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一章 降って湧いた災難
それを食べないと大きく、強くなれない。
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新しく追加した話になります。
───────────
知っているかもしれないが、αは番のΩに対して非常に世話を焼いて慈しむ。
食事からなにから諸々の世話を、ほんとうに甲斐甲斐しくする。
《さっき話してくれた、後始末とか食事とかね。》
君は物凄くグイグイ来るね…
うん、そうなんだ。それで夫も例に漏れず、私を甘やかし、それは甲斐甲斐しく世話を焼いてくれたよ…
《なら、何も問題ではなかったんじゃあないのか?》
それはこちらの要求を聞いているならの話だよ。
《?》
《何か含みがあるわね。》
あいつは、私が食さないものばかり持ってきて、それを強引に!無理矢理に!吐くほど食べさせた。
……………………
そのうちにどうでも良くなって食べるようになったが、あれは本当になかったな。
たとえ愛があっても受け入れ難いものはあるよ、これは実体験に基づく言葉だ。
◇◇◇
「うるさい!黙れ!!僕は絶対に【青】に帰る!!!」
信じられない事ばかりするこいつこと、朱点。
「お前にしか勃たない。」
とんでもない美貌を持つやつの口からは、こんな卑猥な言葉ばかり出てくる。
また僕の神経を逆立てる発言をした。
「ハァ?!何言ってんだよこのご乱交野郎!未だに後宮に行っているやつが何言ってんだよ!!
番にされて多少は変わったけれど、僕は鼻が効くから知らないΩやαの匂いも判るんだよ!」
「お前は、強い。」
とても嬉しそうに、にこにこ笑う。
そしてまた、訳のわからないことを喋る。
その単語を繋げたような喋り方をやめろ!
僕を抱いているときは、雄弁なときもあるのに普段は何でだ?
発情期で籠もっていた、結界…【域】でもそうではなかったのに。
『お前にしか勃たない』
こんな事を言われ、僕は【青】に帰ることを阻止されていた。
もちろん、その後には毎回あいつの閨に連れ込まれる。
僕があいつの体に落とされ、色々と開発されたのも仕方ないと思う。
まわりはいつ僕が殺されたり、死なないかを心配しているらしい。
ちょくちょく様子を見に来るものが、お菓子なんかも持ってきてくれるが、僕の生存確認みたいなものもあるらしく複雑だ。
なんだかんだ言っても、僕は【青】の跡取りだし、色々と困るんだろう。
今日も父から文が来た。要約すると『朱点様は恐ろしい方。お前が食べられてはいないか心配だ。』こんな感じである。
皆が心配するような事にはなっていないが…
父様…食べられたよ、性的に。
貪られているよ…現在進行形で。
毎日毎日、衰えを知らない元気さで、僕を好きなように抱いている。
さっきも強く家に帰ると言ったら閨に連れ込まれこうなった。
「はぁ、あ、あ、ああぁ…ん、ぁ…あ、ん、ん」
「お姫様、これをするとΩは皆悦ぶ。気を遣り、
そして気を失する。」
相変わらず話す内容は卑猥だ。
後ろから抱き、僕の善いところを優しく、ときに強くでっかいソレで撫でながら、首筋を舐め、僕の項にあるこいつの付けた噛み痕を舐める。
「ヒッ!あぁぁあああぁぁ!!」
Ωなら大体のやつが弱点で、しかも噛み痕を舐めるなんてお前は番持ちとも関係していたのか?!
とんだ淫奔ぶりに吃驚するよ…
本当に、誰がお前のご乱交の相手との内容を聞きたいと言った。
しかもお前は今!僕を!!抱いているんだぞ!!!
この『【青】の美姫』を!
お前が散々『俺のお姫様』とかなんとか言う、お前曰く最愛の番というやつをだ。
「お前なぁ、なんて事をすんだよ!Ωの弱点だろうが!そこは!」
「だが、お前も善かった。凄く締まった。」
とんでもない美貌に色を浮かばせ僕に微笑む。
こんな感じでこいつはこっち方面はほんとうに優秀だ。
姉から鬼にしてはありえないほど、堅いと言われる貞操観念を仕込まれた僕でさえ、堕ちた。
「お前の中はとても善い、お前の味はどれもとても良い。」
艶めいた笑みを浮かべながらまた卑猥なことを言う。
僕の左の首もと、こいつが付けた【華】のあるところに噛みつき、血を啜る。
「うッ!ん、やぁ…ん、ん、ぁはあ、ぁあ…あああああ!!!」
こいつは行為中に血を飲むのが大好きで、かなり持って行く。
喰われたりしないのは良いが、それで僕も達してしまう。
「Ωの善いところは他にもある。」
僕の体を弄り、真剣な顔をして言うこいつ。
いい加減に限界を迎えていた僕は怒り、
「お前なぁ!ほんとうにいい加減にしろよな!!ふざけんな!!!」
徐に振りかぶり、こいつを殴りつけた。
───グシャッ!!
