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49 双子の皇女の母親の評価
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「ねぇセレス、あなたならこの状況からどうやって毒を手に入れる?」
セレスティアが他のことをしている間に、少し断罪が進んでいるようだった。
「………わたしなら、薬草園から毒草を入手して煎じるな」
「お母様は毒草についてご存知なかったわよね」
「………純粋無垢な母上はぽややんとしていたからな」
アリスティアに同意を求められたセレスティアは、ちょっと愚痴るような口調で話した。実の娘の言葉に、会場内の貴族は総じて首を傾げた。
《あの、フロンティア皇后陛下が純粋無垢でぽややん!?あり得んわ!!》
「公の席では凛となさっていたが、母上はわたしやアリスが気を遣う必要がある時もあるほどに、基本穏やかすぎるくらいに穏やかで抜けていたからな」
《はあ!?………そ、想像もつかん!!》
セレスティアは驚き表情をしている貴族諸侯に苦笑した。フロンティアの仮面は皆を騙し切っていたようだと。
(というか、母上のアレは凛としていたのではなく、緊張のしすぎで表情筋が死んでしまった挙句、動きが固くなって大きくなっていただけなのだがな)
「セレス、いくら事実であったとしても、それ以上お母様の威厳をぶち壊すのはやめなさい」
アリスティアの固い声での注意に、セレスティアは肩をすくめるだけで応じた。フロンティアは自分の過剰評価に喜んでいたどころか、苦しんでいた。だからセレスティアは、ちょっとくらい明かした方が母親の本望だろうと考えたのだ。新たにあの世に逝った貴族諸侯にあの世であった時、母親が苦労しないようにというちょっとした配慮でもある。
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読んでいただきありがとうございます😊😊😊
セレスティアが他のことをしている間に、少し断罪が進んでいるようだった。
「………わたしなら、薬草園から毒草を入手して煎じるな」
「お母様は毒草についてご存知なかったわよね」
「………純粋無垢な母上はぽややんとしていたからな」
アリスティアに同意を求められたセレスティアは、ちょっと愚痴るような口調で話した。実の娘の言葉に、会場内の貴族は総じて首を傾げた。
《あの、フロンティア皇后陛下が純粋無垢でぽややん!?あり得んわ!!》
「公の席では凛となさっていたが、母上はわたしやアリスが気を遣う必要がある時もあるほどに、基本穏やかすぎるくらいに穏やかで抜けていたからな」
《はあ!?………そ、想像もつかん!!》
セレスティアは驚き表情をしている貴族諸侯に苦笑した。フロンティアの仮面は皆を騙し切っていたようだと。
(というか、母上のアレは凛としていたのではなく、緊張のしすぎで表情筋が死んでしまった挙句、動きが固くなって大きくなっていただけなのだがな)
「セレス、いくら事実であったとしても、それ以上お母様の威厳をぶち壊すのはやめなさい」
アリスティアの固い声での注意に、セレスティアは肩をすくめるだけで応じた。フロンティアは自分の過剰評価に喜んでいたどころか、苦しんでいた。だからセレスティアは、ちょっとくらい明かした方が母親の本望だろうと考えたのだ。新たにあの世に逝った貴族諸侯にあの世であった時、母親が苦労しないようにというちょっとした配慮でもある。
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