32 / 45
怒れるローラン
しおりを挟む
魔力をだだ漏れさせながら魔法省に入って来たローランを見て凍りつく魔導師達…
普段の人当たりのよい爽やかな貴公子の姿はそこにはなかった。
烈火の如く燃え盛る恐ろしい男…
恐怖の大魔王と呼ばれる男が…怒れるローラン様が…
召喚されていたのだ。
ローランが何に対して怒っているのかはわからないが巻き込まれたら死ぬ!とばかりに慌てて結界を張る者や自分の研究室に逃げ込みながらも様子を見守るローラン推しなど、対処は様々なようだ。
ローランが代表室に入ったとの報告が上がるとジョナス殿下が何とかしてくれる!とホッとした面々だが…
怒りの原因は実はジョナス殿下である事はまだ分かっていないようだ。
◇◇◇◇
その頃、代表室では…
「ジョナス殿下!私に報告はございませんか?何か大事な事を忘れてはおりませんか?」
ローランにしては珍しく…殿下に逃げ道を用意してあげる優しさはあるようだ。
「はて?特に君に報告するような案件は無かったように思うが…シュリ!ローラン関連の事案で未報告の案件はあるかい?」
残念ながら、ジョナス殿下は自分から退路を切ってしまった…
ジョナス殿下に遠回しな言葉は通じないらしい。
「殿下…ローラン様関連で特に未報告な件は今のところございませんが…私!確認してまいります!」
優れた危機回避能力を持つシュリは、恐怖の大魔王の魔の手から逃れる事に成功した。
ジョナス殿下の目には怒れるローランが見えていないのだろうか?
フローラへの恋わずらいでぼんやりしているのか、ローランよりも魔力値が高い為に危険を感じないのか…
今のところ不明である。
◇◇◇◇◇◇
「シュリもいなくなった事ですし、ぶっちゃけますが…ジョナス…貴様…うちの妹を嫁にするとか百年早いわ!
ふざけるのもいい加減にしろよ?
お前…死にたいのか?」
ローラン…
ぶっちゃけ過ぎ…
不敬罪で捕縛されちゃいますよ?
「いや?何もふざけてなどいないよ?
フローラの事は以前から好ましく思っていたからな。
婚約者がいるから遠慮していたが、婚約者がいなくなったのだから…結婚を申し込むのは自由だろう?
フローラに結婚を申し込むのに私程ふさわしい男はいないと思うが?」
ジョナス殿下…
確かに正論ですが…
シスコンローランには通じないようですよ?
「妹は…お前から申し込みがあったと父から聞いて、倒れたんだ!嬉しいわけがないだろ?
かわいそうなフローラ…」
恐怖の大魔王の怒りのボルテージが上がっていく…
ジョナス殿下…
早く止めないと魔法省が全壊しちゃいます!
普段の人当たりのよい爽やかな貴公子の姿はそこにはなかった。
烈火の如く燃え盛る恐ろしい男…
恐怖の大魔王と呼ばれる男が…怒れるローラン様が…
召喚されていたのだ。
ローランが何に対して怒っているのかはわからないが巻き込まれたら死ぬ!とばかりに慌てて結界を張る者や自分の研究室に逃げ込みながらも様子を見守るローラン推しなど、対処は様々なようだ。
ローランが代表室に入ったとの報告が上がるとジョナス殿下が何とかしてくれる!とホッとした面々だが…
怒りの原因は実はジョナス殿下である事はまだ分かっていないようだ。
◇◇◇◇
その頃、代表室では…
「ジョナス殿下!私に報告はございませんか?何か大事な事を忘れてはおりませんか?」
ローランにしては珍しく…殿下に逃げ道を用意してあげる優しさはあるようだ。
「はて?特に君に報告するような案件は無かったように思うが…シュリ!ローラン関連の事案で未報告の案件はあるかい?」
残念ながら、ジョナス殿下は自分から退路を切ってしまった…
ジョナス殿下に遠回しな言葉は通じないらしい。
「殿下…ローラン様関連で特に未報告な件は今のところございませんが…私!確認してまいります!」
優れた危機回避能力を持つシュリは、恐怖の大魔王の魔の手から逃れる事に成功した。
ジョナス殿下の目には怒れるローランが見えていないのだろうか?
フローラへの恋わずらいでぼんやりしているのか、ローランよりも魔力値が高い為に危険を感じないのか…
今のところ不明である。
◇◇◇◇◇◇
「シュリもいなくなった事ですし、ぶっちゃけますが…ジョナス…貴様…うちの妹を嫁にするとか百年早いわ!
ふざけるのもいい加減にしろよ?
お前…死にたいのか?」
ローラン…
ぶっちゃけ過ぎ…
不敬罪で捕縛されちゃいますよ?
「いや?何もふざけてなどいないよ?
フローラの事は以前から好ましく思っていたからな。
婚約者がいるから遠慮していたが、婚約者がいなくなったのだから…結婚を申し込むのは自由だろう?
フローラに結婚を申し込むのに私程ふさわしい男はいないと思うが?」
ジョナス殿下…
確かに正論ですが…
シスコンローランには通じないようですよ?
「妹は…お前から申し込みがあったと父から聞いて、倒れたんだ!嬉しいわけがないだろ?
かわいそうなフローラ…」
恐怖の大魔王の怒りのボルテージが上がっていく…
ジョナス殿下…
早く止めないと魔法省が全壊しちゃいます!
0
お気に入りに追加
96
あなたにおすすめの小説