「ゔあ゛あ゛あああああーーーーー!!!!!」
(はぁ?!嘘だろう?!)
こいつを殴ったら、僕の拳が砕けた。
「百合!大丈夫か?!お姫様、お転婆は良くない。俺は頑丈だ。大怪我をした。」
慌てて僕の右手を優しく触り、首を差し出し、
「俺をたんと持っていけ、俺が死ぬくらいの勢いでも構わん。」
こんなことを言う。
確かにお前も美味いけれど、僕はまだまだ子どもで、一般的な食物がまだ恋しくて、血だけとかは厳しい。
鳥や獣の肉、卵やお菓子が僕は好きだ。
野菜と魚は大嫌いだから覚えておけよ!
この間の鯉は『臭くて不味い!』って言ったら『好き嫌いはいかん!』とか言うし…
お前は色々と好き嫌いがなさすぎて、こちらが吃驚するわ!
鬼はΩなら発情期が来たら肉体は成熟したとされ、発情期の期間が安定するくらいの時間をかけて、額から一本の角が生えてくる。
αの場合はよく知らないけれど、多分、精通とかじゃあないかな?僕はそっちの教育は、受けていないからわからない。
けれど多分、同じくらいの年齢でそうなるから、そんなもんだと思う。
こいつの血を沢山貰い、砕けた拳も癒えたが、気分は最悪だ。
少し拗ねて同衾を拒んでいるところだ。
「何か好きな食い物はあるか?持ってくる。」
とても心配そうに尋ねてくるこいつは、番になったΩに給餌行動をしようとしている。
こいつのそれは凄かった。
それや後宮のこいつ曰く『囲っているやつら』など色々なものが僕を悩ませていた。
「お前の持ってくる、肉とか魂は不味いから嫌だ。
僕は甘いものが好きだ。お菓子が欲しい…
【黄】渡りの蜜漬けの果物や揚げ菓子なんかが好きだ。」
「後で用意するが、今はこれしかない。」
そう言って差し出してきたのは、新鮮な肉。
さっき後宮に出かけたこいつは、下僕かなんかを潰して持って帰って来た。
これも僕のご機嫌取りらしい。
『潰したての新鮮なやつだ。』
にこにこと笑いながらそう言ってくれた。
鬼の旧い世代のαでは肉を食べる。
肉というのは同族のものだ。
僕らのαの祖たるものは同族食いで滅びそうになった事もある。
それでもそれがどうしても必要なんだ。
これらは掟を犯した、犯罪者や死を迎えたものの亡骸、それから連れてこられた下僕などから賄われた。
血の薄まった若い世代では、肉を食べるαも減っているし、父も姉も食べない。
こいつの場合はどちらでもあるし、非常に強い個体だから血と肉どちらも大量に必要で物凄い大食いだった。
この辺もこいつが怖れられている理由だ。
幼少期はお腹が空けば、そこらへんの下僕を捕まえて適当に潰して、食べていたこともあったらしく、
母親である后陛下などから、大変叱られてやめることにしたらしいが、こいつが囲ってるのは性欲と食欲解消のものたちだ。
如何に美しい容姿をしていて魅力的なオスでも、行為中に殺され、潰され、喰われたらたまらないよな?
