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学園【ゲーム開始】
47 西の塔の謎③
しおりを挟む月が輝き地を照らし
はらりはらりと落ちるは新緑の葉
暗闇に佇む白く美しい塔
草木の奏でる音色と共に刻む足音
見届けるように花々は風に揺れる
煌めき靡くは紫水晶の糸
その光景は嘗ての光景によく似ていた一部を除いて
白い塔の前に立ちゆっくりと扉を開け静かに中へ入っていった
カツカツと音を立てながら螺旋階段を登っていく
そして2つ目の部屋のに辿り着いた
そっと扉を開け中に入ると昼間来たときと変わらず何もない広い部屋
部屋の中の一部に目を向けると綺麗に片付けたはずの場所が何処から入ってきたのか紅葉がまた積まれていた
「ここに…何かあるはず」
紅葉の山にはいると微かに魔力の気配を感じた
気配を探しそこにある紅葉をどかしていけば昼間は気がつかなかったが1枚だけ床のタイルが違うことに気がついた
「ここだけ違う…もしかして魔力を注ぐと何か出る?」
そっと触れ魔石に込めたように魔力を注ぐと光文字が浮かび上がってきた
【彼の者を守護せし西の塔 守護者は風の神翠の宝玉とす】
それは東の塔で見た文章と似ていた
塔と属性、魔石の色以外は同じ文章、やっぱりと思いながらその文字をじっと見つめていると文字が薄れていく
完全に消えたときそこには鍵が落ちていた
「何の鍵?」
鍵を拾い周りを探索したが結局何も見つかることはなく他の部屋も探したが鍵を使うといった者や扉などは何もなかった、ため息をついて西の塔を出るとそこは来るときとは違う景色に変わっていた
今まであんなに青々としていた葉は色とりどりに色を変え綺麗な紅葉並木へと変わっていた
「きれい…」
「そうだな」
ほぅと小さくため息をつきながら景色を見て呟くと後ろから同じように感嘆した声でつぶやく声が聞こえた
恐る恐る振り向くと優しそうな顔をしたリオンがいた
「あ…リオン」
「王宮に出ている間に何をしているんだ?リア」
「これは…」
「何をしていた?そしてなぜこんな風にここが変わっている?」
「その…」
「話はあそこに戻ってから聞こうか」
反論は認めないといわんばかりの爽やかな笑顔でいわれ私はリオンに研究室へと強制的に転移したのだった
ーーーーーーーーーーー
「それで何をしていた」
「お、落とし物をしてしまったので探して…」
「見つかったか?」
「は、はい」
「………リア…」
「…………」
「はぁ…それも今はまだ話せないことか?」
「ごめんなさい、リオン」
「今は色々と危険だ、一人で動くな 俺がダメならセバスを必ずつれていけ」
「分かりました」
「リア…」
リオンはマリアンの顎を指で少しあげ触れるだけの口付けを落とす
何度も何度も啄むように触れ最後は上唇を舐めた
「最近あの女と一緒にいる騎士子息がリアを探している、何をしでかすか分からん一人にはなるな」
「え…」
「あの女の命令かもしれないからな」
「分かったわ」
そう言うとリオンはまた啄むように口づけを落とし抱き上げ休憩室へと入っていった
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