」
「そうか。では任せる」
キュータイ三世が、微笑みすら交えて即答した。
驚いたのはイングリドである。
「えーっ! 国の領地を売るとは、どういうことだ。それでは、マールイ王国は再生できなくなってしまうのではないか?」
「もとより、マールイ王国は僅かな領地しか無い国だったのだよ。長年の戦乱で疲弊し、土地も人も失った国だった。それを、開拓し、貴族を任命し、領地を広げてきたのがこの国の百年だ。今、キングバイ王国が求める賠償金を支払うには、国の領地を売る以外に方法がない。だが、これさえ片付ければ裸一貫からスタートできるわけだ」
「な、なんと……。確かにそうだろうが、劇薬だ……」
呆然とするイングリド。
王女である彼女は、多少なりとも政治を知っている。
だからこそ、領地を手放すということのリスクをよく理解しているのだろう。
その土地に住む人間から得られる税が、国を成り立たせる。
領地が少ないということは、得られる税が減るということだ。
だが幸い、マールイ王国からは多くの人間が逃げ出し、税で維持しなければならないものは極めて少なくなった。
領地を手放すなら、今である。
何、再生ならいくらでもできる。
落ちていくところから再生することは難しいが、底辺まで転がり落ちてから這い上がるのは案外いけるのである。
経験者は語る。
俺は早速仕事を始めた。
キングバイ王国と連絡を取るため、使者を雇って早馬で走らせる。
その途中で、行く先々の村でとある触れを行わせた。
『マールイ王国は、魔族ネレウスの卑劣な行いに怒りを表明するものである。かの卑怯者は王都へ来い。マールイ王国は逃げも隠れもしない。お前とは違ってな』
というものである。
これは効く。
ネレウスは契約というものを重んじる魔族だ。
それが、契約を破った側から卑怯だの、逃げ隠れだと言われたらどうなるだろうか?
激怒するであろう。
ネレウスには悪いが、ついでに赤い服の男も誘い出すため、この手段を取らせてもらった。
さらに、いても立ってもいられぬフリッカは、ジェダとギスカをお供につけて、近隣の土地を回らせている。
そこでも、同じ触れを出してもらっているところだ。
どうやら面白いことが王都であるらしい、と人々が思えば、噂はたちまちのうちに広がっていくことであろう。
観光客だって詰めかける。
ここで、屋台を出し、料理などを振る舞って小銭を稼ぐ計画もしているのだ。
馬鹿にならない金額になるぞ。
「やはりオーギュスト、悪い顔をしている……」
「悪いことを考えているからね」
「外に出てから、オーギュストはいい顔をするようになった。余は今のオーギュストも好きだぞ」
陛下にいきなりそんなことを言われると、少々照れるな。
キュータイ三世は、笑いながら家庭菜園の仕事に戻っていった。
彼の作った野菜も、屋台には使わせてもらうことにしよう。
王が手ずから育てた野菜、と言う煽り文句は、なかなか効くぞ。
そして彼の姿も訪れた者たちの前に見せる。
彼の身は我々が守るし、ぶくぶくと太った怠惰な王という噂ばかり聞いていた人々に、この健康的に日焼けした王を見せるのが今から楽しみだ。
そう、これは全て、俺の楽しみのためにやっていることである。
俺は外の世界で冒険をするようになってから、仕事は楽しくていいのだと学んだ。
楽しい仕事はモチベーションが高まるから、結果も出やすい。
率先して楽しんでいる俺の姿を見せることで、ついてくる者もまた、仕事の楽しみ方を見つけるのだ。
全ては楽しんだ者勝ちである。
城にいた頃の俺は、それを忘れていた。
幸いというか何と言うか、マールイ王国にはろくな文官が残っておらず、基本的な雑務は全て俺がやる必要がある。
これを、近所でちょっと学のある男性やご婦人を積極的に雇い入れ、筆記の仕事などを与えることにした。
俺は積極的に、仕事を他の人間に振っていくぞ。
こうすることで、俺は雑務から徐々に解放され、その分の思考をマルチタスクで様々な業務を進めるために割くことができるようになる。
イングリドにはその補佐を頼むとしよう。
主に、ガットルテ王国とのパイプ役のようなものだが。
さて、忙しくなってきた。
だが、これは楽しい忙しさだ。
「オーギュスト、君は悪そうな笑みを浮かべているぞ」
イングリドに突っ込まれた。
知っている。
俺の思いつきは、効率的かつ、全ての目標を同時に達成するためのものだからだ。そしてそれには、マールイ王国にとっての強烈な痛みを伴う。
ガルフスは俺と陛下が仲良くお喋りしている姿にショックを受け、人事不省に陥ってリタイアした。
今頃、城下にある屋敷で寝込んでいることだろう。
ここ最近の不摂生も祟ったようだ。
これで邪魔者は消えた。
「陛下。マールイ王国を立ち直らせるのと、俺の抱えている仕事を同時進行でやっていきます。そのためには、王国には大きな負担をかけることになりますが、よろしいですか?」
「ああ。全てそなたが回してくれていた王国だ。それをそなたではない者たちがボロボロにした。今さら少しくらい傷んでも構わぬよ」
今日も家庭菜園をするキュータイ三世は、鷹揚に答えた。
俺が城にいる、ということが嬉しそうでもある。
以前のように、芸を見せろとせがまれることはなくなった。
今度は、俺がしてきた旅の話を食事の度にせがまれる。
これでは、早晩ネタが尽きてしまいそうだ。
「それで、オーギュスト。国を傷めるが再生できるという手段とは何かね?」
「はい。キングバイ王国への賠償金として、領土を売り払いましょう。他の貴族のものはできませんが、王国が所有する領地を可能な限りキングバイ王国へ差し出します」
「そうか。では任せる」
キュータイ三世が、微笑みすら交えて即答した。
驚いたのはイングリドである。
「えーっ! 国の領地を売るとは、どういうことだ。それでは、マールイ王国は再生できなくなってしまうのではないか?」
「もとより、マールイ王国は僅かな領地しか無い国だったのだよ。長年の戦乱で疲弊し、土地も人も失った国だった。それを、開拓し、貴族を任命し、領地を広げてきたのがこの国の百年だ。今、キングバイ王国が求める賠償金を支払うには、国の領地を売る以外に方法がない。だが、これさえ片付ければ裸一貫からスタートできるわけだ」
「な、なんと……。確かにそうだろうが、劇薬だ……」
呆然とするイングリド。
王女である彼女は、多少なりとも政治を知っている。
だからこそ、領地を手放すということのリスクをよく理解しているのだろう。
その土地に住む人間から得られる税が、国を成り立たせる。
領地が少ないということは、得られる税が減るということだ。
だが幸い、マールイ王国からは多くの人間が逃げ出し、税で維持しなければならないものは極めて少なくなった。
領地を手放すなら、今である。
何、再生ならいくらでもできる。
落ちていくところから再生することは難しいが、底辺まで転がり落ちてから這い上がるのは案外いけるのである。
経験者は語る。
俺は早速仕事を始めた。
キングバイ王国と連絡を取るため、使者を雇って早馬で走らせる。
その途中で、行く先々の村でとある触れを行わせた。
『マールイ王国は、魔族ネレウスの卑劣な行いに怒りを表明するものである。かの卑怯者は王都へ来い。マールイ王国は逃げも隠れもしない。お前とは違ってな』
というものである。
これは効く。
ネレウスは契約というものを重んじる魔族だ。
