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遺跡到着!
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「チハル王女殿下、目的地上空に到着しました。」
乗務員の兵士が声をかけて来る。
「はーい!着いたってよ。」
「クソッ勝ってたのに!」
「はーいタイムオーバー、ノーゲームでぇーす。」
「んじゃ私がトップねー。」
「いや、サフィーちゃんでしょ。」
「サフィーちゃんハンデでマイナス3勝つけてっからレナがトップだね。」
「うぇーい!」
青空が言うと美桜が悔しがり、麗奈はお菓子を掲げる。
「で、森しか無いね。」
「本当だ、なーんも無い。」
「ココで合ってるの?」
千春達が話していると、ロイロ率いるドラゴン達が一斉に火を吹く。
「ちょ!?何やってんの?!」
「飛空艇の着陸場所を作るとお伺いしていましたが・・・コレは流石に想定外でした。」
兵士は驚いた顔でドラゴン達を見ている、森の一部を焼き払うと別のドラゴンが水魔法と氷魔法で消火する、白煙が登る中千春達は焼け野原になった森を見つめていた。
-----------------
「焼け野原・・・。」
「良いの?コレ。」
「あのー・・・大丈夫なんです?コレ。」
大愛は兵士に思わず問いかける。
「・・・だ、大丈夫・・・だと思います、ロイロ様ですから、見て下さい、この広大な森!ほんの少しだけ木の無い場所が出来ただけですから!」
兵士は自分に言い聞かす様に答える。
「チハル!着陸出来る場所を作ったぞ!」
人型に戻ったロイロが嬉しそうに千春へ言う。
「うん、遺跡まで燃やしてない?」
「大丈夫じゃ、あそこを見てみ、石碑が有るじゃろ?」
「・・・見えん!」
「まぁ降りれば分かる、着陸する様に指示するんじゃ。」
兵士に言うと、兵士はすぐに走って行った。
----------------
「焦げ臭っ。」
「遺跡どこなのかな?」
千春と頼子は地面に降り立ち、辺りを見回す。
「チハルこっちじゃ。」
ロイロに呼ばれ、千春達は付いて行くと小さな石碑が立っていた。
「よくこんなの見つけれたね、場所知ってたの?」
「アイトネが魔法でマークを付けてくれてたからのぅ。」
「へー凄って私達見えないよね。」
「魔力が見える者しか分からんのぅ。」
「あーロイロは見えるんだっけ。」
「千春ココなのは分かったけど、どうやって中入るのかな。」
頼子は石碑の周りを見て回る、石碑は日本の墓石程のサイズの円柱でツルっとしている。
「これに魔力を通すんじゃ。」
ロイロは石碑に魔力を通すと文字が浮かび上がる。
「おぉー!すげぇ~・・・で、何て書いてんの?」
「『墓を荒らす者に呪いあれ』じゃな。」
「ピラミッドかよ。」
「墓なの?ココ。」
「まぁそう書いておるからのぅ、墓なんじゃろうな。」
暫くすると石碑の文字が消える。
「・・・何も起こらないね。」
「ふむ、魔法で封印されておるのう、結構面倒じゃな。」
「2000年前の魔法でしょ?」
「うむ、今より魔法が発達しておったからのぅ。」
「え?!そうなの?!」
「うむ、儂がまだ人間の姿の時じゃなぁ、ココには来た事が無いからのぅ。」
ロイロは石碑から少し歩くとビェリーを呼ぶ。
「ビェリー、結界を破壊する、土魔法でココを掘り起こしてくれんか。」
「ココやね、どんくらいほりゃ良いかいな。」
「そうじゃなぁ、ドラゴンになった儂くらいの深さで歩き回れるくらい掘ってくれ。」
「了解~ちょっとはなれて~。」
