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Chapter One. 軍役時代。
Report.03 基地を去る前に会っておきたい人物。【後編】
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フェアリーズ・テスタプロセッサ。
それは人の形をしたバイオウェポンの総称となる。
近年のバイオロジー とバイオニクスに、テクノロジーを融合したバイオテクノロジーの研究の成果であり産物である彼女らは、人の理想の姿を追及し具現化した、この世界に誕生した新たな種でもある存在――バイオノイドである。
独立した人格を形成する自律プログラム――自我を持ち、人と同じように個性をも持つ彼女らは、其々が作戦行動に特化したタクティカル・スキルを有している。
勿論、彼女らの其々に固有の名称――TACもある。
俺が会いに来ている彼女――“ フェイト ”にしてもそう。
英語で“ 運命 ”と言う意味のTACがつけられている。
容姿端麗な美女や美少女ばかりの彼女らが、銃弾や砲弾が飛び交う過酷な戦場を優雅かつ縦横無尽に駆け巡り、敵の現代兵器を尽く殲滅していく姿は、旧時代の戦場を知る者にとっては脅威以外の何ものでもなかった。
あり得ない光景を目の当たりにさせられた敵味方の双方から恐れられる彼女らは、畏怖を込めた意味合いで“ 戦場に舞う妖精達――フェアリーズ ”といつしかTACがつけられ、以後は正式にそう呼称されるようになった。
そして如何に人に近しく見目麗しい姿をしていようとも、人為らざる彼女らの扱いは“ 物 ”。
所詮は兵器として産み出された彼女らに人権はない。
あくまでも他の現代兵器や戦術兵器と同じ扱いであった。
俺とフェイト、他二体のフェアリーズが編成されていた遊撃部隊にしても同様だった。
見目麗しく命令に従順な彼女らを良いことに、下衆な行為に及ぼうとする阿呆も居た。
その時は、偶々、俺が阻止したから事なきを得るも、コマンドで縛られる彼女らは、そんな状況に陥っても反抗できやしない――それが命令である限り。
そう言った人道に背く非道さを含み、俺は常から上層部に意見してはいたが、物としてしか見ていない奴らは聞く耳持たず、無駄で無意味な行動でしかなかった。
そして作戦行動中にフェイトを含む三人のフェアリーズのみに下された、あまりにも無茶で理不尽、人道に背く筆舌し難い命令。
陽動作戦とか囮作戦と言えば、聞こえは良いだろう。
だがしかし。その内容は口にするのも憚られる、愚策としか言いようのない、道徳を無視した酷いものだった。
そのあまりにも巫山戯た命令、作戦とすら呼ベないあまりに馬鹿げた戦術を具申しやがるクズ同然の上官に対し、俺は堪忍袋の尾がブチ切れ、遂に我慢できずにぶん殴ってやった。
上官の腰巾着、肩を持ち止めに掛かる腐った兵員らも同罪と見做し、全て纏めて病院送りにもした。
そしてクズ同然の上官のみ裸にひん剥いて、銃弾や砲弾が飛び交う戦場の真っ只中へと引っ張り出し、そのまま置き去りにする。
自分がフェアリーズ達にさせようとしていたことが、どれだけ愚かなことかと身をもって思い知らせてやった。
安全な後方勤務しかしたことがない奴に、素っパで激戦区はさぞ地獄だったことだろう。
怒り浸透な俺はそのまま見殺し、或いは誤射で葬り去る気満々だったんだが、フェイトを含むフェアリーズ三人が作戦行動終了後、負傷兵などを速やかに回収する際、残念なことに拾ってきた。
まぁ、あまりの恐怖で頭が白髪、精神まで病んでパーになってたけどな? ザマァだ。
まぁ、その所為で俺は軍を除隊させられる羽目に陥ったってわけだ。
本来なら俺は軍法会議に晒されて、銃殺刑は必至の戦犯だっただろうな……怖い怖い。
(俺がここを去ったあとは、一体、誰が諌めるんだ?)
