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第二章
フランシスとマリアベル
しおりを挟む私は、フランシス•カーバンクル伯爵令嬢
王都の王立学園 2年生である。
最近面白い御令嬢とお友達になった。
マリアベル•クラレンス侯爵令嬢である。
彼女を知るきっかけは、同じ魔法研究会に所属しているアルフレッド•ウッドフィールド伯爵令息から見せられた手編みの紐の切れ端であった。
私は人より魔力感知の力が強い。
その切れてボロボロになっている切れを手にに取り、大変緻密な魔力還元と、出会った事のない不思議な魔力を帯びている事に大変驚いた。
彼曰く「あまりにも不思議な、代物なので切れ端をコッソリと拝借してしまった」
と教えてくれた。
魔法陣を刻んでないが紛れもなく魔道具である。
かつて、魔女という存在がいた時の[おまじない]のような物であろうか?
魔力の強い者が、念を入れて物を作る。それは魔力を帯び魔道具と言われる物と変化する。
刺繍などもその類だ。
思いを込めて 祈りを込めて 針を刺す。
その思いが大きい程 威力も大きくなる。
しかし、この切れ端は•••
「これは元はなんだったのだ?」
私は聞いた。
「これはね、ブレスレットだったんだよ!
この編みがグルっと一周している。魔力が循環しているのさ。面白いだろう。
おまけに、これには髪を一緒に編み込んであるんだよ。効果絶大さ!」
「これはどなたがお作りになったのだ?
目的はなんだったのだ?」
「目的なんてきっと無いんだろうなぁ•••
ただ、作っただけだったのだろう、あの人は、、、」
「これだけの物を、ただ作っただけだと?」
「そう言う人なのだよ、彼女は!」
「その方を紹介してもらえないだろうか?」
私か興味津々で聞いた。
「うーん、彼女はチョット訳有りでねぇ、、、
もし、君と縁があったら会えるんじゃないのかな!」
人懐っこい黄色の目を細め、いつもの人を食った様な物言いでアルフレッド様は答えた。
そして、思いがけない所でその手編みのブレスレットと遭遇した。
学園祭の展示品の中にそれはあった。
手に取ると直ぐに彼女の作品だとわかった。
あの、変わった不思議な魔力!
作者は「マリアベル•クラレンス侯爵令嬢」
あの悪女と評判の令嬢だ。
そして、クラレンスはノーザンコート伯爵の第二子が継いでいる。
そして、ノーザンコートは、尊敬するモーリス殿の御実家
これは面白い!
是非是非お会いしなければ!
私はマリアベル様を探してフラフラと学園を彷徨った。
当番の喫茶室に行っても会えず、
展示室へ行ってもすれ違い、
ヘトヘトに疲れた私は一生彼女に逢えないのでは無いのか?と思ってしまった。
「お姉様、どうなさったの?」
幼馴染のソフィアが声を掛けてくれた。
マリアベル様を探していたのだというと、午後の催し物に出る予定だと聞いた。
午後は祖父が来てくれる事になっていた。
よし、祖父を連れてその催し物を見てこよう。
やっとマリアベル様にお会い出来る。
祖父を引きずって舞台へ急いだ。
舞台の全列は埋まっていた、が•••••
ありぁ?五家だ!
そして、あの変な髭の男は、、、
「王ーさまぁ⤴︎」
「何を素っ頓狂な声を出しておる!」
「お祖父様、王ーさま、王ーサマ」
思わず指差ししてしまった。
「アハハ、また、変な変装しておる。
お忍びのつもりだな、ありぁ」
変なリズムのベルが鳴ってきた。
チャンカ⤴︎チャンカ⤵︎チャンカ⤴︎チャンカ⤵︎
これが、マリアベル様???
悪女と名高い?、何処が?
変な口上、変な格好、そして変な伸びる棒
その棒がシャラン、シャラン、と伸びるたびに不思議な魔力が棒の先から漂ってくる。
魔力メガネを付けて見た。
魔力では無い、では何? この不思議な雰囲気は????
彼女の個性???
アハハ、面白い~、これは楽しいぃぃ
「お祖父様、面白いですわね」
祖父は目を輝かせて一緒に「さぁて、さぁて」と手拍子を取っていた。
周りの見学者も手拍子を取っている
「なんだ、この下品な音楽は!」
突然の乱入者に場の雰囲気は壊された。
殿下とラヴィ達だ。
殿下はいきなりマリアベル様の胸ぐらを掴み怒鳴りかかって行った。
侍女が間に入って止めた
(あれ?、あの侍女見た事がある)
全列の五家と陛下が舞台に上がりマリアベル様を庇い、殿下達と乱闘になった。
町のレスリングの興行見ているようだなぁ、
「お祖父様、殿下バカですね!」
「ああ、あれは脳が足りんな!」
陛下のお忍びがバレたのでその場は幕引きになった。
「お祖父様、マリアベル様を紹介してもらえませんか?」
「うむ、ワシも紹介してもらいたい!」
「ノーザンコート伯爵に頼んでみましょうよぉ~」
「そーだなぁ、」
「ついでに、あの変な棒も欲しいのですが。」
「ワシもそう思っておった。」
側で見ていた、先の財務官であったホープ卿が、「カーバンクル卿、卿」手招きして言った。
「ノーザンコート伯に私の分もお願いしてもらえませんか?」
とても有意義な学園祭だった。
あー、面白かった。
*************
お祖父様、すっかりマリアベル様のファンですわねぇ、、、
うーん、あの雰囲気は、
なんですの。雰囲気とは、
若い娘の雰囲気ではないような気がしてなぁ、
若い娘は独特のキャッキャとしてた雰囲気があるのだが、彼女はそーだなぁ、浮ついて無いっていうか、、、うーん、、、
わたくしもキャッキャして見えますか?
お前は魔法を前にするとキャッキャしてるぞー
そうか、マリアベル様は、死んだ家内が 乗馬している時に雰囲気が似ているんだ!!!
なんじゃ、そりぁ?!
フランシスには意味が全く分からなかった
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