それでも何故かこいつのところには、女も男もΩも…αでさえ寄ってくる。
こいつは面倒くさいからって、そいつらをまとめて囲っていた。
後宮から帰ってくるときも、僕は肉を食さないのに潰した下僕などの肉、たまに魂さえも持って帰ってきて、無理矢理食べさせる。
僕はそんなものは食さない。
それに僕のような幼いものは一般的な食物で命を繋ぐ。
定期的に親や兄弟から血をもらう必要はあるけれど、それだけで生きるなんてことはまだしない。
僕はこいつの番にされたことで角が生えたけど、まだまだ子供だったから、お菓子とか普通の食べ物が恋しかった。
血や肉がより必要になるのは性別が定まり、角が生えてからになる。
αに分化すれば肉を
Ωに分化すれば血を摂ることになる。
だが、こいつはいつも無理矢理にでもそれらを食わす。
「なぁ…お前さぁ、僕がこれをあんまり好まないのは知っているよな?」
「それを食べないと大きく、強くなれない。」
至極真剣にこれを食べないと死ぬ。くらいの勢いで僕に迫る。
そしていつもこいつはこんなことばかり言う。
「なんだよそれ?」
「無理にでも食わす。」
そう言うや否や、僕に噛みつき、どんどん吸いあげ、
「え?!あ、うわぁ!あ!ぁぅう、ん…ぁあ、あ」
どんどん僕を飲み、限界の飢餓状態にした。
目眩がして、お腹も空き、
「し、しゅ…て、ん…僕に、おまえを…血…を寄、越…せ」
「ならん。これを食べてからだ。」
そして、これらを食べたあと、こいつの血も吐くくらい飲ませる。
あまりにも飲ませるので、何度か戻したこともあるくらいだ。
まるで虐待に近いが、こんな状態にされてこいつの言う『早く大きく、もっと強くなれ』という希望を、なし崩しに受け入れている。
これもなかなかに怖ろしい。
だが、ご褒美としてあまり手に入らないお菓子が食べれる。
なんだかんだいってもこいつは皇子様だ。
手に入りにくい甘味のものもすぐに持ってくる。
僕はあっさりと白旗を上げた。
こいつの番にされてから、異常なくらい血を必要とするようになった。
それに最近は妙にお腹が空くし、イライラするし、涙脆くなっていて色々と面倒になっていたからだ。
◇◇◇
愛情は物凄くあったよ。
わざわざ自分で狩ってきたりもしていたみたいだし。
《あ、そのなんていうのか少し気分が…》
あ、ごめん。先に言っておけばよかったね。
《本当にモンスターなんだな。》
さっきまでも散々、血を吸うとか言ってきたよ。
それにあいつは肉も食べるって話したよ。
抱いた相手を潰して食べるって。
《うん…ちょっと、これは想像するとキツイわね。》
───────────
知っているかもしれないが、αは番のΩに対して非常に世話を焼いて慈しむ。
食事からなにから諸々の世話を、ほんとうに甲斐甲斐しくする。
《さっき話してくれた、後始末とか食事とかね。》
君は物凄くグイグイ来るね…
うん、そうなんだ。それで夫も例に漏れず、私を甘やかし、それは甲斐甲斐しく世話を焼いてくれたよ…
《なら、何も問題ではなかったんじゃあないのか?》
それはこちらの要求を聞いているならの話だよ。
《?》
《何か含みがあるわね。》
あいつは、私が食さないものばかり持ってきて、それを強引に!無理矢理に!吐くほど食べさせた。
……………………
そのうちにどうでも良くなって食べるようになったが、あれは本当になかったな。
たとえ愛があっても受け入れ難いものはあるよ、これは実体験に基づく言葉だ。
◇◇◇
「うるさい!黙れ!!僕は絶対に【青】に帰る!!!」
信じられない事ばかりするこいつこと、朱点。
「お前にしか勃たない。」
とんでもない美貌を持つやつの口からは、こんな卑猥な言葉ばかり出てくる。
また僕の神経を逆立てる発言をした。
「ハァ?!何言ってんだよこのご乱交野郎!未だに後宮に行っているやつが何言ってんだよ!!
番にされて多少は変わったけれど、僕は鼻が効くから知らないΩやαの匂いも判るんだよ!」
「お前は、強い。」
とても嬉しそうに、にこにこ笑う。
そしてまた、訳のわからないことを喋る。
その単語を繋げたような喋り方をやめろ!
僕を抱いているときは、雄弁なときもあるのに普段は何でだ?