だからフェイトの返答次第で俺は――覚悟を決める。
(こうして見てると……ただの少女だな、フェイト)
培養槽でゆらゆらと揺蕩い、少女然としたあどけなさを残し、安らかな寝顔を晒すフェイト。
俺と過酷な戦場を毎日のように駆け巡った、戦術級生体兵器とは、到底、思えないそんな彼女を、色々な想いを胸にただ静かに眺めていた――。
◇◇◇
俺の目の前には、培養液で満たされた円柱形のカプセルがある。
その中で静かに眠り揺蕩うフェイトは、つい先日の作戦任務中、俺を庇って被弾し負傷した。
命に別条はないも、肢体が著しく損耗した為に、ここで再調整を施されているとのことだった。
『……ん……ユージ……』
「起こしてしまったか? 済まないな」
『……どしたん? ボクが心配になって……見舞いに来てくれたとか?』
一人称がボクっ子なのは俺の所為だ。
殺伐とした戦場に癒しは必要不可欠ってことで、そうしてくれと願ったからだ。
「俺のドジでフェイトがこうなったんだ。見舞いにくるのは当然の義務、普通だろ?」
『……その発想はユージだけ……普通は……壊れたら廃棄……ただそれだけ……気にも掛けない……』
「フェイトは阿呆の子か? そんな悲しいことは思うな言うなって、いつも言ってんだろーが。他人は他人、俺は俺。当然、フェイトも同じだよ。 ――で、具合はどうだ?」
『損傷した肢体に関しては、見ての通り既に修復済み。ただ新しく調整された表皮を定着させる為に、ここに浸かってるだけ。実際、もう作戦行動に移れるよ』
「そうか。なぁ、フェイト。俺が軍を辞めるって言ったら……お前はどうする?」
『ボクか……そうだね……残されたボクは戦場で物のように扱われた挙句、キャンプでは欲求不満の解消に代わる代わる相手させられて、最終的には廃棄じゃない? 結局、酷い目に遭わされる未来しか残されていない?』
「俺が尋ねたのはそう言うことじゃない。お前自身がどうしたいかってことだ」
『ボク自身か……。できればユージと一緒に居たい……かな? 物でなく、人として見てくれるユージだから……』
「おっけ。なら決まりだな」
『ユージ、何が決まり?』
「フェイトを俺のにする」『はい?』
俺にはフェイトが人以外の何者にも見えない。
数年もの間、俺の側に居た大事な戦友でもある。
そんな未来になるしかないなら、強奪してでも連れて行く。
培養槽の管理コンソールを操作し、フェイトを出した。
「フェイト、俺と一緒に逃避行と洒落込もうぜ」
「任務了解。フェアリーズ、個体名称フェイト。これより逃避行を開始します」
「――言っておくが命令じゃない。お願いだな? それにお互い軍は抜けるんだ。もうちょっと気の利いた台詞で頼むわ」
「イェッサー……は良くないね。解った。それとそうだね……世界各所にあるデータベースから照合して、よりユージ好みに振る舞えるよう努めるよ」
「ああ、そうしてくれ。ただな、あくまでもその身形にあった年齢相応の対応で頼む。一般社会において違和感がないように努めてくれ。それとだ、よっぽどの有事の際でない限り、各種兵装、技能の使用も禁止とする。ただの美少女で居てくれ」
「解った。そう振る舞うとするよ」
丁度その時――。
ファーストクラス・コンバットアラートが鳴り響く――。
――――――――――
それは人の形をしたバイオウェポンの総称となる。
近年のバイオロジー とバイオニクスに、テクノロジーを融合したバイオテクノロジーの研究の成果であり産物である彼女らは、人の理想の姿を追及し具現化した、この世界に誕生した新たな種でもある存在――バイオノイドである。
独立した人格を形成する自律プログラム――自我を持ち、人と同じように個性をも持つ彼女らは、其々が作戦行動に特化したタクティカル・スキルを有している。
勿論、彼女らの其々に固有の名称――TACもある。
俺が会いに来ている彼女――“ フェイト ”にしてもそう。
英語で“ 運命 ”と言う意味のTACがつけられている。
容姿端麗な美女や美少女ばかりの彼女らが、銃弾や砲弾が飛び交う過酷な戦場を優雅かつ縦横無尽に駆け巡り、敵の現代兵器を尽く殲滅していく姿は、旧時代の戦場を知る者にとっては脅威以外の何ものでもなかった。
あり得ない光景を目の当たりにさせられた敵味方の双方から恐れられる彼女らは、畏怖を込めた意味合いで“ 戦場に舞う妖精達――フェアリーズ ”といつしかTACがつけられ、以後は正式にそう呼称されるようになった。
そして如何に人に近しく見目麗しい姿をしていようとも、人為らざる彼女らの扱いは“ 物 ”。
所詮は兵器として産み出された彼女らに人権はない。
あくまでも他の現代兵器や戦術兵器と同じ扱いであった。
俺とフェイト、他二体のフェアリーズが編成されていた遊撃部隊にしても同様だった。
見目麗しく命令に従順な彼女らを良いことに、下衆な行為に及ぼうとする阿呆も居た。
その時は、偶々、俺が阻止したから事なきを得るも、コマンドで縛られる彼女らは、そんな状況に陥っても反抗できやしない――それが命令である限り。
