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高二ノ秋3
親衛隊と悪役令嬢2
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「東條様、貴方には僕たちの旗印になって頂きたいのです」
「は?」
「ですから、僕たちの」
「いや、それは聞こえてい……ます」
流石に彼等の前で、素のキャラでいるのはまずいかと語尾を敬語で取り繕った。
しかしちょっと意味がわからないですね……旗印とは。
いや、言葉の意味はわかる。旗印ってのは、主に戦場で目印として旗につける紋所や文字のことか、もしくは行動の目標として掲げる主義主張のことだ。俺もヤンキー全盛期だった頃は、チームの旗印を掲げて喧嘩に臨んでいたものだ。懐かしい。
「ちなみに僕たちの採用する意味としては、二つ目ですね」
「サラッと心読むのやめてくれない?」
「フフフ」
フフフじゃねーんだわ。ニコニコと微笑んでいる親衛隊隊長、安芸侑李。
柔和なイメージをひっくり返すほどの過激派として知られている。会長に近づく者には容赦しない系男子だ。怖いね。
そんな安芸達の旗印……つまり、行動の目標として掲げられる、どういうことだってばよ。
「東條様、貴方は悪役令嬢です。つまり、美作会長の婚約者ということです」
「ちょっと論理飛躍しすぎてない?」
いきなり話がぶっ飛んだにもほどがある。俺と美作が婚約?どうしてそうなった。
秒で突っ込めば、安芸及び一緒にいる連中はキョトンとした顔になった。
「東條様は悪役令嬢じゃないですか」
何言ってんだコイツって顔をされてしまった。解せぬ。
「悪役令嬢は、この学園の支配者たる美作様の最も近くにいる選ばれた存在だからこそ、悪役令嬢なのです」
「乙女ゲーだと王太子の婚約者ポジションってことですね」
「東條様とてもお顔がよろしいので、ぴったりだと思います」
安芸の言葉に追随してくる。多数決で俺が奴の婚約者云々は決定事項らしい。
「お昼休みに中庭で熱烈なキスもされていましたし……ねえ?」
目が、安芸の目が怖い!
いやお前こそが悪役なんじゃないかって思うくらい迫力があった。なまじ目鼻立ちがはっきりしているせいもある。
「それは美作……会長が勝手に」
「ええ、勿論婚約者同士の蜜月を邪魔するほど野暮ではありません。僕たち、みまつか推しなので」
「みまつか?」
「美作×司の略称です。推しカプは略称で呼ぶのが習わしなので」
お前もそっち側か。
てっきり、悪役令嬢だかなんだか知らないが会長に色目使ってんじゃねえよ的な呼び出しだと思っていたので、拍子抜けしてしまった。
「で、婚約者云々と旗印ってのに関係は?」
「それは勿論。ヒロインだからなんだか知りませんが、美作様と東條様の仲を引き裂かんとする紘川琉に制裁を下すための旗印ですよ」
は?何言ってんだこいつ。
心底理解不能な顔で見たが、安芸の目はやはり本気だった。
「は?」
「ですから、僕たちの」
「いや、それは聞こえてい……ます」
流石に彼等の前で、素のキャラでいるのはまずいかと語尾を敬語で取り繕った。
しかしちょっと意味がわからないですね……旗印とは。
いや、言葉の意味はわかる。旗印ってのは、主に戦場で目印として旗につける紋所や文字のことか、もしくは行動の目標として掲げる主義主張のことだ。俺もヤンキー全盛期だった頃は、チームの旗印を掲げて喧嘩に臨んでいたものだ。懐かしい。
「ちなみに僕たちの採用する意味としては、二つ目ですね」
「サラッと心読むのやめてくれない?」
「フフフ」
フフフじゃねーんだわ。ニコニコと微笑んでいる親衛隊隊長、安芸侑李。
柔和なイメージをひっくり返すほどの過激派として知られている。会長に近づく者には容赦しない系男子だ。怖いね。
そんな安芸達の旗印……つまり、行動の目標として掲げられる、どういうことだってばよ。
「東條様、貴方は悪役令嬢です。つまり、美作会長の婚約者ということです」
「ちょっと論理飛躍しすぎてない?」
いきなり話がぶっ飛んだにもほどがある。俺と美作が婚約?どうしてそうなった。
秒で突っ込めば、安芸及び一緒にいる連中はキョトンとした顔になった。
「東條様は悪役令嬢じゃないですか」
何言ってんだコイツって顔をされてしまった。解せぬ。
「悪役令嬢は、この学園の支配者たる美作様の最も近くにいる選ばれた存在だからこそ、悪役令嬢なのです」
「乙女ゲーだと王太子の婚約者ポジションってことですね」
「東條様とてもお顔がよろしいので、ぴったりだと思います」
安芸の言葉に追随してくる。多数決で俺が奴の婚約者云々は決定事項らしい。
「お昼休みに中庭で熱烈なキスもされていましたし……ねえ?」
目が、安芸の目が怖い!
いやお前こそが悪役なんじゃないかって思うくらい迫力があった。なまじ目鼻立ちがはっきりしているせいもある。
「それは美作……会長が勝手に」
「ええ、勿論婚約者同士の蜜月を邪魔するほど野暮ではありません。僕たち、みまつか推しなので」
「みまつか?」
「美作×司の略称です。推しカプは略称で呼ぶのが習わしなので」
お前もそっち側か。
てっきり、悪役令嬢だかなんだか知らないが会長に色目使ってんじゃねえよ的な呼び出しだと思っていたので、拍子抜けしてしまった。
「で、婚約者云々と旗印ってのに関係は?」
「それは勿論。ヒロインだからなんだか知りませんが、美作様と東條様の仲を引き裂かんとする紘川琉に制裁を下すための旗印ですよ」
は?何言ってんだこいつ。
心底理解不能な顔で見たが、安芸の目はやはり本気だった。
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