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後日談の後日談 後編 ※
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アリサの下着に手を這わすと、既にぐっしょりと濡れていた。
ディートハルトは今日まだそこに触れていないのに。
「舐めて濡れたの?」
尋ねると、真っ赤になって顔を逸らされた。
可愛くて愛しくて、また凶暴なけだものが目を覚ます。
彼女の体は随分とディートハルトに馴染んだ。このまま突っ込んでもちゃんと受け止める。
いや、ダメだ。今日はアリサを唯一にすると誓った日。つまり初夜だ。ひたすら優しく穏やかに抱いてあげないと。
「脱がすよ」
「あの……ディート様も、脱いでください」
「ん……」
本当はもう押し倒してぶち込みたい。
はやる気持ちを押し隠し、ディートハルトは服を脱ぎ捨てた。
目の前には下着を脱ぐ有紗の姿があり、興奮が更に高まる。
「アリサ、おいで」
黄色がかった彼女の肌はとても肌理が細かくて触り心地がいい。
細い体を組み敷き、肌に口付けを落としながら下半身に指先を滑らせると、アリサの手が制止してきた。
「も……入れてください」
「だめ。今日はちゃんと丁寧にしたい」
「ひゃん! だめっ!」
そこに指先を滑らせると、既にとろとろに蕩けていた。
すぐに入れてもいいと言われる意味がわかった。簡単にディートハルトの指を飲み込んでいく。
「凄いね、ぐちょぐちょ」
すぐにでも男を受け入れられそうなくらい解けていて、なのにしっかりと締め付けてくる。
「入れてください。もう、大丈夫だから……」
舐めただけでこんな風になるなんて、なんて淫らな体なんだろう。
恥じらう姿が可愛らしくてたまらない。
ディートハルトのものは、一度放ったにも関わらず臨戦態勢になっている。
誘われるままに男の欲望をあてがうと、ひくんと入口がひくついた。
少し力を込めるだけで、そこは簡単に男を迎え入れる。
簡単に侵入を許すくせに、入り込むときつく締め付つけてくる彼女の中は入れただけでも気持ちいい。
「んあっ……」
一番奥に到達すると、身動ぎとともにきゅうっと絡み付いてきた。
性交への期待の為、既にディートハルトのものは、先走りをはしたなくもだらだらと垂らしている。
それを塗り付けるように動かすと、アリサは可愛らしく啼きながらディートハルトを締め付けた。
既に唇で受け止めた後なのに彼女はテラ・レイスだから魔力に酔わない。魔力ではなく、純粋にディートハルトの性器がもたらす快楽に酔っている。
身悶えするアリサの腰がディートハルトに押し付けられた。
「気持ちいい?」
「はい。ディート様とつながってる……」
ふわりと笑うアリサが可愛い。
逃げ出す前、泣きながら嫌々体を差し出す彼女に満足していた自分はなんて愚かだったのか。
「動くよ」
こくりと頷くのを待って、ディートハルトはゆるゆると抽挿を始めた。
アリサが今一番好きなのは一番奥。
そこに到達すると、「ん……」と微かな声が漏れる。
少しずつ動きを早くしていくと、最奥に到達する度に、控えめに喘ぎながらディートハルトの首にしがみついてくる。
声は我慢しなくていいと言っているのに、本格的に揺さぶらないとアリサの箍は外れない。
それがまた男を滾らせるのだと彼女はきっと気付いていない。
「あっ……あん、あっ、はげし……」
激しくしている。我を忘れて乱れるアリサが見たいから。
この体を無茶苦茶に貪れと獣欲が命じるままに。
背中にアリサの指先が食い込んだ。内ももがディートハルトの腰をきつく挟み込んでくる。
最奥を開発したのは、自分が彼女の最奥に潜り込むことが好きだからだ。
どうせ放つなら一番奥に、そこに彼女の絶頂を紐付けたい。
きつく締め付けてくる膣壁は、極上の快楽をディートハルトにもらたしてくる。絡み付いてくる襞と男性器の摩擦が気持ちいい。
欲が奔流となりせり上がってくるのを感じる。しかし解き放つのはまだだ。もっとアリサを感じさせてから。
「あっ、やぁ、ディートさま、だめ、おかしくなるっ」
腰が、体が跳ねる。それを無理矢理押さえ付ける。
快感を逃がす事は許さない。
