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第四章 ダンジョン探索テスト
3話・ザック、揶揄われる
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そう…俺はスズ先輩とルル先輩から告白を受けた時、
ふと、俺は幼馴染の事を……告白をした後、即座に付き合いを始めて
恋人同士になったというサキナとロードの事を思い出してしまった。
そのせいだろうか?
スズ先輩とルル先輩、そのどちらかをその場で選んで恋人にするという
選択肢を俺は取る事が出来なかった。
「ん?チャラ野郎じゃない?ああ!はいはい、分かった!もしかしてさ、
そのチャラ野郎って、あなたの幼馴染とお付き合いを始めたっていう、
あのロードとかいう奴の事かな?」
「......うぐ!」
エレアの口からロードと言う言葉が出た瞬間、俺の表情が露骨なまでにも
嫌悪感全開へと変っていく。
「むふふ~、なるほどねぇ~。その表情を見るに正解か♪だよねぇ~ザックから
可愛い~可愛い幼馴染達を取り上げやがった、そのロードとかいうチャラ野郎とは
一緒にされたくないよねぇ~♪うん、分かるよその気持ち~♪」
「はぐぅっ!?ち、ち、違うしぃぃい!?ロ、ロードなんて、ちっとも関係は
ないしぃぃい~っ!」
「え!?何々?ロ、ロード君??それに幼馴染達をその子に取られた!?
ね、ねぇ~それってどういう意味なのかな?ねえ、ねぇ、教えてよザックッ!」
「う、うぐぅぅぅぅぅうう!?そ、それはぁあぁああ.........!?」
「ふう、やれやれ。フローラさんや、人にはね、聞いちゃいけない事があるのだよ?
それを察しなさいな......ホント、マジで空気読まなさ過ぎだぞっ!」
「えぇぇ~っ!?空気読まないって、言い出しっぺはエレアじゃないのさぁぁあ~っ!」
自分を見て憐みの目線を向けてくるエレアに、フローラが納得いかないといわん
ばかりの猛烈なる抗議の声を荒らげる。
「――それより、話を戻すけどさ。本当にその先輩達とお付き合いするつもりは
ないの、ザック?」
「あ!話を強引になかった事にされたっ!?」
フローラの抗議の声など全く気にもしないエレアは、さっきの会話...スズ先輩や
ルル先輩からの告白事件の続きに戻す。
「う~ん、そうだね。今の所は取り敢えず、誰とも付き合うつもりはないかな?
あいつらの事、サキナとニーナの事をある程度は忘れないと、例えスズ先輩か
ルル先輩、そのどちらかと付き合ったとしても、その事で迷惑を掛けちゃうと
思うんだよ。だから......」
「なるほど......迷惑......か」
これは思ったよりも、幼馴染達の呪縛の強さが相当の様だね。
クソ!ホント、あいつら悪害そのものだなぁっ!
マジでボコボコにしてやりたいぜぃっ!
でもまぁ、あいつらのおかげで二人の先輩、どっちとも付き合わないと
いう選択肢をザックが取った訳だし、今回は特別に許してあげるか。
......今回はねぇっ!
エレアは取り敢えず、ザックの幼馴染達に感謝の意をしておいた。
「でもホント安心したよ~ザックがその先輩達と付き合わなくてさぁ♪
どうなるものやと、不安でやきもきしちゃったんだからっ!」
「え?そ、それって、どういう意味?」ま、まさか、俺の事が好――」
「だってさぁ~、もしザックに恋人なんて出来ようものなら、ザックと遊ぶ
時間がめっちゃ減っちゃうじゃん♪せっかく縁で友達になったんだしさ、
色々と遊び倒したいじゃん!でもザックに恋人なんか出来た日には、そっちを
優先されるのは目に見えるもん!」
もしかしてという高揚した表情でエレアを見るザックだったが、しかし
エレアの口からは違う理由が淡々と語られていく。
「そ、そっか...。そ、そういう理由でか......あは、あはは......」
ザックは勘違いしてしまった事を恥ずかしいとばかりに、苦笑いをこぼす。
「あれれぇ~?何々、そのガッカリした表情はぁ~?ああ、もしかしてザックさん。
わたしがザックさんに好意を持っているとか思ちゃったのかなぁ~?へぇ~意外と
自惚れ屋さんなんだねぇ、ザックさんってば♪」
「うぐ!か、揶揄うなって!し、しょうがないんだよ、平凡男子の思春期はねぇ、
大体みんなこんなもんなんだよ!とっても自惚れ屋さんなの!ちょっとした事でも
その気になっちゃう悲しい生き物なんだよっ!」
エレアの揶揄いに対し、ザックは膨れっ面で不愉快そうな表情で不貞腐れる。
ふと、俺は幼馴染の事を……告白をした後、即座に付き合いを始めて
恋人同士になったというサキナとロードの事を思い出してしまった。
そのせいだろうか?