皆は言われるように下がると、ビェリーが土魔法と影魔法を使い大きな穴をすり鉢状に掘り下げる。
「・・・うぉー!出た!!!」
「なに?入口埋めてたの?」
「埋めておったというよりも埋まったんじゃろうな。」
すり鉢状に掘り起こされた穴の中央にエレベーターのような扉が上を向いた状態で現れた。
「ちょっとまってなー、下広げて階段作るけん。」
ビェリーはテコテコと歩きながらすり鉢状の周りに緩やかな階段を作っていく。
「飛んで行けば良いんじゃないの?ビェリー。」
「わっちらは良いばってん、アリン達調査部隊が降りれんやん?」
「あ、そうだったわ、失礼しました~。」
子供の姿で歩くビェリーの後ろから頼子が付いて行く、そして地面に埋まった扉までたどり着いた。
「調査人用の横穴作っとこっか。」
「魔力大丈夫?」
「こんくらい大丈夫ばい。」
横に穴をあけ広いスペースを作っていくビェリー、土は影に収納して行く。
「チハルさん!こちらが入口ですか!?」
「あ、アリン、そうらしいよー、あっちの石碑は墓を荒らしたら呪われろって書いてあったらしいよ。」
「ふむふむふむ、それで?ここから入るんですね。」
アリンハンドは地面に埋まった扉を見ながら鑑定を掛ける。
「・・・魔法が弾かれますね。」
「結界じゃな、ちと離れてくれ。」
ロイロは呪文を呟くと魔力をぶつける。
「これで大丈夫じゃろ。」
「有難うございます・・・呪いの類は掛かってませんね、開けても良いですか?」
「ロイロ、開けて良い?」
「構わんぞ。」
アリンハンドは扉に着いた丸い輪を掴み持ち上げる。
「・・・・・。」
「むり?」
「はい、ビクともしません。」
「そりゃ2000年埋まってたら固くもなるよねぇ~。」
「ロイロ~開けれる?」
「ふむ。」
ロイロは成獣サイズのドラゴンに変身すると、扉の輪に指を掛ける。
『フンッ!』
バキャっ!!!!!
「あ、壊れた。」
「あらら~。」
「扉の枠ごと取れたね。」
「階段が下にあるけど・・・暗っ!!!!」
「へぇ、結構深そうだね。」
「これ酸素とか大丈夫?窒息したりしない?」
「懐中電灯とかあるー?」
千春達は扉の取れた所からのぞき込む。
「暗いので何処まで続いているか分かりませんね、まずは各種鑑定の出来る者を入らせましょう。」
「何を鑑定するの?」
「今言われたように、息が出来るか、呪いが掛かっていないか、罠は無いか、魔物が居ないか、調べる事は沢山有りますよ。」
「え?直ぐに入れないの?」
「はい、少なくとも2日はお待ちいただきたいです。」
「はぁぁ!?うっそぉぉぉん!」
アリンハンドの言葉に千春は叫ぶ。
「アリン、千春がそんなに待てるわけねぇだろ。」
「・・・ですよねぇ、知ってます、取り敢えず光を入れ、最低限の調査をしますので少々お待ち頂けますか?」
「少々ってどれくらい?」
「・・・5時間・・・いや、3時間。」
「1時間で!」
「え~・・・せめて2時間は。」
「んじゃ1時間半。」
「・・・はい、わかりました、突撃されるよりは良いですから。」
アリンハンドは上に戻り部隊の編成を進める、千春達はビェリーの作ったスペースをさらに広げ、寛ぎスペースを作る。
「ヒマリ、レナ、手伝ってー。」
「あいよヨリ、何するの?」
「ココも広げるから土魔法ヨロ、土は回収するから。」
頼子はそう言うと土魔法を使える2人を呼び、広場を作っていく。
「このエリアは?」
「上の人達が降りて来れるようにね、いちいち上戻るの面倒じゃん?」
「さっすが、旦那の為ね。」
「旦那って言うなし。」
顔を赤らめ答える頼子は、調査隊の場所を作っていく。
「ヨリ、こっちは出来たよー。」