発情期で籠もっていた、結界…【域】でもそうではなかったのに。
『お前にしか勃たない』
こんな事を言われ、僕は【青】に帰ることを阻止されていた。
もちろん、その後には毎回あいつの閨に連れ込まれる。
僕があいつの体に落とされ、色々と開発されたのも仕方ないと思う。
まわりはいつ僕が殺されたり、死なないかを心配しているらしい。
ちょくちょく様子を見に来るものが、お菓子なんかも持ってきてくれるが、僕の生存確認みたいなものもあるらしく複雑だ。
なんだかんだ言っても、僕は【青】の跡取りだし、色々と困るんだろう。
今日も父から文が来た。要約すると『朱点様は恐ろしい方。お前が食べられてはいないか心配だ。』こんな感じである。
皆が心配するような事にはなっていないが…
父様…食べられたよ、性的に。
貪られているよ…現在進行形で。
毎日毎日、衰えを知らない元気さで、僕を好きなように抱いている。
さっきも強く家に帰ると言ったら閨に連れ込まれこうなった。
「はぁ、あ、あ、ああぁ…ん、ぁ…あ、ん、ん」
「お姫様、これをするとΩは皆悦ぶ。気を遣り、
そして気を失する。」
相変わらず話す内容は卑猥だ。
後ろから抱き、僕の善いところを優しく、ときに強くでっかいソレで撫でながら、首筋を舐め、僕の項にあるこいつの付けた噛み痕を舐める。
「ヒッ!あぁぁあああぁぁ!!」
Ωなら大体のやつが弱点で、しかも噛み痕を舐めるなんてお前は番持ちとも関係していたのか?!
とんだ淫奔ぶりに吃驚するよ…
本当に、誰がお前のご乱交の相手との内容を聞きたいと言った。
しかもお前は今!僕を!!抱いているんだぞ!!!
この『【青】の美姫』を!
お前が散々『俺のお姫様』とかなんとか言う、お前曰く最愛の番というやつをだ。
「お前なぁ、なんて事をすんだよ!Ωの弱点だろうが!そこは!」
「だが、お前も善かった。凄く締まった。」
とんでもない美貌に色を浮かばせ僕に微笑む。
こんな感じでこいつはこっち方面はほんとうに優秀だ。
姉から鬼にしてはありえないほど、堅いと言われる貞操観念を仕込まれた僕でさえ、堕ちた。
「お前の中はとても善い、お前の味はどれもとても良い。」
艶めいた笑みを浮かべながらまた卑猥なことを言う。
僕の左の首もと、こいつが付けた【華】のあるところに噛みつき、血を啜る。
「うッ!ん、やぁ…ん、ん、ぁはあ、ぁあ…あああああ!!!」
こいつは行為中に血を飲むのが大好きで、かなり持って行く。
喰われたりしないのは良いが、それで僕も達してしまう。
「Ωの善いところは他にもある。」
僕の体を弄り、真剣な顔をして言うこいつ。
いい加減に限界を迎えていた僕は怒り、
「お前なぁ!ほんとうにいい加減にしろよな!!ふざけんな!!!」
徐に振りかぶり、こいつを殴りつけた。
───グシャッ!!
「ゔあ゛あ゛あああああーーーーー!!!!!」
(はぁ?!嘘だろう?!)
こいつを殴ったら、僕の拳が砕けた。
「百合!大丈夫か?!お姫様、お転婆は良くない。俺は頑丈だ。大怪我をした。」
慌てて僕の右手を優しく触り、首を差し出し、
「俺をたんと持っていけ、俺が死ぬくらいの勢いでも構わん。」
こんなことを言う。
確かにお前も美味いけれど、僕はまだまだ子どもで、一般的な食物がまだ恋しくて、血だけとかは厳しい。
鳥や獣の肉、卵やお菓子が僕は好きだ。
野菜と魚は大嫌いだから覚えておけよ!
この間の鯉は『臭くて不味い!』って言ったら『好き嫌いはいかん!』とか言うし…
お前は色々と好き嫌いがなさすぎて、こちらが吃驚するわ!
