15 / 40
第1章 守護龍の謎
第15話 王宮魔導師と対決します
しおりを挟む
「そんなふざけた理由で人を殺すんじゃねぇよ!」
「ふん、邪龍の手先であるドラゴンライダーに言われたくはないな!」
その時、宿から「なにごとですかぁ?」と目を擦りながらフラウが出てきた。
「フラウ、下がってろ! こいつらは俺が倒す!」
「あいつが邪龍だ! 殺して女神様への手土産にしてやれ!」
リーダー格の男がフラウを指さして叫ぶ。
「違います! 私は邪龍なんかじゃありません! 守護龍ですって何度言えば分かってくれるんですか!」
フラウは目に涙を浮かべて訴えた。
俺も頷く。
「ああ、彼女を邪龍に仕立て上げたのは他でもない女神ソフィアだぞ!」
「貴様! 女神様の敵である邪龍に与するだけでは飽き足らず、女神様をも愚弄するか! 罰当たりなヤツめ、地獄で後悔するといい!」
そう言い放つと、男は腰に携えた剣を抜き放ち、俺に向かって斬りかかってきた。
「──っ! 龍鎧」
俺は咄嵯に龍鎧をまとうと、刀を抜いて応戦した。激しい金属音が鳴り響き、火花が散る。相手はなかなかの腕前だった。ドラゴンの力でパワーとスピードが向上した俺と互角にうちあってくる。
相手が力任せに振り下ろしてきた一撃を受け止め、押し返すと、相手の体勢が崩れたところで腹に蹴りを入れて吹き飛ばした。そして素早く背後に回り込むと、首筋に手刀を叩き込んだ。
「ぐっ……ば、馬鹿な……」
そう口にして気絶した男を見下すと、俺は呟いた。
「さすがにこの程度の下っ端では話にならないな……」
「ロイ、お怪我はありませんか?」
心配そうに駆け寄ってきたフラウを見て、思わずドキッとした。彼女の顔には血がついており、服もところどころ破れていた。フラウもフラウで、他の信徒たちとやり合ったらしい。彼女が立っていた周囲には5人ほどの信徒が倒れていた。
「そっちこそ大丈夫か?」
「えっ?」
「だって……血が……」
「ああ、これのことですね」
フラウは頬についた血を拭うと、「私は平気ですから気にしないでくださいね!」と言って微笑んだ。俺は、その笑顔を見た瞬間、胸の奥が締め付けられるような感覚に襲われた。
俺は、フラフラと立ち上がろうとしている信徒の一人に声をかけた。
「……もういい、こんなこと止めようぜ」
「なんだと?」
「お前たちは間違っている。本当に人間に恵をもたらす存在である女神ソフィアを信じているなら、どうして村人をあんな風に殺したんだ!? 彼らが一体何をしたというんだ!!」
「黙れ!! これ以上喋ると、貴様もあの世行きだぞ!」
そう言って武器を構え直そうとした信徒たちを、フラウが睨みつけた。すると、彼らは一瞬怯んで動きを止めてしまった。
「な、なんだこいつは……! まさか、これが邪龍の力なのか? なんて恐ろしいんだ!」
「いや違う。彼女はフラウだ。邪龍なんかじゃない!」
「ふざ、けるなぁー!!!」
激昂して襲いかかってきた信徒を俺は軽々とあしらうと、足を払って地面に押さえつけた。
「くくく……そのうち貴様も分かるさ、邪龍にとり入ることがどういうことなのか……女神様も近いうちに力を取り戻す。そうしたら貴様らなど──ぐはっ」
ぐだぐだとうるさかったので、俺は男の鳩尾に拳を叩き込んで気絶させた。
「ダメだ。聞く耳を持たない」
「彼らにとって、女神こそが正義であり全てなんですよ。そしてそれに逆らうものや相容れないものは全てを悪なんです。……私やマリオンが王族に従属してた頃の女神は、信徒にそんなことを吹き込むようなことはしなかったはずなのですが……」
「──考えるのは後だ! とりあえず怪我をした村人たちの手当をするぞ!」
「はい!」
俺たちが急いで宿の中に戻ると、そこでは無事な村人たちが次々と運び込まれてくる怪我人に懸命に治癒魔法を施していた。
