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333 本体⑦
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その後も集まってきた魔物をワシとクロードで倒し続けた。
小一時間は経っただろうか。樹の下でじっとこちらをみていたヴィルクの下へ戻る。
「今日はもう切り上げだ。魔物も来なくなったし、構わんだろう?」
「わかりました」
クロードも壊れた鎧では戦いにくそうだったしな。
無理をしてダメージを負われては敵わん。
ミリィのように細々とうるさいのもアレだが、文句の一つも言わないのも考えものである。
こちらから気を使ってやらねばならんからな。
それはそうと。
「ワシらの戦いぶりは、ご満足いただけたか? メイド殿」
「……はい、口だけというわけではないようですね」
ワシの嫌味にも、平然とした顔で返してくるヴィルク。
中々いい度胸をしているではないか。
剣呑な空気を感じ取ったのか、クロードが狼狽えている。
「え、えーっと! ……じゃあ戻りましょうか! ゼフ君、ヴィルクさん!」
「…………」
クロードの言葉に答えず、スタスタと歩いていくヴィルク。
返事の一つもしないとは、無愛想な奴だ。
後ろからついて来ていたクロードが、恐る恐るといった様子で尋ねる。
「あのう……ボクたちが何かしましたか? やけに嫌っているみたいですが……」
「さあ? 自分の胸に聞いてみてはどうでしょう」
「ムネ、ですか?」
クロードは自分の胸を手で触りながら、首をかしげる。
……絶対そういう意味ではないと思うぞ。
ヴィルクが愚かな豚を見るような目で、クロードを見ている。
ふーむ、ヴィルクが嫌っているのはクロード……か? どうもワシにはそこまで強く当たっていない気がする。
「とりあえず街に戻ったら、武具屋を案内します。その見苦しいものを仕舞わねばならないでしょう」
「見苦……っ!?」
手で胸を隠すクロードに背を向け、ヴィルクはさっさと移動を始めた。
しかしくっくっ、見苦しいときたか。クロードのやつショックで固まっているzp。
「わ、笑わないでくださいよっ!」
「すまんすまん。だが早くしないと置いて行かれるぞクロード……ふっ」
「もうっ! ゼフ君てばっ!」
膨れるクロードの手を掴み、ワシはテレポートを念じるのだった。
街に着いたワシらは、ヴィルクの案内で武具屋へと足を運ぶ。
店に入る前、ヴィルクが重そうな袋を取り出して渡してきた。
中にはキラキラと輝く石が、大量に入れられている。
「これは……?」
「この国では物々交換が主流です。中でも特に汎用性が高いのが、この輝石と呼ばれる宝石…これだけあれば、大抵のものは買えるかと」
「なるほど、助かるぞ。ヴィルク」
「気になさらないでください。あなた方の世話が私の仕事ですので」
ぷいと顔を背けながら差し出される袋を受け取る。
袋はずっしりと重い。恐らくかなりの価値があるのだろう。無くさぬようにしなければな。
「ボクが持ちますよ」
「あぁ、頼むクロード。……悪いなヴィルク、有り難く使わせて貰う」
「えぇ、有難くお使いくださいまし。私は城へと戻ります。ゼフさまたちもお気をつけて」
「あぁ」
そう言って立ち去るヴィルクであった。
案内までは、仕事の範疇の外なのだろう。
ま、子供ではないのだ。買い物くらい一人で出来る。
「邪魔をするぞ」
「ぬ、あんたらは……」
店内に入ると、客や主人が何事かと言わんばかりの目でワシらを見てくる。人間が珍しいのだろう。
ワシは気にしないが、クロードはどこか落ち着かない様子である。
「品を見せてもらいに来た。金はある」
「そうかい。触るのはいいが落としたりするんじゃねえぞ」
置いてある剣を手に取ると、やたらと軽い。
よく見れば、刃の部分に木目のようなものが通っている。
剣だけではない。鎧や他のものも、である。
「ここの武具は木で出来ているものばかりなのか?」
「そうですね。しかしとても軽くて丈夫みたいです」
クロードは興味深そうに見ているが、木製とは頼りない気がするぞ。
こんなもんで戦闘したら、またすぐ割れてしまいそうだ。
「あ! もしかしてこれが精霊印の武具なのでしょうか?」
「知っているのかクロード」
「えぇ、メアさんのいた街で少しだけ見せて貰ったんですよ。精霊の森で切り出した木材を魔力で加工して作られる武具で、多分精霊の作った証が……ほら!」
手にした剣をひっくり返すと、奇妙な印が刻まれていた
集中して触れてみると、確かに魔力のようなものが感じ取れる。
クロードが剣を持ち、店主の方を向き直る。
「すみません。試し斬りをしてもいいですか?」
「おう、構わねぇぜ」
無愛想にそう言うと、店の隅へと案内してくる。
