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出発前のレトルトカレー!
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「ヨリ~お昼どうする~?」
「ん~、結局お昼になったかぁ、一回お城戻るって手もあるけど?」
「あ、フェアリーリング作ったんだっけ。」
「そそ、一応中で困った時用にね。」
「このメンバーで困るかな。」
「いや、保険だよ。」
「で、お昼どする?」
「ビェリー達が狩って来た魔物食べる?」
「えぇぇ、食えるの?アレ。」
ルプ達が狩ったのはトロールと言われる魔物だ。
「アリンさん、アレ食べれるの?」
「食べれない事は無いですが食べませんね、主に素材として出回ります、肉は脂肪が多いので油を取る材料になります、皮は丈夫なので防具に使われますね。」
「だってさ、千春。」
「無理して食べなくても良いよ、アリンさん兵士さん達はどうすんの?お昼。」
「料理人がそろそろ到着すると思いますが。」
「到着?後から来るの?」
「はい、この飛空艇とは別の飛空艇が来ます。」
「んじゃ私達だけ何か作ろうか。」
千春はそう言うとサフィーナに声を掛け、広く取られたスペースにコンロを並べる。
「チハル何つくんの~?」
「ミオは何食べたい?」
「ん~・・・カレー。」
「カレーね。」
「え?出来るの?」
「出来るよ、レトルトだからお湯に入れるだけだもん。」
「あ、そっちね、一から作るのかと思ったわ。」
「ルプ達も食べる?」
「カレーか?」
「うん。」
「肉が良いな。」
「おっけ、んじゃルプはステーキ焼くわ。」
「チハル!私ステーキカレー!」
「私も!」
「ウチも!」
「はいはい、サフィー肉お願い、私はお湯わかしてカレーあっためるわ。」
「分かりました、ご飯はどうします?」
「ご飯は炊いたの有るから大丈夫だよ。」
千春はお湯を沸かし、頼子達は肉に塩コショウしサフィーナがそれを焼いていく。
「この肉何?」
「ブラブル。」
「おー!ブラブルステーキ!」
「なんだっけブラブルって。」
「ブラックホーンブルだよ、めっちゃ美味い肉。」
「あー!そういやいっぱい狩ってたね。」
青空達は初めて来た時に見た魔物の山を思い出しながら呟く。
「私達も手伝うよ。」
「んじゃ肉に塩コショウしてサフィーちゃんとサリナちゃんに渡して焼いてもらって。」
「了解!」
手分けして皆は料理をする、千春はお湯の中にレトルトカレーを入れると周りを見回す。
「ルクレツィアさん、中はどうでした?」
階段から出て来たルクレツィアに声をかける千春。
「思った以上に中は広いわね、取り敢えず最初の扉は開いて調査はしているわ。」
「まだ時間掛かりそうです?」
「入るだけならもう大丈夫よ、調査隊は既に部屋を捜索しながら保存と回収の準備をしているわ。」
「そっか、私達が探検出来そうな所ありそうです?」
「奥の方にも繋がっているのを確認したから、楽しめそうよ~♪」
ワクワクした感じでルクレツィアは答え、千春もそれを聞きニッコリ微笑む。
「やったね、それじゃルクレツィアさんもご飯食べますか?」
「食べるわ、ルプ様は何を食べるの?」
「肉ですね、今ステーキ焼いてますから。」
「私もそれで!」
「は~い、ルプと一緒に待っててください。」
「分かったわ~♪」
報告してくれる時の凛々しいルクレツィアは消滅し、へにょへにょな笑みになりルプの所へ行くルクレツィア。
「さてと、レトルト出来たけど、何辛にするー?」
「私中辛。」
「ウチ辛口。」
「余ったのでいいよー。」
「甘口がいいー。」
それぞれ辛さを選ぶと、ご飯を皿に入れ肉を乗せた上からカレーをかける。
「サフィー何辛にする?」
「何が有ります?」
「えっと・・・甘口と激辛が余ってんね。」
「・・・甘口で。」
「レナ、激辛と甘口いくつか余ったよどれがイイ?」
「え~っと、このLLEの20倍で。」
「おーチャレンジャー。」
「辛いの好きだからね~。」
麗奈はそう言うとカレーを持って行く。
「さて、私も甘口にしよっと。」
千春もご飯にステーキを乗せカレーをかけてテーブルに行く。
「チハルさーん、これ食べて良いんですか?」
「うん、辛いのと甘いのがあるから好きな方食べて良いよ。」
千春はモリアンに言うと、サリナとラルカもカレーを見る。
「・・・こっちが甘そうな気がしますね。」
