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女装と復讐 -躍動編-
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僕は春華さんが歌う曲《Disappeared girl.》の動画の歌と曲だけを聴きながら、僕はTシャツを脱いでジーパンも脱ぎ、ぱんつ一丁になる。
…って言っても、僕はそういう類の変態じゃないですから…。もしメイク道具を慌てて落としても、服やジーパンを汚さないように…ってだけ。
『よし、じゃあ今夜も始めます…宜しくお願いします…』
僕はこたつテーブルの上に置いた、スタンドミラーに映る自分自身に一礼し、メイクの練習スタートを宣言した。そしてリキッドのファンデーションを手に取り、額…左右の頬…鼻頭…顎部にと、ちょんちょんと置いていく…。
…アンナさんが教えてくれた。リキッドファンデのコツは…少なめに使い、顔の中央から外側へと、軽くてトントンと叩くように薄くて伸ばし、のせるのよ…と。あくまでも《塗る》んじゃなくて《トントンと指で優しく叩いて、薄く伸ばして置いていく》ことが重要らしい。
…とは言っても、最後はパフですーっと撫でながら、整えて仕上げるんだけど。
ファンデーションが終わって、一旦集中が途切れて…それでようやく動画が終了してたことに気が付いた。
『よいしょっ…と』
僕は立ち上がってパソコンへと向かい、もう一度動画を再生させて、またこたつテーブルの前へと戻り座る。
♪She escape from this reality
And she escape into a dream
But she doesn't hate this world
This world hates her because she's special…
見付けたんだ 君はいた…♪
…はっ!
この曲の英語歌詞のこの部分は僕のお気に入り。
それでようやく覚えはじめた、この歌詞の部分を口ずさみ始めると…メイクする手が疎かになって、曲に合わせて歌うことに、つい意識が変わってしまう…。
ダメダメ!…ちゃんとメイクに集中…集中しないと。
…で、今思ったんだけど…歌詞のこの覚え方、もしかして効率悪い?
んまぁ…難しいことはこの際いいや…良くないけど。
じゃあ…ここからが正念場。メイクの中でも、僕が最も苦手だと思ったアイメイク。アイメイクは誰もが知ってるとおり、メイクの中では最も重要だと言われてるところ。
今度はペン型のアイライナーを右手に取り…まずは左目の上瞼から…。
瞼をほんの少し、薄目を開けるようにして、粘膜に注意しながら…落ち着いて、慎重にラインをすーっと引く。
同じように右瞼も引けたら、次に綿棒で優しくラインの境界線をぼかしてゆく。
…できた。
我ながら結構上手く引けたと思う。そしていいペースの上達だとも、つい自分で思っちゃったりする。
さて…と。アイシャドウはどうだろう。やっぱり僕のメイクには…要らないかな…。
これもアンナさんや詩織には内緒で…別で化粧品道具一式をナオさんのお店で購入し、毎晩毎晩欠かさず1回または2回、ずーっとメイクの練習を自分の部屋で独り、頑張ってきた努力の成果だ。
僕は《頑固》ってよく言われるし、なんか変に《負けず嫌い》なところもある。
男子大学生がメイクの練習に一生懸命になるとか…誰の目から見ても絶対変だ。
だけど、どうせやるなら誰よりも上手くなりたい。中途半端なのは僕はもっと嫌だし。
まずは詩織よりも上手くなる。そしてアンナさんやナオさんに《上手い》と認めてもらえるまで、僕は究める。
スタンドミラーを手に持ち、メイクの出来を確認擦る僕…もうすぐだ。
かなりアンナさんのメイクに近づいてきた。
鏡の中に映る、僕が作り上げた金魚のメイク顔、やっぱり可愛いな…なんて人前では言えないけど…ドキドキドキドキ。
…って言っても、僕はそういう類の変態じゃないですから…。もしメイク道具を慌てて落としても、服やジーパンを汚さないように…ってだけ。
『よし、じゃあ今夜も始めます…宜しくお願いします…』
僕はこたつテーブルの上に置いた、スタンドミラーに映る自分自身に一礼し、メイクの練習スタートを宣言した。そしてリキッドのファンデーションを手に取り、額…左右の頬…鼻頭…顎部にと、ちょんちょんと置いていく…。
…アンナさんが教えてくれた。リキッドファンデのコツは…少なめに使い、顔の中央から外側へと、軽くてトントンと叩くように薄くて伸ばし、のせるのよ…と。あくまでも《塗る》んじゃなくて《トントンと指で優しく叩いて、薄く伸ばして置いていく》ことが重要らしい。
…とは言っても、最後はパフですーっと撫でながら、整えて仕上げるんだけど。
ファンデーションが終わって、一旦集中が途切れて…それでようやく動画が終了してたことに気が付いた。
『よいしょっ…と』
僕は立ち上がってパソコンへと向かい、もう一度動画を再生させて、またこたつテーブルの前へと戻り座る。
♪She escape from this reality
And she escape into a dream
But she doesn't hate this world
This world hates her because she's special…
見付けたんだ 君はいた…♪
…はっ!
この曲の英語歌詞のこの部分は僕のお気に入り。
それでようやく覚えはじめた、この歌詞の部分を口ずさみ始めると…メイクする手が疎かになって、曲に合わせて歌うことに、つい意識が変わってしまう…。
ダメダメ!…ちゃんとメイクに集中…集中しないと。
…で、今思ったんだけど…歌詞のこの覚え方、もしかして効率悪い?
んまぁ…難しいことはこの際いいや…良くないけど。
じゃあ…ここからが正念場。メイクの中でも、僕が最も苦手だと思ったアイメイク。アイメイクは誰もが知ってるとおり、メイクの中では最も重要だと言われてるところ。
今度はペン型のアイライナーを右手に取り…まずは左目の上瞼から…。
瞼をほんの少し、薄目を開けるようにして、粘膜に注意しながら…落ち着いて、慎重にラインをすーっと引く。
同じように右瞼も引けたら、次に綿棒で優しくラインの境界線をぼかしてゆく。
…できた。
我ながら結構上手く引けたと思う。そしていいペースの上達だとも、つい自分で思っちゃったりする。
さて…と。アイシャドウはどうだろう。やっぱり僕のメイクには…要らないかな…。
これもアンナさんや詩織には内緒で…別で化粧品道具一式をナオさんのお店で購入し、毎晩毎晩欠かさず1回または2回、ずーっとメイクの練習を自分の部屋で独り、頑張ってきた努力の成果だ。
僕は《頑固》ってよく言われるし、なんか変に《負けず嫌い》なところもある。
男子大学生がメイクの練習に一生懸命になるとか…誰の目から見ても絶対変だ。
だけど、どうせやるなら誰よりも上手くなりたい。中途半端なのは僕はもっと嫌だし。
まずは詩織よりも上手くなる。そしてアンナさんやナオさんに《上手い》と認めてもらえるまで、僕は究める。
スタンドミラーを手に持ち、メイクの出来を確認擦る僕…もうすぐだ。
かなりアンナさんのメイクに近づいてきた。
鏡の中に映る、僕が作り上げた金魚のメイク顔、やっぱり可愛いな…なんて人前では言えないけど…ドキドキドキドキ。
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