丸太に藁を巻いただけの簡素な的が数本並んでいた。
「ありがとうございます」
「言っとくが、壊したら買ってもらうからな」
「的を……ですか?」
「はっ! 笑わせてくれるじゃあねぇか。壊すなって言ったのは剣だよ剣! 的ならいくら壊しても構わねぇよ! その細腕で壊せるもんならな!」
「そうですか。わかりました」
鼻で笑う店主に頭を下げ、クロードは剣を構える。
ふーむ、それにしても精霊印の剣、ね。
どれほどのものか見せて貰おうではないか。
腕組みをして、ニヤニヤ笑う店主の横に立つ。
「ふっ!」
小さく息を漏らしたクロードが、剣を振るう。
袈裟がけに走る剣閃の後、的がずるりと滑り、に落ちる。
「ちゃんと斬れるようだな」
「えぇ、素晴らしい剣です」
「…………っ!?」
店主は余程驚いたのか、咥えていたタバコをぽろりと落とした。
慌てて拾ったタバコを、もう一度咥え直している。
「魔導剣の方も試したいですね」
「うむ。壊さぬようにな……剣を」
わかっています、とばかりに微笑むクロード。
精神を集中させ、構えた剣を一気に振り抜く。
――――翠撃断、だったか。
グリーンクラッシュを込めた剣での一撃。剣が触れた瞬間、的は粉々に吹き飛んでしまった。
みごとなもんである。
パラパラと崩れ落ちる的を見て、店主はもう一度タバコを落とした。
満足そうに頷くと、クロードは剣と胸甲を店主に差し出した。
「うん。強度も切れ味も、申し分ありません。これとこれ、買わせて頂きます」
「お、おう……ありがとよ」
呆気に取られる店主に代金を払い、クロードは剣と鎧を受け取るのだった。
すぐに新しい鎧を装着すると、嬉しそうにくるりと回る。
余程気に入っているようだ。
「どうでしょうか? ゼフ君」
「あぁ、似合っているのではないか?」
大して変わっているようには見えないが、まぁ喜んでいるし水を差すのも無粋だろう。
ふむ、しかし精霊印の武具か。
確かに軽いし、これならワシにも使えるかもしれない。
「どれ、折角だしワシも幾つか見繕うか」
「それがいいですよ! あ、これなんかどうです? 絶対カッコいいですよっ!」
嬉しそうにフルプレートを持ってくるクロード。
いくら軽いと言っても、流石に動きにくそうである。
「いや、もう少し動きやすいのがいいな」
「ではこれとか。あぁこれも似合いそうですね……うーん、どれがいいでしょうか」
何やら色々と取ってきては、ワシに着せようとしてくる。
自分の時より一生懸命悩んでいるではないか。
やれやれ、適当な安物でいいのだがな。
小一時間は経っただろうか。樹の下でじっとこちらをみていたヴィルクの下へ戻る。
「今日はもう切り上げだ。魔物も来なくなったし、構わんだろう?」
「わかりました」
クロードも壊れた鎧では戦いにくそうだったしな。
無理をしてダメージを負われては敵わん。
ミリィのように細々とうるさいのもアレだが、文句の一つも言わないのも考えものである。
こちらから気を使ってやらねばならんからな。
それはそうと。
「ワシらの戦いぶりは、ご満足いただけたか? メイド殿」
「……はい、口だけというわけではないようですね」
ワシの嫌味にも、平然とした顔で返してくるヴィルク。
中々いい度胸をしているではないか。
剣呑な空気を感じ取ったのか、クロードが狼狽えている。
「え、えーっと! ……じゃあ戻りましょうか! ゼフ君、ヴィルクさん!」
「…………」
クロードの言葉に答えず、スタスタと歩いていくヴィルク。
返事の一つもしないとは、無愛想な奴だ。
後ろからついて来ていたクロードが、恐る恐るといった様子で尋ねる。
「あのう……ボクたちが何かしましたか? やけに嫌っているみたいですが……」
「さあ? 自分の胸に聞いてみてはどうでしょう」
「ムネ、ですか?」
クロードは自分の胸を手で触りながら、首をかしげる。
……絶対そういう意味ではないと思うぞ。
ヴィルクが愚かな豚を見るような目で、クロードを見ている。
ふーむ、ヴィルクが嫌っているのはクロード……か? どうもワシにはそこまで強く当たっていない気がする。
「とりあえず街に戻ったら、武具屋を案内します。その見苦しいものを仕舞わねばならないでしょう」
「見苦……っ!?」
手で胸を隠すクロードに背を向け、ヴィルクはさっさと移動を始めた。
しかしくっくっ、見苦しいときたか。クロードのやつショックで固まっているzp。
「わ、笑わないでくださいよっ!」
「すまんすまん。だが早くしないと置いて行かれるぞクロード……ふっ」
「もうっ! ゼフ君てばっ!」
膨れるクロードの手を掴み、ワシはテレポートを念じるのだった。
街に着いたワシらは、ヴィルクの案内で武具屋へと足を運ぶ。
店に入る前、ヴィルクが重そうな袋を取り出して渡してきた。
