99 / 754
貴族令嬢に生まれたからには念願のだらだらニート生活したい。
幸せな誕生日。
しおりを挟む
そして、やってきました誕生日。
ルフナー家兄弟以外は特に呼ぶ人もおらず、兄姉達のように夜会開催する訳でも無く、ほぼほぼ家族だけの団欒誕生日である。こちとら寧ろこっちが良い。
食卓には豪華な料理が並び、それを食べ終えると大きなバースデーケーキが運ばれてくる。ちなみにバースデーケーキという概念をこの家に文化として持ち込んだのは私だ。誕生日の歌と蝋燭を吹き消す習慣も。
クリーム自体は存在している。自然分離のクリームでは足りない泡立て効率を上げる為に卵白を使うというもの。しかし植物の枝や茎を使ってホイップし、泡を少しずつ掬い取るという、私から見て非常に問題のあるやり方をしていたので、慌てて泡立て器を作らせたものだ。
金属のピックに立てられた十四本の蝋燭に火が灯される。テーブルの上の燭台の火が消された。
義兄アールやグレイはきっと初めてだろう。「一体何が起こるの、マリー?」と囁かれる。
「うふふ、うちの誕生日を祝う習慣なの。ケーキの蝋燭は年齢の数だけ灯すのよ。見てて……」
サリーナがリュートを手に取って音楽を奏で始める。それに合わせて家族や使用人が歌いだした。
『あなたの誕生日に幸あらん~♪ あなたの誕生日に幸あらん~♪ 親愛なるマリアージュの誕生日に幸あれ~♪』
文法が英語と近しいので翻訳も楽だった。
歌が終わったところで、私は全体見渡してありがとうと言って微笑み、ケーキの蝋燭を吹き消した。皆口々におめでとうと言い、拍手を始める。使用人達が燭台に再び火を灯した。
ケーキが切り分けられ、めいめいに配られる。紅茶も運ばれてきた。
「素敵な習慣だね。さっきの歌も初めて聞いたよ」
「ありがとう。単純で覚えやすいでしょう? 誕生日はいつもこうするの」
「……サイモン様とか蝋燭は凄い数にならない?」
「ああ、その場合は十を大きめの蝋燭にするとか、数字を型取った蝋燭を使うとか色々やり方があるのよ」
「成程……」
私はケーキを口に入れた。葡萄と桃のコンポートが挟んである。正直クリームは前世程ではないが、薔薇の香りがほんのり付けられていて、これはこれでそこそこいける。
ケーキを食べ終えると今度はプレゼントである。
父サイモンからは新聞事業の株式。母ティヴィーナからは秋冬用のドレス。
姉二人からは「今後、必要があると思って」とヴェールとレースの手袋を貰った。
しかし同じ理由で兄二人からは……何故か装飾付きのSな意味での女王様っぽい仮面。
何これ、と訊くと、「仮面舞踏会とかで使う奴だ。顔を隠すのにはうってつけだろう?」との事。
しかしである。これとお婆様の襟を装着して乗馬鞭でも持った日には、アダルト的な意味で奴隷が量産出来そうな勢いなんだが……まあ女王様のバイトは前世やったことがあるけれども。
微妙な気持ちになったが、一応私の事を考えてくれたんだろうからと受け取った。
サリーナからはお手製の下着。実用的である。ちなみに馬の脚共はクジャクの檻を用意してくれているそうだ。流石付き合いの長い分、主人の思考回路を読むのに長けている。明日礼を言わねばな。
義兄アールからは大粒の真珠のネックレスだった。
「グレイから聞いたのですが、マリーは海がお好きだそうですね。なので少しでも身近に感じられるものを、と思いまして」
何でも、温暖な南国の海で採れるものだそうだ。見事なネックレス。これ程のものは相当値も張っただろうな。
真珠は割と使いまわしの出来るアクセサリーなので素直に嬉しい。
グレイにはお米を頼んでいるので、と思いきや。手に何か布が掛かった大きなものを持っていた。
「ごめん、やっぱりオコメは間に合わなかったよ。手ぶらで来るのも何だし、これを」
と言って布を取って渡してくれたのは、大きな鳥籠に入ったオカメインコだった。しかも、異世界だからか桃色である。地球には無かった色だ。
私は目を輝かせた。オカメインコは前世の子供の頃飼っていた事がある。インコはロックな鳥なので大好きだ。
「まぁ、可愛い!」
「マリーは鳥が好きだよね。これは異国の鳥で、人の言葉を覚えるらしいんだ。まだ羽が生えそろったばかりで人に慣れるから、手乗りに出来るよ」
「えっ、本当!?」
詳しく訊けば、挿し餌も終わっていて自分で餌を食べられるそう。餌は粟やキビ、燕麦等の穀物をあげるらしい。多分セロリとかも喜ぶだろう。