怪我人は皆重傷のようで、酷い有様だった。
「あっ、ロイ様! フラウ様! 良かった、無事だったんですね!」
「すまない、俺がついていながら……。怪我人はどれくらいいる?」
「今は20人程です。でも、これからもっと増えると思います」
「分かった。治療を手伝うよ」
俺がそう言うと、フラウは悲しそうな表情を浮かべて首を振った。
「私のせいで罪のない人々がこんな……やっぱり私は災いをもたらす存在だったのでしょうか?」
「フラウ……」
俺は何も言えなかった。彼女にはなんの責任もないはずだ。あるとすれば彼女を邪龍に堕とし、残虐な信徒を差し向けた女神ソフィアが悪い。
だが、村に俺たちが訪れなければこの人たちは犠牲になることはなかったと考えると、俺とフラウのせいではないと言い切ることもできない。
俺は彼女を一旦外に連れ出して慰めようとした。けれど、どう声をかけていいのか良いのか分からず途方に暮れていると、突然背後から声をかけられた。
「あら、また会いましたね?」
振り向くと、黒いローブをまとった人影──首席宮廷魔導師のフリーダの姿があった。
「王宮魔導師がなぜこんなところにいるんだよ?」
「女神信徒の一部が武装して村人を襲っているという情報を得たので、様子を見に来ただけですよ」
そう言って、フリーダは微笑んだ。
「そうか……」
「ロイさん、あなたはここで何をしているのです?」
「見ての通りだ。怪我人の手当ての手伝いをしている」
「怪我人を? ……それは、どうしてですか?」
「目の前に怪我人がいたら助けるのなんて当たり前だろ?」
「なるほど。……しかし、あなたに全ての人が救えますか?」
「……何が言いたい?」
「ここで怪我人の手当てをするよりも、もっとやるべきことがあるんじゃないですか? ドラゴンライダー?」
フリーダは微笑んでいるが、その目は笑っていなかった。
「どういう意味だよ?」
「あなたの役目はこの国を平和に導くことでしょう。なのに、あなたは人間を守護する女神の信徒と戦おうとしている。違いますか?」
「俺は女神は間違っているという自分の意思に従って行動しているだけだ。あんたには関係ない」
「いいえ、関係ありますよ。だって、私も女神の加護を受ける王国民ですからね」
そう言って、フリーダはニヤリと口角を上げた。
「……お前も、あいつらの仲間なのか?」
「あなたの味方だと言った覚えもありませんが?」
「なら、敵だな」
俺はフラウを後ろに下がらせると、龍鎧を展開して腰に差していた剣を抜いた。
「……残念ですが、私も色々と忙しいのであなたの相手をしている暇はないんですけど」
「逃がさないぞ!」
俺は素早く間合いを詰めると、フリーダに斬りかかった。すると、彼女の身体は俺の剣が届く前にフッと霞のように消えてしまった。
「ふん、邪龍の手先であるドラゴンライダーに言われたくはないな!」
その時、宿から「なにごとですかぁ?」と目を擦りながらフラウが出てきた。
「フラウ、下がってろ! こいつらは俺が倒す!」
「あいつが邪龍だ! 殺して女神様への手土産にしてやれ!」
リーダー格の男がフラウを指さして叫ぶ。
「違います! 私は邪龍なんかじゃありません! 守護龍ですって何度言えば分かってくれるんですか!」
フラウは目に涙を浮かべて訴えた。
俺も頷く。
「ああ、彼女を邪龍に仕立て上げたのは他でもない女神ソフィアだぞ!」
「貴様! 女神様の敵である邪龍に与するだけでは飽き足らず、女神様をも愚弄するか! 罰当たりなヤツめ、地獄で後悔するといい!」
そう言い放つと、男は腰に携えた剣を抜き放ち、俺に向かって斬りかかってきた。
「──っ! 龍鎧」
俺は咄嵯に龍鎧をまとうと、刀を抜いて応戦した。激しい金属音が鳴り響き、火花が散る。相手はなかなかの腕前だった。ドラゴンの力でパワーとスピードが向上した俺と互角にうちあってくる。
