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8、さようなら休憩期間
懐かしい、瞬の、熊さんが
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バタバタバタと扉の外で物音がした。
「社長ー!」
新井の悲鳴がして。
バタン!と勢いよく扉が開いた。
「社長っ!?」
新井が肩で息をしながら廊下を歩いてくる。
瞬は思わず立ち上がっていた。
扉を押さえて仁王立ちになっていたのは。
懐かしい、瞬の熊さん。
伸幸が、グレーのスーツをパリッと着こなして立っていた。
「よく来たな」
伸幸は扉から手を離した。
新井の鼻先で扉は閉まった。新井は入ってこなかった。
「待ってたよ、瞬」
伸幸は一歩一歩じゅうたんを踏みしめ、瞬のところへやってきた。
伸幸はポケットからハンカチを取りだした。
かいがいしく、伸幸は瞬の世話をする。瞬の頬から涙をぬぐって、伸幸は瞬の瞳をのぞきこんだ。
「……だから、連絡くらい、しろよな」
すごい鼻声になっているのが悔しい。
「ごめん」
伸幸は瞬の頭を優しくなでた。
こんなくらいでほだされてなんて、やらないぞ。
瞬は唇をかんだが。
ふかふかのソファで、伸幸に抱かれるように頭をなでられて。
瞬は目を閉じた。
「社長ー!」
新井の悲鳴がして。
バタン!と勢いよく扉が開いた。
「社長っ!?」
新井が肩で息をしながら廊下を歩いてくる。
瞬は思わず立ち上がっていた。
扉を押さえて仁王立ちになっていたのは。
懐かしい、瞬の熊さん。
伸幸が、グレーのスーツをパリッと着こなして立っていた。
「よく来たな」
伸幸は扉から手を離した。
新井の鼻先で扉は閉まった。新井は入ってこなかった。
「待ってたよ、瞬」
伸幸は一歩一歩じゅうたんを踏みしめ、瞬のところへやってきた。
伸幸はポケットからハンカチを取りだした。
かいがいしく、伸幸は瞬の世話をする。瞬の頬から涙をぬぐって、伸幸は瞬の瞳をのぞきこんだ。
「……だから、連絡くらい、しろよな」
すごい鼻声になっているのが悔しい。
「ごめん」
伸幸は瞬の頭を優しくなでた。
こんなくらいでほだされてなんて、やらないぞ。
瞬は唇をかんだが。
ふかふかのソファで、伸幸に抱かれるように頭をなでられて。
瞬は目を閉じた。
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