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9 恋に不慣れな2人
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「皇女殿下、公爵家に到着いたしました。」
御者の言葉に、セレスティアは自ら馬車の戸を開けて地面に降り立った。
「お手をどうぞ」
「えっと、セレス、それも男女逆」
「そうなのか?」
「そうだよ」
優しげな表情でミシェルが言った。周りからする鳥の飛び立つ音にビクビクと身体を震わせながら、セレスティアの手をとって馬車を降りる姿に、セレスティアは微笑ましい小動物を観察する気分に陥った。
「大丈夫だ。アレはコウモリの飛び方だからね。ミシェルは怖がりなようだ」
「………セレスは強いんだね」
「あぁ、強いとも。なんて言ったて、近衛騎士団で最年少で部隊を持った神童だからね」
一切の躊躇いもなく自慢したセレスティアに、ミシェルは苦笑した。
「だから、そんなふうにビクビクと怯えなくてもいい。何かあってもわたしが必ず守り切る」
「セレス………」
「ミシェル………」
お互いに頬を淡く染めてセレスティアとミシェルは見つめあった。
「ごほっ、ごほっ、あぁー、お熱いところにお水を差してしまいすみません」
「「!!」」
「お、お父君に、あああ、挨拶に行こうかぁ!?」
御者の咳で我にかえり、途端に恥ずかしくなったセレスティアはまたもやミシェルをエスコートしようと手を伸ばした。
「だからそれは僕の役目だって」
「そ、そうであったな」
ギクシャクと頬を染めて屋敷に向かって歩みを進める恋に不慣れな若者2人は、この後甘ったるい雰囲気をダダ漏れの状態で屋敷に入り、屋敷のメイドや下僕たちから生優しい視線を受けながら、公爵家の最も良い応接室へと案内されることとなったとさ。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
御者の言葉に、セレスティアは自ら馬車の戸を開けて地面に降り立った。
「お手をどうぞ」
「えっと、セレス、それも男女逆」
「そうなのか?」
「そうだよ」
優しげな表情でミシェルが言った。周りからする鳥の飛び立つ音にビクビクと身体を震わせながら、セレスティアの手をとって馬車を降りる姿に、セレスティアは微笑ましい小動物を観察する気分に陥った。
「大丈夫だ。アレはコウモリの飛び方だからね。ミシェルは怖がりなようだ」
「………セレスは強いんだね」
「あぁ、強いとも。なんて言ったて、近衛騎士団で最年少で部隊を持った神童だからね」
一切の躊躇いもなく自慢したセレスティアに、ミシェルは苦笑した。
「だから、そんなふうにビクビクと怯えなくてもいい。何かあってもわたしが必ず守り切る」
「セレス………」
「ミシェル………」
お互いに頬を淡く染めてセレスティアとミシェルは見つめあった。
「ごほっ、ごほっ、あぁー、お熱いところにお水を差してしまいすみません」
「「!!」」
「お、お父君に、あああ、挨拶に行こうかぁ!?」
御者の咳で我にかえり、途端に恥ずかしくなったセレスティアはまたもやミシェルをエスコートしようと手を伸ばした。
「だからそれは僕の役目だって」
「そ、そうであったな」
ギクシャクと頬を染めて屋敷に向かって歩みを進める恋に不慣れな若者2人は、この後甘ったるい雰囲気をダダ漏れの状態で屋敷に入り、屋敷のメイドや下僕たちから生優しい視線を受けながら、公爵家の最も良い応接室へと案内されることとなったとさ。
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