スズ先輩とルル先輩、そのどちらかをその場で選んで恋人にするという
選択肢を俺は取る事が出来なかった。
「ん?チャラ野郎じゃない?ああ!はいはい、分かった!もしかしてさ、
そのチャラ野郎って、あなたの幼馴染とお付き合いを始めたっていう、
あのロードとかいう奴の事かな?」
「......うぐ!」
エレアの口からロードと言う言葉が出た瞬間、俺の表情が露骨なまでにも
嫌悪感全開へと変っていく。
「むふふ~、なるほどねぇ~。その表情を見るに正解か♪だよねぇ~ザックから
可愛い~可愛い幼馴染達を取り上げやがった、そのロードとかいうチャラ野郎とは
一緒にされたくないよねぇ~♪うん、分かるよその気持ち~♪」
「はぐぅっ!?ち、ち、違うしぃぃい!?ロ、ロードなんて、ちっとも関係は
ないしぃぃい~っ!」
「え!?何々?ロ、ロード君??それに幼馴染達をその子に取られた!?
ね、ねぇ~それってどういう意味なのかな?ねえ、ねぇ、教えてよザックッ!」
「う、うぐぅぅぅぅぅうう!?そ、それはぁあぁああ.........!?」
「ふう、やれやれ。フローラさんや、人にはね、聞いちゃいけない事があるのだよ?
それを察しなさいな......ホント、マジで空気読まなさ過ぎだぞっ!」
「えぇぇ~っ!?空気読まないって、言い出しっぺはエレアじゃないのさぁぁあ~っ!」
自分を見て憐みの目線を向けてくるエレアに、フローラが納得いかないといわん
ばかりの猛烈なる抗議の声を荒らげる。
「――それより、話を戻すけどさ。本当にその先輩達とお付き合いするつもりは
ないの、ザック?」
「あ!話を強引になかった事にされたっ!?」
フローラの抗議の声など全く気にもしないエレアは、さっきの会話...スズ先輩や
ルル先輩からの告白事件の続きに戻す。
「う~ん、そうだね。今の所は取り敢えず、誰とも付き合うつもりはないかな?
あいつらの事、サキナとニーナの事をある程度は忘れないと、例えスズ先輩か
ルル先輩、そのどちらかと付き合ったとしても、その事で迷惑を掛けちゃうと
思うんだよ。だから......」
「なるほど......迷惑......か」
これは思ったよりも、幼馴染達の呪縛の強さが相当の様だね。
クソ!ホント、あいつら悪害そのものだなぁっ!
マジでボコボコにしてやりたいぜぃっ!
でもまぁ、あいつらのおかげで二人の先輩、どっちとも付き合わないと
いう選択肢をザックが取った訳だし、今回は特別に許してあげるか。
......今回はねぇっ!
エレアは取り敢えず、ザックの幼馴染達に感謝の意をしておいた。
「でもホント安心したよ~ザックがその先輩達と付き合わなくてさぁ♪
どうなるものやと、不安でやきもきしちゃったんだからっ!」
「え?そ、それって、どういう意味?」ま、まさか、俺の事が好――」
「だってさぁ~、もしザックに恋人なんて出来ようものなら、ザックと遊ぶ
時間がめっちゃ減っちゃうじゃん♪せっかく縁で友達になったんだしさ、
色々と遊び倒したいじゃん!でもザックに恋人なんか出来た日には、そっちを
優先されるのは目に見えるもん!」
もしかしてという高揚した表情でエレアを見るザックだったが、しかし
エレアの口からは違う理由が淡々と語られていく。
「そ、そっか...。そ、そういう理由でか......あは、あはは......」
ザックは勘違いしてしまった事を恥ずかしいとばかりに、苦笑いをこぼす。
「あれれぇ~?何々、そのガッカリした表情はぁ~?ああ、もしかしてザックさん。
わたしがザックさんに好意を持っているとか思ちゃったのかなぁ~?へぇ~意外と
自惚れ屋さんなんだねぇ、ザックさんってば♪」
「うぐ!か、揶揄うなって!し、しょうがないんだよ、平凡男子の思春期はねぇ、
大体みんなこんなもんなんだよ!とっても自惚れ屋さんなの!ちょっとした事でも
その気になっちゃう悲しい生き物なんだよっ!」
エレアの揶揄いに対し、ザックは膨れっ面で不愉快そうな表情で不貞腐れる。
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