サリナは絵柄を見て選ぶ、ラルカはカレー無しのステーキ丼で食べるようだ。
「・・・こっちだ!」
モリアンはレトルトカレーを1つ手に取り肉を乗せたご飯にかける。
「千春、良いの?アレ。」
「ん?ちゃんと言ったもん甘いのと辛いの有るって。」
「・・・うん、聞いてたけどさ、モリーちゃん文字読めないじゃん?」
「あ・・・まぁ、うん、大丈夫っしょ。」
頼子はしっかり見ていた、モリアンが手に取ったレトルトには20倍と書いていた。
「それじゃいただきまーす!」
「「「「「「いただきまーす!」」」」」」
「肉うっま!」
「もう肉だけで良かったなコレ。」
「からぁぁぁぁぁぁい!!!!!痛ぁぁい!」
「静かに食べなさい。」
「ふぁぁぃからいですぅぅぅぅ。」
「うん、まぁ辛いね。」
「レナ良く食べれるねそれ、モリーちゃんと同じヤツでしょ?」
「そだよー、辛いの好きだからね。」
平然と食べる麗奈、それを見ながら涙を流すモリアン。
「汗が噴き出ますぅ。」
水を飲みながらモリアンが言う。
「モリーちゃん、水飲んだらまた辛くなるよ。」
麗奈はそう言うとカレーをパクパクと口に入れる。
「そうなんでふかぁ?」
「うん、飲むならヨーグルトとか牛乳の方が良いよ?」
「牛乳ください!サフィーさん牛乳もってますよね?!」
「有るわよ、はい、銀貨1枚ね。」
「くっ・・・。」
「冗談よ、ゆっくり食べなさいね。」
サフィーナに牛乳を貰いチビチビと飲みつつカレーを頑張って食べるモリアン。
「チハルさん、もう中に入られて大丈夫です。」
「はーいアリンさんありがと、食べたら突撃するよ。」
「やめてください、突撃しないでください、ほんっとお願いします。」
眉間に皺を寄せ頼み込むアリンハンド。
「アリンさん魔物とか居ました?」
「いえ、探索範囲には居ませんでした、遺跡自体が封鎖されていたので大丈夫ではないかと、罠だけには気を付けてくださいね。」
心配そうに頼子へ言うアリンハンド、そして食事が終わると千春達は立ち上がる。
「よし!準備おけ?」
「おっけ!」
「いくぜぇぃ!」
「ひゃっはー!」
「楽しみだなー。」
「ね、お宝あったらイイね。」
「行くぞー!」
皆は声を出し手を上げる。
「よーし!突撃ぃー!」
千春達は侍女とペットを連れ階段を降りて行った、アリンハンドは顔に手を当て悲しそうに見送った。
「ん~、結局お昼になったかぁ、一回お城戻るって手もあるけど?」
「あ、フェアリーリング作ったんだっけ。」
「そそ、一応中で困った時用にね。」
「このメンバーで困るかな。」
「いや、保険だよ。」
「で、お昼どする?」
「ビェリー達が狩って来た魔物食べる?」
「えぇぇ、食えるの?アレ。」
ルプ達が狩ったのはトロールと言われる魔物だ。
「アリンさん、アレ食べれるの?」
「食べれない事は無いですが食べませんね、主に素材として出回ります、肉は脂肪が多いので油を取る材料になります、皮は丈夫なので防具に使われますね。」
「だってさ、千春。」
「無理して食べなくても良いよ、アリンさん兵士さん達はどうすんの?お昼。」
「料理人がそろそろ到着すると思いますが。」
「到着?後から来るの?」
「はい、この飛空艇とは別の飛空艇が来ます。」
「んじゃ私達だけ何か作ろうか。」
千春はそう言うとサフィーナに声を掛け、広く取られたスペースにコンロを並べる。
「チハル何つくんの~?」
「ミオは何食べたい?」
「ん~・・・カレー。」
「カレーね。」
「え?出来るの?」
「出来るよ、レトルトだからお湯に入れるだけだもん。」
「あ、そっちね、一から作るのかと思ったわ。」
「ルプ達も食べる?」
「カレーか?」
「うん。」
「肉が良いな。」
「おっけ、んじゃルプはステーキ焼くわ。」
「チハル!私ステーキカレー!」
「私も!」
「ウチも!」
「はいはい、サフィー肉お願い、私はお湯わかしてカレーあっためるわ。」
「分かりました、ご飯はどうします?」
「ご飯は炊いたの有るから大丈夫だよ。」
千春はお湯を沸かし、頼子達は肉に塩コショウしサフィーナがそれを焼いていく。
「この肉何?」
「ブラブル。」
「おー!ブラブルステーキ!」
「なんだっけブラブルって。」
「ブラックホーンブルだよ、めっちゃ美味い肉。」
「あー!そういやいっぱい狩ってたね。」
青空達は初めて来た時に見た魔物の山を思い出しながら呟く。
「私達も手伝うよ。」
「んじゃ肉に塩コショウしてサフィーちゃんとサリナちゃんに渡して焼いてもらって。」
