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新たなる始まり
第272話-主人公の魅力-
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「理由……言ってしまえば私の感性かな」
「感性?」
「そう。私が見ていた中で彼女は綺麗で、ひたむきだった。それが主人公に見えたみたいだったからそうしたの。後は……恥ずかしいけど私と名前が似てたから感情移入したのもあるかな」
「そしたらフランソワは?」
「フランソワはアリスにすごいちょっかい掛けてたからある意味そのままかな。まぁ思い返してみたらアリスの方から関わりに行ってたような気も今ではするかも。そうじゃないと普通ちょっかいかけて来てて嫌なら避けるものね」
苦笑と共にそう言った。ただ、アリスの事だから多分自分からフランソワに絡みに行っていたと言うのはあながち間違いじゃないかも知れない。
「そうですよね。そしたらヤン達は?」
「同じよ。騎士候補は皆んな目立ってたからね」
「オーランもですか?」
「オーランの場合は悪目立ちね。社交性なかったから……」
周りと距離をとりすぎて浮いてしまったから目立ったのかと思うと少し笑えてしまう。
「ちなみにウェルズは?」
「あれはそのままよ。良くも悪くも目立ってたから。フランソワ卒業後に彼女の近衛騎士になってたわ。それでそのままゲームの内容と一緒よ。ちょうど、そこまでが私の知ってる事、そこで目が覚めたから。その先は全部私の構想ね」
なるほど。つまり有栖川さんが見たのは数あるやり直した世界の一つであることは間違いなさそうだ。結局アリスはそれが嫌で時間を巻き戻した。でも考え方によってはアリスは持った方かも知れない。
卒業してその後までちゃんと続けたんだから。
「私まだまだ聞きたいことがあるんですけど、いいですか? 生みの親と話せるなんて今更ですけど嬉しくて」
「勿論。私も聞きたい事がたくさんあるから」
そうして私達は語り合った。お互い聞きたい事、感想、意見を交換しながら。気づけば閉店間近まで来ていた。
一応店の迷惑にならないようにかなりの注文をしてお腹と喉を満たしながら過ごした。お店の人には悪いけどこの話の流れを切りたくはなかったから。
「今日はありがとうございました。有栖川さんとのお話とても楽しかったです」
「私も。最後にいい?」
「勿論」
「またあの世界に行ってみたいと思う?」
その問いは私もしようとしていた。お互いが同じ事を思っていたらしい。
もしかしたら彼女も私と同じ気持ちがあるんだろうか。
「私はまた行けるなら行きたいです。アリスがあの後どうなったのか気になりますから。有栖川さんは?」
「私も。あの世界では見ていただけだったけど、すごい楽しかったから」
お互いまた行きたいと言う気持ちは同じだった。
「そしたら今日はそろそろお開きね。私今夜の新幹線で帰らないといけないから」
「そうだったんですか!? 言ってくれたら時間もっと早く切り上げたのに!」
「ギリギリまで話していたかったのよ。分かってくれるでしょ」
「言ってから思いましたけど確かにそうですね。私も多分逆の立場でもギリギリまで話してました」
「それじゃあね。またメッセージでやりとりしましょ」
「はい。これからも楽しみにしておきます」
こうしてこの世界での白銀の騎士団の生みの親と会う時間が終わった。
驚くことばかりの一日だったけど、得られた満足感はあの世界からこちらに帰って来た時と同じぐらいのものだった。
「また行きたいなぁ」
思い出した景色に自分の願望が垂れ流れた。
「感性?」
「そう。私が見ていた中で彼女は綺麗で、ひたむきだった。それが主人公に見えたみたいだったからそうしたの。後は……恥ずかしいけど私と名前が似てたから感情移入したのもあるかな」
「そしたらフランソワは?」
「フランソワはアリスにすごいちょっかい掛けてたからある意味そのままかな。まぁ思い返してみたらアリスの方から関わりに行ってたような気も今ではするかも。そうじゃないと普通ちょっかいかけて来てて嫌なら避けるものね」
苦笑と共にそう言った。ただ、アリスの事だから多分自分からフランソワに絡みに行っていたと言うのはあながち間違いじゃないかも知れない。
「そうですよね。そしたらヤン達は?」
「同じよ。騎士候補は皆んな目立ってたからね」
「オーランもですか?」
「オーランの場合は悪目立ちね。社交性なかったから……」
周りと距離をとりすぎて浮いてしまったから目立ったのかと思うと少し笑えてしまう。
「ちなみにウェルズは?」
「あれはそのままよ。良くも悪くも目立ってたから。フランソワ卒業後に彼女の近衛騎士になってたわ。それでそのままゲームの内容と一緒よ。ちょうど、そこまでが私の知ってる事、そこで目が覚めたから。その先は全部私の構想ね」
なるほど。つまり有栖川さんが見たのは数あるやり直した世界の一つであることは間違いなさそうだ。結局アリスはそれが嫌で時間を巻き戻した。でも考え方によってはアリスは持った方かも知れない。
卒業してその後までちゃんと続けたんだから。
「私まだまだ聞きたいことがあるんですけど、いいですか? 生みの親と話せるなんて今更ですけど嬉しくて」
「勿論。私も聞きたい事がたくさんあるから」
そうして私達は語り合った。お互い聞きたい事、感想、意見を交換しながら。気づけば閉店間近まで来ていた。
一応店の迷惑にならないようにかなりの注文をしてお腹と喉を満たしながら過ごした。お店の人には悪いけどこの話の流れを切りたくはなかったから。
「今日はありがとうございました。有栖川さんとのお話とても楽しかったです」
「私も。最後にいい?」
「勿論」
「またあの世界に行ってみたいと思う?」
その問いは私もしようとしていた。お互いが同じ事を思っていたらしい。
もしかしたら彼女も私と同じ気持ちがあるんだろうか。
「私はまた行けるなら行きたいです。アリスがあの後どうなったのか気になりますから。有栖川さんは?」
「私も。あの世界では見ていただけだったけど、すごい楽しかったから」
お互いまた行きたいと言う気持ちは同じだった。
「そしたら今日はそろそろお開きね。私今夜の新幹線で帰らないといけないから」
「そうだったんですか!? 言ってくれたら時間もっと早く切り上げたのに!」
「ギリギリまで話していたかったのよ。分かってくれるでしょ」
「言ってから思いましたけど確かにそうですね。私も多分逆の立場でもギリギリまで話してました」
「それじゃあね。またメッセージでやりとりしましょ」
「はい。これからも楽しみにしておきます」
こうしてこの世界での白銀の騎士団の生みの親と会う時間が終わった。
驚くことばかりの一日だったけど、得られた満足感はあの世界からこちらに帰って来た時と同じぐらいのものだった。
「また行きたいなぁ」
思い出した景色に自分の願望が垂れ流れた。
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