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高二ノ秋3
親衛隊と悪役令嬢3
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「親衛隊が、目に余る者へ制裁を下すのは当たり前のことでしょう?」
「……それで、旗印とやらに俺を据え置きたいと。こっちにしてみれば、いい迷惑だな」
「何をおっしゃっているのやら。紘川琉は貴方にとって邪魔でなければならない存在。東條様の下手くそなイビリよりは、よりエンタメ性のあるドラマティックな展開を、生徒達は求めているのです」
こいつ、下手くそって言いやがった。
いや、確かに自覚はあるけどさ……。
安芸侑李は、自分の立場を理解している。親衛隊ってのは、俺みたいな役割や生徒会の連中みたいに決められたものじゃない。あくまでも、自主的に作られた組織だ。王道学園だから親衛隊があるのは当然、ってことで生徒会の連中を良くも悪くも手助けして箔をつけるために存在している。
わざわざ学園のお遊びの舞台に上がってくるような、物好きな連中だ。
「僕が求めていることは、ただ一つ。悪役令嬢である以上、貴方には相応の立ち振る舞いをして欲しいだけです」
「……相応の、立ち振る舞い、ね」
「ええ。紘川琉と仲良くするなど、もっての外。まぁ、世の中にはヒロイン×悪役令嬢という百合展開も一定の需要があるようですが、僕は好みじゃないので。推しカプがくつつく方が嬉しいじゃないですか」
大真面目な顔をして言う安芸に、お前が一番私情じゃねぇかと心底呆れてしまった。
推しカプってなんだ。漫画やアニメ、テレビの向こうの人間ならまだしも、面と向かって本人にそれを言うって、どう言う神経をしているんだか。
この学園の連中の感覚が狂っているのは入学直後から分かっていたことだが、今はっきりと理解した。
こいつら、生身の人間を相手に、自分を楽しませる娯楽の対象としか思っていないのだ。
言うならば、没入系のアトラクション。全寮制男子高校を舞台にした、王道学園ドラマ。時にマンネリ化するから、ファンタジーや非王道を取り入れたり。悪役令嬢は、新たなスパイス程度にしか思っていないんだろう。
ハーー、クソすぎる。いっそ全部ぶち壊してやりたい。
ヤンキー全盛期のメンタルであれば、そんなん知るかとばかりに好き勝手やっただろうが、一年半も大人しくしていた弊害か、反射的に動く瞬発力は麻痺してしまった。
それでも、ムカついたのは事実。だから意趣返ししてやることに決めた。
「お前の好みなんて、知るかっての。俺は俺の好きにさせてもらうから」
「……成程、敢えて茨の道を選ぶというわけですね」
「こんなの、学生の道楽だろ」
「道楽。確かにその通りですが、その道楽に命をかけてる人間もいるんですよ」
アホらしい。これ以上話しても有意義な話し合いとはならないだろう。
仲良くする奴は、俺が決める。役割なんて知るか。
これで終わりだとばかりに、その場を後にした。
「……それで、旗印とやらに俺を据え置きたいと。こっちにしてみれば、いい迷惑だな」
「何をおっしゃっているのやら。紘川琉は貴方にとって邪魔でなければならない存在。東條様の下手くそなイビリよりは、よりエンタメ性のあるドラマティックな展開を、生徒達は求めているのです」
こいつ、下手くそって言いやがった。
いや、確かに自覚はあるけどさ……。
安芸侑李は、自分の立場を理解している。親衛隊ってのは、俺みたいな役割や生徒会の連中みたいに決められたものじゃない。あくまでも、自主的に作られた組織だ。王道学園だから親衛隊があるのは当然、ってことで生徒会の連中を良くも悪くも手助けして箔をつけるために存在している。
わざわざ学園のお遊びの舞台に上がってくるような、物好きな連中だ。
「僕が求めていることは、ただ一つ。悪役令嬢である以上、貴方には相応の立ち振る舞いをして欲しいだけです」
「……相応の、立ち振る舞い、ね」
「ええ。紘川琉と仲良くするなど、もっての外。まぁ、世の中にはヒロイン×悪役令嬢という百合展開も一定の需要があるようですが、僕は好みじゃないので。推しカプがくつつく方が嬉しいじゃないですか」
大真面目な顔をして言う安芸に、お前が一番私情じゃねぇかと心底呆れてしまった。
推しカプってなんだ。漫画やアニメ、テレビの向こうの人間ならまだしも、面と向かって本人にそれを言うって、どう言う神経をしているんだか。
この学園の連中の感覚が狂っているのは入学直後から分かっていたことだが、今はっきりと理解した。
こいつら、生身の人間を相手に、自分を楽しませる娯楽の対象としか思っていないのだ。
言うならば、没入系のアトラクション。全寮制男子高校を舞台にした、王道学園ドラマ。時にマンネリ化するから、ファンタジーや非王道を取り入れたり。悪役令嬢は、新たなスパイス程度にしか思っていないんだろう。
ハーー、クソすぎる。いっそ全部ぶち壊してやりたい。
ヤンキー全盛期のメンタルであれば、そんなん知るかとばかりに好き勝手やっただろうが、一年半も大人しくしていた弊害か、反射的に動く瞬発力は麻痺してしまった。
それでも、ムカついたのは事実。だから意趣返ししてやることに決めた。
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「……成程、敢えて茨の道を選ぶというわけですね」
「こんなの、学生の道楽だろ」
「道楽。確かにその通りですが、その道楽に命をかけてる人間もいるんですよ」
アホらしい。これ以上話しても有意義な話し合いとはならないだろう。
仲良くする奴は、俺が決める。役割なんて知るか。
これで終わりだとばかりに、その場を後にした。
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