貴方を愛することできますか?

詩織

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新居

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その2ヶ月後、いい物件が見つかりようやく新居に引っ越した。

部屋は2LDでリビングは18畳もある広さ。

二人で住むには申し分ない。

「来週香苗ちゃん来るって言ってたよ」

「マジか!色々言われそうだなー」

最近香苗ちゃん、動画もやってて人気者になってる。

「結乃」

「ん?」

「ありがとう」

「え?」

「俺を受け入れてくれてありがとう」

真剣な目で言われて

「はじめはやっぱり、怖かったし2度と会うこともないと思ってた。でも私もずっとどっかで圭哉君のこと好きだったんだと思う」

圭哉君の手が私の頬に触って

「最近ようやく震えなくなった」

「うん」

「これからもよろしくな」

「こちらこそ」


一緒に住んだことで、帰ると誰かがいる嬉しさだったり、そういうことが凄い新鮮で、毎日が楽しくなってきてる。

休みの日は、2人でキッチンに立って料理作ったり…

買い出しや買い物したいときは、いつも一緒にいてくれる。

翌週には香苗ちゃんがからかうように来て

「結局ラブラブじゃない。心配して損したわ!」

「香苗ちゃん、色々ありがと」

「まぁこう見るとお似合いだし、よかったよ!変な女と付き合うより結乃ちゃんのが凄い安心だもん」

「変な女って…」

「それにしてもなー、兄貴って見た目とは違って不器用そうだし」

「なんだよ!見た目って」

「友達には兄貴いい男だから紹介して!とか言われてるけど、いい男の割には女慣れしてない感じするし」

「ぶっ」

飲んでるビールを吹き出す圭哉君。

「ねね、どうなの?結乃ちゃん、その辺のところ」

「えっ?」

どうって…

「…そんなのわからないよ」

「ええ!?そうなの?」

「おい!いい加減にしろよ!」

と、言い出す圭哉君。

「あっちの方も不器用そうだし」

…あっち…

「あい!香苗!!」

「はいはい!すいません」

香苗ちゃん、ハキハキ言い過ぎでこっちが冷や汗かくよー!

それでも、私達のことは応援してくれるしそれがやっぱり嬉しい、



新生活がちょっぴり慣れた1ヶ月。そのときに思いもよらない人と出会った。

「江原?」

2人で買い物してるときに声がかかり振り向くと

たしか…

「…笠山かさやま?」

「おお!やっぱり江原か?…えっ?水沢さん!?」

笠山って名前でなんとなく思い出した。

中学のとき、圭哉君と一緒にテニス部のエースでペアとか組んでなかったけ?

「久しぶり!」

「おう!お前も元気だったか?」

2人は笑顔で手を取り合ってた。

地元ならともかく、上京して会うとは。

そして、私をみて

「水沢さんでいいんだよね?」

「…はい」

「へー、まさか2人はそういう関係?」

「まぁ、そんなとこだ」

「お前、昔はあんなこと言ってたのになー」

あんなこと?

「あー、まぁいいじゃんか」

笠山君とは同じクラスになったことないので、面識ないんだよな。

圭哉君とよく組んでるってことで知ってたくらいで

「やっぱり、水沢さん可愛いよな…」

「え?」

「今更だけど、俺水沢さんのこと好きだったんだよね」

ええっ!?

てか、こんなショピングモールでそんな告白って

圭哉君を見ると複雑な顔してる

こういうときってなんて答えていいかわからないよね

「まぁ、過ぎたことだけどな。よく江原にとりもって欲しいって何度も頼んでた」

と、笑いながら言われた。

「じゃ、江原、水沢さんまなたな!お幸せに」

と言って、居なくなった。

2人とも無言になってしまって

「あの時…」

えっ?

圭哉君が急に言い出した。

「あの時、俺も結乃のこと好きって言ってれば…」

「圭哉君?」

「いや、とりあえず残りのもの買っちゃおう」

そう言って店に2人で向かった。

多分、圭哉君が自分の気持ちを笠山君に言わなかったことで、もしかしたらあのことになったんじゃ…と思ってしまった。
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