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第5章
192話 煽らないでって※
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「さ、サフィルぅ……も、大丈夫だから…来てっ」
丹念に解され過ぎて、違和感よりも気持ち良さの方が勝ってきて。
こんな所でも快感を感じるなんて。
本当に、知らなかった事だらけだ。
僕の言葉に、中で蠢いていた手が止まり、ぬるりと抜き取られて。
そこはぽっかりと空いたまま、ひくっと震えた。
僕は快感で悶えながらも、彼のズボンに手を掛け、思い切って下ろした。
「あ、ちょっシリル…っ」
「わっ」
僕の動きにサフィルは慌てて制しようとしたが、それよりも先に服の下で苦しそうに張り詰めていた彼の秘所が、勢い良く飛び出て来て。
僕なんかの粗末なそれとは違う、雄々しく大きい剛直だった。
(コレが僕の中に…?)
サフィルがこれでもかという程、僕の後孔をほぐす訳だ。
前世で一度貫かれた時は直接目にしていなかったから、いざまともに見てしまうと、一瞬怯んでしまったが。
「その…すみません。やっぱり、怖いですよね、受け入れるのは。」
なんて、まだ僕を心配して躊躇ってくれるから。
ちょっと……いや、正直かなり、怯えは拭えないけど。
でも、それ以上に。
これって、それだけサフィルも感じてくれているって事だよね?
ずっと僕を気持ちよくしてくれてばかりで、彼を悦ばせてあげられてなかった筈なのに。
僕に触れて、彼も興奮してくれていたって事?
あぁ。
僕だって、もっと彼に悦んで欲しい。
気持ち良くなって欲しい。
愛おしさで溢れる気持ちが止められない。
ほんのちょっとの怖さよりも。
溢れる愛しさを知って欲しくて。
僕は身をかがめ、サフィルのその逞し過ぎる剛直に、軽くキスをした。
サフィルは思いもしなかったのだろう。
ガバッと両肩を掴まれ、強い勢いで身を起こされる。
「シリルッ!何してっ?!」
「サフィルだってさっき、僕が達したのを舐めてたじゃない。」
「それとこれとはっ」
サフィルは心底驚きすぎて、声が裏返っている。
でも、似た様なものじゃない。
酷く焦っているサフィルが可笑しかった。
少しクスクス笑った後、僕は彼の胸に頭を埋めて凭れ掛かった。
「~~~~~!煽らないで下さいって、言ったのにっ」
楽し気に笑う僕とは対照的に、サフィルは怒った様な焦った様な声音でそう言うと、僕をまたベッドに押し倒した。
そして、両膝の裏を抱える様にして掴まれ、彼の肩に掛けられる。
「あ……っ」
抱え上げられて驚く間もなく、彼の剛直が僕の後孔のすぼまりにぴたりと付けられる。
「もう、手加減出来ませんからねっ」
捨て台詞の様にそう言う彼を可笑しく思う。
だって、僕は何度も来てって言ってたんだから。
我慢しなくていい。
今度は、貴方が気持ち良くなって。
そう思って、僕はニッコリ微笑んだ。
丹念に解され過ぎて、違和感よりも気持ち良さの方が勝ってきて。
こんな所でも快感を感じるなんて。
本当に、知らなかった事だらけだ。
僕の言葉に、中で蠢いていた手が止まり、ぬるりと抜き取られて。
そこはぽっかりと空いたまま、ひくっと震えた。
僕は快感で悶えながらも、彼のズボンに手を掛け、思い切って下ろした。
「あ、ちょっシリル…っ」
「わっ」
僕の動きにサフィルは慌てて制しようとしたが、それよりも先に服の下で苦しそうに張り詰めていた彼の秘所が、勢い良く飛び出て来て。
僕なんかの粗末なそれとは違う、雄々しく大きい剛直だった。
(コレが僕の中に…?)
サフィルがこれでもかという程、僕の後孔をほぐす訳だ。
前世で一度貫かれた時は直接目にしていなかったから、いざまともに見てしまうと、一瞬怯んでしまったが。
「その…すみません。やっぱり、怖いですよね、受け入れるのは。」
なんて、まだ僕を心配して躊躇ってくれるから。
ちょっと……いや、正直かなり、怯えは拭えないけど。
でも、それ以上に。
これって、それだけサフィルも感じてくれているって事だよね?
ずっと僕を気持ちよくしてくれてばかりで、彼を悦ばせてあげられてなかった筈なのに。
僕に触れて、彼も興奮してくれていたって事?
あぁ。
僕だって、もっと彼に悦んで欲しい。
気持ち良くなって欲しい。
愛おしさで溢れる気持ちが止められない。
ほんのちょっとの怖さよりも。
溢れる愛しさを知って欲しくて。
僕は身をかがめ、サフィルのその逞し過ぎる剛直に、軽くキスをした。
サフィルは思いもしなかったのだろう。
ガバッと両肩を掴まれ、強い勢いで身を起こされる。
「シリルッ!何してっ?!」
「サフィルだってさっき、僕が達したのを舐めてたじゃない。」
「それとこれとはっ」
サフィルは心底驚きすぎて、声が裏返っている。
でも、似た様なものじゃない。
酷く焦っているサフィルが可笑しかった。
少しクスクス笑った後、僕は彼の胸に頭を埋めて凭れ掛かった。
「~~~~~!煽らないで下さいって、言ったのにっ」
楽し気に笑う僕とは対照的に、サフィルは怒った様な焦った様な声音でそう言うと、僕をまたベッドに押し倒した。
そして、両膝の裏を抱える様にして掴まれ、彼の肩に掛けられる。
「あ……っ」
抱え上げられて驚く間もなく、彼の剛直が僕の後孔のすぼまりにぴたりと付けられる。
「もう、手加減出来ませんからねっ」
捨て台詞の様にそう言う彼を可笑しく思う。
だって、僕は何度も来てって言ってたんだから。
我慢しなくていい。
今度は、貴方が気持ち良くなって。
そう思って、僕はニッコリ微笑んだ。
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