鬼はΩなら発情期が来たら肉体は成熟したとされ、発情期の期間が安定するくらいの時間をかけて、額から一本の角が生えてくる。
αの場合はよく知らないけれど、多分、精通とかじゃあないかな?僕はそっちの教育は、受けていないからわからない。
けれど多分、同じくらいの年齢でそうなるから、そんなもんだと思う。
こいつの血を沢山貰い、砕けた拳も癒えたが、気分は最悪だ。
少し拗ねて同衾を拒んでいるところだ。
「何か好きな食い物はあるか?持ってくる。」
とても心配そうに尋ねてくるこいつは、番になったΩに給餌行動をしようとしている。
こいつのそれは凄かった。
それや後宮のこいつ曰く『囲っているやつら』など色々なものが僕を悩ませていた。
「お前の持ってくる、肉とか魂は不味いから嫌だ。
僕は甘いものが好きだ。お菓子が欲しい…
【黄】渡りの蜜漬けの果物や揚げ菓子なんかが好きだ。」
「後で用意するが、今はこれしかない。」
そう言って差し出してきたのは、新鮮な肉。
さっき後宮に出かけたこいつは、下僕かなんかを潰して持って帰って来た。
これも僕のご機嫌取りらしい。
『潰したての新鮮なやつだ。』
にこにこと笑いながらそう言ってくれた。
鬼の旧い世代のαでは肉を食べる。
肉というのは同族のものだ。
僕らのαの祖たるものは同族食いで滅びそうになった事もある。
それでもそれがどうしても必要なんだ。
これらは掟を犯した、犯罪者や死を迎えたものの亡骸、それから連れてこられた下僕などから賄われた。
血の薄まった若い世代では、肉を食べるαも減っているし、父も姉も食べない。
こいつの場合はどちらでもあるし、非常に強い個体だから血と肉どちらも大量に必要で物凄い大食いだった。
この辺もこいつが怖れられている理由だ。
幼少期はお腹が空けば、そこらへんの下僕を捕まえて適当に潰して、食べていたこともあったらしく、
母親である后陛下などから、大変叱られてやめることにしたらしいが、こいつが囲ってるのは性欲と食欲解消のものたちだ。
如何に美しい容姿をしていて魅力的なオスでも、行為中に殺され、潰され、喰われたらたまらないよな?
それでも何故かこいつのところには、女も男もΩも…αでさえ寄ってくる。
こいつは面倒くさいからって、そいつらをまとめて囲っていた。
後宮から帰ってくるときも、僕は肉を食さないのに潰した下僕などの肉、たまに魂さえも持って帰ってきて、無理矢理食べさせる。
僕はそんなものは食さない。
それに僕のような幼いものは一般的な食物で命を繋ぐ。
定期的に親や兄弟から血をもらう必要はあるけれど、それだけで生きるなんてことはまだしない。
僕はこいつの番にされたことで角が生えたけど、まだまだ子供だったから、お菓子とか普通の食べ物が恋しかった。
血や肉がより必要になるのは性別が定まり、角が生えてからになる。
αに分化すれば肉を
Ωに分化すれば血を摂ることになる。
だが、こいつはいつも無理矢理にでもそれらを食わす。
「なぁ…お前さぁ、僕がこれをあんまり好まないのは知っているよな?」
「それを食べないと大きく、強くなれない。」
至極真剣にこれを食べないと死ぬ。くらいの勢いで僕に迫る。
そしていつもこいつはこんなことばかり言う。
「なんだよそれ?」
「無理にでも食わす。」
そう言うや否や、僕に噛みつき、どんどん吸いあげ、
「え?!あ、うわぁ!あ!ぁぅう、ん…ぁあ、あ」
どんどん僕を飲み、限界の飢餓状態にした。
目眩がして、お腹も空き、
「し、しゅ…て、ん…僕に、おまえを…血…を寄、越…せ」
「ならん。これを食べてからだ。」
そして、これらを食べたあと、こいつの血も吐くくらい飲ませる。
あまりにも飲ませるので、何度か戻したこともあるくらいだ。
まるで虐待に近いが、こんな状態にされてこいつの言う『早く大きく、もっと強くなれ』という希望を、なし崩しに受け入れている。
これもなかなかに怖ろしい。
だが、ご褒美としてあまり手に入らないお菓子が食べれる。
なんだかんだいってもこいつは皇子様だ。
手に入りにくい甘味のものもすぐに持ってくる。
僕はあっさりと白旗を上げた。
こいつの番にされてから、異常なくらい血を必要とするようになった。
それに最近は妙にお腹が空くし、イライラするし、涙脆くなっていて色々と面倒になっていたからだ。
◇◇◇
愛情は物凄くあったよ。
わざわざ自分で狩ってきたりもしていたみたいだし。
《あ、そのなんていうのか少し気分が…》
あ、ごめん。先に言っておけばよかったね。
《本当にモンスターなんだな。》
さっきまでも散々、血を吸うとか言ってきたよ。
それにあいつは肉も食べるって話したよ。
抱いた相手を潰して食べるって。
《うん…ちょっと、これは想像するとキツイわね。》
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