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#7〜女神は僕に試練を与えた『コミュニケーション』無理‼︎〜
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「社長の言葉ですが」
扉を閉めた直ぐ、RUIさんが話を切り出した。
「重く受け止めないで下さいね。プレッシャーを与えたい訳じゃありませんので。もちろん社長にもそんなつもりはありません。『これからよろしく』の挨拶だと思って下さい」
「はぁ……」
RUIさんがフォローしてくれたお陰で、僕の心は助かった。危うく明日から出勤できなくなる所だった。本当にこの女神は心が読めるのかと言いたくなる程に気が回る。気を使ってくれている。
「では、会社説明を始めます」
僕が席に座った事を確認し、RUIさんが話し出した。この人に声は本当に癒される。『会社説明』が、何か有難い福音を授けて頂ける様な感覚になる。
「眠たくなったら手を挙げて下さい。休憩を入れますので、のんびり参りましょう」
夜はのんびりさせてくれない癖に。おっと‼︎ 勘違いしないでくれよ‼︎ 『モンハン』のクエストの話だからな‼︎ 調合している暇もない程の鬼周回をさせられるんだからな‼︎
「では弊社の休日ですが、土日祝は完全休日。全てのドアと窓に鍵が掛けられますので、忘れ物はしないようにお願い致します」
「はい」
面接も平日のみだったしな。ホワイトだな。
「GW、年末年始、お盆は休日扱いです。特にGWの休日と休日の間にある平日も休日扱いです」
5月1日2日辺りの事を言っておるのであろう。そこは平日扱いで、有給休暇取得で良いのでは? まぁ僕が考える事ではないか。
「お盆は日数こそ毎年異なるのですが、13日から7日間休日扱いとなります。年末年始は12月最終週から、年明け最初の週は休日扱いです」
休みがやたらと多い。そんなの休んで仕事は片付くのだろうか。まぁ、そこも僕が心配する様な事ではないか。
「残業は基本発生しません。業務が行き詰まる前に上司と相談し、スケジュールを調整して頂きます」
来た来た。残業条件。上司と相談してスケジュール調整と言う事は、報告出来なかった場合、怒られながら残業しなきゃいけないのか。辛いなぁ。多分僕は報告出来ない。怖いから。後で報告も、最後に報告もどちらにせよ怒られるのだろうが、怒られる様な事は、出来るだけ先延ばしにしてしまうのが僕だ。
「スケジュール調整が上手く行かなかった場合、その責任は上司にあります。部下の業務状況を把握するのも上司の責任ですからね」
マジか。と、言う事はだよ? 毎日厳しく『進捗は? 進捗は?』と、せっつかれるのでは? 今考えただけでも胃に穴があきそうだ。
「なので安達さんの直属の上司と、コミュニケーションを密にとって頂く必要がありますね。安達さんからでは無く、上司の方から声をかける様に致しますが、不明点や何か相談事があれば、安達さんから声を掛けて頂いても全然構いません」
マジか……コミュ障の僕がそんな高度な事出来るだろうか。否‼︎ あえて言おう‼︎ 無理であると‼︎
「では、安達さんの上司を紹介致しますので、一緒に来て頂けますか?」
RUIさんがニッコリと笑い、先に席を立った。僕は痛くなった腹を抑え、俯きながら席を立った。
だって無理でしょ⁉︎ この回僕『はぁ……』と『はい』しか言ってないのに‼︎ 上司とコミュニケーション⁉︎ 無理だよそんなの⁉︎ 見た事も聞いたことも無いのに‼︎ 出来る訳ないよ‼︎
と、まぁ『碇シンジ』君風に脳内で叫んだところで、僕達は会場を後にした。
扉を閉めた直ぐ、RUIさんが話を切り出した。
「重く受け止めないで下さいね。プレッシャーを与えたい訳じゃありませんので。もちろん社長にもそんなつもりはありません。『これからよろしく』の挨拶だと思って下さい」
「はぁ……」
RUIさんがフォローしてくれたお陰で、僕の心は助かった。危うく明日から出勤できなくなる所だった。本当にこの女神は心が読めるのかと言いたくなる程に気が回る。気を使ってくれている。
「では、会社説明を始めます」
僕が席に座った事を確認し、RUIさんが話し出した。この人に声は本当に癒される。『会社説明』が、何か有難い福音を授けて頂ける様な感覚になる。
「眠たくなったら手を挙げて下さい。休憩を入れますので、のんびり参りましょう」
夜はのんびりさせてくれない癖に。おっと‼︎ 勘違いしないでくれよ‼︎ 『モンハン』のクエストの話だからな‼︎ 調合している暇もない程の鬼周回をさせられるんだからな‼︎
「では弊社の休日ですが、土日祝は完全休日。全てのドアと窓に鍵が掛けられますので、忘れ物はしないようにお願い致します」
「はい」
面接も平日のみだったしな。ホワイトだな。
「GW、年末年始、お盆は休日扱いです。特にGWの休日と休日の間にある平日も休日扱いです」
5月1日2日辺りの事を言っておるのであろう。そこは平日扱いで、有給休暇取得で良いのでは? まぁ僕が考える事ではないか。
「お盆は日数こそ毎年異なるのですが、13日から7日間休日扱いとなります。年末年始は12月最終週から、年明け最初の週は休日扱いです」
休みがやたらと多い。そんなの休んで仕事は片付くのだろうか。まぁ、そこも僕が心配する様な事ではないか。
「残業は基本発生しません。業務が行き詰まる前に上司と相談し、スケジュールを調整して頂きます」
来た来た。残業条件。上司と相談してスケジュール調整と言う事は、報告出来なかった場合、怒られながら残業しなきゃいけないのか。辛いなぁ。多分僕は報告出来ない。怖いから。後で報告も、最後に報告もどちらにせよ怒られるのだろうが、怒られる様な事は、出来るだけ先延ばしにしてしまうのが僕だ。
「スケジュール調整が上手く行かなかった場合、その責任は上司にあります。部下の業務状況を把握するのも上司の責任ですからね」
マジか。と、言う事はだよ? 毎日厳しく『進捗は? 進捗は?』と、せっつかれるのでは? 今考えただけでも胃に穴があきそうだ。
「なので安達さんの直属の上司と、コミュニケーションを密にとって頂く必要がありますね。安達さんからでは無く、上司の方から声をかける様に致しますが、不明点や何か相談事があれば、安達さんから声を掛けて頂いても全然構いません」
マジか……コミュ障の僕がそんな高度な事出来るだろうか。否‼︎ あえて言おう‼︎ 無理であると‼︎
「では、安達さんの上司を紹介致しますので、一緒に来て頂けますか?」
RUIさんがニッコリと笑い、先に席を立った。僕は痛くなった腹を抑え、俯きながら席を立った。
だって無理でしょ⁉︎ この回僕『はぁ……』と『はい』しか言ってないのに‼︎ 上司とコミュニケーション⁉︎ 無理だよそんなの⁉︎ 見た事も聞いたことも無いのに‼︎ 出来る訳ないよ‼︎
と、まぁ『碇シンジ』君風に脳内で叫んだところで、僕達は会場を後にした。
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