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第3章

第195話 ぺったんこさんの失敗?

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 アイリーンと飛ぶ事30分。
 強引に出てきたのは良いが、ドラゴンや大型の魔物すら見付からない。
 高度3000m以上に上昇して眼下を見るも、登り過ぎただけだった。もしも下にドラゴンがいたとしても発見出来ない高さだ。
 家なんかも米粒位にしか見えないだろう。
 そもそも登り過ぎに気が付いたのは、雲の上に出たからだ。

 仕方がないので、スカイダイビングを決行だ。

「アイリーンはスカイダイビングってした事はある?」

「勿論ないですよ。それがどうしたんですか?」

「折角だからスカイダイビングやろうか。タンデムって奴。本当は前後逆になるんだけど、中々爽快だよ!」

「へー!どんな感じなんです?栃郎は経験者なの?」

「うん。昔知り合いと3度やったかな。感覚はこんなだよ!」

 俺は3からカウントダウンしてから飛翔のギフトを一旦止め、自由落下を開始した。
 直後にアイリーンの絶叫が木霊する。

 女の子が出しちゃいかん雄叫び?だ。

 そして地面に降りると、アイリーンは膝がガクガクとなり震えていて、自力では立てなくなっていて着替えを要求して来た。
 あっ!俺も濡れている。
 当たり前だが、彼女は失禁したんだ。
 トイレ小屋と着替え、体を拭く物、タライにお湯を出した。

 アイリーンは死の恐怖を味わったらしい。
 それから暫くの間口を聞いてくれなくなったのは言うまでもないが、何故だ?

 あれだけの迫力はジェットコースターなんて子供のお遊戯に感じる程だよ!スリルは好きだろ?

 それはともかく、念の為小屋の周りを岩で囲み、小屋の中でお互いの身を綺麗にしていく。

 目の前に美人女子高生の裸がそこにある。勿論背中を向けてこちらも着替えだ。
 何とか理性を総動員し、見ないようにする。

 だが、狭い所で衣擦れの音とか生々しいが、小さな可愛らしい小尻が見えた位で手を出さなかったのは偉いよね?
 無限収納のお陰で外でも安全安心な着替えだ!
 お前の所為で着替える羽目になったんだろ?それにお前が女にとって1番の脅威じゃねえか?・・・周りからそんな感じに言われそうで返す言葉がないっす。

 コホン。着替え終わると俺は追い出されました。
 トイレを使いたいとの事です。
 若い女の事はよく分からないです。
 着替えるのに裸に成るのはOKだけど、用を足す時に追い出すなんて・・・

 10分程でもう良くなったので、トイレを収納し、穴を埋め戻してから岩を退けた。
 次に先程とは逆にアイリーンを背負う形で固定し、安全を確認してから飛んでいく。

 アイリーンには双眼鏡で周辺を索敵して貰うが、空にはいない。
 何処かに巣でもあるのか?と思いながら捜索していた。ああでもないこうでもないとなり、結局木の高さよりも10m高い所を飛んでいた。
 30フン程探した頃だろうか、 眼科に広がる森の木がバリバリと音を立てながら倒れるのが見えた。

「そこの木が倒れた所に何か大きいのがいます!」

 俺もサンニッパにエクステンダーを着けたカメラで確認してみる。
 そいつを画像に収めたが、まさに巨大な蜥蜴だ。
 全長20mはある超巨体だ。
 でかいからか羽がないし、動きが遅い。
 土属性のドラゴンと言うやつで、いわゆる地竜になる。
 動きは遅いのでこれなら小細工なしで行ける!と思った。
 目撃者が報告できたのは動きが遅いからか、難なくその場を離脱する事が出来たようだ。

「ぺったんこさん行くよ!」

 そうして地竜の真上に行き、100m程上昇した所で鉄の岩を落下開始。
 先日ドラゴンを倒した時に使った岩が鉄の塊に化けていたのだ。
 何万トンあるのかよく分からない。

 間もなくドッゴーンと有り得ない程の音がした。
 見事に命中だ。
 家程の大きさの金属の塊だ!
 流石にひとたまりもあるまい。
 殺ったか!

 フラグ臭のする事を口にしたが、おかしい・・・
 レベルが上がらない。5分程してもだ。

「アイリーン、レベル上がった?俺上がらないよ。大したレベルじゃないのかな?」

「経験値も入らなかったですよ。外したのでは?」

「間違いなく真下にいたんだ。取り敢えず確かめよう」

 そうして岩を退けるも、魔石などは転がっておらず、代わりに大きな穴が見えたのであった。
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