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
婚約破棄からの断罪カウンター
F.conoe
ファンタジー
冤罪押しつけられたから、それなら、と実現してあげた悪役令嬢。
理論ではなく力押しのカウンター攻撃
効果は抜群か…?
(すでに違う婚約破棄ものも投稿していますが、はじめてなんとか書き上げた婚約破棄ものです)
絶対婚約いたしません。させられました。案の定、婚約破棄されました
toyjoy11
ファンタジー
婚約破棄ものではあるのだけど、どちらかと言うと反乱もの。
残酷シーンが多く含まれます。
誰も高位貴族が婚約者になりたがらない第一王子と婚約者になったミルフィーユ・レモナンド侯爵令嬢。
両親に
「絶対アレと婚約しません。もしも、させるんでしたら、私は、クーデターを起こしてやります。」
と宣言した彼女は有言実行をするのだった。
一応、転生者ではあるものの元10歳児。チートはありません。
4/5 21時完結予定。

もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
拝啓、婚約者様。ごきげんよう。そしてさようなら
みおな
恋愛
子爵令嬢のクロエ・ルーベンスは今日も《おひとり様》で夜会に参加する。
公爵家を継ぐ予定の婚約者がいながら、だ。
クロエの婚約者、クライヴ・コンラッド公爵令息は、婚約が決まった時から一度も婚約者としての義務を果たしていない。
クライヴは、ずっと義妹のファンティーヌを優先するからだ。
「ファンティーヌが熱を出したから、出かけられない」
「ファンティーヌが行きたいと言っているから、エスコートは出来ない」
「ファンティーヌが」
「ファンティーヌが」
だからクロエは、学園卒業式のパーティーで顔を合わせたクライヴに、にっこりと微笑んで伝える。
「私のことはお気になさらず」
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。

【完結】公爵令嬢は、婚約破棄をあっさり受け入れる
櫻井みこと
恋愛
突然、婚約破棄を言い渡された。
彼は社交辞令を真に受けて、自分が愛されていて、そのために私が必死に努力をしているのだと勘違いしていたらしい。
だから泣いて縋ると思っていたらしいですが、それはあり得ません。
私が王妃になるのは確定。その相手がたまたま、あなただった。それだけです。
またまた軽率に短編。
一話…マリエ視点
二話…婚約者視点
三話…子爵令嬢視点
四話…第二王子視点
五話…マリエ視点
六話…兄視点
※全六話で完結しました。馬鹿すぎる王子にご注意ください。
スピンオフ始めました。
「追放された聖女が隣国の腹黒公爵を頼ったら、国がなくなってしまいました」連載中!

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる