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後日談
夫婦 1
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揺蕩っていた意識が、どことなく覚醒してきたのを感じ、私はうっすらと瞳を開きました。
夜目がきくため部屋の中はきちんと視認できますが、まだ陽も昇らぬ頃合いのよう。
身を起こすと、すぐ隣の背中がふるりと震えて、小さな呻き声が。
どうやら寒かったようです。その肩が隠れるように上掛けを直しました。
懐かしい夢でしたね。
あの頃のことを夢に見たのは、妻の香りに記憶が刺激されたのでしょう。
彼女と閨を共にしたのは、約一年ぶり。婚姻の儀以来のことでした。あの時も、早朝に彼女は王都へ発ってしまいました。
夏にも一度顔は合わせているのですが、その日のうちに蜻蛉返りで、言葉を交わす時間もないほどでしたからね。
「ふむ? あぁ……それで」
せっかくの再会をあんな風にしていた理由が、今更ながら正しく理解できた気が致しました。
私の気持ちを疑っていたというより、ああして去った自分の所業に、私が怒りを抱いているのではと懸念し、緊張していたのですね。
職務については重々承知。そう伝えておりますが、この方は私ほど、割り切った考え方はできないのでしょう。
となると……少し意地悪が過ぎた気がしますね。
冗談でも、責めるような言葉を、言うべきではなかった。
連絡できなかったのかと問うたのは、照れ隠しのようなものだったのですが……。
まだいまいち彼女の勝手が掴めていない。共有する時間が足りていないのですね。
妻が起きたら詫びた方が良いだろうかと思案しつつ寝台を下り、義足をつけたままであった脚が少々辛くありましたが、羽織を纏って立ち上がりました。
部屋を温めるため、暖炉の熾火に薪を足し、部屋を出て調理場でも同様に。
風呂用の鉄球を温めつつ、薬缶を火にかけお茶の用意も進めます。
そうしてから寝室に戻りますと、妻はまだ夢の中である様子。
長旅の直後に身体を求め無理をさせてしまいましたから、当然疲れているのでしょう。
本来なら、もう少し寝かせてやるべきなのでしょうが、本日はまだお互い職務がございます。
「……ロア、起きれますか?」
そう声を掛けてゆすると、抗議するような呻き声。
上掛けを剥ぎ取ろうと手を伸ばし、もう少し優しくすべきかと手を止めましたら、ころんと転がった妻の顔がこちらを向いたので、丁度良いと額に口づけ。
鼻先と、唇を続けて啄みました。
その感触で意識が急浮上したよう。パチリと目が開いたと思ったら、混乱と怒りに歪む妻の表情。
「ンな……っ」
「おはようございます」
「…………お、まえ、今……⁉︎」
「ちゃんと名を呼んで、揺すって、それでも起きなかったのは貴女ですよ」
寝ぼけているのか婚姻前のように振る舞う妻に、つい笑ってそう言うと、やっと少し頭が覚醒してきたのか、唇を手で覆い、動揺したように視線を彷徨わせました。
焦っていると見受けられるのは、まだ自分が居る場所や時を思い出せていないのでしょうか?
「昨日、アヴァロンに着いたばかりです。そしてここは貴女と私の家ですよ」
そう言い跳ねた横髪を耳に掛けてやると、やっと記憶が現実と繋がったのでしょう。
唇にやっていた手で今度は目元を覆い。
「……思い出した」
ふう……と、安堵の溜息。
もしかしたら、この方もかつての夢を見、過去を旅していたのかもしれません。
ならば、今一度、私との関係も確認した方が良いでしょうか?