「嬉しい……大事にするね、グレイ」
きゅっと手を握って礼を言うと、彼は少し恥ずかしそうにはにかんだ。
***
誕生日が終わって。
私は自室でグレイと二人きりにしてもらった。
先日あった事を話す。ギャヴィンに出くわした事や第一王子殿下に会った事。
グレイは少し険しい顔をして黙って聞いていたが、「ウエッジウッド子爵には気を付けた方が良いね」とぽつりと言った。
「ウエッジウッド子爵? アルバート殿下ではなくて?」
「うん。実際この家の奥までやってきたのは殿下じゃなくて子爵だよね。実は先日、子爵がソルツァグマ修道院にやってきたと聞いたんだ。その時は殿下の使いで視察に来たついでに恋人の為に季節外れのラベンダーを求めたという事らしいけど。父によれば、子爵に恋人はいない筈なんだよ」
一瞬背筋に氷が下りて来たような思いがした。
確かにそれは怪しい。私の身辺が探られているのだろう。
「なるべく子爵には会わない方が良いよ、マリー」
「……分かったわ。きっと大丈夫よ、もう会う事はないと思うし」
「うん」
話が途切れかけたその時。私はグレイに頼み事があったのだと思い出し、重々しい空気を払拭するようにぱちんと手を叩いた。
「それよりも! グレイ、金貨十二枚でクジャク何羽買えるの?」
「えっ……クジャク!?」
目を丸くするグレイ。私はクジャク行為カウントについて話した。
「それでね、金貨十二枚になったの!」
話を聞くにつれ小刻みに震えだし、笑いを堪えていた彼はとうとう大笑いを始めた。
「ク、クジャク行為……しかも数えるなんて! あは、あははっ、ザイン様もお気の毒に! 分かったよ、そう言う事なら金貨十二枚の予算でクジャクを用意してあげる」
金貨十二枚ならより珍しい純白のクジャクも買えるそうだ。純白と普通のクジャクを用意してくれるらしい。
ただ、クジャクは蛇意外にも小鳥を食べる事もある割と凶暴な鳥なので、飼育には気を付けた方が良いと言われた。後で馬の脚共に注意事項を言っておかねばな。
クジャク、楽しみだ。
さて。
「ね、グレイ」
「何?」
「歌って欲しいわ。誕生日の歌」
「えっ、今?」
「グレイにはまだ歌って貰ってないんだもの。歌は覚えてる?」
「覚えてるけどさ……恥ずかしいよ」
困った様子のグレイ。じっと期待するように見つめると、ぼりぼりと後頭部を照れ隠しのように掻いて、小さな声で歌ってくれた。
幸せな夜は更けていく。来年、この人と夫婦になるんだなぁと私はたどたどしくも優しいその歌声に耳を傾けた。
ルフナー家兄弟以外は特に呼ぶ人もおらず、兄姉達のように夜会開催する訳でも無く、ほぼほぼ家族だけの団欒誕生日である。こちとら寧ろこっちが良い。
食卓には豪華な料理が並び、それを食べ終えると大きなバースデーケーキが運ばれてくる。ちなみにバースデーケーキという概念をこの家に文化として持ち込んだのは私だ。誕生日の歌と蝋燭を吹き消す習慣も。
クリーム自体は存在している。自然分離のクリームでは足りない泡立て効率を上げる為に卵白を使うというもの。しかし植物の枝や茎を使ってホイップし、泡を少しずつ掬い取るという、私から見て非常に問題のあるやり方をしていたので、慌てて泡立て器を作らせたものだ。
金属のピックに立てられた十四本の蝋燭に火が灯される。テーブルの上の燭台の火が消された。
義兄アールやグレイはきっと初めてだろう。「一体何が起こるの、マリー?」と囁かれる。
「うふふ、うちの誕生日を祝う習慣なの。ケーキの蝋燭は年齢の数だけ灯すのよ。見てて……」
サリーナがリュートを手に取って音楽を奏で始める。それに合わせて家族や使用人が歌いだした。
『あなたの誕生日に幸あらん~♪ あなたの誕生日に幸あらん~♪ 親愛なるマリアージュの誕生日に幸あれ~♪』
文法が英語と近しいので翻訳も楽だった。
歌が終わったところで、私は全体見渡してありがとうと言って微笑み、ケーキの蝋燭を吹き消した。皆口々におめでとうと言い、拍手を始める。使用人達が燭台に再び火を灯した。
ケーキが切り分けられ、めいめいに配られる。紅茶も運ばれてきた。
「素敵な習慣だね。さっきの歌も初めて聞いたよ」
「ありがとう。単純で覚えやすいでしょう? 誕生日はいつもこうするの」
「……サイモン様とか蝋燭は凄い数にならない?」
「ああ、その場合は十を大きめの蝋燭にするとか、数字を型取った蝋燭を使うとか色々やり方があるのよ」
