異世界日帰りごはん 料理で王国の胃袋を掴みます!

ちっき

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世界樹でけぇ!

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「こっちよー。」
 リリがパタパタと飛びながら呼ぶ。

「こんな所に出るんだぁ。」
 千春はフェアリーリングを見ながら呟く。

「うぉ!すげぇ!」
「はぁぁぁ。」
「こりゃ何とも。」
 少し歩き視界が広がると見えた物は巨大な樹木だった。

「凄い。」
「凄いですー!」
「はぁぁ。」
サフィーナ、モリアン、サリナも声が出る。

「これが世界樹ですわー!」
 両手を広げて言うリリ。

「もう高層マンションじゃん。」
「てっぺん見えないね、どれくらい高いのこれ。」
 千春が呟くと頼子も言う。

「どうですか?世界樹は。」
「ドライアドさんこの世界樹って何年くらいあるんですか?」
「この世界樹は数十万年ですね。」
「枯れないのかな?」
「女神様が植えた世界樹ですから、枯れる事は無いですよ。」
 見上げながら千春とドライアドは会話する。

「あ、水が湧き出てるよ。」
 美桜が周りを見てると太い根の所に水溜りを見つけた。

「それは世界樹の泉よー。」
「泉って言うか水溜りじゃん?」
「世界樹の魔力をたんまり貯めた水なのよー、飲むと魔力と体力回復するわー。」
「マジ?栄養ドリンクじゃん、飲んでも良い?」
 美桜はリリと話しながら泉に近づく。

「良いわよーいくらでも湧くものー。」
「チハル!コップない?」
「あるよん。」
 千春が美桜に聞かれ、アイテムボックスからマグカップを出し渡す。

「ありがとー。」
 美桜は水を入れちびっと口に入れる。

「んーーーー!ぬるい!」
「あははは!そりゃそうでしょ!」
「あー、でも健康になった気がする!」
「プラシーボじゃ無いの?」
「世界樹の泉に失礼だぞチハル!」
 笑いながら千春と美桜は水を飲む。

「この水持って帰れるのかな。」
「大丈夫ですわ、入れ物あるならいくらでも持って行かれて大丈夫です。」
 ドライアドが許可を出し、麗奈と頼子も水を見る。

「千春ペットボトルない?」
「有るよ、腐るほど。」
 アイテムボックスから空の水とお茶のペットボトルを大量に出す。

「チハル、私もありますよ。」
 そう言ってサフィーナもアイテムボックスからペットボトルを出す。

「よーし!皆んなで水入れよう!」
「オッケー。」
「私も手伝いますー!」
「わっちもやるぞー!」
「僕もお手伝いします!」
 ビェリーとコンは人型になり一緒に水を入れる。

「ロイロはやんねーのか?」
「見てる方が楽しいじゃろ。」
 ケラケラ笑いながらロイロはルプに返事を返す。

「ヨリとサフィーは入れたの収納してー。」
「わかりました。」
「了解~♪」
 水を入れ終わり千春が呟く。

「やる事無いな。」
「そりゃ見に来ただけじゃん?木しか無いもんね。」
 千春と頼子が言っているとリリが提案してくる。

「世界樹の実食べる?」
「「「「食べる!」」」」
 千春達4人は一斉に即答する。

「でも実なってるの?」
「見えないね。」
「これ登れるの?」
「無理じゃん、掴む枝すら無いよ。」
「私が取りに行くわー!」
「リリじゃ人数分取れませんから私がとって参りますわよ。」
 ドライアドがそう言うと姿が消える。

「リリ、実ってどれくらい上になってるの?」
「ん!空気が無くなる所くらいねー。」
「無理じゃん。」
「人間じゃ取りに行けないね。」
「そもそも登れないでしょ、そんな高くまで。」
 4人は真上を見ながら言う。

「お待たせしたかしら。」
 ドライアドが大量の実を持って帰ってきた。

「実が宙に浮いてる。」
「魔法?」
「えぇ、重さが無くなる魔法で浮かせてますの。」
 サフィーナがシートを広げるとドライアドが実を置く。

「このまま皮ごと食べるの?」
「そのまま食べれますよ。」
「いただきまーす。」
「私もー。」
「ウチももらいー。」
 4人は実を取り齧り付く。

「味薄い?」
「んー、何だろ、例える果物が思いつかない。」
「ウチも、なんだろ、でも美味しいね。」
「ドライアドさん、この実ってなんか効能的な物あるの?」
「ありますよ、どんな病も治ります。」
「万能薬か!」
「マ?!ウチいっぱい食べよ!」
「ミオどっか悪い所あんの?」
「頭!」
「いや、その悪いのは治らないと思うよ。」
 ミオの発言に麗奈が冷静に突っ込む。

「種デカいなぁ。」
「アボガドの種みたい。」
「これ植えたら世界樹生えるのかな。」
「そりゃそうでしょ。」
「生えませんよ?」
「え?」
 ドライアドが微笑みながら答える。

「この種は世界樹であって世界樹では無いのです。」
「えー?意味わかんない。」
「植えた者が魔力を込めて植えると植えた者の思った木が育ちます、世界樹は女神アイトネ様が植えたので世界樹になったのです。」
「それじゃ私が世界樹生えろ!って植えたら世界樹になるの?」
「多分無理でしょうね、特殊な木なので人の人智を超えていますから。」
 千春はドライアドの言葉を聞きながら種を見る。

「この実、残り貰っても良いですか?」
「えぇ、いくらでも採れますから良いですよ、ただ人の世界では貴重だと聞きます、あまり人に見せない方がよろしいかと。」
「了解、自分達だけで消費するよ。」
 サフィーナやモリアン、サリナ、そしてロイロ達も世界樹の実を食べながらしばらく寛ぐ。

「千春この実でなんか作れない?」
「同じ事考えてたわー、ジャムも良いしケーキのトッピングにもいけそうだよね。」
「あれは!フルーツパフェ!」
「いいね!クリームのストック有るし戻ったら作ってあげるよ。」
「やったね!」
 美桜は両手を挙げ喜ぶ。

「それじゃ戻ろうか。」
「そだねー。」
 千春が言うと麗奈が返事をし、リリにお願いする。

「それじゃついてきてねー。」
 パタパタと飛びながらリリは来た道を戻る、そしてフェアリーリングに皆が入ると魔力を出して皆は村へ戻った。









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