「りょ~、リリ、ここにフェアリーリング作れる?」
「作れるわよ~、ここで良いかしらぁ?」
少し広めに作ったエリアを指差す頼子は、リリに移動用フェアリーリングを作ってもらう。
「お城に戻るの?」
「んーにゃ、どれくらい中が広いか分かんないけど、中から戻れる用にね、ダンジョンじゃないから中にフェアリーリング作れるでしょ?」
「やってみないと分かんないわよ?」
「いいよ、保険みたいなもんだから。」
設備を整えながら千春達は自分達の場所を作っていく、ふと千春はミタマに跨り移動する彩葉を見る。
「イロハ、ミタマなにしてんの?」
「この扉サビてないにゃ。」
「錆びてないの。」
「ほんとだ、何で出来てんのかね。」
千春は鑑定魔法を掛ける。
「・・・え?ミスリルなんですけど。」
「ミスリルにゃ?」
「イロハのろぼっとといっしょ?」
「うん、ロボット強化出来るね。」
「やったぁ!」
テシテシと肉球で扉を叩くミタマと、ミタマに乗った彩葉は嬉しそうだ。
「取り敢えず収納しておこうか。」
千春は畳二枚分ほどの扉をアイテムボックスに収納する。
「千春、ちょっとこの周りを掃除してくる。」
「ルプ、掃除って何するの?」
「魔物が寄ってきている、結界を張っても良いんだが俺達が居る時にやった方が良いだろ。」
「どんな魔物なの?」
「さぁなぁ、気配からして結構大きいぞ、ロイロ分かるか?」
「うむ、この感じはトロール辺りかのぅ。」
「暇だし少し運動してくるとするか。」
「僕も行きま~す。」
「わっちも仕事おわったし行くばい。」
「吾輩も行くニャー!」
「千春、ろぼっとだして、イロハも行く。」
「私は行かないわよ~。」
リリ以外のペット組と彩葉は意気揚々と駆け上ると森の中へ消えて行った。
「どうしたの?」
頼子が千春に聞く。
「魔物いるから討伐してくるってさ。」
「へぇ、ドラゴン達に行ってもらえば早いんじゃね?」
「・・・これ以上焼野原を増やせと?」
「あ、ヤバいなソレ。」
暫くすると、魔物の声が聞こえて来る、その声は威嚇の声と言うよりも泣き叫ぶ声にしか聞こえなかった。
乗務員の兵士が声をかけて来る。
「はーい!着いたってよ。」
「クソッ勝ってたのに!」
「はーいタイムオーバー、ノーゲームでぇーす。」
「んじゃ私がトップねー。」
「いや、サフィーちゃんでしょ。」
「サフィーちゃんハンデでマイナス3勝つけてっからレナがトップだね。」
「うぇーい!」
青空が言うと美桜が悔しがり、麗奈はお菓子を掲げる。
「で、森しか無いね。」
「本当だ、なーんも無い。」
「ココで合ってるの?」
千春達が話していると、ロイロ率いるドラゴン達が一斉に火を吹く。
「ちょ!?何やってんの?!」
「飛空艇の着陸場所を作るとお伺いしていましたが・・・コレは流石に想定外でした。」
兵士は驚いた顔でドラゴン達を見ている、森の一部を焼き払うと別のドラゴンが水魔法と氷魔法で消火する、白煙が登る中千春達は焼け野原になった森を見つめていた。
-----------------
「焼け野原・・・。」
「良いの?コレ。」
「あのー・・・大丈夫なんです?コレ。」
大愛は兵士に思わず問いかける。
「・・・だ、大丈夫・・・だと思います、ロイロ様ですから、見て下さい、この広大な森!ほんの少しだけ木の無い場所が出来ただけですから!」
兵士は自分に言い聞かす様に答える。
「チハル!着陸出来る場所を作ったぞ!」
人型に戻ったロイロが嬉しそうに千春へ言う。
「うん、遺跡まで燃やしてない?」
「大丈夫じゃ、あそこを見てみ、石碑が有るじゃろ?」
「・・・見えん!」
