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リヨンス
39(2/2) おまけ付き 3
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「・・・てめぇ。覚悟は出来てんだろうな・・・。」
赤い顔で凄むリシャールはちっとも怖くない。
むしろかわいい。
はじめは笑いながら戯れるように囚われていた体は、いつの間にかしっかりとリシャールの体に収まっていた。
埃っぽく土臭いリシャールのたくましい体に抱きしめられると、安堵する。
たとえ目の前に壊れた世界が広がっていようとも、怖くない。
そんな気持ちになる。
「・・・なぁ、ジャン。」
「ん・・・。なに? 」
「ずっと会ってなかったじゃん? 俺たち。」
「? うん。そうだねぇ・・・。おい。リシャール・・・。なんか、当たってる・・・。」
「うん。当ててる。」
「はっ!! な、何時からだよ! 」
「キスしたくらいから? やんわりと。 」
「・・・ほんっと、ムードとかそういうの持ち合わせて無いよね。」
「洗浄器なら、持ってきたぞ。」
そう言うとリシャールはニヤリと笑うとポケットから筒状のものを取り出し掲げる。
「その持ち合わせじゃねぇ! ほんとヤリたいだけ男じゃん! 」
「いや、だって、なにがあるかわかんねえだろがよ。」
「なにかって、なんにもねぇよ! しかもここ、厩の水しか無いじゃん。無理だよ。もう少し我慢しなよ! 」
「湯も入ってる。」
リシャールはたぷんと音を立てさせるように筒状のものを振ると自慢げにしている。
「・・・くそ!! 準備万端じゃんか! 」
ぎりりと睨み付けると、リシャールは少しシュンとした顔で見下ろしてくる。
お願いする時の顔だ。
おれはこの顔をされると弱い。
「ジャン、外じゃ嫌か? 今、城に帰ったらペランに今度は見つかる気がするんだよ。コレは予感だ。おれの予感は確実に当たる。そして、ペランに酒をしこたま飲まされる予知も見える。」
「もぅ!! 馬鹿な予知してんじゃねぇよ! しょうがないな。おれが被ってた布持ってくる。 地面に惹く。明かり持ってきてよ。」
「え? あ、はい・・・。お前、あんなに外は嫌がってたのに、今日めっちゃくちゃやる気じゃん。・・・俺がんばる・・・。」
「べ、別にやる気とかじゃないし! 」
こうしておれたちは厩から出ると月明かりの中、森の影へ入っていった。
※※※※※おまけ.NO3.※※※※※※
事後
リシャール 「汗が冷えてきたら流石に寒いな。火でも炊くか。」
ジャン 「・・・なんでだよ。部屋に帰ろうよ。暖炉のほうが暖かいじゃん。」
リシャール 「イヤ、でもお前もっかい洗浄すんのに湯が要るだろ? 火焚いたら湧かせるじゃねぇか。」
ジャン 「・・・だから、部屋に帰ればいいじゃん。暖炉で湧かせるじゃん。」
リシャール 「じゃお前、部屋帰ってからも、やらしてくれんのかよ。」
ジャン 「バカなの? もう! 何回でもすりゃいいじゃん! 」
リシャール 「よし。急いで帰るぞ。そして速やかに部屋に入るぞ。絶対ペランに気が付かれるなよ。」
ジャン 「・・・。」
ーーーあとがきーーー
久々の再会で嬉しくて、イチャイチャ話になりました。
赤い顔で凄むリシャールはちっとも怖くない。
むしろかわいい。
はじめは笑いながら戯れるように囚われていた体は、いつの間にかしっかりとリシャールの体に収まっていた。
埃っぽく土臭いリシャールのたくましい体に抱きしめられると、安堵する。
たとえ目の前に壊れた世界が広がっていようとも、怖くない。
そんな気持ちになる。
「・・・なぁ、ジャン。」
「ん・・・。なに? 」
「ずっと会ってなかったじゃん? 俺たち。」
「? うん。そうだねぇ・・・。おい。リシャール・・・。なんか、当たってる・・・。」
「うん。当ててる。」
「はっ!! な、何時からだよ! 」
「キスしたくらいから? やんわりと。 」
「・・・ほんっと、ムードとかそういうの持ち合わせて無いよね。」
「洗浄器なら、持ってきたぞ。」
そう言うとリシャールはニヤリと笑うとポケットから筒状のものを取り出し掲げる。
「その持ち合わせじゃねぇ! ほんとヤリたいだけ男じゃん! 」
「いや、だって、なにがあるかわかんねえだろがよ。」
「なにかって、なんにもねぇよ! しかもここ、厩の水しか無いじゃん。無理だよ。もう少し我慢しなよ! 」
「湯も入ってる。」
リシャールはたぷんと音を立てさせるように筒状のものを振ると自慢げにしている。
「・・・くそ!! 準備万端じゃんか! 」
ぎりりと睨み付けると、リシャールは少しシュンとした顔で見下ろしてくる。
お願いする時の顔だ。
おれはこの顔をされると弱い。
「ジャン、外じゃ嫌か? 今、城に帰ったらペランに今度は見つかる気がするんだよ。コレは予感だ。おれの予感は確実に当たる。そして、ペランに酒をしこたま飲まされる予知も見える。」
「もぅ!! 馬鹿な予知してんじゃねぇよ! しょうがないな。おれが被ってた布持ってくる。 地面に惹く。明かり持ってきてよ。」
「え? あ、はい・・・。お前、あんなに外は嫌がってたのに、今日めっちゃくちゃやる気じゃん。・・・俺がんばる・・・。」
「べ、別にやる気とかじゃないし! 」
こうしておれたちは厩から出ると月明かりの中、森の影へ入っていった。
※※※※※おまけ.NO3.※※※※※※
事後
リシャール 「汗が冷えてきたら流石に寒いな。火でも炊くか。」
ジャン 「・・・なんでだよ。部屋に帰ろうよ。暖炉のほうが暖かいじゃん。」
リシャール 「イヤ、でもお前もっかい洗浄すんのに湯が要るだろ? 火焚いたら湧かせるじゃねぇか。」
ジャン 「・・・だから、部屋に帰ればいいじゃん。暖炉で湧かせるじゃん。」
リシャール 「じゃお前、部屋帰ってからも、やらしてくれんのかよ。」
ジャン 「バカなの? もう! 何回でもすりゃいいじゃん! 」
リシャール 「よし。急いで帰るぞ。そして速やかに部屋に入るぞ。絶対ペランに気が付かれるなよ。」
ジャン 「・・・。」
ーーーあとがきーーー
久々の再会で嬉しくて、イチャイチャ話になりました。
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