異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします

み馬下諒

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第4部

第69話

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 仮眠状態から目を覚ましたハイロは、意識を取りもどしたミュオンに軽蔑された。


『出逢ったころから、変態だとは思っていましたが、このようなときにわたしを凌辱しようとするなんて、失望しました』


 敵の追跡をかわすため、川底に横たわり水の膜を張って気配を遮断していたミュオンは、ハイロの特殊機能(オプション)によって発見された。その後、草地へ移動され、裸身であるミュオンへ衣服をあてがったハイロは、全裸の状態で幻覚を見せられていた。つまり、先に目を覚ましたミュオンは、一方的に誤解していたが、ハイロの雄々しい下半身は、悪夢のせいで硬くなり、膨張していた。断じて、なまなましい幻影に興奮したわけではない。たんなる身体作用である。だが、ミュオンは憤慨した。


『あなたというひとは……!』

 
 ハイロは、ふたたび腕を振りあげるミュオンの手首をとらえると、軽くひねり、樹木と自分のからだのあいだに閉じこめた。


「まずは話を聞け。おれは、なにもしちゃいない」

『嘘つき』

「嘘じゃない」

『わたしの肌に触れるなと、あれほど言ったはずです。なのに、あなたときたら、今までさんざん……』

 数ヵ月間、寝たきりの状態だったミュオンは、ハイロの世話になっていた。精霊に食事は必要なかったが、衛生面の都合上、定期的にからだをニッシュのタオルで拭くハイロは、性器だけでなく奥まった開口部にも触れていた。それは、精霊にとって恋人同士による前戯に等しい行為だった。


「なんだ、そっち、、、か」


 いきどおりの原因を察したハイロは、無意識にため息を吐いた。しかたない反応とはいえ、罵倒されたままでは終われない。強気なミュオンを降伏させる方法は、ひとつしかなかった。ハイロは、ミュオンの細い肩を引き寄せると、背中へ両腕をまわし、腰のあたりを支えるように抱きしめた。


「とにかく、間に合ってよかった。手遅れなら、リョウスケが悲しむ。……おれも、自信をなくすところだった」

『手遅れになど、なりません。わたしは精霊です。たとえこの身が滅ぼうと、なんどでも再生します』

「そんな考えは捨てろ。おまえの代わりは存在しない」


 亮介やハイロの運命を変えた張本人に、勝手に消えてもらっては困る。すべての謎が解明されたとき、ハイロはミュオンに伝えたいことばがあった。互いに惹かれあうからこそ、些細な事柄で口論が起きやすくなっていたが、ミュオンは自分の気持ちを認めなかった。


★つづく
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