「成程……」
私はケーキを口に入れた。葡萄と桃のコンポートが挟んである。正直クリームは前世程ではないが、薔薇の香りがほんのり付けられていて、これはこれでそこそこいける。
ケーキを食べ終えると今度はプレゼントである。
父サイモンからは新聞事業の株式。母ティヴィーナからは秋冬用のドレス。
姉二人からは「今後、必要があると思って」とヴェールとレースの手袋を貰った。
しかし同じ理由で兄二人からは……何故か装飾付きのSな意味での女王様っぽい仮面。
何これ、と訊くと、「仮面舞踏会とかで使う奴だ。顔を隠すのにはうってつけだろう?」との事。
しかしである。これとお婆様の襟を装着して乗馬鞭でも持った日には、アダルト的な意味で奴隷が量産出来そうな勢いなんだが……まあ女王様のバイトは前世やったことがあるけれども。
微妙な気持ちになったが、一応私の事を考えてくれたんだろうからと受け取った。
サリーナからはお手製の下着。実用的である。ちなみに馬の脚共はクジャクの檻を用意してくれているそうだ。流石付き合いの長い分、主人の思考回路を読むのに長けている。明日礼を言わねばな。
義兄アールからは大粒の真珠のネックレスだった。
「グレイから聞いたのですが、マリーは海がお好きだそうですね。なので少しでも身近に感じられるものを、と思いまして」
何でも、温暖な南国の海で採れるものだそうだ。見事なネックレス。これ程のものは相当値も張っただろうな。
真珠は割と使いまわしの出来るアクセサリーなので素直に嬉しい。
グレイにはお米を頼んでいるので、と思いきや。手に何か布が掛かった大きなものを持っていた。
「ごめん、やっぱりオコメは間に合わなかったよ。手ぶらで来るのも何だし、これを」
と言って布を取って渡してくれたのは、大きな鳥籠に入ったオカメインコだった。しかも、異世界だからか桃色である。地球には無かった色だ。
私は目を輝かせた。オカメインコは前世の子供の頃飼っていた事がある。インコはロックな鳥なので大好きだ。
「まぁ、可愛い!」
「マリーは鳥が好きだよね。これは異国の鳥で、人の言葉を覚えるらしいんだ。まだ羽が生えそろったばかりで人に慣れるから、手乗りに出来るよ」
「えっ、本当!?」
詳しく訊けば、挿し餌も終わっていて自分で餌を食べられるそう。餌は粟やキビ、燕麦等の穀物をあげるらしい。多分セロリとかも喜ぶだろう。
「嬉しい……大事にするね、グレイ」
きゅっと手を握って礼を言うと、彼は少し恥ずかしそうにはにかんだ。
***
誕生日が終わって。
私は自室でグレイと二人きりにしてもらった。
先日あった事を話す。ギャヴィンに出くわした事や第一王子殿下に会った事。
グレイは少し険しい顔をして黙って聞いていたが、「ウエッジウッド子爵には気を付けた方が良いね」とぽつりと言った。
「ウエッジウッド子爵? アルバート殿下ではなくて?」
「うん。実際この家の奥までやってきたのは殿下じゃなくて子爵だよね。実は先日、子爵がソルツァグマ修道院にやってきたと聞いたんだ。その時は殿下の使いで視察に来たついでに恋人の為に季節外れのラベンダーを求めたという事らしいけど。父によれば、子爵に恋人はいない筈なんだよ」
一瞬背筋に氷が下りて来たような思いがした。
確かにそれは怪しい。私の身辺が探られているのだろう。
「なるべく子爵には会わない方が良いよ、マリー」
「……分かったわ。きっと大丈夫よ、もう会う事はないと思うし」
「うん」
話が途切れかけたその時。私はグレイに頼み事があったのだと思い出し、重々しい空気を払拭するようにぱちんと手を叩いた。
「それよりも! グレイ、金貨十二枚でクジャク何羽買えるの?」
「えっ……クジャク!?」
目を丸くするグレイ。私はクジャク行為カウントについて話した。
「それでね、金貨十二枚になったの!」
話を聞くにつれ小刻みに震えだし、笑いを堪えていた彼はとうとう大笑いを始めた。
「ク、クジャク行為……しかも数えるなんて! あは、あははっ、ザイン様もお気の毒に! 分かったよ、そう言う事なら金貨十二枚の予算でクジャクを用意してあげる」
金貨十二枚ならより珍しい純白のクジャクも買えるそうだ。純白と普通のクジャクを用意してくれるらしい。
ただ、クジャクは蛇意外にも小鳥を食べる事もある割と凶暴な鳥なので、飼育には気を付けた方が良いと言われた。後で馬の脚共に注意事項を言っておかねばな。
