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迷宮魔道な場所へ

117・疑惑(2)

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 この空間にいる者たちで人間らしいのはタオ先輩だけのようであった。他は全てアンドロイドやガイノイドたちであったが、愛莉や晴美がそうであるように、もしかすると元は人間ではないかという考えが愛莉の中に芽生えていた。もし潜入するのなら淳司がやればいいはずなのになぜしないだろうとおもったこともあったが、愛莉がこれが答えなのかもしれないと思った。しかし、なぜそんな風なんだろうか?

 晴美に連れてこられたのはとあるフロワーでそこには無数の銀色のカプセルが置かれていた。

  「ここはエキゾチック・ブレインの一部で、人造神経細胞が詰まっているのよ、もうすぐあなたの電脳に接続されるわよ」

 そのとき、愛莉は思い出した。これが麗華が製造した悪魔の超スーパーコンピュータと一緒なんだと。違うのは天然ではなく培養したものだということしかなかった。

 「これらが私に?」

 「そうよ! そのためにわざわざ全身拘束刑を受けてもらったのよ!」

 愛莉はそれを聞いてなんでそんなことをしたんだと疑問に思った。それなら晴美のように殺した方がリスクがすくないはずなのに! すると、こんなことを晴美は言い出した。晴美の機体がガイノイド・アイリの外骨格を労わるようにすりよってきた。

 「愛莉、考えた事ないかしら、敢えて機械の身体になりたい人の気持ちを?」

 「何をいいたいの?」

 「あなたは、山奥のお嬢様学校で六年間過ごしていたから知らないかもしれないけど、流行っているのよ、機械の身体になることが! 機械と同じになれば平等に扱ってもらえるし、肉体的苦痛なんてないし精神も制御できるじゃないのよ。下手なドラッグをやるよりも良い人生が送れるっていってね。私も分からなかったけど理解できるようになったわ。機械に身体に置換できるのは新たな人類に創造されるってことにね!」

 これから晴美はなにを言いたいのか意味がよくわからなかった。
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