相手が力任せに振り下ろしてきた一撃を受け止め、押し返すと、相手の体勢が崩れたところで腹に蹴りを入れて吹き飛ばした。そして素早く背後に回り込むと、首筋に手刀を叩き込んだ。
「ぐっ……ば、馬鹿な……」
そう口にして気絶した男を見下すと、俺は呟いた。
「さすがにこの程度の下っ端では話にならないな……」
「ロイ、お怪我はありませんか?」
心配そうに駆け寄ってきたフラウを見て、思わずドキッとした。彼女の顔には血がついており、服もところどころ破れていた。フラウもフラウで、他の信徒たちとやり合ったらしい。彼女が立っていた周囲には5人ほどの信徒が倒れていた。
「そっちこそ大丈夫か?」
「えっ?」
「だって……血が……」
「ああ、これのことですね」
フラウは頬についた血を拭うと、「私は平気ですから気にしないでくださいね!」と言って微笑んだ。俺は、その笑顔を見た瞬間、胸の奥が締め付けられるような感覚に襲われた。
俺は、フラフラと立ち上がろうとしている信徒の一人に声をかけた。
「……もういい、こんなこと止めようぜ」
「なんだと?」
「お前たちは間違っている。本当に人間に恵をもたらす存在である女神ソフィアを信じているなら、どうして村人をあんな風に殺したんだ!? 彼らが一体何をしたというんだ!!」
「黙れ!! これ以上喋ると、貴様もあの世行きだぞ!」
そう言って武器を構え直そうとした信徒たちを、フラウが睨みつけた。すると、彼らは一瞬怯んで動きを止めてしまった。
「な、なんだこいつは……! まさか、これが邪龍の力なのか? なんて恐ろしいんだ!」
「いや違う。彼女はフラウだ。邪龍なんかじゃない!」
「ふざ、けるなぁー!!!」
激昂して襲いかかってきた信徒を俺は軽々とあしらうと、足を払って地面に押さえつけた。
「くくく……そのうち貴様も分かるさ、邪龍にとり入ることがどういうことなのか……女神様も近いうちに力を取り戻す。そうしたら貴様らなど──ぐはっ」
ぐだぐだとうるさかったので、俺は男の鳩尾に拳を叩き込んで気絶させた。
「ダメだ。聞く耳を持たない」
「彼らにとって、女神こそが正義であり全てなんですよ。そしてそれに逆らうものや相容れないものは全てを悪なんです。……私やマリオンが王族に従属してた頃の女神は、信徒にそんなことを吹き込むようなことはしなかったはずなのですが……」
「──考えるのは後だ! とりあえず怪我をした村人たちの手当をするぞ!」
「はい!」
俺たちが急いで宿の中に戻ると、そこでは無事な村人たちが次々と運び込まれてくる怪我人に懸命に治癒魔法を施していた。
怪我人は皆重傷のようで、酷い有様だった。
「あっ、ロイ様! フラウ様! 良かった、無事だったんですね!」
「すまない、俺がついていながら……。怪我人はどれくらいいる?」
「今は20人程です。でも、これからもっと増えると思います」
「分かった。治療を手伝うよ」
俺がそう言うと、フラウは悲しそうな表情を浮かべて首を振った。
「私のせいで罪のない人々がこんな……やっぱり私は災いをもたらす存在だったのでしょうか?」
「フラウ……」
俺は何も言えなかった。彼女にはなんの責任もないはずだ。あるとすれば彼女を邪龍に堕とし、残虐な信徒を差し向けた女神ソフィアが悪い。
だが、村に俺たちが訪れなければこの人たちは犠牲になることはなかったと考えると、俺とフラウのせいではないと言い切ることもできない。
俺は彼女を一旦外に連れ出して慰めようとした。けれど、どう声をかけていいのか良いのか分からず途方に暮れていると、突然背後から声をかけられた。
「あら、また会いましたね?」
振り向くと、黒いローブをまとった人影──首席宮廷魔導師のフリーダの姿があった。
「王宮魔導師がなぜこんなところにいるんだよ?」
