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2人で楽しく喋りながら、小太郎君のお母さんの美味しい美味しいご飯と、高級な白ワインも飲んでいく。
小太郎君は・・・やっぱり缶ビールで。



「缶ビール、旨いんだよな。」



「そうかな?」



「庶民の味だからな・・・。
必要なんだろうな。
こういうことを取り込むことが。」



小太郎君が真面目な顔で缶ビールを飲んだ。



「金持ちの家に生まれると・・・どうしても知れないことがあるからな。
その知れないことが大切なんだと思う。
知れないことこそが、大切なことなんだと思う。」



「お金持ちの人のことは私には分からないから・・・それと同じ感じなのかな。」



「親父はそういうことを大切にするからな。
・・・親父には、悪いことした。
兄貴も俺も・・・あの社長にな。」



「うん・・・。
だから、小太郎君のお父さんは・・・私には複雑な気持ちを抱いているみたい。」



「別に真知子のせいじゃねーだろ。」



「それでも・・・ね・・・。」



そう言って小さく笑った時・・・



玄関の扉が開く音が聞こえた・・・。
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