おかしくなればいい。放つのは深い絶頂の瞬間、そう決めている。
「うん、俺もそろそろ……」
「あっ、あああぁあっ」
びくんと震えた有紗の最奥に先端を押し付けた。
そして、押さえつけていた欲を一気に解き放つ。
「あ……あ……」
飛沫を感じるのか、更に痙攣し絶頂をこちらに知らせてくるアリサが可愛くてたまらない。
このまま溶け合って一つになれたらいいのに。
そう思いながら、ディートハルトは有紗の体をきつく抱き締めた。
◆ ◆ ◆
抱き合った後も睦み合いは続く。
肌と肌を触れ合わせ、ディートハルトは優しく有紗の頭を撫でてくれる。
交わり合う事も気持ちいいから好きだけど、事後の触れ合いもとても幸せな気持ちになる。
「アリサの両親はどういう人だったの?」
唐突に尋ねられて、有紗は目を見張った。
「どうしたんですか? 急に」
「君の祖国や生い立ちの事を俺は何も知らないと思って」
そう言えば聞かれた事がなかった。結構長い間一緒に過ごしてきたのに。
「戻れない祖国の事など忘れてしまえと思っていた。でも、それは違うのかなって」
ディートハルトの瞳は静かに凪いでいた。
「俺では君の失われた祖国の代わりにはなれないかもしれないけれど……埋めたいんだ。少しでも」
有紗の視界がじわりと歪んだ。涙が滲み、目尻から零れ落ちる。
「ディート様、わたし……わたし……」
唇がわなないて、言葉がうまく紡げない。
「ゆっくりでいいから。ごめん、もっと早くに聞いておくべきだった」
涙を吸い取るように目元に口付けが落とされた。
ディートハルトは今日まだそこに触れていないのに。
「舐めて濡れたの?」
尋ねると、真っ赤になって顔を逸らされた。
可愛くて愛しくて、また凶暴なけだものが目を覚ます。
彼女の体は随分とディートハルトに馴染んだ。このまま突っ込んでもちゃんと受け止める。
いや、ダメだ。今日はアリサを唯一にすると誓った日。つまり初夜だ。ひたすら優しく穏やかに抱いてあげないと。
「脱がすよ」
「あの……ディート様も、脱いでください」
「ん……」
本当はもう押し倒してぶち込みたい。
はやる気持ちを押し隠し、ディートハルトは服を脱ぎ捨てた。
目の前には下着を脱ぐ有紗の姿があり、興奮が更に高まる。
「アリサ、おいで」
黄色がかった彼女の肌はとても肌理が細かくて触り心地がいい。
細い体を組み敷き、肌に口付けを落としながら下半身に指先を滑らせると、アリサの手が制止してきた。
「も……入れてください」
「だめ。今日はちゃんと丁寧にしたい」
「ひゃん! だめっ!」
そこに指先を滑らせると、既にとろとろに蕩けていた。
すぐに入れてもいいと言われる意味がわかった。簡単にディートハルトの指を飲み込んでいく。
「凄いね、ぐちょぐちょ」
すぐにでも男を受け入れられそうなくらい解けていて、なのにしっかりと締め付けてくる。
「入れてください。もう、大丈夫だから……」
舐めただけでこんな風になるなんて、なんて淫らな体なんだろう。
恥じらう姿が可愛らしくてたまらない。
ディートハルトのものは、一度放ったにも関わらず臨戦態勢になっている。
誘われるままに男の欲望をあてがうと、ひくんと入口がひくついた。
少し力を込めるだけで、そこは簡単に男を迎え入れる。
簡単に侵入を許すくせに、入り込むときつく締め付つけてくる彼女の中は入れただけでも気持ちいい。
「んあっ……」
一番奥に到達すると、身動ぎとともにきゅうっと絡み付いてきた。
性交への期待の為、既にディートハルトのものは、先走りをはしたなくもだらだらと垂らしている。
それを塗り付けるように動かすと、アリサは可愛らしく啼きながらディートハルトを締め付けた。
既に唇で受け止めた後なのに彼女はテラ・レイスだから魔力に酔わない。魔力ではなく、純粋にディートハルトの性器がもたらす快楽に酔っている。
身悶えするアリサの腰がディートハルトに押し付けられた。
「気持ちいい?」
「はい。ディート様とつながってる……」
ふわりと笑うアリサが可愛い。
逃げ出す前、泣きながら嫌々体を差し出す彼女に満足していた自分はなんて愚かだったのか。
「動くよ」
こくりと頷くのを待って、ディートハルトはゆるゆると抽挿を始めた。