そう言った人道に背く非道さを含み、俺は常から上層部に意見してはいたが、物としてしか見ていない奴らは聞く耳持たず、無駄で無意味な行動でしかなかった。
そして作戦行動中にフェイトを含む三人のフェアリーズのみに下された、あまりにも無茶で理不尽、人道に背く筆舌し難い命令。
陽動作戦とか囮作戦と言えば、聞こえは良いだろう。
だがしかし。その内容は口にするのも憚られる、愚策としか言いようのない、道徳を無視した酷いものだった。
そのあまりにも巫山戯た命令、作戦とすら呼ベないあまりに馬鹿げた戦術を具申しやがるクズ同然の上官に対し、俺は堪忍袋の尾がブチ切れ、遂に我慢できずにぶん殴ってやった。
上官の腰巾着、肩を持ち止めに掛かる腐った兵員らも同罪と見做し、全て纏めて病院送りにもした。
そしてクズ同然の上官のみ裸にひん剥いて、銃弾や砲弾が飛び交う戦場の真っ只中へと引っ張り出し、そのまま置き去りにする。
自分がフェアリーズ達にさせようとしていたことが、どれだけ愚かなことかと身をもって思い知らせてやった。
安全な後方勤務しかしたことがない奴に、素っパで激戦区はさぞ地獄だったことだろう。
怒り浸透な俺はそのまま見殺し、或いは誤射で葬り去る気満々だったんだが、フェイトを含むフェアリーズ三人が作戦行動終了後、負傷兵などを速やかに回収する際、残念なことに拾ってきた。
まぁ、あまりの恐怖で頭が白髪、精神まで病んでパーになってたけどな? ザマァだ。
まぁ、その所為で俺は軍を除隊させられる羽目に陥ったってわけだ。
本来なら俺は軍法会議に晒されて、銃殺刑は必至の戦犯だっただろうな……怖い怖い。
(俺がここを去ったあとは、一体、誰が諌めるんだ?)
だからフェイトの返答次第で俺は――覚悟を決める。
(こうして見てると……ただの少女だな、フェイト)
培養槽でゆらゆらと揺蕩い、少女然としたあどけなさを残し、安らかな寝顔を晒すフェイト。
俺と過酷な戦場を毎日のように駆け巡った、戦術級生体兵器とは、到底、思えないそんな彼女を、色々な想いを胸にただ静かに眺めていた――。
◇◇◇
俺の目の前には、培養液で満たされた円柱形のカプセルがある。
その中で静かに眠り揺蕩うフェイトは、つい先日の作戦任務中、俺を庇って被弾し負傷した。
命に別条はないも、肢体が著しく損耗した為に、ここで再調整を施されているとのことだった。
『……ん……ユージ……』
「起こしてしまったか? 済まないな」
『……どしたん? ボクが心配になって……見舞いに来てくれたとか?』
一人称がボクっ子なのは俺の所為だ。
殺伐とした戦場に癒しは必要不可欠ってことで、そうしてくれと願ったからだ。
「俺のドジでフェイトがこうなったんだ。見舞いにくるのは当然の義務、普通だろ?」
『……その発想はユージだけ……普通は……壊れたら廃棄……ただそれだけ……気にも掛けない……』
「フェイトは阿呆の子か? そんな悲しいことは思うな言うなって、いつも言ってんだろーが。他人は他人、俺は俺。当然、フェイトも同じだよ。 ――で、具合はどうだ?」
『損傷した肢体に関しては、見ての通り既に修復済み。ただ新しく調整された表皮を定着させる為に、ここに浸かってるだけ。実際、もう作戦行動に移れるよ』
「そうか。なぁ、フェイト。俺が軍を辞めるって言ったら……お前はどうする?」
『ボクか……そうだね……残されたボクは戦場で物のように扱われた挙句、キャンプでは欲求不満の解消に代わる代わる相手させられて、最終的には廃棄じゃない? 結局、酷い目に遭わされる未来しか残されていない?』
「俺が尋ねたのはそう言うことじゃない。お前自身がどうしたいかってことだ」
『ボク自身か……。できればユージと一緒に居たい……かな? 物でなく、人として見てくれるユージだから……』
「おっけ。なら決まりだな」
『ユージ、何が決まり?』
「フェイトを俺のにする」『はい?』
俺にはフェイトが人以外の何者にも見えない。
数年もの間、俺の側に居た大事な戦友でもある。
そんな未来になるしかないなら、強奪してでも連れて行く。
培養槽の管理コンソールを操作し、フェイトを出した。
「フェイト、俺と一緒に逃避行と洒落込もうぜ」
「任務了解。フェアリーズ、個体名称フェイト。これより逃避行を開始します」
「――言っておくが命令じゃない。お願いだな? それにお互い軍は抜けるんだ。もうちょっと気の利いた台詞で頼むわ」
「イェッサー……は良くないね。解った。それとそうだね……世界各所にあるデータベースから照合して、よりユージ好みに振る舞えるよう努めるよ」
「ああ、そうしてくれ。ただな、あくまでもその身形にあった年齢相応の対応で頼む。一般社会において違和感がないように努めてくれ。それとだ、よっぽどの有事の際でない限り、各種兵装、技能の使用も禁止とする。ただの美少女で居てくれ」
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