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第3章

ヒルダとラハルト

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私が冒険者登録していた事、皆さん覚えていますか?

たまに依頼を受けて地道にギルドランクを上げているのですよ。

辺境の森の結界を張り直したり、聖魔石のアクセサリーを作ったり、雨乞いの儀式に呼ばれたり…

最近では、聖魔石を細かく砕いて繊維に織り込んだマントやローブをマリッサと考案して生産ギルドから表彰されたりと色々活躍しているのだ。

◇◇◇◇◇◇

学園でも、聖女見習い達に聖女の心得について講義をしたりと大活躍のヒルダなのだが…

そんなヒルダを応援しながらも、忙しくて自分に構ってくれない…と拗ねるアーライ神様なのである。

今日も執務室で側近達に向かって、最近婚約者が冷たいと嘆いているのだが…

お茶会やパーティーをやたら開いて、その度にドレスやアクセサリーをねだってきたり、暇に任せて男遊びをするよりもよっぽどマシですよ?と諭されるのだった。

◇◇◇◇◇

「ヒルダ様をデートにお誘いしたら如何ですか?

同じ城内に住んでいて、いつでも会えるからとほったらかしにしているんじゃないのですか?

お手紙や贈り物も大事ですよ!

後は…ご自分の気持ちをしっかりと伝えないと!」

「ヒルダ様はこちらに親族もいないのですから、ラハルト様が気を配らなければいけませんよ?」

気づけば側近達からお小言を頂戴するラハルトなのだった。

みんなの意見を参考に、ヒルダにデートのお誘いの手紙を出したり、季節の花を贈ったり、愛の言葉を囁いたりと頑張りすぎたラハルトはヒルダからお忙しいのにご無理なさらず!と言われ心配されるのであった。
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