欲にまみれた楽しい冒険者生活

小狸日

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337ダンスレッスン

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拓がAランク冒険者の昇級試験を受ける事も有り、城を後にしギルド会館へ。
特に絡まれる事もなく、逆に他の冒険者から一歩引かれて見られている様な感じだ。
受付に顔を出すと、直ぐにギルド長が現れた。

「来たな拓。Aランク冒険者の試験10日後になったが大丈夫か?」
「大丈夫です。宜しくお願いします。」
「今回はAランク冒険者の受講が拓を含めて2名、Bランクが1名、Cランクが4名だ。
 護衛を行う相手とは、今度顔合わせを行う。」

日程は既に国王から聞いており、護衛相手も本人が話してくれた。
拓が気になるのはAランクの受講者だ。
以前に実技試験で戦ったBランク冒険者達なら面倒だと思っていると

「ちなみに、Aランクの受講者は拓も知っている奴だ。しっかりとやってくれよ。」

それだけ言うと、ギルド長は奥へと戻って行った。

「ガラとレオはAランク試験を受ける冒険者の事は知っている?」
「いや、知らないな。」
「まぁ、今度会うんだから、良いじゃねぇか。」

今日は冒険者活動をして、明日は知り合いに土産配り。
知り合いと言っても、ゴルゴ達以外は貴族になるのだが・・・

慌ただしく過ごし、ダンスのレッスンを受けるために再び登城。

「頑張って来いよ。」「抱き付く相手が、女性で残念だったな。」

ガラとレオに笑って送り出された。
城で待ち構えていたのは、眼鏡を掛けた如何にも先生という感じの女性。

「拓様、今回ダンスの指導をさせて頂くことになりましたサリバンと申します。」

優雅な仕草で挨拶をするサリバン。

「拓と申します。今日は、宜しくお願い致します。」

拓が挨拶を返すと、さっそく挨拶の際の正しいポーズについての指摘が始まり
ダンスに入る前の所作について色々と教えてもらう。
そして、やっとダンスに入ったのだが・・・

「拓様、その様な動きをしてしまうと、女性がどう動いて良いのか分からなくなります。」
「拓様、足の運びが危ないです。それでは女性の足を踏んでしまいます。」

拓にはダンスのセンスは無い事が分かった。
強化魔法を使って反応速度を上げて対応しようとしたのだが

「魔法を使っている様ですが、何か有ったでしょうか?」

魔力探知に引っ掛かり、兵士が確認に来てしまう。
拓の横でダイフクも音楽に合わせて体を動かしている。

「まぁ、魔獣のダンスを始めて見ましたが、とても可愛らしいですね。」

サリバンにも、拓の相手役を務めてくれている女性にも好評。
もしかして、拓よりダンスのセンスが良いのでは?

「拓様、未だ時間が有りますので大丈夫です。私に任せてください。」
「・・・」

その日の練習は終わり、疲れ果てて城を後にした。
サリバンにはダンスの足運びや動きを絵にした本を渡され、時間を作って読んで頭に入れておくようにと宿題が出ていた。


夜、ガラとレオを相手にダンスの練習をしようとしたのだが
ガラに抱き付いて胸に顔を埋めてしまうと我慢できなくなり、そのままベットの上での楽しいダンスへ移行してしまった。
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