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歯車
ピース2(R18)
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「くそっ…離れろって空翔…」
声ではそう言う大地でも、熱くなってしまう吐息、上擦る声、そして硬くなる下半身がその説得力を奪っていた。
「なんで?こんなに大きくして…大地だってほんとは、シたいんでしょ?」
そう言ってズボンの中に手を入れてくる空翔は、大地のモノを擦りながら自分の濡れた後孔を指で広げて馴染ませていた。
「マジ、で…シャレになんねえからっ!」
「大丈夫、ゴムは…ちゃんと、するから…」
そう言って空翔はベッドの隅からゴムを取り出して袋を破いた。
「なんでそんなもの持ってんだよ…はっ…っ、薬は?」
なぜゴムはあるのに薬は無いのか、大地は不思議に思ったが空翔はその疑問をはぐらかした。
「ゴムだって、自分の身を守るものだから」
そして空翔は自分のズボンを乱雑に脱ぎ捨てて、濡れ切った後孔を露わにした。
その倒錯的な光景に、大地はαとしての本能が強く刺激され、空翔を力ではねのけた。
「はぁ、はぁっ…後悔、すんなよ?」
ギラギラした瞳に熱を孕ませて空翔を組み伏した大地は、空翔からゴムを奪うように取って自身の猛るモノに被せた。
「うん、きて…大地の、ほしい…」
熱に浮かされた空翔も本能の赴くままに大地を求めた。
2人がただの親友や幼馴染ではなくなってしまう瞬間はあまりにも簡単に来てしまい、一瞬にして迎えてしまった。
そしてそれは、空翔と大地が繋がった瞬間でもあった。
「うっ…ああぁっ!」
「ぐっ、なんだよ、これ。はぁ…熱さが、すげえ…」
当然どちらにとっても初めての行為であり、空翔は自分の中に突き立てられる大地のモノの大きさを、大地は自身を包んで離さない空翔のナカの溶けるような熱さとキツさを強く感じていた。
ギシギシとリズムのある音で、2人はベッドの上で腰を動かす。
「んっ…んんっ…」
「はっ…んっ」
空翔の腰を掴んで引くように動かしていた大地は、やがて空翔に覆い被さって腰の動きを激しくしていく。
空翔も動きを緩めることなく、激しい動きに身を任せては大地に抱きついた。
「空翔…好きだ…」
「俺もだよ、大地…んっ…」
熱に浮かされているとは言え、この瞬間だけでも自分の想いに応えてくれる空翔を愛おしく思った。
悩んでいる空翔が、本能のままとはいっても自分の欲しい言葉をくれる。
そして、そんな空翔を支配していると言うαとしての征服欲がどんどん満たされていくことも大地は感じていた。
もし、たとえこの熱が冷めてしまった後に空翔に想いを否定されたとしても…今、この瞬間だけは…。
「そらと…俺、もう…イくっ…」
「俺も、イくっ…イくっ!」
そうして果てる2人は、番になるためでも、子孫を残すわけでもない激しい行為の終わりを迎えた。
この愛おしさが、今この時だけでも…と余韻に身を預けた大地は空翔のことを強く抱きしめた。
……
空翔が目を覚ましたのは日付が変わるくらいの時間だった。
母親が部屋に来て電気をつけた眩しさに強く目を閉じ、ゆっくり開いた。
「あら空翔、ご飯を食べに下りてこないと思ってたら、そのままで寝ていたの?」
「ん…あれ、俺…っ!」
呟いた瞬間に、空翔は顔を真っ赤にして勢いよく身体を起こした。
「あ…お、れ…」
声が枯れてしまっていることに気付いた空翔は喉を撫でて首を傾げた。
「どうしちゃったのよ、その声。もしかして風邪ひいちゃった?」
「え、いや…これは、違って…」
枯れてしまった喉が、言いたいことを言葉にさせてくれなかった。
「新学期早々ついてないわね。明日は休みなさい。とりあえず着替えてもう今日は寝なさい」
有無を言わさずそう言われた空翔は黙って頷き、母親は部屋から出ていってしまった。
「俺、なんてこと、しちゃったんだ…」
声にならない声で、空翔は心からの後悔と反省の言葉を口にした。
覚えている…保健室の時とは違って、ちゃんと…覚えている。
ヒートに任せて、抗うこともせず、大地をもとめてしまった。
「でも…」
と、空翔はきょろきょろと部屋を見渡した。
自分の身体や服装、髪など何一つとして乱れていない。
きっと自分が気を失った後に大地が全て綺麗に後処理をして布団をかけていってくれたんだと、空翔はぼんやりとした頭でも想像をすることができた。
「こんなことして…ごめん…」
ベッドから窓に目を向けても、大地の部屋は明かりがついていない。
それだけでも空翔の心は押しつぶされそうになった。
もう二度と、大地とは今までのような関係には戻れない。
大事にしていた幼い頃からの関係が壊れてしまったことを、空翔は悔やんでも悔やみきれなかった。
結局、寝間着に着替えて部屋のあかりを消して布団にもう一度入っても、空翔は朝まで一睡もできなかった。
そのまま迎えた翌日の朝、母親が学校に連絡をしている声が聞こえてきた。
こんなことで学校を休んでしまって、という思いと、学校を休んだことで大地と顔を合わさずに済むと言う安心感が綯交ぜになった空翔はベッドの上で布団を被ったまま起き上がることができなかった。
声は出ないのに、流れる涙のせいで嗚咽を漏らさざるを得ない。