アリサが今一番好きなのは一番奥。
そこに到達すると、「ん……」と微かな声が漏れる。
少しずつ動きを早くしていくと、最奥に到達する度に、控えめに喘ぎながらディートハルトの首にしがみついてくる。
声は我慢しなくていいと言っているのに、本格的に揺さぶらないとアリサの箍は外れない。
それがまた男を滾らせるのだと彼女はきっと気付いていない。
「あっ……あん、あっ、はげし……」
激しくしている。我を忘れて乱れるアリサが見たいから。
この体を無茶苦茶に貪れと獣欲が命じるままに。
背中にアリサの指先が食い込んだ。内ももがディートハルトの腰をきつく挟み込んでくる。
最奥を開発したのは、自分が彼女の最奥に潜り込むことが好きだからだ。
どうせ放つなら一番奥に、そこに彼女の絶頂を紐付けたい。
きつく締め付けてくる膣壁は、極上の快楽をディートハルトにもらたしてくる。絡み付いてくる襞と男性器の摩擦が気持ちいい。
欲が奔流となりせり上がってくるのを感じる。しかし解き放つのはまだだ。もっとアリサを感じさせてから。
「あっ、やぁ、ディートさま、だめ、おかしくなるっ」
腰が、体が跳ねる。それを無理矢理押さえ付ける。
快感を逃がす事は許さない。
おかしくなればいい。放つのは深い絶頂の瞬間、そう決めている。
「うん、俺もそろそろ……」
「あっ、あああぁあっ」
びくんと震えた有紗の最奥に先端を押し付けた。
そして、押さえつけていた欲を一気に解き放つ。
「あ……あ……」
飛沫を感じるのか、更に痙攣し絶頂をこちらに知らせてくるアリサが可愛くてたまらない。
このまま溶け合って一つになれたらいいのに。
そう思いながら、ディートハルトは有紗の体をきつく抱き締めた。
◆ ◆ ◆
抱き合った後も睦み合いは続く。
肌と肌を触れ合わせ、ディートハルトは優しく有紗の頭を撫でてくれる。
交わり合う事も気持ちいいから好きだけど、事後の触れ合いもとても幸せな気持ちになる。
「アリサの両親はどういう人だったの?」
唐突に尋ねられて、有紗は目を見張った。
「どうしたんですか? 急に」
「君の祖国や生い立ちの事を俺は何も知らないと思って」
そう言えば聞かれた事がなかった。結構長い間一緒に過ごしてきたのに。
「戻れない祖国の事など忘れてしまえと思っていた。でも、それは違うのかなって」
ディートハルトの瞳は静かに凪いでいた。
「俺では君の失われた祖国の代わりにはなれないかもしれないけれど……埋めたいんだ。少しでも」
有紗の視界がじわりと歪んだ。涙が滲み、目尻から零れ落ちる。
「ディート様、わたし……わたし……」
唇がわなないて、言葉がうまく紡げない。
「ゆっくりでいいから。ごめん、もっと早くに聞いておくべきだった」
涙を吸い取るように目元に口付けが落とされた。
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過去のコメント読みました。
卵細胞に精子を直接注入する顕微鏡受精なら専門知識が無くても簡単に行えると思うんですよ。
異種間交配の最初の壁は卵細胞の外壁となる膜のタンパク質と精子のタンパク質が型が違うために卵細胞が精子を取り込めないから。専門的な知識はありませんがこの解釈はたぶんなんとなく合ってると思います。ここを突破できれば普通の繁殖行為でも受胎が成立するかもしれんのです。卵細胞は人間が唯一肉眼で確認できる細胞だそうです。確認した事ないけど。
卵細胞を取り出す、という発想が今の時点でのこの世界にはなさそうです。女子大生のアリサにもそんな知識はなさそうですし……
いつか地球から生殖医療に詳しい人が転移したらこの2人に子供が出来そうですね。
教えていただきありがとうございます。
婚礼衣装……何だかグッと心に響きました。
素敵な物語をありがとうございました。
随分前に書いた作品なのですが、見つけて頂きありがとうございます。
身分差があるため正式な結婚はさせてあげれませんでしたし、子供が生まれることもない二人ですが、生涯寄り添って生きていきます。
感想のご記入ありがとうございました。
退会済ユーザのコメントです
感想のご記入ありがとうございます。
そしてメインカプの2人を気に入って頂きありがとうございました。