「まぁ降りれば分かる、着陸する様に指示するんじゃ。」
兵士に言うと、兵士はすぐに走って行った。
----------------
「焦げ臭っ。」
「遺跡どこなのかな?」
千春と頼子は地面に降り立ち、辺りを見回す。
「チハルこっちじゃ。」
ロイロに呼ばれ、千春達は付いて行くと小さな石碑が立っていた。
「よくこんなの見つけれたね、場所知ってたの?」
「アイトネが魔法でマークを付けてくれてたからのぅ。」
「へー凄って私達見えないよね。」
「魔力が見える者しか分からんのぅ。」
「あーロイロは見えるんだっけ。」
「千春ココなのは分かったけど、どうやって中入るのかな。」
頼子は石碑の周りを見て回る、石碑は日本の墓石程のサイズの円柱でツルっとしている。
「これに魔力を通すんじゃ。」
ロイロは石碑に魔力を通すと文字が浮かび上がる。
「おぉー!すげぇ~・・・で、何て書いてんの?」
「『墓を荒らす者に呪いあれ』じゃな。」
「ピラミッドかよ。」
「墓なの?ココ。」
「まぁそう書いておるからのぅ、墓なんじゃろうな。」
暫くすると石碑の文字が消える。
「・・・何も起こらないね。」
「ふむ、魔法で封印されておるのう、結構面倒じゃな。」
「2000年前の魔法でしょ?」
「うむ、今より魔法が発達しておったからのぅ。」
「え?!そうなの?!」
「うむ、儂がまだ人間の姿の時じゃなぁ、ココには来た事が無いからのぅ。」
ロイロは石碑から少し歩くとビェリーを呼ぶ。
「ビェリー、結界を破壊する、土魔法でココを掘り起こしてくれんか。」
「ココやね、どんくらいほりゃ良いかいな。」
「そうじゃなぁ、ドラゴンになった儂くらいの深さで歩き回れるくらい掘ってくれ。」
「了解~ちょっとはなれて~。」
皆は言われるように下がると、ビェリーが土魔法と影魔法を使い大きな穴をすり鉢状に掘り下げる。
「・・・うぉー!出た!!!」
「なに?入口埋めてたの?」
「埋めておったというよりも埋まったんじゃろうな。」
すり鉢状に掘り起こされた穴の中央にエレベーターのような扉が上を向いた状態で現れた。
「ちょっとまってなー、下広げて階段作るけん。」
ビェリーはテコテコと歩きながらすり鉢状の周りに緩やかな階段を作っていく。
「飛んで行けば良いんじゃないの?ビェリー。」
「わっちらは良いばってん、アリン達調査部隊が降りれんやん?」
「あ、そうだったわ、失礼しました~。」
子供の姿で歩くビェリーの後ろから頼子が付いて行く、そして地面に埋まった扉までたどり着いた。
「調査人用の横穴作っとこっか。」
「魔力大丈夫?」
「こんくらい大丈夫ばい。」
横に穴をあけ広いスペースを作っていくビェリー、土は影に収納して行く。
「チハルさん!こちらが入口ですか!?」
「あ、アリン、そうらしいよー、あっちの石碑は墓を荒らしたら呪われろって書いてあったらしいよ。」
「ふむふむふむ、それで?ここから入るんですね。」
アリンハンドは地面に埋まった扉を見ながら鑑定を掛ける。
「・・・魔法が弾かれますね。」
「結界じゃな、ちと離れてくれ。」
ロイロは呪文を呟くと魔力をぶつける。
「これで大丈夫じゃろ。」
「有難うございます・・・呪いの類は掛かってませんね、開けても良いですか?」
「ロイロ、開けて良い?」
「構わんぞ。」
アリンハンドは扉に着いた丸い輪を掴み持ち上げる。
「・・・・・。」
「むり?」
「はい、ビクともしません。」
「そりゃ2000年埋まってたら固くもなるよねぇ~。」
「ロイロ~開けれる?」
「ふむ。」
ロイロは成獣サイズのドラゴンに変身すると、扉の輪に指を掛ける。
『フンッ!』
バキャっ!!!!!