腰に残っている鈍い痛みがさらに空翔の心を追い詰めてしまい、いっそのこと…このまま痛みで身体が壊れてしまえばいいのにとさえ、空翔は思っていた。
声ではそう言う大地でも、熱くなってしまう吐息、上擦る声、そして硬くなる下半身がその説得力を奪っていた。
「なんで?こんなに大きくして…大地だってほんとは、シたいんでしょ?」
そう言ってズボンの中に手を入れてくる空翔は、大地のモノを擦りながら自分の濡れた後孔を指で広げて馴染ませていた。
「マジ、で…シャレになんねえからっ!」
「大丈夫、ゴムは…ちゃんと、するから…」
そう言って空翔はベッドの隅からゴムを取り出して袋を破いた。
「なんでそんなもの持ってんだよ…はっ…っ、薬は?」
なぜゴムはあるのに薬は無いのか、大地は不思議に思ったが空翔はその疑問をはぐらかした。
「ゴムだって、自分の身を守るものだから」
そして空翔は自分のズボンを乱雑に脱ぎ捨てて、濡れ切った後孔を露わにした。
その倒錯的な光景に、大地はαとしての本能が強く刺激され、空翔を力ではねのけた。
「はぁ、はぁっ…後悔、すんなよ?」
ギラギラした瞳に熱を孕ませて空翔を組み伏した大地は、空翔からゴムを奪うように取って自身の猛るモノに被せた。
「うん、きて…大地の、ほしい…」
熱に浮かされた空翔も本能の赴くままに大地を求めた。
2人がただの親友や幼馴染ではなくなってしまう瞬間はあまりにも簡単に来てしまい、一瞬にして迎えてしまった。
そしてそれは、空翔と大地が繋がった瞬間でもあった。
「うっ…ああぁっ!」
「ぐっ、なんだよ、これ。はぁ…熱さが、すげえ…」
当然どちらにとっても初めての行為であり、空翔は自分の中に突き立てられる大地のモノの大きさを、大地は自身を包んで離さない空翔のナカの溶けるような熱さとキツさを強く感じていた。
ギシギシとリズムのある音で、2人はベッドの上で腰を動かす。
「んっ…んんっ…」
「はっ…んっ」
空翔の腰を掴んで引くように動かしていた大地は、やがて空翔に覆い被さって腰の動きを激しくしていく。
空翔も動きを緩めることなく、激しい動きに身を任せては大地に抱きついた。
「空翔…好きだ…」
「俺もだよ、大地…んっ…」
熱に浮かされているとは言え、この瞬間だけでも自分の想いに応えてくれる空翔を愛おしく思った。
悩んでいる空翔が、本能のままとはいっても自分の欲しい言葉をくれる。
そして、そんな空翔を支配していると言うαとしての征服欲がどんどん満たされていくことも大地は感じていた。
もし、たとえこの熱が冷めてしまった後に空翔に想いを否定されたとしても…今、この瞬間だけは…。
「そらと…俺、もう…イくっ…」
「俺も、イくっ…イくっ!」
そうして果てる2人は、番になるためでも、子孫を残すわけでもない激しい行為の終わりを迎えた。
この愛おしさが、今この時だけでも…と余韻に身を預けた大地は空翔のことを強く抱きしめた。
……
空翔が目を覚ましたのは日付が変わるくらいの時間だった。
母親が部屋に来て電気をつけた眩しさに強く目を閉じ、ゆっくり開いた。
「あら空翔、ご飯を食べに下りてこないと思ってたら、そのままで寝ていたの?」
「ん…あれ、俺…っ!」
呟いた瞬間に、空翔は顔を真っ赤にして勢いよく身体を起こした。
「あ…お、れ…」
声が枯れてしまっていることに気付いた空翔は喉を撫でて首を傾げた。
「どうしちゃったのよ、その声。もしかして風邪ひいちゃった?」
「え、いや…これは、違って…」
枯れてしまった喉が、言いたいことを言葉にさせてくれなかった。
「新学期早々ついてないわね。明日は休みなさい。とりあえず着替えてもう今日は寝なさい」
有無を言わさずそう言われた空翔は黙って頷き、母親は部屋から出ていってしまった。
「俺、なんてこと、しちゃったんだ…」
声にならない声で、空翔は心からの後悔と反省の言葉を口にした。
覚えている…保健室の時とは違って、ちゃんと…覚えている。
ヒートに任せて、抗うこともせず、大地をもとめてしまった。
「でも…」
と、空翔はきょろきょろと部屋を見渡した。
自分の身体や服装、髪など何一つとして乱れていない。
きっと自分が気を失った後に大地が全て綺麗に後処理をして布団をかけていってくれたんだと、空翔はぼんやりとした頭でも想像をすることができた。
「こんなことして…ごめん…」
ベッドから窓に目を向けても、大地の部屋は明かりがついていない。
それだけでも空翔の心は押しつぶされそうになった。
もう二度と、大地とは今までのような関係には戻れない。
大事にしていた幼い頃からの関係が壊れてしまったことを、空翔は悔やんでも悔やみきれなかった。
結局、寝間着に着替えて部屋のあかりを消して布団にもう一度入っても、空翔は朝まで一睡もできなかった。
そのまま迎えた翌日の朝、母親が学校に連絡をしている声が聞こえてきた。
こんなことで学校を休んでしまって、という思いと、学校を休んだことで大地と顔を合わさずに済むと言う安心感が綯交ぜになった空翔はベッドの上で布団を被ったまま起き上がることができなかった。
声は出ないのに、流れる涙のせいで嗚咽を漏らさざるを得ない。
腰に残っている鈍い痛みがさらに空翔の心を追い詰めてしまい、いっそのこと…このまま痛みで身体が壊れてしまえばいいのにとさえ、空翔は思っていた。
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