中にはキラキラと輝く石が、大量に入れられている。
「これは……?」
「この国では物々交換が主流です。中でも特に汎用性が高いのが、この輝石と呼ばれる宝石…これだけあれば、大抵のものは買えるかと」
「なるほど、助かるぞ。ヴィルク」
「気になさらないでください。あなた方の世話が私の仕事ですので」
ぷいと顔を背けながら差し出される袋を受け取る。
袋はずっしりと重い。恐らくかなりの価値があるのだろう。無くさぬようにしなければな。
「ボクが持ちますよ」
「あぁ、頼むクロード。……悪いなヴィルク、有り難く使わせて貰う」
「えぇ、有難くお使いくださいまし。私は城へと戻ります。ゼフさまたちもお気をつけて」
「あぁ」
そう言って立ち去るヴィルクであった。
案内までは、仕事の範疇の外なのだろう。
ま、子供ではないのだ。買い物くらい一人で出来る。
「邪魔をするぞ」
「ぬ、あんたらは……」
店内に入ると、客や主人が何事かと言わんばかりの目でワシらを見てくる。人間が珍しいのだろう。
ワシは気にしないが、クロードはどこか落ち着かない様子である。
「品を見せてもらいに来た。金はある」
「そうかい。触るのはいいが落としたりするんじゃねえぞ」
置いてある剣を手に取ると、やたらと軽い。
よく見れば、刃の部分に木目のようなものが通っている。
剣だけではない。鎧や他のものも、である。
「ここの武具は木で出来ているものばかりなのか?」
「そうですね。しかしとても軽くて丈夫みたいです」
クロードは興味深そうに見ているが、木製とは頼りない気がするぞ。
こんなもんで戦闘したら、またすぐ割れてしまいそうだ。
「あ! もしかしてこれが精霊印の武具なのでしょうか?」
「知っているのかクロード」
「えぇ、メアさんのいた街で少しだけ見せて貰ったんですよ。精霊の森で切り出した木材を魔力で加工して作られる武具で、多分精霊の作った証が……ほら!」
手にした剣をひっくり返すと、奇妙な印が刻まれていた
集中して触れてみると、確かに魔力のようなものが感じ取れる。
クロードが剣を持ち、店主の方を向き直る。
「すみません。試し斬りをしてもいいですか?」
「おう、構わねぇぜ」
無愛想にそう言うと、店の隅へと案内してくる。
丸太に藁を巻いただけの簡素な的が数本並んでいた。
「ありがとうございます」
「言っとくが、壊したら買ってもらうからな」
「的を……ですか?」
「はっ! 笑わせてくれるじゃあねぇか。壊すなって言ったのは剣だよ剣! 的ならいくら壊しても構わねぇよ! その細腕で壊せるもんならな!」
「そうですか。わかりました」
鼻で笑う店主に頭を下げ、クロードは剣を構える。
ふーむ、それにしても精霊印の剣、ね。
どれほどのものか見せて貰おうではないか。
腕組みをして、ニヤニヤ笑う店主の横に立つ。
「ふっ!」
小さく息を漏らしたクロードが、剣を振るう。
袈裟がけに走る剣閃の後、的がずるりと滑り、に落ちる。
「ちゃんと斬れるようだな」
「えぇ、素晴らしい剣です」
「…………っ!?」
店主は余程驚いたのか、咥えていたタバコをぽろりと落とした。
慌てて拾ったタバコを、もう一度咥え直している。
「魔導剣の方も試したいですね」
「うむ。壊さぬようにな……剣を」
わかっています、とばかりに微笑むクロード。
精神を集中させ、構えた剣を一気に振り抜く。
――――翠撃断、だったか。
グリーンクラッシュを込めた剣での一撃。剣が触れた瞬間、的は粉々に吹き飛んでしまった。
みごとなもんである。
パラパラと崩れ落ちる的を見て、店主はもう一度タバコを落とした。
満足そうに頷くと、クロードは剣と胸甲を店主に差し出した。
「うん。強度も切れ味も、申し分ありません。これとこれ、買わせて頂きます」
「お、おう……ありがとよ」
呆気に取られる店主に代金を払い、クロードは剣と鎧を受け取るのだった。
すぐに新しい鎧を装着すると、嬉しそうにくるりと回る。
余程気に入っているようだ。
「どうでしょうか? ゼフ君」
「あぁ、似合っているのではないか?」
大して変わっているようには見えないが、まぁ喜んでいるし水を差すのも無粋だろう。
ふむ、しかし精霊印の武具か。
確かに軽いし、これならワシにも使えるかもしれない。
「どれ、折角だしワシも幾つか見繕うか」
「それがいいですよ! あ、これなんかどうです? 絶対カッコいいですよっ!」
嬉しそうにフルプレートを持ってくるクロード。
いくら軽いと言っても、流石に動きにくそうである。
「いや、もう少し動きやすいのがいいな」
「ではこれとか。あぁこれも似合いそうですね……うーん、どれがいいでしょうか」
何やら色々と取ってきては、ワシに着せようとしてくる。
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