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65.落人 魂呼 10歳
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「魂呼さんも、そんな文華の被害者の一人です。
今のプロウォカトルの長官です
まだ、10歳だったんですよ」
やっぱり、寒気がする。
「文華にも野心がありました。
それはルルディの女王になること。
その第一歩として、ルルディ騎士団を率いることです。
その騎士団は、他の世界と付き合うようになった現在でも、同じように畏怖されています」
アーリンくんたちのシロドロンド騎士団が現れたいまでもね。
「文華には、騎士団にスカウトする人を集める任務もありました。
しかし、思ったようには集まりませんでした。
長官は、その誘いにのった、貴重な人材だったのです。
それなのに文華は!」
やっぱり、あの事件に怒ってる。
安菜にとっても、魂呼さんは恩人なんだ。
「・・・・・・失礼しました。
長官には、手で高温の光線を放つ能力があります。
文華は、長官の限界を知るためだとして、限界を超える光線を放させました。
その結果、長官の腕は失われました。
長官は、信じていたのに」
その時、連絡がきた。
『こちら、ブロッサム・ニンジャから。
ファントム・ショットゲーマーへ』
しのぶから。
スキー場で監視してた、妹の声。
『訓練場の上空へ、航空機による監視を申請します』
同時に地図が表示される。
数は、5? 高度300から500メートル。
近いかな。
答えるのは、朱墨ちゃん。
この訓練場での指揮権は、最上位だから。
『こちら、ファントム・ショットゲーマー。
監視の目的をのべてください』
いやにかしこまってるな。
まあ、訓練だから緊張してもらわないとね。
「こちら、ウイークエンダー・ラビット」
みつきの、分厚いロボットに連絡する。
「ディメンション・フルムーンからダークギャラクシーを5機、発進させてください」
その間、しのぶはナニかさわいでいた。
『理由も聴かずに発進させるの?!』
「お遊びでやってるわけがないから、発進させた。
はやく理由を言いなさい」
『・・・・・・まあ私には、うれしい答えではあるね』
『こちらファントム・ショットゲーマー。
監視の開始については問題ありません』
それを聴くとディメイションが動いた。
分厚い背中の装甲が、ちょっとだけ開く。
そこからジェットエンジンの火と煙がまっすぐ上る。
連続で5回。
黒いダークギャラクシーは、たたまれた羽をサアッと広げ、飛んでいったはず。
やっぱり見えにくい。
まさに戦闘機! という感じのとがった先端に、レーダーやカメラを内蔵。
鳥のような羽は、炭素繊維の骨格と人工筋肉で作られた。
ポルタ社製。
機械のスピードと生物のしなやかさをあわせ持つ、無人戦闘機なんだ。
センサーによると。
よし。異状なし。
「何? なんの話?」
安菜、なんの話かはこれから確認するの。
あなたたちの仕事は・・・・・・ちょっと待って。
「わかった。でも1つだけ。
アーリンくん?」
『はい、聴こえています』
「私が真っ先に思いだした事件。
あれの周辺への被害を押さえるための措置は、長官自身が考えたものだそうです。
決して、文華ではありません」
『覚えておきます。
わかる人にはわかるミスを、文華はしたのですね。
アドバイスをありがとう』
「また今度、話し合いましょう」
今のプロウォカトルの長官です
まだ、10歳だったんですよ」
やっぱり、寒気がする。
「文華にも野心がありました。
それはルルディの女王になること。
その第一歩として、ルルディ騎士団を率いることです。
その騎士団は、他の世界と付き合うようになった現在でも、同じように畏怖されています」
アーリンくんたちのシロドロンド騎士団が現れたいまでもね。
「文華には、騎士団にスカウトする人を集める任務もありました。
しかし、思ったようには集まりませんでした。
長官は、その誘いにのった、貴重な人材だったのです。
それなのに文華は!」
やっぱり、あの事件に怒ってる。
安菜にとっても、魂呼さんは恩人なんだ。
「・・・・・・失礼しました。
長官には、手で高温の光線を放つ能力があります。
文華は、長官の限界を知るためだとして、限界を超える光線を放させました。
その結果、長官の腕は失われました。
長官は、信じていたのに」
その時、連絡がきた。
『こちら、ブロッサム・ニンジャから。
ファントム・ショットゲーマーへ』
しのぶから。
スキー場で監視してた、妹の声。
『訓練場の上空へ、航空機による監視を申請します』
同時に地図が表示される。
数は、5? 高度300から500メートル。
近いかな。
答えるのは、朱墨ちゃん。
この訓練場での指揮権は、最上位だから。
『こちら、ファントム・ショットゲーマー。
監視の目的をのべてください』
いやにかしこまってるな。
まあ、訓練だから緊張してもらわないとね。
「こちら、ウイークエンダー・ラビット」
みつきの、分厚いロボットに連絡する。
「ディメンション・フルムーンからダークギャラクシーを5機、発進させてください」
その間、しのぶはナニかさわいでいた。
『理由も聴かずに発進させるの?!』
「お遊びでやってるわけがないから、発進させた。
はやく理由を言いなさい」
『・・・・・・まあ私には、うれしい答えではあるね』
『こちらファントム・ショットゲーマー。
監視の開始については問題ありません』
それを聴くとディメイションが動いた。
分厚い背中の装甲が、ちょっとだけ開く。
そこからジェットエンジンの火と煙がまっすぐ上る。
連続で5回。
黒いダークギャラクシーは、たたまれた羽をサアッと広げ、飛んでいったはず。
やっぱり見えにくい。
まさに戦闘機! という感じのとがった先端に、レーダーやカメラを内蔵。
鳥のような羽は、炭素繊維の骨格と人工筋肉で作られた。
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機械のスピードと生物のしなやかさをあわせ持つ、無人戦闘機なんだ。
センサーによると。
よし。異状なし。
「何? なんの話?」
安菜、なんの話かはこれから確認するの。
あなたたちの仕事は・・・・・・ちょっと待って。
「わかった。でも1つだけ。
アーリンくん?」
『はい、聴こえています』
「私が真っ先に思いだした事件。
あれの周辺への被害を押さえるための措置は、長官自身が考えたものだそうです。
決して、文華ではありません」
『覚えておきます。
わかる人にはわかるミスを、文華はしたのですね。
アドバイスをありがとう』
「また今度、話し合いましょう」
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