「了解!」
手分けして皆は料理をする、千春はお湯の中にレトルトカレーを入れると周りを見回す。
「ルクレツィアさん、中はどうでした?」
階段から出て来たルクレツィアに声をかける千春。
「思った以上に中は広いわね、取り敢えず最初の扉は開いて調査はしているわ。」
「まだ時間掛かりそうです?」
「入るだけならもう大丈夫よ、調査隊は既に部屋を捜索しながら保存と回収の準備をしているわ。」
「そっか、私達が探検出来そうな所ありそうです?」
「奥の方にも繋がっているのを確認したから、楽しめそうよ~♪」
ワクワクした感じでルクレツィアは答え、千春もそれを聞きニッコリ微笑む。
「やったね、それじゃルクレツィアさんもご飯食べますか?」
「食べるわ、ルプ様は何を食べるの?」
「肉ですね、今ステーキ焼いてますから。」
「私もそれで!」
「は~い、ルプと一緒に待っててください。」
「分かったわ~♪」
報告してくれる時の凛々しいルクレツィアは消滅し、へにょへにょな笑みになりルプの所へ行くルクレツィア。
「さてと、レトルト出来たけど、何辛にするー?」
「私中辛。」
「ウチ辛口。」
「余ったのでいいよー。」
「甘口がいいー。」
それぞれ辛さを選ぶと、ご飯を皿に入れ肉を乗せた上からカレーをかける。
「サフィー何辛にする?」
「何が有ります?」
「えっと・・・甘口と激辛が余ってんね。」
「・・・甘口で。」
「レナ、激辛と甘口いくつか余ったよどれがイイ?」
「え~っと、このLLEの20倍で。」
「おーチャレンジャー。」
「辛いの好きだからね~。」
麗奈はそう言うとカレーを持って行く。
「さて、私も甘口にしよっと。」
千春もご飯にステーキを乗せカレーをかけてテーブルに行く。
「チハルさーん、これ食べて良いんですか?」
「うん、辛いのと甘いのがあるから好きな方食べて良いよ。」
千春はモリアンに言うと、サリナとラルカもカレーを見る。
「・・・こっちが甘そうな気がしますね。」
サリナは絵柄を見て選ぶ、ラルカはカレー無しのステーキ丼で食べるようだ。
「・・・こっちだ!」
モリアンはレトルトカレーを1つ手に取り肉を乗せたご飯にかける。
「千春、良いの?アレ。」
「ん?ちゃんと言ったもん甘いのと辛いの有るって。」
「・・・うん、聞いてたけどさ、モリーちゃん文字読めないじゃん?」
「あ・・・まぁ、うん、大丈夫っしょ。」
頼子はしっかり見ていた、モリアンが手に取ったレトルトには20倍と書いていた。
「それじゃいただきまーす!」
「「「「「「いただきまーす!」」」」」」
「肉うっま!」
「もう肉だけで良かったなコレ。」
「からぁぁぁぁぁぁい!!!!!痛ぁぁい!」
「静かに食べなさい。」
「ふぁぁぃからいですぅぅぅぅ。」
「うん、まぁ辛いね。」
「レナ良く食べれるねそれ、モリーちゃんと同じヤツでしょ?」
「そだよー、辛いの好きだからね。」
平然と食べる麗奈、それを見ながら涙を流すモリアン。
「汗が噴き出ますぅ。」
水を飲みながらモリアンが言う。
「モリーちゃん、水飲んだらまた辛くなるよ。」
麗奈はそう言うとカレーをパクパクと口に入れる。
「そうなんでふかぁ?」
「うん、飲むならヨーグルトとか牛乳の方が良いよ?」
「牛乳ください!サフィーさん牛乳もってますよね?!」
「有るわよ、はい、銀貨1枚ね。」
「くっ・・・。」
「冗談よ、ゆっくり食べなさいね。」
サフィーナに牛乳を貰いチビチビと飲みつつカレーを頑張って食べるモリアン。
「チハルさん、もう中に入られて大丈夫です。」
「はーいアリンさんありがと、食べたら突撃するよ。」
「やめてください、突撃しないでください、ほんっとお願いします。」
眉間に皺を寄せ頼み込むアリンハンド。
「アリンさん魔物とか居ました?」
「いえ、探索範囲には居ませんでした、遺跡自体が封鎖されていたので大丈夫ではないかと、罠だけには気を付けてくださいね。」
心配そうに頼子へ言うアリンハンド、そして食事が終わると千春達は立ち上がる。
「よし!準備おけ?」
「おっけ!」
「いくぜぇぃ!」
「ひゃっはー!」
「楽しみだなー。」
「ね、お宝あったらイイね。」
「行くぞー!」
皆は声を出し手を上げる。
「よーし!突撃ぃー!」
千春達は侍女とペットを連れ階段を降りて行った、アリンハンドは顔に手を当て悲しそうに見送った。
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