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第73話 王の協力
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「余はオーギュストに協力する」
キュータイ三世が、城に戻るなりそう宣言した。
これを迎えたガルフスが目を見開き、喉をヒュッと鳴らす。
もう完全に酔いは残っておるまい。
「そ、そんな、陛下、突然何を」
「ガルフス、余はオーギュストに協力すると言っているのだ。そして、マールイ王国を立て直す手伝いをしてもらう」
ガルフスは顔を真っ白にしたり真っ赤にしたり、忙しそうである。
「そんな……! わ、私がいるではないですか」
「お前も、そして余も、マールイ王国をどうにもできなかった。認めよ。余とお前たちには国を運営するセンスがない」
「うーん」
ついにガルフスは、泡を吹いてぶっ倒れてしまった。
だが、誰もやって来ず、ガルフスを運んでいく者もいない。
城にはそこまで人がいないのだなあ。
よくよく見ると、あちこちホコリだらけで、長い間そこを人が通っていない事がわかる。
それでも、ゴミひとつ落ちていないのは、なんとキュータイ三世が見つけては拾って裏庭に埋めているのだそうだ。
国王がゴミ拾いをしているので、みんなゴミのポイ捨てをしなくなったのだとか。
「やることが無かったからなあ」
キュータイ三世はそう言って、屈託のない笑顔になった。
「なんだオーギュスト。キュータイ三世陛下は気さくで良い人ではないか。話に聞いていたのと違う」
「俺も驚いている。陛下は変わられたのだ」
「へえー。ドワーフでもなかなか、こんなに偉ぶらない族長はいないねえ」
「でも、協力してくれるって言うんならありがたいで! うち、早くネレウスの手がかりが知りたい!」
「うむ。しかし畑仕事で鍛えられたのか。まだまだ鍛え足りんな。強くはなさそうだ」
仲間たちがめいめい勝手な感想を言っているが、これをニコニコしながら聞いているキュータイ三世。
どうやら、城の中が賑やかになったのが嬉しいようだ。
確かに、城は静まり返っている。
陛下とガルフス、そして兵士が僅かばかりを除けば、もう誰もいないらしい。
本当に、この国は国の体を成していないのだ。
何もかも全てを失って、マールイ王国は初めて目を覚ました。
そう思えてならない。
「魔族ネレウスか。よく覚えているぞ。城を訪れるものはどんどん減っていっていた。その時に、変わった風体の二人がやってきたのだからな」
キュータイ三世は、人と話すのが楽しくて堪らないというように、ネレウスと会った時の記憶を朗々と語る。
「強そうな男だった。オーギュストと似た感じだった。横に赤い服の男がいたけれど、こいつは人間だと余は思った。オーギュストと違う感じだった。だが、臣下の者は赤い服の男をオーギュストに似てると思っていたな。全然違う。あれは軽い印象だが、オーギュストは軽くはないからな。余にはよく分かった」
「……何気に王様、オーギュストへの思い入れ強すぎひん?」
「ガキの頃から世話見てたって言うからな。国王がまともになりゃ、恩義を感じるのが普通だろうがよ」
ヒソヒソと話をするフリッカとジェダ。
不敬過ぎる。
だが、国としての体を成していないマールイ王国で、そんなことを気にしても始まらないな。
「キュータイ三世陛下、その赤い服の男について、気付いたことがあれば何でも話してください」
「おお、分かったぞ。おや、そなたは……ガルフスが話しておった、イングリッド姫だな? ほほう……オーギュスト、若い娘と仲良くなったなあ……。余が小さい頃から、ずっとオーギュストはオーギュストのままだったというのに……」
「陛下、その父親が再婚相手を連れてきたのを見るような子どもの目はやめてください」
「うむ」
キュータイ三世は咳払いをした後で、話し始めた。
「あれは多分、あの派手な衣装に目を持っていかせて、自分の印象を薄めているのだと思う。余はオーギュストで、派手なものは見慣れている。だからむしろ、意識して印象を薄めようとしている部分がよく分かるのだ。あれは人間であったが、ただの人間ではない。なんというか、その、おどけた風を装っておったが、余やガルフスを見る目には憎しみがあったな。人間を憎んでおる存在だ」
「ははあ。俺も最近、そういう者と戦いましたな。世界には、自分の全てを賭けてまで何かを憎んでいる者は多くおります。ただ、己の分を超えた力に手を出せばそれに呑まれて滅びますな」
