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嵐の来訪者
第167話-日常の一幕-
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交流会の出来事から二週間が経っていた。
最近の忙しい日々は何だったのかと思うくらいに何もない、平和な日常が続いていた。
総長達からの接触もなく、他の派閥の人達からの接触もない。前の交流会で完全に派閥問題は落ち着いたらしい。
私はそんなのんびりとした日常を満喫していた。
ホリナの美味しいご飯を毎日食べて、授業は受けつつ、時間のある時は友達と過ごす。当たり前の学生生活だ。
この世界の暮らしにも慣れてきて、授業内容にも流石に慣れてしまった。歴史だけは覚えるのに苦労しているが、生活に最低限必要な知識は元々フランソワが持っていたからか、問題なくやり過ごせている。
「フランソワ様?」
まったりとしていた空気にユリィの声が飛び込んで来る。
「ごめん。どうしたの?」
「いえ、反応がなかったので、どうされたのかと思いまして」
「本当? なんかうつつを抜かしてたわ。ごめんなさい」
「体調でも悪いのですか?」
「全然そんな事ないわよ。元気元気」
ユリィの心配そうな表情は残念ながら杞憂でしかない。
「それで何だっけ?」
「次の交流会の話です。どうされるのかと思いまして」
そうだ、そう言えばそんな話だった。半月に一度の交流会、最初はウキウキで参加してけど、最近はその心を忘れてしまっている様な気がする。
「行くわよ。ヤン達の顔も見ておきたいし」
「そうですか。もう近衛騎士も見つけられて、日も経っているのでそろそろ行かれないのかと思いまして」
「そうと言えばそうなんだけどさ」
シャバーニの事を諦めたつもりはない。だけど、シャバーニは多分アリスの元に付くだろう。そんな気しかしない。
勧誘をしても靡いてくれない気はする。それがシャバーニと言う男だから。
オーランについても戻って来てはいないだろう。
そう考えると交流会はヤン達の顔を見るくらいの事しかない様な気がした。
「でも次のやつはなんか模擬戦とか言うのがあるんでしょ。それもあるし行こうかなって」
「そうでしたか、お供いたします」
「そんなに気を使わなくてもいいのよ。ユリィも自分の近衛騎士探さないといけないでしょ」
「そうですが、まだ先のことですので」
実際今の時期で近衛騎士を見つけてる同級生の話は聞かない。私が疎いだけかもしれないけど、ユリィの反応をみるに、決まっている方が珍しいのだろう。
日程は来週だ。週末の休みを経て開催される交流会、アルがいないのが少し寂しいけど私は私の騎士達の顔を見るために騎士学校へと足を伸ばす。
最近の忙しい日々は何だったのかと思うくらいに何もない、平和な日常が続いていた。
総長達からの接触もなく、他の派閥の人達からの接触もない。前の交流会で完全に派閥問題は落ち着いたらしい。
私はそんなのんびりとした日常を満喫していた。
ホリナの美味しいご飯を毎日食べて、授業は受けつつ、時間のある時は友達と過ごす。当たり前の学生生活だ。
この世界の暮らしにも慣れてきて、授業内容にも流石に慣れてしまった。歴史だけは覚えるのに苦労しているが、生活に最低限必要な知識は元々フランソワが持っていたからか、問題なくやり過ごせている。
「フランソワ様?」
まったりとしていた空気にユリィの声が飛び込んで来る。
「ごめん。どうしたの?」
「いえ、反応がなかったので、どうされたのかと思いまして」
「本当? なんかうつつを抜かしてたわ。ごめんなさい」
「体調でも悪いのですか?」
「全然そんな事ないわよ。元気元気」
ユリィの心配そうな表情は残念ながら杞憂でしかない。
「それで何だっけ?」
「次の交流会の話です。どうされるのかと思いまして」
そうだ、そう言えばそんな話だった。半月に一度の交流会、最初はウキウキで参加してけど、最近はその心を忘れてしまっている様な気がする。
「行くわよ。ヤン達の顔も見ておきたいし」
「そうですか。もう近衛騎士も見つけられて、日も経っているのでそろそろ行かれないのかと思いまして」
「そうと言えばそうなんだけどさ」
シャバーニの事を諦めたつもりはない。だけど、シャバーニは多分アリスの元に付くだろう。そんな気しかしない。
勧誘をしても靡いてくれない気はする。それがシャバーニと言う男だから。
オーランについても戻って来てはいないだろう。
そう考えると交流会はヤン達の顔を見るくらいの事しかない様な気がした。
「でも次のやつはなんか模擬戦とか言うのがあるんでしょ。それもあるし行こうかなって」
「そうでしたか、お供いたします」
「そんなに気を使わなくてもいいのよ。ユリィも自分の近衛騎士探さないといけないでしょ」
「そうですが、まだ先のことですので」
実際今の時期で近衛騎士を見つけてる同級生の話は聞かない。私が疎いだけかもしれないけど、ユリィの反応をみるに、決まっている方が珍しいのだろう。
日程は来週だ。週末の休みを経て開催される交流会、アルがいないのが少し寂しいけど私は私の騎士達の顔を見るために騎士学校へと足を伸ばす。
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