「それでは……私は貴女のなんでしょう?」
「っ⁉︎ なんでそれを聞くんだよっ」
「ちゃんと答えてください、ロア。私は誰です?」
ロア。
と、呼びますと、彼女はゾクリと反応しました。
そして見る間に首筋までもを紅潮させます。
ロレンという呼び名は、男のように振る舞いたいこの方の武具のひとつと言っても過言ではありません。
ですから婚姻の儀を取り行った後、家の中まで武装されては困ると思い、妻という立場の時に、私だけが呼んで良い名を求めました。
しかし彼女が、ローレシアと呼ばれるのは嫌だと頑なに拒むものですから、ロアと呼ぶことに決めたのです。
夏は呼ぶ機会すらございませんでしたし、この呼び名に慣れる暇もありませんでしたからね、動揺するさまが見ものです。
「さあロア、私は貴女のなんですか?」
「…………」
「ロア、答えるまで聞きますよ」
耳に馴染むよう敢えて何度も呼び、首を傾げてそう問いますと、苦渋に満ちた表情から必死の思いで吐き出された言葉が。
「……っ夫だろっ!」
「そうですね。よく思い出しました。私は貴女の夫で、貴女は私の妻です」
「なんなんだよ……なんで朝からこんなやりとり……⁉︎」
「確認しないと貴女が忘れているかもしれませんしね」
そう言うと、またころんと転がりこちらに背を向けた妻は、忘れるかっ。と、聞き取れるギリギリの小さな捨て台詞。
聞こえていないつもりなのでしょう。
耳と首筋までもが、ほんのり赤く染まっています。
それを見ていると、またじんわりと腹に熱を感じました。
鍛えられ、引き締まった背中に左手で触れると、そこから伝わる彼女の体温と、しっとりとした肌の感触。
久しぶりのこうしたやり取りが、やはり嬉しい。
さて。これ以上拗れる前に、機嫌をとっておきましょうか。
「……昨日は少し、無理を強いたと反省しています。
別に怒っていたわけではないんですよ。
そうではなく……気持ちが急いていました。早く貴女に触れたくて」
そう言い後頭部の髪を梳くと、困ったように縮こまり、より小さく丸まる背中。
女性として扱われることが得意ではない我が妻は、こういった時どう振る舞えば良いかが分からず、大抵こうしてしまいます。
「ロア、機嫌を直してください。どうすれば許してくれますか?」
彼女が怒っているわけではないことも分かっていましたけれど、敢えてそう問いました。
私はどうしても、彼女をこうして困らせる言葉を選んでしまいます。私の言葉に翻弄され、動揺する姿に胸が躍ってしまう。
「それとも無理をさせて、どこか痛めてしまいましたか?」
身を乗り出し耳元で囁くと、更にギュッと縮こまった妻は、慌てて「どこも痛くない!」と返事を返しました。ですがそんな反応をするだろうことも、私は承知しています。
「本当に? なら、こちらを向いてください、確認しますから」
「しなくていい! っていうか、このやり取り昨日もやったよな⁉︎」
「そうでしたか?」
無論覚えていましたが、そう言い誤魔化しつつ身を落とし、染まったままの首筋を舌先で舐めると、予想外の刺激にについ「んぁ⁉︎」と、奇声をあげて……。
「こ、こらっ⁉︎」
慌ててこちらを向いた妻の唇を舐めると、ぎゅっと反射で引き結ばれてしまいました。
「違います……」
そう言うと、やっと何を求められていたかを理解した様子。
戯れ、愛撫する時間を堪能して唇を離しますと、彼女はもう直前のやりとりを忘れてしまったように惚けた目をしておりました。
ですがここまでですね。髪をもう一度指先で梳き、身を起こします。
「続きはまた夜に。
風呂を沸かしてきます。昨日入れませんでしたからゆっくりどうぞ。
まだ早い時間ですから、少しのんびりしても問題ありませんよ」
そう言うと、居心地悪そうに身をよじり、視線を彷徨わせます。
何か思うことがあるのか言い淀み、悩んだ末、結局口にすることにしたようで。
「お前……なんか喋り方とか行動色々が、違和感しかない……」
「は?」
「そ、そういう感じじゃないだろ、いつもは! なんなんだよそれ、また揶揄ってる⁉︎」
おや、そうきましたか。
「ごく普通のやりとりだと思うのですが……」
「普通じゃない! お前いつもはもっとこう……喧嘩腰っていうか……」
「喧嘩がしたいのですか?」
「お前っ、またボクを揶揄ってるだろ!」
「めっそうもない」
「……嘘だ」
「嘘ではなく、いつもと違うというのは……貴女の立場が変わったからですよ」
そう言うと、意味を理解できなかった様子の我が妻は、怪訝そうに眉を寄せました。
やれ。説明しなければ分かりませんか?
「貴女が、私の妻になったからです」
本日ようやっと夫婦で過ごしたようなものですからね。無理もありませんが……。
もう他人ではないのだと、自覚していただかなければ困ります。
我が妻にだけですよ。
こんな風に接するのは。
そう囁くと、私の背の君はまた、頬を染めました。
「それから、少しずつでも夫婦らしくすることに慣れていきませんと……いつまで経っても貴女は私を『お前』呼びで通しそうなので」
「っ⁉︎」
まだ一度も名を呼んでくれないと、気付いているのですよ?
ですが私もいい大人ですし、そんな細やかなことには拘りません。
貴女からハインと呼んでくださるのを、気長に待ちます。
「ほら、起きましょうロア。今日も互いに仕事がありますからね。
身支度の時間は充分確保しているつもりですが、無限ではありませんよ」
夜目がきくため部屋の中はきちんと視認できますが、まだ陽も昇らぬ頃合いのよう。
身を起こすと、すぐ隣の背中がふるりと震えて、小さな呻き声が。
どうやら寒かったようです。その肩が隠れるように上掛けを直しました。
懐かしい夢でしたね。
あの頃のことを夢に見たのは、妻の香りに記憶が刺激されたのでしょう。
彼女と閨を共にしたのは、約一年ぶり。婚姻の儀以来のことでした。あの時も、早朝に彼女は王都へ発ってしまいました。
夏にも一度顔は合わせているのですが、その日のうちに蜻蛉返りで、言葉を交わす時間もないほどでしたからね。
「ふむ? あぁ……それで」
せっかくの再会をあんな風にしていた理由が、今更ながら正しく理解できた気が致しました。
私の気持ちを疑っていたというより、ああして去った自分の所業に、私が怒りを抱いているのではと懸念し、緊張していたのですね。
職務については重々承知。そう伝えておりますが、この方は私ほど、割り切った考え方はできないのでしょう。
となると……少し意地悪が過ぎた気がしますね。
冗談でも、責めるような言葉を、言うべきではなかった。
連絡できなかったのかと問うたのは、照れ隠しのようなものだったのですが……。
まだいまいち彼女の勝手が掴めていない。共有する時間が足りていないのですね。
妻が起きたら詫びた方が良いだろうかと思案しつつ寝台を下り、義足をつけたままであった脚が少々辛くありましたが、羽織を纏って立ち上がりました。
部屋を温めるため、暖炉の熾火に薪を足し、部屋を出て調理場でも同様に。
風呂用の鉄球を温めつつ、薬缶を火にかけお茶の用意も進めます。
そうしてから寝室に戻りますと、妻はまだ夢の中である様子。
長旅の直後に身体を求め無理をさせてしまいましたから、当然疲れているのでしょう。
本来なら、もう少し寝かせてやるべきなのでしょうが、本日はまだお互い職務がございます。
「……ロア、起きれますか?」
そう声を掛けてゆすると、抗議するような呻き声。
上掛けを剥ぎ取ろうと手を伸ばし、もう少し優しくすべきかと手を止めましたら、ころんと転がった妻の顔がこちらを向いたので、丁度良いと額に口づけ。
鼻先と、唇を続けて啄みました。
その感触で意識が急浮上したよう。パチリと目が開いたと思ったら、混乱と怒りに歪む妻の表情。
「ンな……っ」
「おはようございます」
「…………お、まえ、今……⁉︎」
「ちゃんと名を呼んで、揺すって、それでも起きなかったのは貴女ですよ」
寝ぼけているのか婚姻前のように振る舞う妻に、つい笑ってそう言うと、やっと少し頭が覚醒してきたのか、唇を手で覆い、動揺したように視線を彷徨わせました。
焦っていると見受けられるのは、まだ自分が居る場所や時を思い出せていないのでしょうか?
「昨日、アヴァロンに着いたばかりです。そしてここは貴女と私の家ですよ」
そう言い跳ねた横髪を耳に掛けてやると、やっと記憶が現実と繋がったのでしょう。
唇にやっていた手で今度は目元を覆い。
「……思い出した」
ふう……と、安堵の溜息。
もしかしたら、この方もかつての夢を見、過去を旅していたのかもしれません。
ならば、今一度、私との関係も確認した方が良いでしょうか?