「うむ、その通りだ。余は自分には何事の才能もないと身にしみて分かっているから、自分を超えた何かに頼って、その力で大きなことをしようという者の気持ちは分かる。そこで倒れているガルフスもそうだったのだろう。そこを、赤い服の男に衝かれた。我が国はネレウスを雇い、キングバイ王国との戦争を本格的に引き起こしてしまった」
「ネレウスは俺が口車で丸め込み、この国にけしかけました」
「そなたか! わははは! あやつが戻ってきたと思ったら、そなたがやったのか! わはははは、こりゃあ敵わん。幸い、ネレウスは船を沈め、港を壊しただけだった。やる気が無い者は去れ、殺さぬでおいてやる、と言ってな。平和的な魔族で助かったわ」
「なんやて!?」
ここで目を剥くのはフリッカだ。
「王様! あんな、うちの村はネレウスに滅ぼされたんや! うちはたった一人の生き残りで……」
「むむ」
キュータイ三世の眉尻が下がった。
なんとも感情豊かになられた。
俺はこれを見ていて、嬉しくなる。
「それは気の毒に……。ネレウスは抗ってくる者に容赦をしない。おそらくは、そなたの村に恨みか悪意を抱くものに仕事を依頼されてやって来たのだろう。ネレウスは、赤い男に誘導されて、そういう人と人の争いがある場所にばかり現れるそうだ」
「陛下、詳しいですな」
「去っていく途中のネレウスに直接聞いたのだ」
それは確実な情報源だ。
「だから、そなたの村は、きっと勇敢に戦ったのだ。ネレウスは抗ってくる相手には敬意を払って、全力を尽くすそうだ」
「くっそ! あの魔族!」
フリッカが鼻息を荒げる。
「冷静になれよフリッカ。お前がきちんと俺を制御できれば、あいつは俺が仕留めてやる」
ジェダがポンポン、とフリッカの頭を軽く叩く。
「赤い男については、余も良くは知らん。だが知る限りの情報は伝えた。ネレウスは魔法で瞬間移動できるが、赤い男は歩きか馬で移動するしかない。遠くにはおらぬだろう。マールイ王国のどこかにおる」
「ありがとうございます、陛下。この仕事を終えたなら、陛下のお力になるため、駆けつけることを約束しましょう」
「ああ、待っているぞオーギュスト。そなただけが頼りだ」
キュータイ三世は、屈託のない笑顔を浮かべた。
子どもの頃のままの笑顔だった。
キュータイ三世が、城に戻るなりそう宣言した。
これを迎えたガルフスが目を見開き、喉をヒュッと鳴らす。
もう完全に酔いは残っておるまい。
「そ、そんな、陛下、突然何を」
「ガルフス、余はオーギュストに協力すると言っているのだ。そして、マールイ王国を立て直す手伝いをしてもらう」
ガルフスは顔を真っ白にしたり真っ赤にしたり、忙しそうである。
「そんな……! わ、私がいるではないですか」
「お前も、そして余も、マールイ王国をどうにもできなかった。認めよ。余とお前たちには国を運営するセンスがない」
「うーん」
ついにガルフスは、泡を吹いてぶっ倒れてしまった。
だが、誰もやって来ず、ガルフスを運んでいく者もいない。
城にはそこまで人がいないのだなあ。
よくよく見ると、あちこちホコリだらけで、長い間そこを人が通っていない事がわかる。
それでも、ゴミひとつ落ちていないのは、なんとキュータイ三世が見つけては拾って裏庭に埋めているのだそうだ。
国王がゴミ拾いをしているので、みんなゴミのポイ捨てをしなくなったのだとか。
「やることが無かったからなあ」
キュータイ三世はそう言って、屈託のない笑顔になった。
「なんだオーギュスト。キュータイ三世陛下は気さくで良い人ではないか。話に聞いていたのと違う」
「俺も驚いている。陛下は変わられたのだ」
「へえー。ドワーフでもなかなか、こんなに偉ぶらない族長はいないねえ」
「でも、協力してくれるって言うんならありがたいで! うち、早くネレウスの手がかりが知りたい!」
「うむ。しかし畑仕事で鍛えられたのか。まだまだ鍛え足りんな。強くはなさそうだ」
仲間たちがめいめい勝手な感想を言っているが、これをニコニコしながら聞いているキュータイ三世。
どうやら、城の中が賑やかになったのが嬉しいようだ。
確かに、城は静まり返っている。
陛下とガルフス、そして兵士が僅かばかりを除けば、もう誰もいないらしい。
本当に、この国は国の体を成していないのだ。
何もかも全てを失って、マールイ王国は初めて目を覚ました。
そう思えてならない。
「魔族ネレウスか。よく覚えているぞ。城を訪れるものはどんどん減っていっていた。その時に、変わった風体の二人がやってきたのだからな」
キュータイ三世は、人と話すのが楽しくて堪らないというように、ネレウスと会った時の記憶を朗々と語る。
「強そうな男だった。オーギュストと似た感じだった。横に赤い服の男がいたけれど、こいつは人間だと余は思った。オーギュストと違う感じだった。だが、臣下の者は赤い服の男をオーギュストに似てると思っていたな。全然違う。あれは軽い印象だが、オーギュストは軽くはないからな。余にはよく分かった」
「……何気に王様、オーギュストへの思い入れ強すぎひん?」
「ガキの頃から世話見てたって言うからな。国王がまともになりゃ、恩義を感じるのが普通だろうがよ」
ヒソヒソと話をするフリッカとジェダ。
不敬過ぎる。
だが、国としての体を成していないマールイ王国で、そんなことを気にしても始まらないな。
「キュータイ三世陛下、その赤い服の男について、気付いたことがあれば何でも話してください」
「おお、分かったぞ。おや、そなたは……ガルフスが話しておった、イングリッド姫だな? ほほう……オーギュスト、若い娘と仲良くなったなあ……。余が小さい頃から、ずっとオーギュストはオーギュストのままだったというのに……」
「陛下、その父親が再婚相手を連れてきたのを見るような子どもの目はやめてください」
「うむ」
キュータイ三世は咳払いをした後で、話し始めた。
「あれは多分、あの派手な衣装に目を持っていかせて、自分の印象を薄めているのだと思う。余はオーギュストで、派手なものは見慣れている。だからむしろ、意識して印象を薄めようとしている部分がよく分かるのだ。あれは人間であったが、ただの人間ではない。なんというか、その、おどけた風を装っておったが、余やガルフスを見る目には憎しみがあったな。人間を憎んでおる存在だ」
「ははあ。俺も最近、そういう者と戦いましたな。世界には、自分の全てを賭けてまで何かを憎んでいる者は多くおります。ただ、己の分を超えた力に手を出せばそれに呑まれて滅びますな」
「うむ、その通りだ。余は自分には何事の才能もないと身にしみて分かっているから、自分を超えた何かに頼って、その力で大きなことをしようという者の気持ちは分かる。そこで倒れているガルフスもそうだったのだろう。そこを、赤い服の男に衝かれた。我が国はネレウスを雇い、キングバイ王国との戦争を本格的に引き起こしてしまった」
「ネレウスは俺が口車で丸め込み、この国にけしかけました」
「そなたか! わははは! あやつが戻ってきたと思ったら、そなたがやったのか! わはははは、こりゃあ敵わん。幸い、ネレウスは船を沈め、港を壊しただけだった。やる気が無い者は去れ、殺さぬでおいてやる、と言ってな。平和的な魔族で助かったわ」
「なんやて!?」
ここで目を剥くのはフリッカだ。
「王様! あんな、うちの村はネレウスに滅ぼされたんや! うちはたった一人の生き残りで……」
「むむ」
キュータイ三世の眉尻が下がった。
なんとも感情豊かになられた。
俺はこれを見ていて、嬉しくなる。
「それは気の毒に……。ネレウスは抗ってくる者に容赦をしない。おそらくは、そなたの村に恨みか悪意を抱くものに仕事を依頼されてやって来たのだろう。ネレウスは、赤い男に誘導されて、そういう人と人の争いがある場所にばかり現れるそうだ」
「陛下、詳しいですな」
「去っていく途中のネレウスに直接聞いたのだ」
それは確実な情報源だ。
「だから、そなたの村は、きっと勇敢に戦ったのだ。ネレウスは抗ってくる相手には敬意を払って、全力を尽くすそうだ」
「くっそ! あの魔族!」
フリッカが鼻息を荒げる。
「冷静になれよフリッカ。お前がきちんと俺を制御できれば、あいつは俺が仕留めてやる」
ジェダがポンポン、とフリッカの頭を軽く叩く。
「赤い男については、余も良くは知らん。だが知る限りの情報は伝えた。ネレウスは魔法で瞬間移動できるが、赤い男は歩きか馬で移動するしかない。遠くにはおらぬだろう。マールイ王国のどこかにおる」
「ありがとうございます、陛下。この仕事を終えたなら、陛下のお力になるため、駆けつけることを約束しましょう」
「ああ、待っているぞオーギュスト。そなただけが頼りだ」
キュータイ三世は、屈託のない笑顔を浮かべた。
子どもの頃のままの笑顔だった。
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