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野々下 妍護 まだつづく
見た目はちょいワル末広おじさん
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灯枇の祖父、野々下 妍護氏には弟が居た。その野々下 末広氏は、灯枇にとって大叔父に当たる。
この大叔父は親戚達からは、末広おじさんと呼ばれていた。もちろん彼の大姪に当たる野々下 灯枇も、大叔父の事をそう呼んでいた。末広おじさんは、聴くところによればバイク乗りの人間で、昔に事故って大怪我を負い、しばらく入院した事もあるらしかった。
末広おじさんは元々バイク乗りだったからなのか、ファッションセンスがちょいワル系で、たしかライダースジャケットを身にまとい、いつもサングラスを掛けていた。
また末広おじさんは、祖父と同じく喫煙者で、だがその兄と違って、とても気さくでよく笑い、愛想も良かった。だからちょいワル系の見た目に反して、親戚中から慕われていたようだ。でも度々祖父宅を訪れていたという事は、末広おじさんと祖父の兄弟仲も、至って良好だったのだろう。
末広おじさんは一度、祖父宅に大量の古銭を持参して見せてくれた。今思えば、それは末広おじさんの趣味のコレクションか何かだったのだろう。灯枇は本物の小判や江戸時代に使われていたような古銭が大変羨ましくなり、1個くらい欲しかったのだが、当然ながら末広おじさんは、全て持って帰ってしまった。
しかし末広おじさんが時折祖父宅を訪ねて来るのは極当たり前だったため、灯枇は長らく、末広おじさんと祖父にはどういう繋がりがあるのか、実のところ全く知らなかった。
末広おじさんは時折わざわざ車でやって来て、彼から見れば兄に当たる祖父と、テーブルを挟んで対面のソファに座り、何やら会話していた。その際近くに寄って邪魔してはいけないのだと、灯枇は口煩い祖母から散々言われたので、果たして老兄弟二人が何を話していたのかは全く分からない。
そもそも普段の末広おじさんは、ちょいワル系の見た目で怖かったので、灯枇は末広おじさんの事を、ヤクザ者か何かかと勘違いしていた。
この大叔父は親戚達からは、末広おじさんと呼ばれていた。もちろん彼の大姪に当たる野々下 灯枇も、大叔父の事をそう呼んでいた。末広おじさんは、聴くところによればバイク乗りの人間で、昔に事故って大怪我を負い、しばらく入院した事もあるらしかった。
末広おじさんは元々バイク乗りだったからなのか、ファッションセンスがちょいワル系で、たしかライダースジャケットを身にまとい、いつもサングラスを掛けていた。
また末広おじさんは、祖父と同じく喫煙者で、だがその兄と違って、とても気さくでよく笑い、愛想も良かった。だからちょいワル系の見た目に反して、親戚中から慕われていたようだ。でも度々祖父宅を訪れていたという事は、末広おじさんと祖父の兄弟仲も、至って良好だったのだろう。
末広おじさんは一度、祖父宅に大量の古銭を持参して見せてくれた。今思えば、それは末広おじさんの趣味のコレクションか何かだったのだろう。灯枇は本物の小判や江戸時代に使われていたような古銭が大変羨ましくなり、1個くらい欲しかったのだが、当然ながら末広おじさんは、全て持って帰ってしまった。
しかし末広おじさんが時折祖父宅を訪ねて来るのは極当たり前だったため、灯枇は長らく、末広おじさんと祖父にはどういう繋がりがあるのか、実のところ全く知らなかった。
末広おじさんは時折わざわざ車でやって来て、彼から見れば兄に当たる祖父と、テーブルを挟んで対面のソファに座り、何やら会話していた。その際近くに寄って邪魔してはいけないのだと、灯枇は口煩い祖母から散々言われたので、果たして老兄弟二人が何を話していたのかは全く分からない。
そもそも普段の末広おじさんは、ちょいワル系の見た目で怖かったので、灯枇は末広おじさんの事を、ヤクザ者か何かかと勘違いしていた。
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