クジャク、楽しみだ。
さて。
「ね、グレイ」
「何?」
「歌って欲しいわ。誕生日の歌」
「えっ、今?」
「グレイにはまだ歌って貰ってないんだもの。歌は覚えてる?」
「覚えてるけどさ……恥ずかしいよ」
困った様子のグレイ。じっと期待するように見つめると、ぼりぼりと後頭部を照れ隠しのように掻いて、小さな声で歌ってくれた。
幸せな夜は更けていく。来年、この人と夫婦になるんだなぁと私はたどたどしくも優しいその歌声に耳を傾けた。
747
あなたにおすすめの小説
勝手にサインしろと仰いましたので、廃嫡書類に国璽を押して差し上げました
鷹 綾
恋愛
「確認? 面倒だ。適当にサインして国璽を押しておけ」
そう言ったのは、王太子アレス。
そう言われたのは、公爵令嬢レイナ・アルヴェルト。
外交も財政も軍備も――
すべてを裏で処理してきたのは彼女だった。
けれど功績はすべて王太子のもの。
感謝も敬意も、ただの一度もない。
そして迎えた舞踏会の夜。
「便利だったが、飾りには向かん」
公開婚約破棄。
それならば、とレイナは微笑む。
「では業務も終了でよろしいですね?」
王太子が望んだ通り、
彼女は“確認”をやめた。
保証を外し、責任を返し、
そして最後に――
「ご確認を」と差し出した書類に、
彼は何も読まずに署名した。
国は契約で成り立っている。
確認しない者に、王の資格はない。
働きたくない公爵令嬢と、
責任を理解しなかった王太子。
静かな契約ざまぁ劇、開幕。
---
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
プロローグでケリをつけた乙女ゲームに、悪役令嬢は必要ない(と思いたい)
犬野きらり
恋愛
私、ミルフィーナ・ダルンは侯爵令嬢で二年前にこの世界が乙女ゲームと気づき本当にヒロインがいるか確認して、私は覚悟を決めた。
『ヒロインをゲーム本編に出さない。プロローグでケリをつける』
ヒロインは、お父様の再婚相手の連れ子な義妹、特に何もされていないが、今後が大変そうだからひとまず、ごめんなさい。プロローグは肩慣らし程度の攻略対象者の義兄。わかっていれば対応はできます。
まず乙女ゲームって一人の女の子が何人も男性を攻略出来ること自体、あり得ないのよ。ヒロインは天然だから気づかない、嘘、嘘。わかってて敢えてやってるからね、男落とし、それで成り上がってますから。
みんなに現実見せて、納得してもらう。揚げ足、ご都合に変換発言なんて上等!ヒロインと一緒の生活は、少しの発言でも悪役令嬢発言多々ありらしく、私も危ない。ごめんね、ヒロインさん、そんな理由で強制退去です。
でもこのゲーム退屈で途中でやめたから、その続き知りません。
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】「神様、辞めました〜竜神の愛し子に冤罪を着せ投獄するような人間なんてもう知らない」
まほりろ
恋愛
王太子アビー・シュトースと聖女カーラ・ノルデン公爵令嬢の結婚式当日。二人が教会での誓いの儀式を終え、教会の扉を開け外に一歩踏み出したとき、国中の壁や窓に不吉な文字が浮かび上がった。
【本日付けで神を辞めることにした】
フラワーシャワーを巻き王太子と王太子妃の結婚を祝おうとしていた参列者は、突然現れた文字に驚きを隠せず固まっている。
国境に壁を築きモンスターの侵入を防ぎ、結界を張り国内にいるモンスターは弱体化させ、雨を降らせ大地を潤し、土地を豊かにし豊作をもたらし、人間の体を強化し、生活が便利になるように魔法の力を授けた、竜神ウィルペアトが消えた。
人々は三カ月前に冤罪を着せ、|罵詈雑言《ばりぞうごん》を浴びせ、石を投げつけ投獄した少女が、本物の【竜の愛し子】だと分かり|戦慄《せんりつ》した。
「Copyright(C)2021-九頭竜坂まほろん」
アルファポリスに先行投稿しています。
表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
2021/12/13、HOTランキング3位、12/14総合ランキング4位、恋愛3位に入りました! ありがとうございます!
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。