「それでは……私は貴女のなんでしょう?」
「っ⁉︎ なんでそれを聞くんだよっ」
「ちゃんと答えてください、ロア。私は誰です?」
ロア。
と、呼びますと、彼女はゾクリと反応しました。
そして見る間に首筋までもを紅潮させます。
ロレンという呼び名は、男のように振る舞いたいこの方の武具のひとつと言っても過言ではありません。
ですから婚姻の儀を取り行った後、家の中まで武装されては困ると思い、妻という立場の時に、私だけが呼んで良い名を求めました。
しかし彼女が、ローレシアと呼ばれるのは嫌だと頑なに拒むものですから、ロアと呼ぶことに決めたのです。
夏は呼ぶ機会すらございませんでしたし、この呼び名に慣れる暇もありませんでしたからね、動揺するさまが見ものです。
「さあロア、私は貴女のなんですか?」
「…………」
「ロア、答えるまで聞きますよ」
耳に馴染むよう敢えて何度も呼び、首を傾げてそう問いますと、苦渋に満ちた表情から必死の思いで吐き出された言葉が。
「……っ夫だろっ!」
「そうですね。よく思い出しました。私は貴女の夫で、貴女は私の妻です」
「なんなんだよ……なんで朝からこんなやりとり……⁉︎」
「確認しないと貴女が忘れているかもしれませんしね」
そう言うと、またころんと転がりこちらに背を向けた妻は、忘れるかっ。と、聞き取れるギリギリの小さな捨て台詞。
聞こえていないつもりなのでしょう。
耳と首筋までもが、ほんのり赤く染まっています。
それを見ていると、またじんわりと腹に熱を感じました。
鍛えられ、引き締まった背中に左手で触れると、そこから伝わる彼女の体温と、しっとりとした肌の感触。
久しぶりのこうしたやり取りが、やはり嬉しい。
さて。これ以上拗れる前に、機嫌をとっておきましょうか。
「……昨日は少し、無理を強いたと反省しています。
別に怒っていたわけではないんですよ。
そうではなく……気持ちが急いていました。早く貴女に触れたくて」
そう言い後頭部の髪を梳くと、困ったように縮こまり、より小さく丸まる背中。
女性として扱われることが得意ではない我が妻は、こういった時どう振る舞えば良いかが分からず、大抵こうしてしまいます。
「ロア、機嫌を直してください。どうすれば許してくれますか?」
彼女が怒っているわけではないことも分かっていましたけれど、敢えてそう問いました。
私はどうしても、彼女をこうして困らせる言葉を選んでしまいます。私の言葉に翻弄され、動揺する姿に胸が躍ってしまう。
「それとも無理をさせて、どこか痛めてしまいましたか?」
身を乗り出し耳元で囁くと、更にギュッと縮こまった妻は、慌てて「どこも痛くない!」と返事を返しました。ですがそんな反応をするだろうことも、私は承知しています。
「本当に? なら、こちらを向いてください、確認しますから」
「しなくていい! っていうか、このやり取り昨日もやったよな⁉︎」
「そうでしたか?」
無論覚えていましたが、そう言い誤魔化しつつ身を落とし、染まったままの首筋を舌先で舐めると、予想外の刺激にについ「んぁ⁉︎」と、奇声をあげて……。
「こ、こらっ⁉︎」
慌ててこちらを向いた妻の唇を舐めると、ぎゅっと反射で引き結ばれてしまいました。
「違います……」
そう言うと、やっと何を求められていたかを理解した様子。
戯れ、愛撫する時間を堪能して唇を離しますと、彼女はもう直前のやりとりを忘れてしまったように惚けた目をしておりました。
ですがここまでですね。髪をもう一度指先で梳き、身を起こします。
「続きはまた夜に。
風呂を沸かしてきます。昨日入れませんでしたからゆっくりどうぞ。
まだ早い時間ですから、少しのんびりしても問題ありませんよ」
そう言うと、居心地悪そうに身をよじり、視線を彷徨わせます。
何か思うことがあるのか言い淀み、悩んだ末、結局口にすることにしたようで。
「お前……なんか喋り方とか行動色々が、違和感しかない……」
「は?」
「そ、そういう感じじゃないだろ、いつもは! なんなんだよそれ、また揶揄ってる⁉︎」
おや、そうきましたか。
「ごく普通のやりとりだと思うのですが……」
「普通じゃない! お前いつもはもっとこう……喧嘩腰っていうか……」
「喧嘩がしたいのですか?」
「お前っ、またボクを揶揄ってるだろ!」
「めっそうもない」
「……嘘だ」
「嘘ではなく、いつもと違うというのは……貴女の立場が変わったからですよ」
そう言うと、意味を理解できなかった様子の我が妻は、怪訝そうに眉を寄せました。
やれ。説明しなければ分かりませんか?
「貴女が、私の妻になったからです」
本日ようやっと夫婦で過ごしたようなものですからね。無理もありませんが……。
もう他人ではないのだと、自覚していただかなければ困ります。
我が妻にだけですよ。
こんな風に接するのは。
そう囁くと、私の背の君はまた、頬を染めました。
「それから、少しずつでも夫婦らしくすることに慣れていきませんと……いつまで経っても貴女は私を『お前』呼びで通しそうなので」
「っ⁉︎」
まだ一度も名を呼んでくれないと、気付いているのですよ?
ですが私もいい大人ですし、そんな細やかなことには拘りません。
貴女からハインと呼んでくださるのを、気長に待ちます。
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