「あ、壊れた。」
「あらら~。」
「扉の枠ごと取れたね。」
「階段が下にあるけど・・・暗っ!!!!」
「へぇ、結構深そうだね。」
「これ酸素とか大丈夫?窒息したりしない?」
「懐中電灯とかあるー?」
千春達は扉の取れた所からのぞき込む。
「暗いので何処まで続いているか分かりませんね、まずは各種鑑定の出来る者を入らせましょう。」
「何を鑑定するの?」
「今言われたように、息が出来るか、呪いが掛かっていないか、罠は無いか、魔物が居ないか、調べる事は沢山有りますよ。」
「え?直ぐに入れないの?」
「はい、少なくとも2日はお待ちいただきたいです。」
「はぁぁ!?うっそぉぉぉん!」
アリンハンドの言葉に千春は叫ぶ。
「アリン、千春がそんなに待てるわけねぇだろ。」
「・・・ですよねぇ、知ってます、取り敢えず光を入れ、最低限の調査をしますので少々お待ち頂けますか?」
「少々ってどれくらい?」
「・・・5時間・・・いや、3時間。」
「1時間で!」
「え~・・・せめて2時間は。」
「んじゃ1時間半。」
「・・・はい、わかりました、突撃されるよりは良いですから。」
アリンハンドは上に戻り部隊の編成を進める、千春達はビェリーの作ったスペースをさらに広げ、寛ぎスペースを作る。
「ヒマリ、レナ、手伝ってー。」
「あいよヨリ、何するの?」
「ココも広げるから土魔法ヨロ、土は回収するから。」
頼子はそう言うと土魔法を使える2人を呼び、広場を作っていく。
「このエリアは?」
「上の人達が降りて来れるようにね、いちいち上戻るの面倒じゃん?」
「さっすが、旦那の為ね。」
「旦那って言うなし。」
顔を赤らめ答える頼子は、調査隊の場所を作っていく。
「ヨリ、こっちは出来たよー。」
「りょ~、リリ、ここにフェアリーリング作れる?」
「作れるわよ~、ここで良いかしらぁ?」
少し広めに作ったエリアを指差す頼子は、リリに移動用フェアリーリングを作ってもらう。
「お城に戻るの?」
「んーにゃ、どれくらい中が広いか分かんないけど、中から戻れる用にね、ダンジョンじゃないから中にフェアリーリング作れるでしょ?」
「やってみないと分かんないわよ?」
「いいよ、保険みたいなもんだから。」
設備を整えながら千春達は自分達の場所を作っていく、ふと千春はミタマに跨り移動する彩葉を見る。
「イロハ、ミタマなにしてんの?」
「この扉サビてないにゃ。」
「錆びてないの。」
「ほんとだ、何で出来てんのかね。」
千春は鑑定魔法を掛ける。
「・・・え?ミスリルなんですけど。」
「ミスリルにゃ?」
「イロハのろぼっとといっしょ?」
「うん、ロボット強化出来るね。」
「やったぁ!」
テシテシと肉球で扉を叩くミタマと、ミタマに乗った彩葉は嬉しそうだ。
「取り敢えず収納しておこうか。」
千春は畳二枚分ほどの扉をアイテムボックスに収納する。
「千春、ちょっとこの周りを掃除してくる。」
「ルプ、掃除って何するの?」
「魔物が寄ってきている、結界を張っても良いんだが俺達が居る時にやった方が良いだろ。」
「どんな魔物なの?」
「さぁなぁ、気配からして結構大きいぞ、ロイロ分かるか?」
「うむ、この感じはトロール辺りかのぅ。」
「暇だし少し運動してくるとするか。」
「僕も行きま~す。」
「わっちも仕事おわったし行くばい。」
「吾輩も行くニャー!」
「千春、ろぼっとだして、イロハも行く。」
「私は行かないわよ~。」
リリ以外のペット組と彩葉は意気揚々と駆け上ると森の中へ消えて行った。
「どうしたの?」
頼子が千春に聞く。
「魔物いるから討伐してくるってさ。」
「へぇ、ドラゴン達に行ってもらえば早いんじゃね?」
「・・・これ以上焼野原を増やせと?」
「あ、ヤバいなソレ。」
暫くすると、魔物の声が聞こえて来る、その声は威嚇の声と言うよりも泣き叫ぶ声にしか聞こえなかった。
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