それが、契約を破った側から卑怯だの、逃げ隠れだと言われたらどうなるだろうか?
激怒するであろう。
ネレウスには悪いが、ついでに赤い服の男も誘い出すため、この手段を取らせてもらった。
さらに、いても立ってもいられぬフリッカは、ジェダとギスカをお供につけて、近隣の土地を回らせている。
そこでも、同じ触れを出してもらっているところだ。
どうやら面白いことが王都であるらしい、と人々が思えば、噂はたちまちのうちに広がっていくことであろう。
観光客だって詰めかける。
ここで、屋台を出し、料理などを振る舞って小銭を稼ぐ計画もしているのだ。
馬鹿にならない金額になるぞ。
「やはりオーギュスト、悪い顔をしている……」
「悪いことを考えているからね」
「外に出てから、オーギュストはいい顔をするようになった。余は今のオーギュストも好きだぞ」
陛下にいきなりそんなことを言われると、少々照れるな。
キュータイ三世は、笑いながら家庭菜園の仕事に戻っていった。
彼の作った野菜も、屋台には使わせてもらうことにしよう。
王が手ずから育てた野菜、と言う煽り文句は、なかなか効くぞ。
そして彼の姿も訪れた者たちの前に見せる。
彼の身は我々が守るし、ぶくぶくと太った怠惰な王という噂ばかり聞いていた人々に、この健康的に日焼けした王を見せるのが今から楽しみだ。
そう、これは全て、俺の楽しみのためにやっていることである。
俺は外の世界で冒険をするようになってから、仕事は楽しくていいのだと学んだ。
楽しい仕事はモチベーションが高まるから、結果も出やすい。
率先して楽しんでいる俺の姿を見せることで、ついてくる者もまた、仕事の楽しみ方を見つけるのだ。
全ては楽しんだ者勝ちである。
城にいた頃の俺は、それを忘れていた。
幸いというか何と言うか、マールイ王国にはろくな文官が残っておらず、基本的な雑務は全て俺がやる必要がある。
これを、近所でちょっと学のある男性やご婦人を積極的に雇い入れ、筆記の仕事などを与えることにした。
俺は積極的に、仕事を他の人間に振っていくぞ。
こうすることで、俺は雑務から徐々に解放され、その分の思考をマルチタスクで様々な業務を進めるために割くことができるようになる。
イングリドにはその補佐を頼むとしよう。
主に、ガットルテ王国とのパイプ役のようなものだが。
さて、忙しくなってきた。
だが、これは楽しい忙しさだ。
1
お気に入りに追加
1,937
あなたにおすすめの小説

【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!
まにゅまにゅ
ファンタジー
平均レベルの低い底辺パーティ『龍炎光牙《りゅうえんこうが》』はオーク一匹倒すのにも命懸けで注目もされていないどこにでもでもいる冒険者たちのチームだった。
そんなある日ようやく資金も貯まり、神殿でお金を払って恩恵《ギフト》を授かるとその恩恵《ギフト》スキルは『拡大解釈』というもの。
その効果は魔法やスキルの内容を拡大解釈し、別の効果を引き起こせる、という神スキルだった。その拡大解釈により色んなものを回復《ヒール》で治したり強化《ブースト》で獲得経験値を増やしたりととんでもない効果を発揮する!
底辺パーティ『龍炎光牙』の大躍進が始まる!
第16回ファンタジー大賞奨励賞受賞作です。

異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました

外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~
海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。
地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。
俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。
だけど悔しくはない。
何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。
そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。
ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。
アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。
フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。
※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています

お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26

さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。
ヒツキノドカ
ファンタジー
誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。
そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。
しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。
身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。
そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
ーーーーーー
ーーー
閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります!
※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる
僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。
スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。
だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。
それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。
色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。
しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。
ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。
一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。
土曜日以外は毎日投稿してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる