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第二章

マリアベルと楽しい仲間達

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「王都で評判の 栗の菓子が予約出ましたの。
部屋を予約して皆さんで食べませんか?」
ソフィアが嬉しそうに言った。

「評判、まさか、あのアンジェリーナですの?」アビゲールがちょっと興奮気味で聞いた。

「そう、まさかよ!今年最後の栗のお菓子セットですのよ~!」

「うんっまぁ~、楽しみですわ、」

「だから、皆様でね、よかったらアルフレッド様をご招待いたしたいの、アビゲール様、どうかしら?」
「兄も喜びますわ、兄は栗が大好物ですのよ! 連絡いたしますわね。」

「後は、フランシス様とフレディ様、
ガブリエル様はマリアベル様とセットだから当然ご招待ですわね。」

「では、土曜日の午後、3階の部屋を予約いたしますわね!」

やったわぁー、栗ですって!
お芋と栗は大好きよ
栗 芋冷蔵庫で寝かせると甘みがますのよね。
楽しみだわぁ~

「本日はお日柄もよく•••」
「あら、変わったご挨拶ですわね!」
あっ、そうだわ、お日柄は六曜だから普通言わないわね!失敗、失敗

部屋に入るとソフィア様の、侍女さん達が、テーブルセッティングをしていた。

「小さなお茶会ですわね!」

「だって、気心のしれたお友達とお茶会ですのよ!わたくしも嬉しくて、、、」

私はソフィア様の気持ちがとても嬉しかった。
社交辞令ではなく[本当の友]と思っていてくれてたのだ!
心にジーンと来た。

「一番乗り~!、あっ、残念、マリアベル様に先を越されてしまった!」
元気一杯フランシス様登場
「そうだ、マリアベル様、編みすだれの事で相談があるんだ!」
「お姉様、それは後からにしましょうね!」
ソフィアに諌められていた。

アビゲール様はアルフレッド、フレディ男性組と一緒にいらした。
「お招きいただきありがとうございます。」

フレディ兄様、ジャケット着ている!
そんなまともな格好してる姿、初めて見たわ!

「一応、お招きだからな。」
兄様、そうしてるとハンサムなんだけどなぁ~

皿に栗スィーツが盛られている。
マロングラッセ、栗のパウンド、栗のタルト

「お代わりもありますのでお好きな物を選んで下さいませ」

皆んなで取り分け「では、いただきます。」

「•••••••••••••••••」

(うっ、甘い、取り敢えず一個だけでも•••)

皆んな無口だ。

フランシス様だけが
「美味しいですわぁ~」
と猫を被りながらパクついていた。

「久しぶりのスィーツですが、甘くありません? わたくし、凄く甘く感じてしまって、、、」
ソフィアが話を切り出した。

「最近、マリアベル様のお菓子ばかり食べていたせいか、薄味に慣れてしまったのやもしれませんね。」
アビゲール様が話を続けてた。

フレディも続けた。
「俺も、塩っぱいお菓子ばっかりだったからなぁ•••
でも、この前食べた塩クッキーとカカオクッキーは美味かったなぁ!」

塩クッキーと、カカオクッキー、ですってぇぇ!!!

「ああ、あと揚げパンも美味かったぞ!」

マリアベルさまぁぁあーーーー

「それな、ガブリエル様から、稽古の時に分けてもらったんだよ」

ガブリエルさまぁぁあーーーー

「マリアベル様のお菓子の試食は侍女の務めで御座います。」
シラ~とした顔でガブリエルは答えた。

「マリアベル様はお菓子も作られるのか?」
フランシス様は聞いた。

「ええ、マリアベル様のお作りになるお菓子はとても軽いのです。」

「へぇー、食べてみたいなぁ、
でも、凄いなぁ!お菓子も作れて、変わった魔道具も考案出来て、マリアベル様は天才だな!!!」
フランシス様ベタ褒めである。

「お褒めのお言葉ありがとうございます。
でも、私、魔法が上手く使えないんです。」

「あっ、それなんだけど、[編みすだれ]あれの先から魔力が出ているって言いたかったんだ。」

魔力が出てる???

「僕たちは学園祭の時のマリアベル様の催し物は見てないだ。
あの有名な[編みすだれ]どんな物なんだい?」
アルフレッド様が、喰い付いた。

では、ご披露しましょう!
(ガブリエルがサッと編みすだれを取り出した)

シュルン、ハイ、釣り竿、、、、

「ほら、これ、この先から魔力が出てる!」
フランシス様が、指摘する。

「あっ、本当だあ、微妙だけど、出てるね
でも、この魔力は、、、」

「そうだろう、検知出来ない魔力なんだよ、波動がウッドフィールドの加護に似ていないか?」
「祖父から聞いたのだが、マリアベル様は生まれた時に、天から信託を受けたと聞く。
その時に何か加護を頂いたのではないのか?」

「そうなのです。マリアベル様には何か加護がございますが、それがなんなのかは 分かっておられないご様子ですの。」
アビゲールが代わりにに答えてくれた。

「大昔、杖を媒体にして魔法を発動していた時があったが、それと同じ原理ではないのかなぁ?」
アルフレッド様は考え込んだ。

「あと、どんな芸がごさいますの?楽しいですわ!」
見せて欲しいとアビゲール様に言われた。

はい、橋
はい、ねじって 魚
はい、旗からシュッと 柳~ パチパチ(拍手が沸いた)

そして、これが月の光ーー
シャランと丸くしなると同時に、キラキラと金銀の粒子が月の中に降り注いだ。

ソフィアは、こめかみを抑えた
アビゲールは、ウットリと眺めていた
フレディは、ウンウン!これこれ!
アルフレッドは、ああぁ••これかぁ••••

そして、フランシスは、
目に涙を溜め「尊い!私の女神」
感動していた。

ガブリエル「また、やってしまいたしたねー」
私「好きで、やっている訳じゃないのよ!」


************


ソフィアとフレディは皆んなが帰った後にコッソリと話をした。

神託ですかぁ~、そいう事にしたのですね。

でも、サーガ自体が[神託]のようなもんだろ!

フレディ様は全容を教えていただけたのですか?

うん、この前の休日にオヤジが来てな、

わたくしもですわ!

スティーブンも教えられたと言っていた。
でも、スティーブンはマリーとマリアが同一人物だとは気が付いていなかったなぁ。

ではラヴィ様は?

分からん、あれ、最近 頭がおかしいから•••

頭がおかしいのはいつもの事ではありませんの?

確かに(笑

問題は殿下ですわよね。
あの方、あんなに思い込みが酷かったかしら?

ほら、俺達が小さい頃、ラヴィがフランシス様と大喧嘩した時の話、

魔力の押し合いで競って遊んでた時ですわよね。

ラヴィ、フランシス様に勝てないもんだから意識操作の魔力流したんだよ。
そうしたら、フランシス様 怒ってラヴィをボコボコにして、
ラヴィが泣いて殿下に文句言って、、、

あー、思い出しました。
「フランシス、ラヴィに謝れ!意識操作くらいなんだ!
女だったら黙って男の言うなりになれ。男に勝とうと思う方がおかしい。」
みたいな事言われて、わたくしも頭に来て、、、
そー言えば、あれ以来、殿下達と遊ばなくなったのですよ。

殿下、昔から思い込みが激しいかったよなぁ。

俺達じゃあ無理だと思わないか?

この際、王にビシッと叱っていただいた方がよろしいと思いますわ。
わたくし、父にそう進言してみます。

俺もオヤジに言ってみよう。














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