「女神信徒の一部が武装して村人を襲っているという情報を得たので、様子を見に来ただけですよ」
そう言って、フリーダは微笑んだ。
「そうか……」
「ロイさん、あなたはここで何をしているのです?」
「見ての通りだ。怪我人の手当ての手伝いをしている」
「怪我人を? ……それは、どうしてですか?」
「目の前に怪我人がいたら助けるのなんて当たり前だろ?」
「なるほど。……しかし、あなたに全ての人が救えますか?」
「……何が言いたい?」
「ここで怪我人の手当てをするよりも、もっとやるべきことがあるんじゃないですか? ドラゴンライダー?」
フリーダは微笑んでいるが、その目は笑っていなかった。
「どういう意味だよ?」
「あなたの役目はこの国を平和に導くことでしょう。なのに、あなたは人間を守護する女神の信徒と戦おうとしている。違いますか?」
「俺は女神は間違っているという自分の意思に従って行動しているだけだ。あんたには関係ない」
「いいえ、関係ありますよ。だって、私も女神の加護を受ける王国民ですからね」
そう言って、フリーダはニヤリと口角を上げた。
「……お前も、あいつらの仲間なのか?」
「あなたの味方だと言った覚えもありませんが?」
「なら、敵だな」
俺はフラウを後ろに下がらせると、龍鎧を展開して腰に差していた剣を抜いた。
「……残念ですが、私も色々と忙しいのであなたの相手をしている暇はないんですけど」
「逃がさないぞ!」
俺は素早く間合いを詰めると、フリーダに斬りかかった。すると、彼女の身体は俺の剣が届く前にフッと霞のように消えてしまった。
4
お気に入りに追加
1,510
あなたにおすすめの小説
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされ、生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれてしまった、ベテランオッサン冒険者のお話。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️

神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました
向原 行人
ファンタジー
僕、カーティスは由緒正しき賢者の家系に生まれたんだけど、十六歳のスキル授与の儀で授かったスキルは、まさかのゴミスキルだった。
実の父から家の恥だと言われて勘当され、行く当ても無く、着いた先はゴミだらけの古代遺跡。
そこで打ち捨てられていたゴミが話し掛けてきて、自分は古代兵器で、助けて欲しいと言ってきた。
なるほど。僕が得たのはゴミと意思疎通が出来るスキルなんだ……って、嬉しくないっ!
そんな事を思いながらも、話し込んでしまったし、連れて行ってあげる事に。
だけど、僕はただゴミに協力しているだけなのに、どこかの国の騎士に襲われたり、変な魔法使いに絡まれたり、僕を家から追い出した父や弟が現れたり。
どうして皆、ゴミが欲しいの!? ……って、あれ? いつの間にかゴミスキルが成長して、ゴミの修理が出来る様になっていた。
一先ず、いつも一緒に居るゴミを修理してあげたら、見知らぬ銀髪美少女が居て……って、どういう事!? え、こっちが本当の姿なの!? ……とりあえず服を着てっ!
僕を命の恩人だって言うのはさておき、ご奉仕するっていうのはどういう事……え!? ちょっと待って! それくらい自分で出来るからっ!
それから、銀髪美少女の元仲間だという古代兵器と呼ばれる美少女たちに狙われ、返り討ちにして、可哀想だから修理してあげたら……僕についてくるって!?
待って! 僕に奉仕する順番でケンカするとか、訳が分かんないよっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる